【感想・ネタバレ】いま世界の哲学者が考えていることのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2021年08月24日

哲学の潮流が門外漢でも分かるように見通しよく整理されているのがありがたい。
その上で、IT、バイオ、資本主義、宗教、環境保護といった現代の諸問題に対する現代哲学者の代表者とその哲学、立場などが整理して紹介されている。
哲学者や用語に関する説明や、ブックガイドもあり、非常に親切。
内容は勿論、写真やイ...続きを読むラストも分かりやすく効果的に使用されているし、フォント、紙、配置から色から全てのデザイン、帯に至るまで、過不足なく非常に効果的で素晴らしい。デザインにまで哲学を感じた。
最近の啓蒙書は図もカラーも多いし、親切で分かりやすく読みやすい本も多いとはいえ、1000円台であらゆる点でこんなに完璧な啓蒙書は滅多にないと思う。

0

Posted by ブクログ 2020年01月14日

タイトル通り、何が今トピックとして論じられているのかが知れる。

結論や筆者の意見が書かれているわけでないが、
入り口として過不足なく推薦できる良著。

難しすぎるので哲学に本気で手を出すのはやめようと思ってる自分のようなライト層向けでもある

0

Posted by ブクログ 2019年10月13日

1章の哲学を除けば、2章以降は日々僕たちが直面する問題に対する専門家の考えを知ることができる。 IT革命ではSNSやマイナンバーと監視社会、人工知能が人から仕事をうばうか、3章バイオテクノロジーではクローン、再生医療、犯罪者の取り扱い、4章資本主義では、ピケティ、自由と資本主義、グローバル化、仮想通...続きを読む貨と国家、5章宗教では、多文化主義の共生や世俗化、無神論のドーキンス、6章地球環境では、温暖化、人間中心主義と環境維持は対立するかという問題、など。面白かった。

0

Posted by ブクログ 2019年01月21日

19世紀以降の哲学体系の変遷について簡単に触れた後、IT革命、バイオテクノロジー、資本主義、宗教、環境のトピックについて、問題提起とそれらを取り巻く論や説を紹介していく。
個人的にはとてもいいなと思える本だった。
この本を読んでそれぞれの分野について深くまで考察すること、情報を得ることは厳しいが、そ...続きを読むうしたインプットや考察をより効果的に行っていくための道筋を教えてくれる本であり、本や人物の紹介がかなり多いため、とても参考になった。

0

Posted by ブクログ 2018年04月30日

ポストモダン以降を①メディア・技術論的転回、②実在論的転回、③自然主義的転回に整理した上で、 IT、BT、資本主義、宗教、環境問題について個別に扱う。各章ごとのブックガイドが秀逸。マルクス・ガブリエル歳下かぁ。。。「天才」とはいえ、かなりショック。

0

Posted by ブクログ 2022年12月04日

ポストモダン以降の哲学の潮流を①メディア・技術論的転回②実在論的転回③自然主義的転回と整理した第一章はわかりやすく、面白かった。
IT、バイオ、資本主義、宗教、環境と個別テーマにおける最新の議論を中立的に紹介するという第二章以降では第一章のポストモダン以降の哲学の3潮流のそれぞれとどう繋がるのか著者...続きを読むの見解は示されず、バラバラ感があったのは残念。それでもブックガイド的にはそれなりに面白く、読んでみたいものもいくつかあったのはよかった。

0

Posted by ブクログ 2022年06月14日

IT革命、BT革命、資本主義、宗教、環境問題といったテーマに対する、現代の哲学の考え方をまとめている本。
IT革命が人文主義を終わらせ、BT革命が人間主義を終わらせるなど、21世紀の大きな社会的な動きに対して哲学的な概念を適用していく流れは面白さを感じた。クローン人間や格差是正に関する倫理観・正義感...続きを読むには納得しやすい考え方もあった一方、実在的転回や宗教のの個人化などのテーマは難しさを感じた。

