岡本裕一朗のレビュー一覧
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私にとってのニーチェは「忘却はよりよき人生を云々」というもの。どこからの引用なのか今となっては不明だが,永遠回帰の話を聞くと,人生は同じことの繰り返しでつまらないけど生きていく理由を考えないといけないニーチェにとっては忘却は「同じ」でなくするので毎日が新しくなる,つまり,更新されるので生きることに意味を見いだせたのか。しかし,第三者的に見ていたら本人が忘れているだけで結局は永遠回帰だな。ルサンチマンの考えが面白かった。弱者が弱者故に強者を引きずり落とすために道徳を生んだとは,そんな発想はなかなかできない。みんな権力志向があるから,弱者は強者に対して道徳で強さを縛る。それを扇動する教会。道徳が浸透した社会は弱者だらけの社会だな。強くなるための努力や工夫でなく,強き者を生み出さないことで自らの弱さを隠し,弱い者同士で支配し合う。こんなふうに書いたらひどい世の中だ。大きいことは良い事だ,強いことは良いことだ,がルサンチマンの道徳で大きいことは良くないこともある,強いことは良くないこともある。まさに多視点,パースペクティブ主義,そして厭世的でニヒリズムに陥る。人間であることがもう業である。生まれないことが最善で,もうすぐ死ぬことが次善という,人生のパラドクスだ。そして,それでも生きていく。
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ネタバレリーダーの教養書
■教養がなければ「奴隷」
・人は自分の価値基準に照らして初めて、意見や考えが出てくる。
・自分が関わっている事象について、自分が自由に考えるための基盤は共用
・自分以外の誰かが決めた価値基準への充足を強制される状態は「不自由」
自分の頭で考え、自分の言葉でものを言うことが「自由」
・教養があればあるほど、人間は快適かつ思い悩むことの少ない生活を送れる
・教養とは、自分の好きなものを学ぶことに尽きる。ワクワクする事
■リーダーとは
・労働条件とは「上司」
・教養がなければ人生を楽しめず、職場も部下も楽しく過ごせない
■経営判断とは「論理的な革新」
・物事を単純化して、要するにこうゆうことだ。と本質をつかみ、自らの革新に基づいて決断する
・シンプルにならなければ、判断の根拠を人にうまく伝える事ができない
(数字・ファクト・ロジック)
■根拠なき精神論は無駄
・若い時の徹夜するくらいの仕事の有効性はない
・長時間労働がその人の死絵賛成をどう上げたかの論文やデータはない。
■パターン認識
・様々な因果関係を包括して抽象化する
・過去に起きた事象のパターンを多く知る
・パターン認識の引き出しが豊かであれば、ビジネス環境が目まぐるしく変化しても多くのパターンから物事をとらえられる
■その人の教養は究極的には人間観に現れる
・人間は多面的で一貫性がない。首尾一貫した人はいない。
・誰もが結局のところ「自分だけは特別」だと思っている
■人間が賢くなるためには「人・本・旅」
■本
・本は圧倒的にコストパフォーマンスが高い
・最大の効用は「事後性の克服」
・本来であれば後になってみなければ体験できない事を読書を通じて考えられ、ある程度まで事後性を克服することが可能
・マイナスは論点が整理され過ぎていて、ノイズから得られる洞察がない
■人
・自分の言ったことに対する反応が返ってくる。本にはない価値。
■何をするか、何をしないか
・限られた時間の資源をどこに振り向けるか
■歴史 出口治明
・歴史という生きた教材を通じて、人間についての理解を深める事は、リーダの資質を鍛えることにかならずなる
■経済学 大竹文雄
・人間は常に合理的な行動をする生き物ではない。
・このことを理解しなければ、ビジネスはできない。
■リーダーシップ 岡島悦子
・リーダーシップに必要な「人間理解」を古典からは多く得られるが、現実の自分に落とし込んでいく姿勢も忘れてはならない
