岡本裕一朗のレビュー一覧
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内容が各章でコンパクトにまとまっており、かつ章の最後にまとめてあるので非常にわかりやすい。
以下読書メモ
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・思考実験という言葉をはじめに使ったのは物理学者エルンスト・マッハ
1, トロッコ問題というのは、「5人か1人か、いずれの命を優先するか」という問題ではない。
2.トロッコ問題では、形式的には同じ構造(「5人か1人か、いずれの命を優先するか」)を持った二つ以上の事例が対比され、その答えが違うのをどう説明するかが問われる。
3,最初にトロッコ問題を提起したフットは、この問題を「人工妊娠中絶」をいかに正当化するか、という文脈で語っている。
4.フットは、「ネガティブ -
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刺激的な本だった。
ドラマやエンタメで扱われ
知っているものもあった。
・テーセウスの船
・トロッコ問題
・悪魔の証明
・シュレディンガーの猫
などは有名だと思う。
知らない思考実験とも出会えて面白かった。
中でも興味を惹かれたのが最終章。
AIについて。
シンギュラリティが近いと言われているが
どのように進んでいくのかを
「AI 2027」をもとに説明してくれている。
私の生きている近い未来に
こんな状況になるのだろうか。
科学技術の進歩はロマンだしわくわくするが
自立性のあるAIは、人間と変わらず
何を考え何を行動に移すのか
全く予測できない。
それほどまでに知性がある存在。
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Posted by ブクログ
AIがそれっぽく言葉を並べられること
ホストがお嬢たちの欲しい言葉たちを与えられること
韓国アイドルが日本のオタクたちに「愛してる」と伝えること
多分全部似たようなことなんだと思う
この本を読んでも私はやっぱりAIは言葉を、愛を理解しているとは言えないと感じている。
夏目漱石がI Loue Youを「月が綺麗ですね」と訳したこと。その味わい深さや、本来言葉にならない感情を言葉に昇華する過程、そこに滲む為人、人生。
それに胸を打たれ、その全てに想いを馳せ、「なんて素晴らしいんだろう」って、噛み締めることができる。人間なら。普通なら。
少なくとも私はそういう人種である。
だけどもそうじゃない人 -
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Posted by ブクログ
個人的には様々な思考を巡らせてくれた楽しい1冊だった。
現代的かつ身近な問題について、筆者が提示してくれている思考法を基に考えてみることで、自分の現在の思考力、知識量などを認識させてくれた。
また問題に対して筆者の考えや過去の著名な哲学者の言葉を引用して、現代社会の規範だけでない歴史的な視点からの深掘りや別の視点をもらえて良い学びになった。
本書は10代向けに書いてあり、思考するうえでの良い指南書であるとともに、大人の固まった思考を解いてくれるような感覚があった。
本書最終章の仕事についての部分で
「自由人化」するか、「動物化」するかは、「考え抜く力」があるかどうか。
というところに