呉座勇一のレビュー一覧

  • 動乱の日本戦国史 桶狭間の戦いから関ヶ原の戦いまで

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    戦国時代後期の著名な合戦について最新研究動向を紹介する内容。旧来の通説・近年の研究史・現段階における諸説の解説という構成であり、論争を俯瞰的に見ている点で一般向けとして理解しやすい良書だと思う。

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    2023年10月09日
  • 戦争の日本中世史―「下剋上」は本当にあったのか―

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    階級闘争史からの脱却。
    人は進化しているという考えをベースに歴史を紐解くのは危険。
    たた、思想があるから解釈ができるとも言える。
    事実と意見を分けること。

    結局、過去も現在もいろんな柵の中でバランスを取って為政者は判断を行っている。
    有権者である自分たちもバランスの上に成り立つべきなのか。

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    2023年08月05日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    2022年大河ドラマの時代考証担当(途中降板)による解説本。頼朝の挙兵から義時死去までの通説を、吾妻鏡や同時代の日記などの史料、各研究に照らして検証している。大河ドラマを観た人なら楽しめるはず。

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    2023年07月13日
  • 応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱

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    再読。以前にベストセラーとなった本だが、複雑怪奇な応仁の乱を前後を含めて、大和の僧の視点から論述しているが、分かりやすく読みやすい。

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    2023年06月23日
  • 武士とは何か(新潮選書)

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    平安後期から戦国時代までの様々な武士(例外あり)の発言を読み解いた小篇をまとめた一冊。そこから浮かぶ武士の心性の面からアプローチした武士論が終章となっている。それらの虚構性についても論じられており、各時代認識の点でも面白い。

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    2023年02月11日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    鎌倉殿の十三人を楽しく見終えてから読みました。三谷幸喜さんが、ほんとによく考察されて書かれたんだなと分かります。ちょっと難しいけど、この本自体も諸説をよく比較されていて、為政者の歴史操作というかメディアコントロールについても考えてしまいます。

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    2023年01月14日
  • 戦国武将、虚像と実像

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    ネタバレ

    私たちが印象を抱いている歴史上の人物に対する印象が、いかにその時代の時勢に影響を受けるものであるかを改めて認識しながら、興味深く読みました。
    上記の視点は、どんな本を読む場合も、意識しておくべきだと思います。

    惜しむらくは、最新の研究結果による人物評の記載がもっと知りたかったです。

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    2023年01月07日
  • 戦国武将、虚像と実像

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    戦国武将、とあるものの織豊期以降の人物がメイン。近世以降、軍記や説話集、文芸の実例を参照しながら人物像の変遷過程を追い、形成された虚像と実像を比較していく内容。いわゆる司馬史観の源泉やその意味・問題点も理解しやすい。

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    2022年12月20日
  • 応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱

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    日本の歴史は応仁の乱前後で分かれるといわれるほどの戦いなのに、ほぼ内容を知らなかったため、手に取りました。

    主に以下のことが新しく知れて、興味深かったです。
    ・応仁の乱の発端は、足利義政の後継者争いではなく、有力守護大名の畠山氏の家督争いであった。
    ・主な対立軸である細川氏、山名氏は早めに和睦を結んだものの、他の同盟者の思惑が入り乱れ、最終決着が長期化。
    ・足利義政が、畠山氏や他の有力者の争いで、討伐と釈免を繰り返し、節操が無さすぎる。。
    ・応仁の乱までは、守護大名は京都に住むのが普通であったが、乱後、自国の統治の重要さを感じ、自領地に住むようになった。
    ・足利義政・義尚親子のどちらが最高権

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    2022年12月11日
  • 戦国武将、虚像と実像

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    メモ
    政権の自己保身のための学問統制、外圧などで生じるナショナリズムや、俗流演劇・文学が大衆歴史観に大きな影響を与えた。

    妄想戦記やトンデモ本に、学者はいちいち反論・否定しないことから、歴史的真実と思い込むひと多数。

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    2022年11月07日
  • 教養としての歴史問題

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    ネトウヨ
    嫌韓・嫌中
    慰安婦問題はデタラメ
    ホロコーストは無かった
    ヘイトスピーチ
    などなど、日頃、「こういうのおかしいよなぁ」と思っている事について知ってみたくて読んでみました。
    上記のような思想的傾向を「歴史修正主義」というそうです。
    この歴史修正主義に対して向き合い、評価し批判するために有用な本だと思います。

    「はじめに」に本書の目的-歴史認識問題の現状を正確に把握し、未来を考えるきっかけを作る、と書いてあり、その目的に沿った5つの章と最後の座談会が配されておりいずれの論考も面白い。
    わたしには特に以下の章が読み応えがありました。
    第二章 植民地主義忘却の世界史
    第四章 「自虐史観」批