0

Posted by ブクログ 2021年09月09日

哲学から時代を考察する重要性を再確認。
技術の発展も大事だけど、様々な学問の知見から
多角的に考察することで、筋が見えてくるはず。

哲学といえばお堅いイメージだったけど、
この本は入りやすかった。

0

Posted by ブクログ 2020年08月14日

思えば哲学というのは
言語・数学・科学・政治…などなど、
多岐に渡る分野の基なんだよなぁ…というのを改めて思い出させてくれる1冊。
哲学=人生論のイメージを持っているなら目を通しておいて損はなし。
「Withコロナ」時代の直前に書かれたものですが、今こそ読んで、この先を考えていく足掛かりにしたいとこ...続きを読むろ。
現代哲学をリードする哲学者の著書のブックレビュー的側面もあって、興味の湧いた人・本からさらに深めていけそうな構成もとても良いです。
星が1つ欠けてるのは、この本だけじゃ理解は完成しないぞ!気になるところからこの先も読むべし!の意味で。

0

Posted by ブクログ 2020年05月15日

現代よくわからんなーと思っていた中で手に取った一冊。近代までの思想史を知っている前提だが、多領域にわたってのトレンドをニュートラルに案内してくれた。ブックガイドもありまずまずの満足度。

0

Posted by ブクログ 2019年03月12日

表題には哲学者とあるので、敬遠していたのだが実際は素人向けの現代を課題を分野ごとにわけて解説した本だった。色々な考えを紹介しているが著者はどれがいいとはいっておらず、あくまで中立的立場でのわかりやすい解説であった。知らない人も多く、世界的な視点を垣間見ることができた。こうしてみるとITでは日本はおそ...続きを読むろしく後進国なのが実感する。私見であるが、これはつまりメディアの後進性だと思えた。池上先生の本でものたりない人はこの本からスタートするといいと思う。

0

Posted by ブクログ 2019年02月02日

第1章がまさに「哲学」で難しい。第2章以降はテクノロジー面なので読みやすい。
普段から興味持ってる事柄が哲学と結びついてることが分かって何だか嬉しくもあり。

0

Posted by ブクログ 2018年04月30日

タイトルの通り、哲学界で今まさに議論されている内容がたくさん書かれています。ボクの哲学/社会学はミシェル・フーコーでほぼ止まっていたので、その先の議論を概観できたのはとても良かった。ただ、議論が多岐にわたるので、ある内容について哲学する、となると本書の域を超えてしまいます。
各章の最後に「ブックガイ...続きを読むド」がついていて、この先何を読んでいけばいいかっていうのをはっきりと示してくれるので、非常に親切かつありがたい。とりあえず、紹介されていた「なぜ世界は存在しないのか」(マルクス・ガブリエル)の邦訳がでたので買って読んでみようと。(買ってから結構経っているのに未だ積読なのは内緒だ)

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年07月31日

【文章】
 少し読み辛い
【気付き】
 ★★★★★
【ハマり】
 ★★★★・
【共感度】
 ★★★★・

現代の哲学者が考えている、
IT、バイオテクノロジー、資本主義、環境問題などについて。

これまでの哲学の流れは、登場する主義や思想の概念をあまり理解できていなかったので、よく理解できなかった。...続きを読む

哲学は儲からない行為かもしれないが、物事を抽象的に捉え、本質を考えるという行為は、生きる上では重要だと思う。

■ITについて
パノプティコン…システム管理者がシステム利用者を監視
シノプティコン…情報発信者を閲覧者が見る

そもそも、AIが発達する事によって、人の仕事が奪われるというのはそれほど悲観的な状況なのだろうか?
仕事が奪われた結果、資本を得る事が出来なくなるかもしれないが、食料やエネルギーの生産、流通までも自動化されたなら、それほど困る事にはならないのではないかとも思う。
資本主義を終わらせるのは、AIなのかもしれない。

■バイオテクノロジーについて
クローンは一卵性双生児と同じ。
自分の子供に対する遺伝子操作と、躾や習い事をさせるのは、どちらもよい素質を持った子に育てる為の行為。

■資本主義について
通貨が実現するのは、効率的な交換の手段ではなく、抽象的な価値単位の提供、取引を記録する仕組み、譲渡性。

グローバリゼーション、国民国家、民主主義のトリレンマ。

シェアリングエコノミーは、資本主義の一部として取り込まれる。

■環境問題について
動物の営みは自然だが、人類の営みは自然ではないというのはいまいち納得できない。人間という存在が自然に発生したのであれば、その存在の行為も自然の一部では?

