あらすじ
幽霊の正体(カラクリ)見たり!! ライバルは平賀源内! 若き蘭学者の推理&活劇!! 恋人の辰巳芸者・豆吉が毎日のように寺に通っているのを不審に感じた若き蘭学者・岩永淳庵。実は亡くなった父親の幽霊に会うためだったと語る豆吉だが、裏に必ずからくりがあると踏んだ淳庵は、蘭学の知識を駆使して真相に迫る――「幽霊と若侍」ほか、江戸の怪事件の謎を暴く痛快時代ミステリー! 稀代の蘭学者・平賀源内との対決にも注目!!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
シリーズ2作目。4作の短編いずれも異なる趣向で純粋に謎解きを楽しむことができた。淳庵は知識hずば抜けているが、決して天才肌ではなく、悩む時間も多く、9割型は自分の足で稼いだ情報を元に1割のひらめきで解決する形なのが、リアルで人間的で良い。周辺の瀬川も土屋も贄も皆友好的で読んでいて気持ちが良い。まだまだ続いてほしい。
短編では最終話の冷蔵庫システムが印象的。西洋で発明される数十年前に日本で自力で私的に作られていたと言うのは非現実的ではなく、全然有り得るなと思う。
Posted by ブクログ
蘭学探偵第2弾。
蘭学探偵淳庵が、居候先の辰巳芸者の豆吉の浮気を疑って、
しょぼくれてしまう話が面白かった。
結局、全くの勘違いで、
旗本の父を亡くし墓参りしているうちに、
詐欺に巻き込まれていた話だった。
本当に余計なお世話かと思うが、
この話を1巻目にした方が良かったのでは。
登場人物たちに色がついたというか、
肉がついたというか。
あ、血肉が通った感じという表現が正しいのか?
トリュフ豚ならぬ、マツタケ犬の話も面白かった。
淳庵にはかみつき、
火盗改組頭になつくあたりは、さすが空気を読んでる。
それと、Armchair Detective の日本語訳は安楽椅子探偵ではなく、
炬燵与力だったらしい。