平谷美樹のレビュー一覧
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【目次】
まえがき
うなる女/警告する猫 その三/警告する猫 その一/警告する猫 その二/宙に吠える犬/回る犬/三本脚の動物/還って来る/ブロックに浮き出した女/首を持って行ったもの/猫は何を見ているのか/緑色のフィッシング/ジャケット/しゃがむ男/流れに逆らうもの/藪から現れたのは/後ろに立ってたでしょ/茶色い自転車/盆の釣り/助けて……/蝋燭/見えない自転車/お兄ちゃん/鑑定/心霊写真/廊下を走る少女/追いかけてくる光/階段を登る脚/空耳/天井のお札/修学旅行−−日光/タープの向こう/後ろを見るな/探す人/「もうやめて」/リールの音/テントを叩くもの/街灯の下/境内の静けさ/駆けてくる子 -
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【目次】
まえがき
第一部 様々な怪異
連鎖に捕らわれる/校長室の女子生徒/怪談/心霊写真/テスト中/追ってくる影/白い煙/光りもの?/天狗の音/布団の足元/同じようなモノ1/同じようなモノ2/自転車/衣擦れ/白い蛇/美術室の後ろ/ベッドの足元/二人のお祖父ちゃん/金縛り/座敷童を捕まえた話/宙に浮く目元の話/猫が居る/飛ぶ光球/走る女/光り物1/光り物2/シャイな娘/声/机の向こう側/後日談
第二部 霊能者たち
Y先輩の話/石川さんの話/杏子さんの話/久長さん,浜田さん,倉持くんの話/船見さんの話/田中さんの話/吉川くんの話/橋場さんの話/T寺の住職さんとおかみさんの話/梅子さんの話/ -
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〔金魚/きんとと〕いつも通りお洒落なお姉さん。
〔けい〕この子が出ると話がおもしろくなる。最近戯作者になる修行を始めた。真葛とも会う。
〔戯作修行〕金魚「そうだよ。戯作者は仕掛者(詐欺師)なのさ」。
〔真葛〕金魚が尊敬する数少ない人物と思われる。呼び名は「婆ぁ」だが。
〔栄/えい〕北斎の娘、葛飾応為。これまでにも名前は出てたが金魚と遭遇。いつか四人の女が同時に活躍してほしい。
〔怪異〕金魚はハナから信じておらず、真葛はとりあえず信じており、けいは自分が見たことがないことは判断せず、栄はあったほうが面白いと思っている。
〔月下狐之舞〕月下に狐憑きの舞う幻想的な映像がキモ。
〔素人戯作試合〕その結 -
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岩手と言ったら、新型コロナウイルス流行期の日本47都道府県で、感染者ゼロを長いこと記録していた県という記憶が強い私ですが、本作はお勉強になりました。
座敷わらし、大蛇、大百足など、いわゆる古風な怪談話は岩手に限らず、全国各地で語り継がれていると思います。一方で東日本大震災後の怪異は岩手の県民性が垣間見える話もあり、なんとも複雑な気持ちになります。
ついつい怪談話と聞くと肩に力が入って身構えてしまいますが、本作冒頭の「怪異を書くことは供養にもなる。」に背中を押されて、最後まで読むことは出来ました。振り返ってみると怖さより、そういう怪異をどう捉えるか考えさせられる作品だったかなと感じます。
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平谷美樹、岡本美月『岩手怪談』竹書房怪談文庫。
2人とも初読み作家。2人とも岩手県在住作家とは知らなかった。しかも、平谷美樹に至っては女性作家と思っていたら、髭面の男性作家であったことに驚いた。
竹書房怪談文庫の存在は以前から知っていたが、『岩手怪談』というズバリのタイトルに飛び付いた。
岩手県を舞台にした怪談の掌編集である。
東日本大震災の津波被害を題材にした怪談や座敷童、狐、民話の古里遠野を舞台にした怪談、全日空機と自衛隊機とが衝突し、遺体が散乱した雫石の慰霊の森で起きた怪異、親戚が亡くなる際のお知らせ、などなど、既視感の強い掌編ばかりが並ぶ。
東日本大震災による津波被害を題材