環境汚染による終末論には根拠がない。

コペンハーゲン・コンセンサスによる優先的に取り組むべき政策は地球温暖化対策ではない。

0

Posted by ブクログ 2024年03月17日

パノプティコン、フーコー シノプティコン SNS、チューリングテスト AI、US全雇用の47%がITにより代替されるリスク、ラッダイトの誤謬、ニックボストロム「スーパーインテリジェンス 道行き、危険、戦略」”いつか私達が一般知性において人間の脳を凌駕する機械の脳をつくるならば、その時はこの新しいスー...続きを読むバーインテリジェンスは極めて強大になるだろう。そしてゴリラの運命が今、ゴリラ自身というよりも、私達人間にいっそう依存しているように、人間の運命も機械のスーパーインテリジェンスに依存することになるだろう”

ポスト・ヒューマン、トロッコ問題 道徳ピル

0

Posted by ブクログ 2022年12月17日

ポストモダンの哲学がその勢いをずいぶんと昔に削がれた後にもまだ「哲学者」がいるのか、いるのであればそういう人たちはどういう問題意識をもっているのか、ということに興味を持って読み始めた。

ヘーゲルの有名な言葉「ミネルバの梟は黄昏とともに飛び立つ」をひいて、哲学とは「自分の生きている時代を概念的に把握...続きを読むする」ものだと著者は定義する。その問題意識は、かつて「哲学者」が抱いていたそれとは時代認識が違っているからこそ当然にして異なっている。そのために著者は、
①哲学は現在、私たちに何を解明しているのか?
②IT革命は、私たちに何をもたらすのか?
③バイオテクノロジーは、私たちをどこに導くか?
④資本主義制度に、私たちはどう向き合えばいいか?
⑤宗教は、私たちの心や行動にどう影響をおよぼすか?
⑥私たちを取り巻く環境は、どうなっているか?
という現代に即したテーマに関して哲学的論考を進めていく。

①の議論では、言語から意識への自然主義的転回、ジョン・サールなどの意識の問題について考察する。自分の感覚では、本章がすべての章の中でもっとも「哲学」らしい。著者がこの章を初めに置いたのもそこに理由があるのではないだろうか。
②のIT革命に関しては、フーコーのパノプティコンや「1984年」のビッグブラザーに言及しつつ、ジグモンド・バウマン、ダニエル・デネット、レイ・カーツワイル、などを紹介。
③のバイオではクローンなど遺伝子技術に関連して、リチャード・ドーキンス、マイケル・ガザニカ、ピーター・シンガー、アントニオ・ダマシオ、ジョシュア・グリーン、オリバー・グッドナイフ、などの生物学者や脳科学者を紹介。この領域は今後も大きく進展していくだろうし、いわゆる哲学の領域にも浸食していくだろう。
④の資本主義社会については、トマ・ピケティ、ロバート・ライシュ、ジョン・ロールズ、ロバート・ノージック、ハイエク、ミルトン・フリードマン、アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート、アマルティア・セン、エマニュエル・トッド、ジャック・アタリ、ダニ・ロドリック、ジェレミー・リフキン、ヨーゼフ・シュムペーター、などを幅広く紹介。道徳と倫理といったことが論じられている。
⑤では多様化する社会と地域紛争を取り上げて、チャールズ・テイラー、サミュエル・ハンチントン、ユルゲン・ハーバーマス、ミシェル・ウェルベック、ジル・ケベル、スティーブン・グールド、マルクス・ガブリエル、などを紹介。
⑥では環境問題として、地球温暖化、種の多様性、などスケールの大きな問題について扱い、ブライアン・ノートン、ベアード・キャリコット、ウルリッヒ・ベック、ビョルン・ロンボルグを紹介。

IT技術やバイオ技術が世界や倫理に与える影響について検討が必要であることは間違いない。経済についてもグローバリズムや格差の問題となると倫理の問題につながる。現在の「世界」を考える上では、宗教を含めた文化の多様性についての議論は避けることはできない。環境問題については冷静な議論のための理論構築が必要だ。これらの諸問題をめぐる言論をまとめるという意図ではこの本は成功していると思う。ちょうどよいくらいに専門的で知らない内容がまぶされていて面白かった。

およそ本書で紹介されている知識人の多くはおそらくは自分自身のことを「哲学者」だとは思っていないだろう。
世界の哲学者がどのようなことを考えているかを書いたと言いながら、哲学者がかつて占めていた場所の多くを別の分野の学者が占めていることが明らかにされたようにも思う。ただ、それも含めて「哲学」と呼んでもよいのではないかというのが著者の言いたいことであるのだが。その世代の問題意識によって必要とされる「哲学」は変わってくるのだから。