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    2022年09月19日
  • 戦国武将、虚像と実像

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    呉座勇一先生の切れ味は決して鈍っていないが、
    色々あったから(ググれ)致命傷に至るまでも
    ないのは感心した・・・大人になったね

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    2022年09月14日
  • 応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱

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    複雑。戦乱に直接関係はないと思われる経覚と尋尊を軸に語っていることが、読者にとっても幸いしているのかもしれない。客観的に見れたし、二人の物語りに若干の興味を持てたので、何とかダラダラとしつつ、複雑な、この戦いの顛末を最後まで読むことができた。
    内容としては大満足。昔読んだ専門書ではない、一般読者向けの応仁の乱の記述に対する自分の記憶がかなり誤っていたのがわかった。自分の記憶だけでなく、当時の記述自体もあやしかったものだと思う。
    実質東軍の勝ち、というとは勉強不足で知らなかった事実。また、足利義視が徹頭徹尾西軍だった訳ではないことも、記憶の修正対象案件。

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    2022年08月15日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    大河ドラマの監修者になるはずだった呉座さんによる鎌倉殿の時代のまとめ。基本的に呉座さんはもう少し後の時代の方が専門なので先行研究を読み比べて妥当と思われる説を紹介しながら順に時代を追っていくという書き方になってます。そのため極端な説に偏るところが無く、歴史の展開が分かりやすいです。
    正直、呉座さんの著書にしては攻撃的なところが殆ど無くて(全く無いとは言ってない)物足りなくも感じますが……

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    2022年08月05日
  • 戦国武将、虚像と実像

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    織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、石田三成、斎藤道三、真田幸村。
    革新的な考えの織田信長は、戦前は、皇室や権威を敬う人物
    人たらしの秀吉は、戦前までは、朝鮮出兵により日本の国威発動に寄与した人物
    石田三成は、今でこそ忠義の人などと、言われるが江戸時代は、家康に逆らい、天下を簒奪しようとした奸臣

    などと時代によって、それぞれの人物像が変わっていく。
    等身大の人物像に迫ることも大切だと思いますが、織田信長が天下統一に最も近い人物。石田三成が徳川家康と戦い敗れ去った歴史という事実が、今の歴史に繋がっている。
    そこに至るまでは、様々な人物像があっていいと思うし、自分が理想とする行き方は大切だと思う。

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    2022年07月20日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    なぜ大河で義時?
    なるほど、さすが三谷さん
    と頷く。
    しかしながら裏切りと粛正がすごい。戦国時代より濃いかもしれません。

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    2022年07月06日
  • 戦国武将、虚像と実像

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    著名な戦国武将の実像は、どのように変遷していったかを探る。
    第一章 明智光秀ー常識人だったのか?
    第二章 斎藤道三ー「美濃のマムシ」は本当か?
    第三章 織田信長ー革命児だったのか?
    第四章 豊臣秀吉ー人たらしだったのか?
    第五章 石田三成ー君側の奸だったのか?
    第六章 真田信繫ー名軍師だったのか?
    第七章 徳川家康ー狸親父だったのか?
    終章 大衆的歴史観の変遷
    主要参考文献有り。
    例えば、明智光秀。同時代人の史料では、野心。
    江戸時代は、俗書の創作や儒学者による、怨恨説や常識人。
    明治時代からは、野望説や突発的犯行説。
    昭和時代の戦後には、司馬遼太郎の作品と大河ドラマ化で
    温厚な常識人と、その

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    2022年06月26日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    鎌倉幕府の成立から承久の乱にかけての、源頼朝と北条義時を中心とした大きな流れが、とても分かりやすく整理されて解説されている。
    特に幕府成立後の源氏及び御家人の粛清の動きは、なんとも分かりにくいので、整理できました。
    そして理解が深まれば深まるほど、この時代は面白い。

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    2022年06月17日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    理由は知らないけど「鎌倉殿の13人」の歴史考証を担当するはずだった呉座さんのリターンマッチともいえる一冊。武家政権の誕生・確立を頼朝と義時の二段階で成し遂げたとする。もっとも頼朝は無双状態だったそうで、その気になれば武家独裁も可能だったらしい。それを自制したのは、息子頼家のバックアップ体制を整えるためだった。そして制度的に朝廷を抑え込んだのが義時だったわけだ。ま、後鳥羽上皇の失策でもあるんだけど。

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    2022年06月02日
  • 頼朝と義時 武家政権の誕生

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    名前だけは知ってる頼朝やほとんど知らない義時などについて知ることができたし、いかに鎌倉幕府が成立し武家社会へと世の中が変わっていったか知ることができた。

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    2022年05月28日