岡本裕一朗のレビュー一覧
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「AI、遺伝子工学、フィンテック、格差社会、宗教対立、環境破壊…世界の難問がこの一冊でクリアにとける」
まず、個人的な感覚ですが、哲学入門書ではないですね。たぶん。哲学を人生論的にとらえている人が読んでも身に入らないと思われます。
私も哲学を学んできたわけではないし、実在論的転回とか相互非干渉の論理とか言われても訳がわかりませんが、ひとまず章立てが直面している課題としてはとっつきやすく、まとまっているので自分の興味がある章だけを深く読んでみると、それほど苦痛にはなりませんでした。
ただ、「世界の難問がこの一冊でクリアに」はなりませんね。そこまで単純な問題ではないし。何と言うか、いかに咀嚼 -
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本書は、あくまでも「人工知能に哲学を教えたら」どうなるか?という思考実験である。
実際にそのような実験を行ったわけではなく、哲学・倫理学を専門とする著者による思考実験でしかない。
その発想は面白いが、人工知能の専門家ではないため、「人工知能」が何を指すのか、定義があいまいなまま(著者にとっては明確になっているのかもしれないが)、思考が進んでいるように見えてしまった。
正義、脳、芸術、恋愛、宗教、遺伝子といったテーマごとに章が分かれているので、興味のある分野をかいつまんで読めるのはよい。
自分の興味のあるテーマについて、読みながら自分自身でも「思考実験」すれば、より思考が深まるだろう。
切り口は -
Posted by ブクログ
もてはやされる人工知能への期待感、危機感に対して哲学を代入して問題提起をする本。
ディープラーニングの登場により、将棋、囲碁、チェスで人工知能がプロを負かしたり、自動運転車がアメリカで試運転をやったり、クイズ番組で優勝したりといった出来事が起こり、人工知能ブームが巻き起こっている。
一方
人工知能が雇用を奪うとか、人類を滅ぼすとか、人間の知性を超えた人工知能が2045年に出現するんじゃないか(シンギュラリティ)とか警鐘を鳴らす人もいる。
しかし
人工知能の現実は、まだまだ萌芽期で『ある特定の分野(囲碁とか)において』人間より優れているだけだ。
構造としては『人間よりコンピューターの -
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フランスの現代思想史の中心であるレヴィストロースを中心にその周囲やそれ以降の哲学者やその思想を紹介した書籍。
構造主義についての考え方はある程度理解できたものの、ポスト構造主義以降の考えかたについては難易度が高かった。
著者がドゥルーズ=ガタリの文章を引き合いに、哲学とは"思想のメガネ”であり、「相性と、生き方と、スタイルを考えてそれぞれ自分に合った"思想のメガネ”を選ぶことになるだろう」と語った点は、「哲学とは何か」という基本的な問いに対する、最も分かりやすい回答の1つだと感じた。要はものの見方であり、戦略論が「企業経営のものの見方」であるように、哲学は「世の中(特に政治 -
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モノ・サピエンス。
その題名には、「物」と「mono-(単一化する)」の二つの意味が込められている。
現代社会の中、人間は単一化され、物化していく傾向にあるのだ。
粗筋を書こうとしても、難しすぎてパッと書けません。
体や仕事、思考や政治が『物質化』していっている、という現状を、現代社会の具体的事例に絡めて説明している本です。
最初の方の体の物質化や、仕事の物質化は面白かったです。
「物質化」というか、社会が「生産者社会」から「消費者社会」に移行したことによる影響、と言ったほうが良いのでしょうか。
技術の進歩により、ひとりひとりの生産力が増加し、物が溢れる一方、労働力としての人はあまり必要と