【感想・ネタバレ】頼朝と義時 武家政権の誕生のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年01月05日

著者の愚行により執筆をやめる寸前だった本書
内容は期待通りの良書である
何よりも馴染みない平安末期の関東武将の名前
がある都度説明したページがカッコ書きで記載
親切で読みやすく賢くなったと誤解するのだw

一年前で頼朝の配流先は北条氏だと思っていた
伊東氏(工藤一族)の説明で伊豆流人時の背景
物語的...続きを読むに流さず個々の文献や論説の検証が緻密
大河ドラマは本書を片手に楽しむゾ(*´▽`*)

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年06月20日

鎌倉時代に興味があってどっぷりと浸かりたい人におすすめしたい一冊。

呉座先生の論旨だけでなく、過去の研究動向がしっかりと整理されているので、これから歴史学で卒業論文を執筆する人にも書き方の参考になるかと思う。

源頼朝はあくまで貴族社会出身であることを踏まえ、一貫して朝廷権力との協調路線を貫いたこ...続きを読むと、頼朝以降の朝幕関係は幕府の朝廷権力侵略ではなく、朝廷側の幕府依存等に原因があるとする説は鎌倉時代を理解する上で大きな意味があると思う。

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購入済み

大河ドラマの副読本として最適!

2022年06月28日

2022年6月読了。

「鎌倉殿の13人」を見ていて、「これは何処まで史実なの?何処からが創作なの?」と感じることが多く(それだけ三谷幸喜氏の脚本が素晴らしいのだが)、副読本に成るような文献を探していたが、単なる便乗本や執筆年月が古過ぎる本など、色々有って困っていたのだが…、コレは正にドンピシャ...続きを読む!!と膝を打つ良書だった。

当の著者が、そのドラマの歴史考証から外された事は全然知らなかったが、正直視聴者としては史実について教えてくれればそれで良いのだ。

読了後に感じたのは、脚本の三谷氏は「あくまで『吾妻鏡』を原作として書いている」と仰っていたけれど、中々どうして、著者の様な専門の研究者達の新しい考察等も上手くブレンドして、観る者を唸らせる独自の解釈を抽出している事が良く理解出来た。

要するに「一次資料に記載が無い(又は信憑性が著しく低い)部分は、正直誰にも分からないが、整合性の取れる範囲内で一番素晴らしい物語」を目指しているのだなと。

だから、「全てが真実では無いかもしれないが、こういう内幕が実は有ったのかもしれない可能性」を、より多く含んでいるのである。

ハッキリ分からない様な諸説有るような部分でも、それぞれの説を紹介し、各説の妥当性を検討し、「これが事実です!」と軽々に言い切らない所も、本書を読んでいて好感が持てた。文中にも有ったが、「在野の」歴史家さんは結構気軽に言い切っちゃう人が多いですもんね…ww。

この本は、そんな風に今観ているドラマを何倍にも面白くさせてくれる素晴らしい副読本だと思う。

色々事情は有ったのかもしれないが、とにかくこんなに楽しく読めた歴史本は久々でした。ありがとうございました。

#笑える #切ない #タメになる

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Posted by ブクログ 2022年06月17日

鎌倉幕府の成立から承久の乱にかけての、源頼朝と北条義時を中心とした大きな流れが、とても分かりやすく整理されて解説されている。
特に幕府成立後の源氏及び御家人の粛清の動きは、なんとも分かりにくいので、整理できました。
そして理解が深まれば深まるほど、この時代は面白い。

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Posted by ブクログ 2022年06月02日

理由は知らないけど「鎌倉殿の13人」の歴史考証を担当するはずだった呉座さんのリターンマッチともいえる一冊。武家政権の誕生・確立を頼朝と義時の二段階で成し遂げたとする。もっとも頼朝は無双状態だったそうで、その気になれば武家独裁も可能だったらしい。それを自制したのは、息子頼家のバックアップ体制を整えるた...続きを読むめだった。そして制度的に朝廷を抑え込んだのが義時だったわけだ。ま、後鳥羽上皇の失策でもあるんだけど。

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Posted by ブクログ 2022年05月21日

初めて呉座さんの著作に触れたのだが、日本史に詳しくない私でも非常に読みやすかった。頼朝の政治家としての手腕、忍んでいた義時、イメージが膨らむ文章。他作も読みたい。