■日本近代史 猪瀬直樹
・リーダーを目指す人間にとって読書は不可欠。
・読書に時間もコストもかけない人間は、絶対に出世しない。
■進化生物学 長谷川眞理子
・生物学的に「自然な」制度設計を学ぶことで、社会を変える制度や商品の開発に応用できる
■コンピューターサイエンス
・プログラミングの基礎を学び、勘所を掴むだけでもエンジニアとの仕事が一気にやりやすくなる。
・文系ビジネスパーソンこそプログラミングを学ぶべきだ。
■医学
・組織を率いるリーダーや経営者にとって、動物としての「ヒト」のメカニズムを理解しておくことは、極めて重要だ
■哲学 岡本裕一朗
・今は、技術的学術的に大きな転換点にあり、一度まっさらな状態になって考え方そのものを問い直す必要がある。
・そしてそれこそ哲学の使命だ。
■宗教 上田紀行
・宗教者の持つ大きさや言葉や生き方にも触れていないと、4半世紀の業績を引き上げるぐらいの短期的な成功で終わてしまうはずだ -
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自分が直面している状況を理解し、それにどう対処するかを考える。“自分のアタマ”をはたらかせ、複雑な世界の難題に挑む「思考実験」を紹介した書籍。
哲学の議論で問題となるのは、基本的な概念や考え方。そのため、議論が抽象的になり、問題がリアルに感じられない。議論を具体的な形で捉えるには、頭の中で「もし~なら
ば、どうだろうか」と考える思考実験が必要。
私たちが直面する現代世界を理解するための思考実験として、例えば、次のようなものがある。
・バイオサイエンスが発展した今日、チンパンジーとの交配種を自分の子として望む女性がいたら、どう対応すべきか。
⇒1人1人の個性を尊重することが、民主主義社会の原則。ヒトとチンパンジーとの交配種も1つの個性であり、本人が望むのなら認めるべき、とも言えるだろう。
・日本の人口減少に危機感を抱いた政府が、人口増大計画を実行し、労働力人口が増え始めた。だが、AIやロボット技術の進化によって、それほどの労働力が必要ではなくなり、失業者が増え始めた。この状況に、政府はどうすればよいか。
⇒今後、人間の仕事を、AIやロボットが肩代わりするのは間違いない。この状況では、人口減少を阻止するのではなく、むしろ積極的に寄り添っていった方がいい。
・「人間超越主義(トランスヒューマニズム)」を提唱し、人間のポストヒューマン化を進める動きがある。受精卵にゲノム編集をして、能力の高い子をつくろうとする男女がおり、親はそれに反対している。2人はどうしたらよいか。
⇒遺伝子組み換えに対して「倫理に反する」と反対する人が多い。だが、人間の能力を向上させる技術を使うのがなぜ倫理に反するのか。新たな倫理が必要ではないか。 -
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哲学について具体的にその理論や歴史を学ぶというよりも、その手前の「そもそも哲学とは何か」ということに注力して書かれている印象。
本書を読んで哲学により興味が湧くかといわれると、正直微妙かもしれないと思うので初っ端からテンション高めで読める状態で手に取るべき。
基本的に哲学の本というのは入門書から入らなければモチベーションが保てないほど難解なことが多い。実際に、読み始めて5分ほどで放り投げられた哲学書籍の数は、きっと数え上げればキリがない。読みやすい文章に慣れきっている現代人からすると「何言ってんだコイツ?」となるのが関の山だ。
という訳で、問題は入門書の選び方になる。
本書は、『入門書への入門書』みたいな位置付けになるため、難解な文言はほとんど出てこない。誰にでも読めるので気楽に開いていい。
ただし、内容としては哲学の概要とキーワードを知ることができる程度。当然のように浅い知識になってしまうのでその点は理解して購入するべき。
気楽に哲学入門したいなら、決して悪い本ではないと思う。