まずまずに知識欲が刺激されて読んでいて楽しかった。

0

Posted by ブクログ 2023年12月23日

■評価
★★✬☆☆

■感想
◯良くも悪くも広く浅く中立的な立場で展開されている。偏ってはいないが結論を引っ張り出すのは個人の裁量。

◯中立的な本を読むよりもスタンスを取った本2冊読んだほうが、主張が頭に入って着やすいのかなと思った。

◯哲学者の生い立ちや思想形成の段階をつぶさに追いかけることが...続きを読む、有用なものではないという立場には、共感する。

◯地上最強の哲学入門のように、濃い、味付けされた本のほうが個人的には好きな感覚を持った。

0

Posted by ブクログ 2022年01月27日

自分にとって難しい部分が多かったため
すべての章を読んではいないが
第2章
「IT革命は人類に何をもたらすのか」と
第3章
「バイオテクノロジーは人間をどこに導くのか」は
かなり興味深い内容であった

人工知能に人間の知能を超えられる未来は、そう遠くはないと感じた

また、クローン人間は本当に否定さ...続きを読むれるべきことなのかもとても考えさせられた

また知識が増えた際に、もう一度戻って読んでみたい

0

Posted by ブクログ 2021年08月22日

哲学に対する考え方が変わるきっかけになるかも知れない、現代の哲学の潮流を知ることが出来る一冊。
哲学、経済、宗教、そして文学まで、幅広く解説してるので、飽きずに読めました。
中でも本書で取り上げてる、ミシェル・ウェルベックの「服従」は、確かに自分も読んだ時に、何気にあり得るかもと思った。
特にその状...続きを読む況が、もしかしたら不幸ではないかも知れないと感じてしまったから。

0

Posted by ブクログ 2020年09月13日

現代のそれぞれの大きな変革テーマに対して、どう善く生きるか、という哲学的アプローチでの議論を概略掴める書。問いが問いだけに明快な答えがもちろんあるわけではないが、様々な議論に触れて思索のきっかけになった。


・IT革命:スマートフォンのドキュメント性→公共的なアクセス可能、消滅せずに生き残ること、...続きを読むコピーを生み出せること。SNSは発信もできるが監視もされる(パノプティコン) 多数による少数の監視(シノプティコン)
・人工知能のフレーム問題。目的に対して検討範囲を規定しないと無限に検証しつづけて意思決定できない。シンギュラリティはデータの範囲に規定されるので、未知なる目的設定ができない限り、データの範囲に収まる??
・バイオテクノロジー:ポストヒューマン。トランスヒューマニズムは後世への影響がなければカラダを鍛えることや治療と同じ?
・クローンとは一卵性双生児なので全く同じではない。生においてどのような遺伝プログラムを、受け継がせるかを最初から他者が決定することの是非。自分独自の生が出生から始まるという、出生性の欠落。
・格差は経済ではなく、政治問題。富める者が問題ではなく、貧困の救済こそが問題。
・通貨の本質は信用と精算
・9.11からのテロとの戦いを十字軍と表現する愚かさ。宗教は本質的に対立する構造ではない
・神を信仰することが絶対的ではなく、信仰にあっても自分自身の指針となる、一つの選択肢となる世界へ
・科学と宗教は全く別の領域で機能している
・環境プラグマティズムは昨今のESG投資の考え方のベースとなっている?

0

Posted by ブクログ 2020年08月20日

知的
かかった時間150分弱?

現代的な課題と、それらについての哲学者たちの議論を概観した本。著者も書いているが、意外と類書はない…かもしれない。そして、筆者も書いているけど、網羅的に書いているので、羅列というか総花的な印象は否めない(特に資本主義、経済、環境の前半、あたり)。著者自身はものすごく...続きを読む本を読んでいる(研究者としては普通なのか?わからん)が、この人自身がどこまでわかっているのかな?と思う部分もあった。が、しかし、基本的には意義深い本だと思う。

