呉座勇一のレビュー一覧

  • 応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱

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    歴史の授業で必ず名前は聞くのに、「結局あれって何だったんだっけ?」となりがちな応仁の乱。戦国時代の前夜として重要なのは知っているのに、人物関係や派閥争いが複雑すぎて、理解をあきらめていた人も多いのではないでしょうか。私もその一人でした。

    呉座勇一『応仁の乱』は、そのもやもやをほどくための一冊です。足利義政の後継問題、細川勝元と山名宗全の対立、各地の守護大名たちの思惑が、京都を軸にどう絡み合い、やがて制御不能の内乱へと変わっていったのか。本書は、できるだけ感情に煽らず、史料を積み上げながら冷静に描き出します。そのおかげで、「家同士の喧嘩が燃え広がった」だけでなく、制度疲労の果てに起きた必然だっ

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    2025年12月31日
  • 陰謀の日本中世史

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    陰謀はある。
    でもあれもこれも陰謀ではない。
    という前提を持っているにも関わらず、特に日本の歴史上の陰謀論は楽しい。
    幕末や本能寺、関ヶ原など、陰謀の存在を唱える人の分だけ、いろいろな説がある。

    その中で、本書は「そこに陰謀はない。それよりも事実の方が面白い」と説く。
    保元の乱以降の有名なトピックを順に解き明かしつつ、本来であれば歴史学者が俎上にも上げない、世にあふれるいわゆる陰謀論を論破。
    併せて陰謀論の法則として、
    「特定の人物・団体があらかじめ仕組んだ筋書き通りに歴史が進行したと考える」(=因果関係の単純、明快すぎる説明)
    「結果から逆算して原因を引き出す」
    「論理の飛躍」(存在の立証

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    2025年12月11日
  • 日本史 敗者の条件

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    最新の研究で、これまで一般的に史実と言われていた事実と異なる説が主張されていることを知ることができ、興味深く読めました。
    同じ人物でも、様々に評価が分かれるところが、歴史の面白さの一つだと思います。

    山本五十六の章は、仮にどの戦略をとったとしても、国力の差からは、最終的には敗戦は免れなかったであろうと思われ、読んでいて辛いものがありました。
    ただ、敗戦だったとしても、より犠牲の少ない結果を選択できたかもしれないことを考えると、太平洋戦争の敗戦の分析は、目を背けずに知っておくべきと改めて思いました。

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    2025年11月10日
  • 戦国武将、虚像と実像

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    戦国武将について歴史学者の呉座勇一が書いた一冊。

    これまで定説とされていたものの、実は戦後数十年の小説で確立されたものが多いということがよくわかった。

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    2025年10月25日
  • 日本史 敗者の条件

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    カリスマリーダーの負の側面。

    源義経、西郷隆盛、山本五十六、明智光秀、石田三成、田沼意次、後鳥羽上皇、織田信長

    近年の日本史の解釈の違いには驚かされる。関ヶ原の戦いだって陸軍参謀本部や司馬遼太郎の世界とは全く違う真実がある。
    新しい解釈から日本史のヒーローを見ることでまた違ったセカイが見えてくる歴史の面白さよ。

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    2025年10月08日
  • 日本史 敗者の条件

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    この本の登場人物は全員歴史に名を馳せた勝者であり、また敗者でもある。共通して言えることは勝者に至るプロセスで得た経験からくる知見を絶対視しすぎたことといえる。勝者になるまでのプロセスとなってからのプロセスは別のものが要求される。
    立場が変わるたびにまた読んで自分に言い聞かせたい。

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    2025年09月24日
  • 日本史 敗者の条件

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    とても読みやすかった。
    西郷隆盛は心身ともにかなり疲れていて、それが判断を謝らしめたのだなということがわかった。

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    2025年06月18日
  • 動乱の日本戦国史 桶狭間の戦いから関ヶ原の戦いまで

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    川中島、桶狭間、三方ヶ原、長篠、関ヶ原、大坂、惣無事と、戦国史でも注目を浴びる大イベントそれぞれの歴史研究の最前線を紹介する新書。誰が何を主張してそれを誰が批判して、どちらの方がなぜ説得力があるのかという、学術的な観点からの紹介が面白い。最新の歴史研究を自分のようなただの歴史好きが知るにはこのような本がありがたい。
    また通説がどう生まれたかというと旧陸軍参謀本部が軍記類など無批判に用いて作成した『日本戦史』と、それに依拠した徳富蘇峰『近世日本国民史』だということも勉強になった。

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    2025年02月02日
  • 武士とは何か(新潮選書)

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    武士の名ゼリフに関しての連載をベースにしていて、そこから武士の価値観を見出すことができるのではないかとの気付きがこのタイトルになっているので、タイトルから想像する内容とはかなり違った。でも最近の研究の成果を取り込んでわかりやすく書いているので勉強になったし面白かった。源義家から始まり、鎌倉時代、南北朝時代、室町時代、安土桃山時代の武士や武士を評した公家などの名ゼリフを取り上げている。終わりにあったような当時の武士の価値観は、すでに菅野覚明さんの本とかで目にしてたのでそんなに新しい感じはなかった。

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    2024年12月22日
  • 陰謀の日本中世史

