呉座勇一のレビュー一覧

  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    大河ドラマの監修者になるはずだった呉座さんによる鎌倉殿の時代のまとめ。基本的に呉座さんはもう少し後の時代の方が専門なので先行研究を読み比べて妥当と思われる説を紹介しながら順に時代を追っていくという書き方になってます。そのため極端な説に偏るところが無く、歴史の展開が分かりやすいです。
    正直、呉座さんの著書にしては攻撃的なところが殆ど無くて(全く無いとは言ってない)物足りなくも感じますが……

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    2022年08月05日
  • 戦国武将、虚像と実像

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    織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、石田三成、斎藤道三、真田幸村。
    革新的な考えの織田信長は、戦前は、皇室や権威を敬う人物
    人たらしの秀吉は、戦前までは、朝鮮出兵により日本の国威発動に寄与した人物
    石田三成は、今でこそ忠義の人などと、言われるが江戸時代は、家康に逆らい、天下を簒奪しようとした奸臣

    などと時代によって、それぞれの人物像が変わっていく。
    等身大の人物像に迫ることも大切だと思いますが、織田信長が天下統一に最も近い人物。石田三成が徳川家康と戦い敗れ去った歴史という事実が、今の歴史に繋がっている。
    そこに至るまでは、様々な人物像があっていいと思うし、自分が理想とする行き方は大切だと思う。

    道三は油売りではなかったという事実が出てきても、道三という人物の評価が大きく変わることはないと思うし、美濃の英雄には変わりないのではないでしょうか。

    戦争に繋がった歴史はあるけど、過去の過ちがあるのなら、それも人物像の中に組み込んで、より理想とする人物像を作り上げていけばよいのではとも思いました。

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    2022年07月20日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    なぜ大河で義時?
    なるほど、さすが三谷さん
    と頷く。
    しかしながら裏切りと粛正がすごい。戦国時代より濃いかもしれません。

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    2022年07月06日
  • 戦国武将、虚像と実像

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    著名な戦国武将の実像は、どのように変遷していったかを探る。
    第一章 明智光秀ー常識人だったのか?
    第二章 斎藤道三ー「美濃のマムシ」は本当か?
    第三章 織田信長ー革命児だったのか?
    第四章 豊臣秀吉ー人たらしだったのか?
    第五章 石田三成ー君側の奸だったのか?
    第六章 真田信繫ー名軍師だったのか?
    第七章 徳川家康ー狸親父だったのか?
    終章 大衆的歴史観の変遷
    主要参考文献有り。
    例えば、明智光秀。同時代人の史料では、野心。
    江戸時代は、俗書の創作や儒学者による、怨恨説や常識人。
    明治時代からは、野望説や突発的犯行説。
    昭和時代の戦後には、司馬遼太郎の作品と大河ドラマ化で
    温厚な常識人と、その姿は変遷を繰り返した。
    その時代の思想、儒学や朱子学、天道思想、
    明治維新等の時勢と戦時下の軍国主義、日本社会の価値観の変化、
    そして、大衆文化で様々な創作がもてはやされたことでの
    庶民への影響によって人物像は左右されてきた。
    特に、江戸時代は徳川史観中心だったのが、明治維新で脱却し、
    多くの人物たちの評価が一変している。
    また、明治時代の徳富蘇峰『近世日本国民史』、歴史学者の著作、
    司馬遼太郎を中心にした時代小説の創作が、如何に、
    その人物像に影響を与えたかを克明に探り解き明かしてもいる。
    だが、実像が分かる史料自体が皆無、又は乏しいのが、実情。
    但し、これからだって斎藤道三のように新しい史料が
    発見されることも、無きにあらず。期待してしまう。
    反面、創作者としては、魅力的な題材の人物だということ。
    だから読む側としては、あくまでも創作。私としては、
    想像して創作した人物の物語として愉しんでいますけどね。

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    2022年06月26日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    鎌倉幕府の成立から承久の乱にかけての、源頼朝と北条義時を中心とした大きな流れが、とても分かりやすく整理されて解説されている。
    特に幕府成立後の源氏及び御家人の粛清の動きは、なんとも分かりにくいので、整理できました。
    そして理解が深まれば深まるほど、この時代は面白い。

