平谷美樹のレビュー一覧

  • 草紙屋薬楽堂ふしぎ始末 絆の煙草入れ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    江戸の作家と版元(本屋)を主役と舞台に謎解きをするシリーズ2作目
    幽霊や妖の噂話、それは口伝の果てに不可思議になった人為的な謎
    その謎や犯罪を解き明かしていく女流作家の卵、金魚と仲間達の痛快劇

    実在の女流文学者、只野真葛も登場して、さらに賑やかに楽しくなった今巻
    強烈なキャラクターだった故に、仙台に帰っちゃうのが寂しかったです

    江戸時代の作家たちや本屋、版元の仕事内容や作業工程などを知れるのも面白い

    0
    2022年09月22日
  • お化け大黒~ゴミソの鐵次 調伏覚書~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ゴミソの鐡次、二作目。

    うすら怖かったのは、「お化け大黒」。
    歳の市で売られているの大黒の木彫りの像を「盗め」ば、
    福を授かるという噂。
    ある侍が妻を大病から救うため必死で盗み、
    無事治ったものの、隣の家の同僚の妻が急病で亡くなる。
    上役が亡くなり、お役目が回ってくる。
    出入りの商人が辻斬りで亡くなり、新しい商人が多くの付け届けをしてくる。
    とうとう主君が亡くなり、
    手放すために歳の市でまた盗ませる。

    前作でも出てきた人形の識神を使う惣助が、
    悪い気を集める仕掛けた罠だった。
    鐡次の敵としては丁度いい感じだが、
    名前をもうちょっとかっこよくしてほしい。

    前作で死んだ同心が現れた「湯屋怪談

    0
    2022年09月07日
  • 蘭学探偵 岩永淳庵 幽霊と若侍

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    蘭学探偵第2弾。

    蘭学探偵淳庵が、居候先の辰巳芸者の豆吉の浮気を疑って、
    しょぼくれてしまう話が面白かった。
    結局、全くの勘違いで、
    旗本の父を亡くし墓参りしているうちに、
    詐欺に巻き込まれていた話だった。

    本当に余計なお世話かと思うが、
    この話を1巻目にした方が良かったのでは。
    登場人物たちに色がついたというか、
    肉がついたというか。
    あ、血肉が通った感じという表現が正しいのか?

    トリュフ豚ならぬ、マツタケ犬の話も面白かった。
    淳庵にはかみつき、
    火盗改組頭になつくあたりは、さすが空気を読んでる。

    それと、Armchair Detective の日本語訳は安楽椅子探偵ではなく、
    炬燵

    0
    2022年07月02日
  • 蘭学探偵 岩永淳庵 海坊主と河童

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    Tさんのおすすめ。

    長崎生まれの蘭学育ち。
    江戸に出て来たが、暴力沙汰を起こし、
    学問で身を立てることも出来ず、
    辰巳芸者の豆吉の居候になっている。

    蘭学の知識を使って事件を解決していくが、
    どうものっかれない。
    タイムスリップして現代の科学技術で事件を解決する女十手持ちの話の方が、
    よほど真実味がある。

    いきなり女連れで沼津まで旅に出たり、
    富士山を爆発する計画と話が大きすぎるのかもしれない。
    船に乗って石巻にも出かけるし、
    潜水船も登場するし。

    どうでも良いが「仕舞屋」が、
    商売をやめた店のことを差しているとは知らなかった。

    0
    2022年07月02日
  • 義経になった男(四) 奥州合戦

    Posted by ブクログ

    義経の影武者の話だけど、影武者の方が、生まれや育ちの関係(底辺の人間だから)で、当然強い。義経の貴種ならではの弱さとの対比が、人間の悲しみを浮き彫りにしているように思う。

    0
    2022年05月31日
  • 草紙屋薬楽堂ふしぎ始末 凍月の眠り

    Posted by ブクログ

    生ける屍 本所深川反魂の宴/本草学者 未練の訪れ/
    丑の刻参り 呪いの行方/雪女郎 凍月の眠り

    不思議には裏がある。人に仕業に違いないと信じる金魚。
    不思議を目にしてしまった彼女はどんな折り合いをつけるのだろう。

    0
    2022年02月26日
  • 採薬使佐平次 吉祥の誘惑

    Posted by ブクログ

    シリーズの中で一番面白かった!
    前半おもしろくてサクサク読んだ!
    だんだん採薬使と御庭番のバランスが!!
    もっと採薬使っぽい話が読みたいなー

    0
    2022年01月06日
  • 百物語 第六夜 実録怪談集

    購入済み

    怪談とは言え

    作者があとがきで記している通り、怖い話ばかりではなく、哀切な話、心温まる話なども収録されていて、
    バラエティーに富んでいる。こういうのは、集めようとするのではなく、自然に集まって来るものなのだろう。これが最後と言いつつ、本書がシリーズ六作目。次回作が出るのも時間の問題か。

    0
    2021年12月31日
  • 鉄(くろがね)の王 伝説の不死者

    Posted by ブクログ

    「鉄の王」のお話の中の不死の蹈鞴衆の逸話の元になるストーリー。

    ロマのように放浪しながら生きる「橘衆〜蹈鞴集団」
    偶然13〜4歳の多霧が見つけた瀕死の美男の治療を手伝ったことから事件に巻き込まれる。

    不死の男を探すある藩の部隊が、蹈鞴衆を見つけては皆殺しにし、生き残った不死の男を探そうと言う企みを知ることに。

    0
    2021年09月08日
  • 江戸城 御掃除之者! 玉を磨く

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シリーズ第3巻。
    嫡男が見習いとして、仕事をするようになった小左衛門は嬉しい。が反面、次男のことが気がかりでもあった。

    一つ目の話は、至る所にゴミを重ねて、死んでしまった旗本の屋敷の掃除を頼まれる、それも奉行所から。

    町人の目に晒してはならない文書があるやも知れぬというのだ。

    尾張藩の戸山屋敷の掃除を依頼されるが、何やら陰謀が匂いこく。。。

    尾張藩の暗躍がにおう、掃除合戦が企画される。
    当初より、想定してたように邪魔が入る。

    お掃除という珍しい視点で徳川吉宗当時の幕府体制やそれに遺恨を残す尾張藩問題など。伏線多数で面白い!