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    先に著者の『応仁の乱』や、この本でも取り上げられている亀田俊和『観応の擾乱』を読んでいたが、そこで解説されていた関係者·関係勢力の動向、物事の推移の複雑さは、歴史の面白さをとても実感できるものだった。
    刻々と変わる利害関係、それぞれが状況把握できていない混乱、各々のもつ野望や利益追求や妥協や諦め、超個人的な要素の「本人のやる気」、状況をムダに引っ掻き回す人物、誰にも予測できない突発的事態…。
    これらが教科書なら数行で終わってしまう歴史用語のなかで蠢いているのは、わかりにくさも含めて「歴史って一筋縄ではいかないな!面白ろ!」と思ったものだった。

    そこを歩いた後、本書でも紹介されている陰謀論はど

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    2024年11月18日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    源頼朝と北条義時の軌跡を通して、武家政権の成り立ちを解説した本。

    教科書だけではわからない、源平合戦や承久の乱での主要人物の動向がわかりやすく書かれています。

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    2024年11月07日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    鎌倉殿の13人に触発されて読んだ本書。

    鎌倉幕府誕生から、執権政治の確率に至るまでの流れが解説されていて、同時代の理解が深まった。特に、鎌倉幕府の必ずしも公(朝廷)に対し武(武家)を統括、保護する立ち位置でない、というのは今までの自分の認識と大きく違ったところで、目から鱗であった。

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    2024年11月03日
  • 応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱

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    戦国乱世の扉を開いた応仁の乱はいかに起こり、なぜ長期化したのかを読み解いた本。

    高校日本史の知識が身についていることが必要。授業だけでは見えてこない、戦の経緯や室町時代の本質を学べます。

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    2024年07月13日
  • 明智光秀と細川ガラシャ ──戦国を生きた父娘の虚像と実像

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    細川ガラシャを中心に父・明智光秀を含めた論考4本からなる一冊。史料上に見える実像、ヨーロッパで展開・受容された人物像と近代日本への影響など興味深い内容だった。

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    2024年06月21日
  • 戦国武将、虚像と実像

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    歴史上の人物の評価はその時代によって左右されるという事。同様な事は八幡先生の著書でもあったが本書の方がより具体的で説得力があった。
    本人の発言や動画の残っている現代ですら人の行動の真意などは当てにならないから資料の少ない戦国時代などは受け手の考えにすり替わっているのかもしれぬ。
    日本人の歴史観は講談と司馬遼太郎で成り立っている様にも見える。
    井沢先生には推理小説家とその通りなのだがバッサリな批判なのは面白かった。

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    2024年06月17日
  • 陰謀の日本中世史

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    歴史上の陰謀論がなぜ学会で論じられないのかといったそもそも論を皮切りに、陰謀論の様々な特徴を発見していき本丸の本能寺の変の陰謀論へと突き進んでいく
    陰謀論の特徴についてはこのネット全盛期における陰謀論の氾濫に対する一種の防衛策になり得ると感じた

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    2024年05月21日
  • 戦国武将、虚像と実像

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    時代によってどのように人物像が書き換えられていったか、丁寧に分かりやすく説明されている本。ところどころ「司馬遼太郎を目の敵にしてるのか?」と感じてしまうところもありますが、それはそれだけ現代日本人に対する司馬遼太郎の影響が大きいからでしょう(あるいは、単に自分が司馬遼太郎好きなのでそう感じてるだけかもしれませんが)。
    ともあれ、繰り返しになりますが、人物像はその時代の都合(あるいはその時代の常識)により勝手に書き換えられてきたということを、丁寧に説明してくれている良書だと思います。

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    2024年05月05日
  • 応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱

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    経覚・尋尊という奈良 興福寺の僧侶の眼を通しての、新しい「応仁の乱」像。
    経覚の父は関白・九条経教、母は浄土真宗大谷本願寺の出身。尋尊の父は関白左大臣一条兼良、母は中御門宣俊の娘と言う、所謂良家の出家者。当時はこのように公卿からの出家者は、大きなお寺の今で言う貫主の地位につけたようだ。

    さて新しい視点の「応仁の乱」と言っても、高校の授業で、恐らく教科書の数行程度の記述でしかなかったと思われ、自分にとっては新しいも古いもなく、そのまま素直に読解することを心がけた。

    この時代、敵になったと思ったら寝返ったり、親子・兄弟の間でも敵味方になったりと、実にややこしい。で、なかなか読み進めることが出来

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    2024年02月28日
  • 動乱の日本戦国史 桶狭間の戦いから関ヶ原の戦いまで

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     戦国時代の合戦の最新研究が平易にまとめられており、戦国時代ファン必見。英傑たちの偉大さを否定するわけではなく、しかし一方で神話のような世界で生きていたはずもない。そんなあたりまえのことに、旧日本軍も歴史学会も、なぜ気づかなかったのかと、暗い気持ちにもなる。最新研究で、ようやくニュートラルな戦国時代が見えてくると期待する。

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    2025年12月07日
  • 動乱の日本戦国史 桶狭間の戦いから関ヶ原の戦いまで

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    歴史小説等から定説となっている戦国の戦を最新の知見から再評価する。小説と歴史学は全く別物、それぞれの魅力がある。

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    2024年01月18日