あらすじ
IT革命とBT革命が人類の未来を変える? 資本主義は21世紀でも通用するのか? 世界が再び宗教へと回帰していくのはなぜなのか? 21世紀最先端の哲学者が描き出す人類の明日とは。AI、遺伝子工学、フィンテック、格差社会、宗教対立、環境破壊……世界の難問がこの一冊でクリアに解ける
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Posted by ブクログ
【文章】
少し読み辛い
【気付き】
★★★★★
【ハマり】
★★★★・
【共感度】
★★★★・
現代の哲学者が考えている、
IT、バイオテクノロジー、資本主義、環境問題などについて。
これまでの哲学の流れは、登場する主義や思想の概念をあまり理解できていなかったので、よく理解できなかった。
哲学は儲からない行為かもしれないが、物事を抽象的に捉え、本質を考えるという行為は、生きる上では重要だと思う。
■ITについて
パノプティコン…システム管理者がシステム利用者を監視
シノプティコン…情報発信者を閲覧者が見る
そもそも、AIが発達する事によって、人の仕事が奪われるというのはそれほど悲観的な状況なのだろうか?
仕事が奪われた結果、資本を得る事が出来なくなるかもしれないが、食料やエネルギーの生産、流通までも自動化されたなら、それほど困る事にはならないのではないかとも思う。
資本主義を終わらせるのは、AIなのかもしれない。
■バイオテクノロジーについて
クローンは一卵性双生児と同じ。
自分の子供に対する遺伝子操作と、躾や習い事をさせるのは、どちらもよい素質を持った子に育てる為の行為。
■資本主義について
通貨が実現するのは、効率的な交換の手段ではなく、抽象的な価値単位の提供、取引を記録する仕組み、譲渡性。
グローバリゼーション、国民国家、民主主義のトリレンマ。
シェアリングエコノミーは、資本主義の一部として取り込まれる。
■環境問題について
動物の営みは自然だが、人類の営みは自然ではないというのはいまいち納得できない。人間という存在が自然に発生したのであれば、その存在の行為も自然の一部では?
環境汚染による終末論には根拠がない。
コペンハーゲン・コンセンサスによる優先的に取り組むべき政策は地球温暖化対策ではない。