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Posted by ブクログ 2022年03月30日

久々にハマった大河ドラマ三谷幸喜さん
鎌倉殿の十三人。
全然知らなかった時代だったので
応仁の乱ベストセラー歴史学者呉座さんの本で
平家滅亡鎌倉幕府誕生、北条家執権成立までに
上皇やら源氏棟梁、頼朝死後の覇権など
いろんな思惑や策略で次々と亡くなってゆく
恐ろしい時代でした。

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Posted by ブクログ 2022年03月15日

大河ドラマを見る上での参考にと購入。とても分かりやすかったです。ドラマでは頼朝や義時たちがどのように描かれるのだろうか、楽しみになりました。

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Posted by ブクログ 2022年03月12日

大河ドラマの背景を理解するために購読。
体系だって良く分かった。
有名なエピソードに対する客観的な分析、なるほどなと思った。

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Posted by ブクログ 2022年03月03日

武家政権の成立において重要な役割を担った二人の人物を取り上げ、朝廷や貴族社会との対峙を経て武家の権利が拡大していく過程を描く一冊。通説や先行研究に対する評価も含め、鎌倉幕府草創期を理解するのに読みやすい内容。

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Posted by ブクログ 2022年02月14日

NHK大河に合わせて呉座さんの頼朝と義時。
平家の滅び行く美しさに比べてあまり魅力のない頼朝と北条だけれども、今回この本を読んだことで幕府の成立には現実的に物事を進める頼朝、義時、政子、そして三浦義村がいなかったら鎌倉幕府が100年に渡り続くこともなかっただろう。どこかでミスしていれば平家のようにな...続きを読むった可能性もあり、非常にスリリングに読んだ。生存者バイアスがあると言えばそれまでだが、非常に細い道を辿って武家の世の中が成立したことがわかる。
平家や義経の立場からみると盤石にみえるんだけれども。

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Posted by ブクログ 2022年02月11日

「鎌倉殿の13人」のせいか、源平合戦や鎌倉幕府成立に関心が高まっている気がする。かくいう自分もその影響を受け、この時代のことが詳しく知りたくなった。本屋には幾つか類書があるが、呉座勇一さんの本を選んだ。
この時代で分かりづらいのは、鎌倉方の内紛、有力氏族の潰し合いだ。権力争いだったり、陰謀だったりす...続きを読むるようだが、本当のところはよく分からない。本書は、その辺のところを資料に基づき丁寧に解説してくれる。また、他の学者の説の紹介や批判も行っており、一般書でそこまで必要かという気もするが、学術論文的な側面もちらっと見えて面白い。

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Posted by ブクログ 2022年01月08日

今年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の時代考証を担当するはずであった呉座氏による同書は、鎌倉幕府の成立史を頼朝と義時という二人の人物を中心に叙述されている。しかし、伝記的な記述ではなく、彼らが朝廷、貴族社会といかに対峙し、武家政治を切り開いていったという点が重視されている(p.7)。また公武対立が運命...続きを読む的であったとみなす公武対立史観には立っていない。ここに本書の特徴がある。

著者が有名になったきっかけであるベストセラーの『応仁の乱』(中公新書)と基本的には同じスタンスでの叙述かとは思うが、応仁の乱よりも登場人物たちの入り組み方は複雑ではなく、その点、『応仁の乱』よりもわかりやすいかもしれない。

第1章から第5章までは頼朝中心、第6章から第8章までが時政・義時中心だが、大方の読者にとって読みやすくわかりやすいのは第5章までで、第6章以降はなかなか頭に入りづらい。頼朝死後の主人公=義時ではないので、義時の立ち位置や役割が見えにくいのである。

しかし、鎌倉幕府の成立、ひいては武家政権の誕生に関しての諸学説も丁寧に紹介されており、呉座氏の整理が適切かどうかは別としても、興味深いものがあった。

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Posted by ブクログ 2023年07月13日

2022年大河ドラマの時代考証担当(途中降板)による解説本。頼朝の挙兵から義時死去までの通説を、吾妻鏡や同時代の日記などの史料、各研究に照らして検証している。大河ドラマを観た人なら楽しめるはず。

