呉座勇一のレビュー一覧
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今年度のNHKの大河ドラマが放送中であり、改めて豊臣秀吉とその一族に話題が集まっているようです。筆者の呉座さんは、その著書「応仁の乱」で歴史的に長期に渡る複雑な戦乱の背景を解き表し、ベストセラーを生み出しています。この本でも、歴史上、有名且つ人気の秀吉の実像に迫っています。
低い身分の出自ながら最高の位関白まで上り詰めた秀吉は、後の人々の賞賛を集め、人たらしで陽気…のキャラクターのイメージが定まっているようです。しかし、筆者はこのイメージは江戸時代に出た読み物の影響を受けており、創作されたものと述べています。豊臣家はわずか二代で滅んでおり、一族の史料も少ないため、なかなか実像を捉えるのは難しい -
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総じて面白かった。戦国時代の前夜として、幕府(京都)の中央集権体制崩壊→地方各国の勢力拡大に至る経緯を理解できた。
ただし、(著者のせいではなく史実のせいであるが)本当にわかりづらい。登場人物が多いうえに各々の判断/行動が一貫しておらず、複雑すぎる。
特に幕府方の行動原理がふにゃふにゃ、流されたり主導権握ろうと暴れたり。足利義視は東軍に牙旗をもたらすよう主導したくせに、後半は西軍側に逃げて西幕府将軍に担ぎ上げられてみたりと180°転換。
主だった登場人物が1人も戦死せず、逃げたり隠れたり保身で寝返ったりするので、だからこそ戦が終わらなかった。こんなにもぐだぐだの内戦、歴史の授業で経緯を詳しく -
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<目次>
第1章 『平家物語』とは何か
第2章 『太平記』とは何か
第3章 史料としての『平家物語』
第4章 『平家物語』の合戦描写を読み解く
第5章 史料としての『太平記』
第6章 『太平記』の合戦描写を読み解く
<内容>
今までの歴史描写において、平安末は『平家物語』。鎌倉末~南北朝期は『太平記』に依るところは大きい。授業のネタとしても物語だからこそ、生徒の興味も惹ける。そこはわかっていたが、この本ではけっこう詳細にダメなところや研究者の依拠する間違いを指摘している。『平家物語』の時代は他に依る史料がないので、乗っかるしかないのだが、『太平記』は他にも貴族の日記類があるので比 -
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三英傑他の武将の評価の変遷を記述したもの。
呉座先生らしくわかりやすく書かれているが、司馬遼太郎が蘇峰のパクリなどは谷沢永一も書いていたところ。
内容はなるほどねと思ったが、結論のところの、歴史観を教訓にするなは無理でしょう。
普通の生活人は専門書を読んでいる暇はないし、せいぜい大河ドラマと歴史小説が情報源。
だいたい歴史よりスラムダンクを教訓にした方がいいと言うのもどうかと思う。
そりゃ信長がとか、関ヶ原ではとか言った方がかっこいい。
どの国でもその国の大衆史観は偏っているだろうし、正すのは歴史学者の仕事ではないか。
そこは啓蒙書を多く出している呉座先生らしくない、責任逃れのように思えて残念 -
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成功者についてそこから学ぶ類いの本は多いが、失敗にこそより多くの学びがあるというのは本当にその通りだと思う。境遇や幸運に恵まれていたため、それほどの才がなくても成功している人はたくさんいるけれども、単なる偶然だけで失敗した人はそれほど多くない。失敗には必ずその理由があるものだ。
本書はそんな観点から日本史上有名な失敗者についてそれぞれの属性ごとにセグメントしてその失敗の理由を考察している。まあ、特別に新しい見解ではないのだが、失敗から学ぶという意味ではとてもいい本だと思う。「失敗の本質」は重いですが、これはオーディブルでも十分理解できます。 -
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読むたびに通説と歴史の真実の差を思い知らされ歴史のロマンを減らされてしまう、それが呉座勇一。でもまあ何が真実なのかとか、どこまでわかっていて、どれが例えば江戸期以降の創作かとか知ると、歴史に対する客観性が増して良いのだけれど。本書は日本史上の偉人や最近評価を上げた8人(源義経、西郷隆盛、山本五十六、明智光秀、石田三成、田沼意次、後鳥羽上皇、織田信長)を取り上げて、その敗者たる所以を語り、現代に活かす知恵をそこから得るという構造。改めて知るとことも多いとはいえ、これまでの呉座氏の本を読んでいるとそこまで新しくはないかな。現代にどう活かすかという点はほとんど一言で終わっているし。大体呉座氏の本を読
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しくじり先生日本史編。
歴史上で敗者として語られることの多い人たちにスポットを当て、彼らの失敗から学ぼうという趣旨の本。
現場監督編、雇われ社長編、オーナー社長編という3項目に、8人の敗北者を振り分けたうえで、1人1人丁寧に解説されています。
歴史学者の著書だけあって、失敗までの過程がかなり詳しく書かれていて、知らなかったことも多くて勉強になりました。
通説では評価されてるけど実際はそんなに凄くなかったから失敗した、という論調が多いです。
私が一番面白かったのは田沼意次の章。
私自身もメディア等の影響で、彼には汚職政治家というイメージよりも、斬新な改革者という印象を持つようになってました。