    0
    2020年10月21日
  • 江戸城 御掃除之者! 地を掃う

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小禄の掃除之者の跡取り問題は、なかなか厳しい。
    山野小左衛門の二人の息子も、嫌がっていた。

    が、ここにきて長男、左馬之祐の様子が変わってきた。
    初めは口も聞かなかった者だが、時折仕事の様子を聞いているように。

    御書物蔵の蔵書が3冊行方不明事件。

    浜御殿のお掃除お手伝いの件。

    中奥の煤払いの中の、抜け穴事件。

    江戸城の秘密や、当時の将軍の考え方と施設の管理などなど、興味深い三事件が起こり、長男も初めての煤払い見習いが二人の距離を縮める。


    家族問題、跡取り問題、世代のギャップ、などなど現代にも通じる問題を絡ませた内容が、新しく面白い!

    0
    2020年10月21日
  • 江戸城 御掃除之者!

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    面白い視点の時代小説!
    本丸の掃除を仕事とするのは、掃除之者。青山御掃除町に住む。山野小左衛門は本丸御殿を仕事の場所とする山野組の頭である。
    小左衛門のところに何台が降りかかるが。。。。

    三十俵四人扶持というお目見え以下の身分の低いお役目だ。
    だがメンバーそれぞれ掃除に誇りを持って、それぞれ工夫を重ねた道具を試行錯誤しながら開発し、1番の良い仕事ぶりを信条としている。

    キャラクターも個性豊かで、剣を持って切った張ったの荒業はないけれど、江戸城の難問を次々と解決!
    興味深いシリーズ第1巻。

    0
    2020年10月20日
  • 草紙屋薬楽堂ふしぎ始末 名月怪談

    Posted by ブクログ

    いきなりラブモードが強くなって、あの終わり方といい、このシリーズこれで終わりなのかしら。。。?

    2020.9.15
    91

    0
    2020年09月15日
  • 草紙屋薬楽堂ふしぎ始末 唐紅色の約束

    Posted by ブクログ

    今回はメインストーリに加え、他の登場人物を主役に置いた小噺もあった。
    メインストーリー、今回は登場人物人物の身近にことが起きて、その分入り込んで読めた。
    面白かった。とくに無念の話はなかなかいい展開だったなぁ。


    2020.9.1
    86

    0
    2020年09月01日
  • 草紙屋薬楽堂ふしぎ始末 月下狐の舞

    Posted by ブクログ

    薬楽堂主催の新人賞を軸にした四編の連作短編。
    8歳ながら聡すぎて生きづらいおけいちゃんだが、金魚や真葛とともに、起こった怪異の謎を解き、徐々に人の心を慮ることを覚えていくのは、良かったなぁ、と思う。

    金魚が無念を憎からず思っていることは、シリーズ当初から無念さん推しのわたしとしては嬉しいです。

    只野真葛さん、実在の人だったんですね……!!

    0
    2020年05月21日
  • 慚愧の赤鬼 修法師百夜まじない帖 巻之二

    Posted by ブクログ

    ゴミソの鐵次シリーズの外伝扱いですが、裏に住んでいる鐵次は出てきません。
    契約上の大人の事情ってやつですか

    ワトソンキャラの佐吉の軽さもあって、少し軽めで軽快

    0
    2020年02月25日
  • 江戸城 御掃除之者! 玉を磨く

    Posted by ブクログ

    「御掃除は戦でござる」
    ひたすら真面目にお役目に励む山野組の面々。
    そんな彼らの働きが認められたがために、次々と厄介な案件がもたらされる。そしてまたそれを真面目にこなすがゆえに、厄介事がまわってくる。
    ついにはプロフェッショナルな「忍び」と勘違いされ…

    別のシリーズの登場人物も出てきたりして、著者が楽しんでいるように見受けられます。

    0
    2019年12月01日
  • 草紙屋薬楽堂ふしぎ始末 月下狐の舞

    Posted by ブクログ

    登場人物が少しずつ増えていくのも、シリーズものの楽しみだが、今回は大物の登場。葛飾応為。葛飾北斎の娘で、自身も絵師。金魚の戯作に挿絵を描きたいと押しかけてきた。前作だけの登場かと思ったおけいちゃんも再び登場し、気の強い女性がたくさんで、読んでいて楽しい。

    0
    2019年07月31日
  • 草紙屋薬楽堂ふしぎ始末 月下狐の舞

    Posted by ブクログ

    千両萬両 冥途の道行/戯作修行 加賀屋河童騒動/月下狐之舞 つゆの出立/春吉殺し 薬楽堂天手古舞
    金魚さん謎解き沢山してるけど、いったいいつ戯作してるの?スーパーお姉さんですね。無念とはどうなるんだろう?

    ちょっと前に読んだ本と登場人物がかぶってたり設定が似てたりすると楽しくなる。

    0
    2018年11月14日
  • 水滸伝(一) 九紋龍の兄妹

    Posted by ブクログ

    水滸伝を平谷さんが料理するとどうなるのか、楽しみなシリーズが始まります。スタートは原作同様、でも人物設定がやっぱり平谷さんです。九紋竜には妹が、そして百八の星の秘密は。今後はどうなっていくのだろう。

    0
    2018年04月14日