呉座勇一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第一線の現役研究者による合戦に関する最新研究状況。「川中島の戦い」「桶狭間の戦い」「三方ヶ原の戦い」「長篠の戦い」「関ヶ原の戦い」「大坂の陣」という六つの戦いと、「豊臣秀吉の天下統一過程」について解説している。
かつては偽書扱いだった「甲陽軍鑑」の位置付けが変わっている事や、徳富蘇峰の著書が後世に与えた影響の大きさなど、改めて知る事ができた部分が多かった。やはり第一次史料となる書簡等を元に説明されると説得力が違う。
⭐︎は4つ。個人的にはすごく面白いけど、研究書とかに縁が無い人にはちょっとハードル高めかと…。司馬遼太郎の「関ヶ原」「城塞」などと照らし合わせながら読むと無茶苦茶面白そうです(そんな読み方すんのはアンタだけだ) -
Posted by ブクログ
日本の歴史は応仁の乱前後で分かれるといわれるほどの戦いなのに、ほぼ内容を知らなかったため、手に取りました。
主に以下のことが新しく知れて、興味深かったです。
・応仁の乱の発端は、足利義政の後継者争いではなく、有力守護大名の畠山氏の家督争いであった。
・主な対立軸である細川氏、山名氏は早めに和睦を結んだものの、他の同盟者の思惑が入り乱れ、最終決着が長期化。
・足利義政が、畠山氏や他の有力者の争いで、討伐と釈免を繰り返し、節操が無さすぎる。。
・応仁の乱までは、守護大名は京都に住むのが普通であったが、乱後、自国の統治の重要さを感じ、自領地に住むようになった。
・足利義政・義尚親子のどちらが最高権力者か不明、義尚より後の将軍家がニ系統で分裂など、権力機構が思ったよりあいまい。
・将軍の力が弱くなった故、細川氏は、要職である管領を儀式の時だけ仕方なく拝命し、その後辞職する自由さ。
興福寺のニ高僧の日記をもとに当時の状況が説明されているため、直接応仁の乱とは関係ない興福寺及び奈良周辺の説明が長い、家督争いとそれぞれの同盟関係等が重なり、勢力図が覚えられない、そもそも人名が読めない等、読むのが困難な部分が多かったですが、全体的な応仁の乱前後の流れが知れて、とても有意義な本でした。
デマや噂話も多く、詳細な記録を辿るのも難しい時代を、このようにまとめられる学者の方の凄さも改めて感じました。 -
Posted by ブクログ
ネトウヨ
嫌韓・嫌中
慰安婦問題はデタラメ
ホロコーストは無かった
ヘイトスピーチ
などなど、日頃、「こういうのおかしいよなぁ」と思っている事について知ってみたくて読んでみました。
上記のような思想的傾向を「歴史修正主義」というそうです。
この歴史修正主義に対して向き合い、評価し批判するために有用な本だと思います。
「はじめに」に本書の目的-歴史認識問題の現状を正確に把握し、未来を考えるきっかけを作る、と書いてあり、その目的に沿った5つの章と最後の座談会が配されておりいずれの論考も面白い。
わたしには特に以下の章が読み応えがありました。
第二章 植民地主義忘却の世界史
第四章 「自虐史観」批判と対峙する
第五章 歴史に「物語」はなぜ必要か
巻末の参考文献リストで、この本を起点としてさらに問題を深掘りしていけるようになっている作りも親切です。 -
Posted by ブクログ
複雑。戦乱に直接関係はないと思われる経覚と尋尊を軸に語っていることが、読者にとっても幸いしているのかもしれない。客観的に見れたし、二人の物語りに若干の興味を持てたので、何とかダラダラとしつつ、複雑な、この戦いの顛末を最後まで読むことができた。
内容としては大満足。昔読んだ専門書ではない、一般読者向けの応仁の乱の記述に対する自分の記憶がかなり誤っていたのがわかった。自分の記憶だけでなく、当時の記述自体もあやしかったものだと思う。
実質東軍の勝ち、というとは勉強不足で知らなかった事実。また、足利義視が徹頭徹尾西軍だった訳ではないことも、記憶の修正対象案件。