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    2022年06月17日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    理由は知らないけど「鎌倉殿の13人」の歴史考証を担当するはずだった呉座さんのリターンマッチともいえる一冊。武家政権の誕生・確立を頼朝と義時の二段階で成し遂げたとする。もっとも頼朝は無双状態だったそうで、その気になれば武家独裁も可能だったらしい。それを自制したのは、息子頼家のバックアップ体制を整えるためだった。そして制度的に朝廷を抑え込んだのが義時だったわけだ。ま、後鳥羽上皇の失策でもあるんだけど。

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    2022年06月02日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    名前だけは知ってる頼朝やほとんど知らない義時などについて知ることができたし、いかに鎌倉幕府が成立し武家社会へと世の中が変わっていったか知ることができた。

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    2022年05月28日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    初めて呉座さんの著作に触れたのだが、日本史に詳しくない私でも非常に読みやすかった。頼朝の政治家としての手腕、忍んでいた義時、イメージが膨らむ文章。他作も読みたい。

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    2022年05月21日
  • 応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱

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    数年前に話題になった中公新書の応仁の乱。これをきっかけに中公新書は歴史実証的な著作が増えていく。
    本書については、個人的な知識の問題で登場人物がビビッドにイメージできずにやや字面を追っていたところがある。とはいえ、メインのストーリである管領家をめぐる対立がきっかけとなって天下の大乱に至り、和平交渉もステークホルダーの多さから落とし所をつくることができずにまとめることができなかったこと。すなわち、幕府の力が低下し大名をまとめられなくなっていたこと、加えて将軍義政が日和見的でどっちつかずになっていたため、各勢力がお互いの利益を主張しあった結果、いくさにもなり和平もできなかったという点は理解できたんだろう。結局、幕府の力が落ちていてもはやまとめる力を持ち得なかったということなんだと思う。室町幕府のこのどうしようもない弱さはある意味興味深い。鎌倉・江戸と比べて何がいけなかったのか・・・。
    加えて、応仁の乱によって京都が荒廃したこと、守護大名が地元で直接統治しないと統治が難しくなったことなどを背景として、京都の文化が各地に広まったということは興味深かった。越前や周防などの小京都と呼ばれる文化を花開かせたことを、多大な被害をもたらした応仁の乱の副産物として見ることもできるわけで、ありきたりだけれど歴史は一筋縄ではいかないなとも思う。
    それにしても、現代の基準で見てはいけないことは当然ながら、いくさばかりで庶民はどうやって暮らしていたんだろうという点、そして代替わり時には徳政令を出すのが当たり前とされていて商売人はどうやって対策していたのかという点は素朴に疑問に思う。現代において徳政令なんて出したら金融が成り立たなくわけで、デットファイナンスはなくなってエクイティファイナンスだけになったりするのではと思ったりするけれど、それでも金融業は続いたんだろうし。

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    2022年04月22日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    久々にハマった大河ドラマ三谷幸喜さん
    鎌倉殿の十三人。
    全然知らなかった時代だったので
    応仁の乱ベストセラー歴史学者呉座さんの本で
    平家滅亡鎌倉幕府誕生、北条家執権成立までに
    上皇やら源氏棟梁、頼朝死後の覇権など
    いろんな思惑や策略で次々と亡くなってゆく
    恐ろしい時代でした。

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    2022年03月30日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    大河ドラマを見る上での参考にと購入。とても分かりやすかったです。ドラマでは頼朝や義時たちがどのように描かれるのだろうか、楽しみになりました。

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    2022年03月15日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    大河ドラマの背景を理解するために購読。
    体系だって良く分かった。
    有名なエピソードに対する客観的な分析、なるほどなと思った。

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    2022年03月12日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    武家政権の成立において重要な役割を担った二人の人物を取り上げ、朝廷や貴族社会との対峙を経て武家の権利が拡大していく過程を描く一冊。通説や先行研究に対する評価も含め、鎌倉幕府草創期を理解するのに読みやすい内容。

