岡本裕一朗のレビュー一覧
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ー こうした考えをフランクファートは、「平等主義」と対比して、「十分性の学説(十分主義)」と呼んでいます。つまり、その学説によれば、「おカネに関して道徳的に重要なことは、誰もが十分に持つということである」となります。この学説では、所得が多いか少ないかは、それ自体では問題になりません。むしろ、生活するために十分なおカネがない人(貧者)がいれば、道徳的には、その人を救済する必要があります。こうして、道徳的に重要なことは、格差ではなく「貧困」になります。 ー
10年前の作品なので、特に新しい訳ではなく、取り扱われている題材もそんなに目新しいものでもないが、今日的な題材をわかりやすく論じているので、 -
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有名なものから知らないものまで、古今東西の哲学者の問いが網羅?されているらしい。ヒューマンジーとか最新の漫画の話題もある
印象に残ったもの
・テーセウスの船:移植があたりまえになったとき どこまでがオリジナル
・寛容のパラドクス:無制限の寛容は寛容の消滅に至る:カールポパー
・アビリーンのパラドクス:集団での決定は誰も望んでいない結果を招くことも
・いきの構造:大和民族の得shな存在様態の顕著な自己表明:九鬼周造
・色即是空:大乗仏教 五蘊(ごうん)物質・受・想・行・識も全て空
・四肢的構造:母親は子供の痛みを直截的に感じる:広松渉
・共同幻想:国家は暴力装置(マックスウェーバー)ではない:吉 -
Posted by ブクログ
ネタバレ楠木 僕自身が人間観として大切だと思っていることは、人間は多面的で、一貫性がないものであるということです。選書でも触れたサマセット・モームの本から学んだことですが、あれだけ人間について洞察を重ねた作家が行き着いた結論が「首尾一貫した人はいない」。そして、その理由は「誰もが結局のところ自分だけは特別だと思っている」からだと言うのです。
出口 本当は愚かなのに、自尊心だけは強いですからね。
楠木 ええ、自己愛です。これは誰しもがそうですね。僕は、それを無視して人に一貫性を求めるのは無理があると思います。「声高に正論を言う人」が僕は大嫌いですね。そういう人ほど、すぐに自分を棚に上げる。
出口 大脳生 -
Posted by ブクログ
哲学のもつ役割や性質と哲学史が主な内容です。しかし、この本の最も魅力的なところは巻末付録のおすすめブックガイドです。
おそらくこの本を手に取ろうとしている方は哲学にまったく見識のない方がほとんどじゃないかなと思うのですが、巻末ブックリストに記載されている本と同時に読んだ方が良いかと思います。
例えば、ハイデガーの本を選んだのならハイデガーの本を読みつつ、この本のハイデガーについて書かれている頁を読んでハイデガーに対する概観を掴むなどするのが良いと思いました。
普通に通読するとおおよその方はつまらなく感じるんじゃないかなー(私もその1人) -
Posted by ブクログ
講義方式で現実の問題を思考テストしていくのは、これが哲学かはよくわからないが、興味深い。ただ、実務に携わっている人間としては、白紙の立場からあーでもないこーでもないという議論は、頭の整理の一つにはなるが、空理空論を弄んでいるだけのようにも思える。
人工知能やバイオなどの個別問題を議論するなら、法的な判断、経済的な損得、市民感情などの前提を考えた上で議論しないと、私はこう思うでは、相対主義が常識となった今、何者決められない。
なんの判断や結論もなく放談だけする議論は、知的には面白いが、議論のための議論であり、なるほどという知的遊戯に過ぎないように思えた。