0

Posted by ブクログ 2020年03月08日

現代の哲学の大まかな流れが理解できた。

こうして人類レベルで物事を考えると自分の無力さを感じるが、個人としてできる範囲で活かしていきたい。

0

Posted by ブクログ 2019年11月04日

哲学を通して、様々な現代的課題を俯瞰するもの。
多くの人物の意見が紹介され、とても難しかった。

現代の問題を考える一助になり得ると思うが、
自分自身が内容を消化できたようには思えない。
勉強不足ですね、きっと。

0

Posted by ブクログ 2019年09月15日

哲学=カント?ニーチェ?プラトン?のような古典的印象しかもっていない私にとってはとても刺激的な本だった。しかし難しい。
哲学が現在解明していること、バイオテクノロジー、資本主義、宗教、環境などをテーマに現代の哲学者が考えていることが紹介される。自分がいつのまにかかなりのバイオ保守派だったりヒューマニ...続きを読むストであったりすることに気づかされる。
書物の時代と人間の時代が終わり始めたとはいえ、私は何をしたらよいかわからなくて本を読むんだろうな。子供の人生を豊かにするために親が遺伝子を改良するのは賛成。遺伝子工学的教育。

0

Posted by ブクログ 2019年08月19日

いつまでも「哲学=人生論」と考えているのは日本人だけ!
というオビのアジテーションに「なるほどなぁ」と思い手にとった。
現代の著名な哲学者とその研究分野について、IT,バイオ、資本主義、環境などの実践的な切り口で概説する。

全体像の説明として、20世紀の哲学を言語論的転回(言語を分析するもの。分析...続きを読む哲学、構造主義、解釈学)として整理し、21世紀の哲学を、その先にあるポスト言語論的転回(実存論的、自然主義的、メディア技術論的)と説明するのはイメージしやすい。

結局の所、扱うテーマがプラグマティックになると、学際的にならざるを得ない。本書でも、例えば経済分野だとピケティ、アトキンソン、ライシュの名前が出てくるが、いずれも経済学者、政治学者として知られている人々だろう。経済活動、生物学、ITといった現代的な論点にアプローチ出来ない「哲学者研究者」が講義を持つことが多いことが、日本で哲学の浮世離れしたイメージが今でも根強い理由だと感じる。

ジョシュアグリーンのモラルトライブズや、ダニエル・デネット、ダマシオあたりを知れたのは良かったと思う。

0

Posted by ブクログ 2018年12月30日

「AI、遺伝子工学、フィンテック、格差社会、宗教対立、環境破壊…世界の難問がこの一冊でクリアにとける」

まず、個人的な感覚ですが、哲学入門書ではないですね。たぶん。哲学を人生論的にとらえている人が読んでも身に入らないと思われます。

私も哲学を学んできたわけではないし、実在論的転回とか相互非干渉の...続きを読む論理とか言われても訳がわかりませんが、ひとまず章立てが直面している課題としてはとっつきやすく、まとまっているので自分の興味がある章だけを深く読んでみると、それほど苦痛にはなりませんでした。

ただ、「世界の難問がこの一冊でクリアに」はなりませんね。そこまで単純な問題ではないし。何と言うか、いかに咀嚼して、自分なりに栄養にしていくかのほうが大事だと思われます。

0

Posted by ブクログ 2018年06月02日

現代という時代について哲学者がどのように世界を捉えているかを紹介した本です。ポストモダニズム以後の哲学の潮流を概観したうえで、IT革命・バイオテクノロジー革命・資本主義・宗教・地球環境について哲学者がどのような議論を展開しているかを個別に見ていく内容です。全体的に浅く広くな印象。

0

Posted by ブクログ 2018年03月28日

本の形式としては、
はじめからさいごまで、現代の課題を哲学分野より考察していく形をとっている。

その他
筆者の主張が全くないのが良かった。
ゆえに、全体的にスッキリしていて読みやすかった。

0

Posted by ブクログ 2018年03月04日

哲学と言うのは昔の思想を勉強すると言うだけの学問かと思っていたけど、むしろ今の時代に何を考えどう生きていくのかを考える事が大事だと理解。

0

Posted by ブクログ 2018年02月08日

日本人はみんな哲学とは人生論と捉えているが、実はそうではない。哲学というのは自分の生きている時代を概念的に把握することであるとのこと。なるほどねえ。2045年に技術特異点が来るらしいので、それはとても楽しみ。未来はどうなっていくんだろうね。

0

「社会・政治」ランキング