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    2022年03月03日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    NHK大河に合わせて呉座さんの頼朝と義時。
    平家の滅び行く美しさに比べてあまり魅力のない頼朝と北条だけれども、今回この本を読んだことで幕府の成立には現実的に物事を進める頼朝、義時、政子、そして三浦義村がいなかったら鎌倉幕府が100年に渡り続くこともなかっただろう。どこかでミスしていれば平家のようになった可能性もあり、非常にスリリングに読んだ。生存者バイアスがあると言えばそれまでだが、非常に細い道を辿って武家の世の中が成立したことがわかる。
    平家や義経の立場からみると盤石にみえるんだけれども。

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    2022年02月14日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    「鎌倉殿の13人」のせいか、源平合戦や鎌倉幕府成立に関心が高まっている気がする。かくいう自分もその影響を受け、この時代のことが詳しく知りたくなった。本屋には幾つか類書があるが、呉座勇一さんの本を選んだ。
    この時代で分かりづらいのは、鎌倉方の内紛、有力氏族の潰し合いだ。権力争いだったり、陰謀だったりするようだが、本当のところはよく分からない。本書は、その辺のところを資料に基づき丁寧に解説してくれる。また、他の学者の説の紹介や批判も行っており、一般書でそこまで必要かという気もするが、学術論文的な側面もちらっと見えて面白い。

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    2022年02月11日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    今年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の時代考証を担当するはずであった呉座氏による同書は、鎌倉幕府の成立史を頼朝と義時という二人の人物を中心に叙述されている。しかし、伝記的な記述ではなく、彼らが朝廷、貴族社会といかに対峙し、武家政治を切り開いていったという点が重視されている(p.7)。また公武対立が運命的であったとみなす公武対立史観には立っていない。ここに本書の特徴がある。

    著者が有名になったきっかけであるベストセラーの『応仁の乱』(中公新書)と基本的には同じスタンスでの叙述かとは思うが、応仁の乱よりも登場人物たちの入り組み方は複雑ではなく、その点、『応仁の乱』よりもわかりやすいかもしれない。

    第1章から第5章までは頼朝中心、第6章から第8章までが時政・義時中心だが、大方の読者にとって読みやすくわかりやすいのは第5章までで、第6章以降はなかなか頭に入りづらい。頼朝死後の主人公=義時ではないので、義時の立ち位置や役割が見えにくいのである。

    しかし、鎌倉幕府の成立、ひいては武家政権の誕生に関しての諸学説も丁寧に紹介されており、呉座氏の整理が適切かどうかは別としても、興味深いものがあった。

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    2022年01月08日
  • 一揆の原理

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    旧来の『階級闘争史観』から脱し、史料の読み解きに立脚した「リアルな中世日本の、人のつながり」としての一揆を描き出した名著。

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    2021年05月29日
  • 陰謀の日本中世史

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    中世を中心に歴史上の陰謀論・俗説・珍説を検証。さらに陰謀論の発生の仕方、パターンまで検証していて面白い。自分も一時井沢元彦とかハマってた時期があるので耳が痛い部分も。
    まあ、本能寺の変秀吉陰謀説とか、義昭陰謀説とか、朝廷説とか、家康説とか、イエズス会説とか全部無理があると。歴史学者は普通そういうのは放って置くらしいが本書は丁寧にどう無理があるのか教えくれる。

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    2021年05月25日
  • 戦乱と民衆

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    単純に被害者としての民衆という視点だけでなく、兵士や加害者としての民衆の話も出てくるのが目新しい。さんざん戦争に揉まれているはずの京都の民衆が幕末の蛤御門の変ではすっかり平和ボケしているのが興味深い。江戸時代ってよっぽど平和な時代だったんだね。
    最後、京都人(洛中人?)への怒りが爆発してるしwww

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    2021年05月09日
  • 教養としての歴史問題

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    本書では、歴史認識問題の現状を把握し、「ではどうするか」というところまで踏み込んで考察。
    イギリスとの比較などにより、現代史の大きな流れの中で歴史認識問題を位置付け、単に歴史修正主義を批判するだけなく、それを克服するために歴史学に何が求められているかというところまで論じられており、歴史認識問題を考える上で有益な一冊であると感じた。ファクトに基づく「良質な物語」が必要という本書が示す処方箋にも納得感があった。
    一方、自分も歴史修正主義の問題性は強く認識しているが、第1章などの断罪的な論調には、少し違和感を覚えた。

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    2021年04月11日