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Posted by ブクログ 2023年01月14日

鎌倉殿の十三人を楽しく見終えてから読みました。三谷幸喜さんが、ほんとによく考察されて書かれたんだなと分かります。ちょっと難しいけど、この本自体も諸説をよく比較されていて、為政者の歴史操作というかメディアコントロールについても考えてしまいます。

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Posted by ブクログ 2022年08月05日

大河ドラマの監修者になるはずだった呉座さんによる鎌倉殿の時代のまとめ。基本的に呉座さんはもう少し後の時代の方が専門なので先行研究を読み比べて妥当と思われる説を紹介しながら順に時代を追っていくという書き方になってます。そのため極端な説に偏るところが無く、歴史の展開が分かりやすいです。
正直、呉座さんの...続きを読む著書にしては攻撃的なところが殆ど無くて(全く無いとは言ってない)物足りなくも感じますが……

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Posted by ブクログ 2022年07月06日

なぜ大河で義時?
なるほど、さすが三谷さん
と頷く。
しかしながら裏切りと粛正がすごい。戦国時代より濃いかもしれません。

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Posted by ブクログ 2022年05月28日

名前だけは知ってる頼朝やほとんど知らない義時などについて知ることができたし、いかに鎌倉幕府が成立し武家社会へと世の中が変わっていったか知ることができた。

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Posted by ブクログ 2022年04月01日

頼朝の後釜として義時がぐっと忍んでいたとする当書の基調・感じが良かった。義時は、旗揚げ以来あらゆる陰謀・殺戮に常に居合わせたため、首謀者に見えてしまうが、確かにこの本での説明上は義時が前面に立ち、全ての陰謀を主導したようには一見見えない。
また、得た知識としてはこの時代の母方の影響力の強さ。しっかり...続きを読む認識させられた。

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Posted by ブクログ 2023年02月21日

P312 承久の乱の歴史的意義

朝廷や院政、荘園制といった政治、社会体制を否定しなかったものの、幕府の権益は拡大し、朝廷は固有の武力を失い戦力不保持を強要された。
それまでは朝廷が独自の軍事力を持っており、その軍事力をもって後鳥羽上皇は挙兵した。しかし挙兵してみると従軍する武士は少なく、在京御家人...続きを読むをはじめ幕府方に付く者が多かった。ここで後鳥羽上皇は三浦義村を寝返らせることを画策していたようだが失敗。御家人筆頭格でもあった三浦が幕府方に付いたことは、他の御家人にも影響を与えた。

天皇制の形式化、武家政権の誕生が北条家をたどることで見えてくる。あと三浦義村の存在の大きさを改めて知って驚いた。

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Posted by ブクログ 2022年01月27日

<目次>
第1章  伊豆の流人
第2章  鎌倉殿の誕生
第3章  東海道の惣官
第4章  征夷大将軍
第5章  頼朝の「家子専一」
第6章  父との相克
第7章  「執権」義時
第8章  承久の乱

<内容>
一昨年かな?SNSでやらかしちゃった呉座さんの新刊。巻末でこの本の執筆中だったことを暴露し...続きを読むている。内容的には、『応仁の乱』と同じように、他の人の説への相違を述べつつ、話を展開していく。根拠の薄いところもあり、やや煩雑か?『鎌倉殿の13人』にあやかっているが、面白さには欠けるか?

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Posted by ブクログ 2022年01月15日

武家政権誕生までの道筋は、想像以上に紆余曲折しまくりの、どろどろの権力闘争の成り行きだった。

しかし歴史というものは後からはいろいろ評価されるけど、その時は100年先、200年先のことなんて考えてなくて、今の地位、明日の命ぐらいを考えて動いてきた諸々の結果として立ち上がってくるものだろうから、ここ...続きを読むで生まれた武家政権というものが、その後700年弱も続くことになるなんて、この時点ではみんな思ってなかっただろうなぁと思うと、歴史はやっぱり面白いと思う。

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Posted by ブクログ 2022年01月05日

2022年、
今年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に登場する源頼朝と北条義時、源平合戦から承久の乱まで武家中心の社会は、いかにして生まれたか?日本史を変えた「鎌倉殿」と「執権」という二人の政治家を。

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