井上のきあのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
物語は真っ直ぐには展開してはくれない。
蔵の着物の謎解きを軸にして
物語は末広がりに紡がれ始め
野々宮家の兄妹や慧に繋がる人たちが
紡がれた羅紗の綾模様のように現れては消える。
作者はどこまでの広がりを
この物語に用意しているのだろうか。
心地よさに読み続けてきた物語の色合いが
玉虫の羽のように 光と影の中で変化してゆく。
深い。底知れぬ深さに
今さらながらに身震いがとまらない。
話は変わるが。
野々宮家で3人が交代で作る夕食が興味深い。
季節の野菜の彩りだけでなく その下処理や
調理法まで 食べることへの敬意と造詣を
感じさせる。間違いなく美味しいだろう。
下鴨アンティークを読み続ける 私の
もう一つの楽しみである。 -
Posted by ブクログ
シリーズ第七弾。
横浜山手にあるクラシカルホテル〈猫番館〉を舞台にした、ハートウォーミングストーリー。
今回は「師弟(上司部下)」がテーマだった印象です。
・〈猫番館〉で開催予定のブライダルフェアで、ドレスデザインを担当する、デザイナーの聖子さんとその娘で新人デザイナーの花帆さんの母娘(一泊目)
・〈猫番館〉でフロント業務のアルバイトをしている大学生の梅原君と、彼に仕事の指導をしながら温かく見守るコンシェルジュの要&支配人の岡島さん(二泊目)
・〈猫番館〉の料理長・隼介と彼の師匠で、軽井沢のプチホテル〈ポム・ヴィラージュ〉のオーナー兼料理人の片桐さん(三泊目)
・主人公・紗良と彼女の師匠で〈和久井ベーカリー〉のオーナー兼パン職人・和久井竜生さん(四泊目)
・・・紗良と師匠の和久井さんのお話は以前にも書かれていましたが、隼介さんのお師匠様も素敵な方でしたね。
片桐さんから隼介さんに受け継がれた、フランス風アップルパイ・“ショソン・オ・ポム”・・とっても美味しそうで食べたくなりました~ (*´﹃`*)
さて、そんなことより(?)紗良と要ですよ!
第一話(一泊目)で登場したデザイナーの花帆さんが、要の中学の同級生で元カノだということでヒヤヒヤしたのですが、特に波風が立つこともなく、逆に花帆さんが要にとって紗良が「特別な存在」だという事を示唆してくれたのでグッジョブ!でした。
ということで、要の気持ちが固まればあとはスムーズに事が運ぶわけで、晴れて紗良と要がお付き合いすることに・・(´艸`*)
いやぁ、ようやくという感じで良かったです~。
年末の横浜デートといいい、エンディング「ことの終わり」のバレンタインの話の中での甘々な二人の姿に、“ごちそうさま♪”と言いたくなりました。
そして、毎度おなじみ『ゆきうさぎ』リンクですが、今回はタマちゃんとミケさんが登場・・お母さんになった二人がこれまた幸せそうな様子で何よりでしたね。
そんな訳で“幸せまみれ”な本巻でしたが、今の時点でまだ次の巻が出ていないのですよね・・もしかして、この巻でラスト?
えー、せめてブライダルフェアのお話まで、いや何なら紗良と要が結婚するまで続いてほしいのですが、どうなんでしょう・・。
作中に、“紗良の弟が北鎌倉の和菓子屋でバイトしている云々・・”・・と、小湊さんの新作『若旦那さんの「をかし」な甘味手帖 北鎌倉ことりや茶話』とのリンクを匂わせていましたが(新作読んでないけど、多分リンクしているかと・・これはもう「小湊商法」やなw)、
『猫番館』の続きも是非お願いしますよー・・。 -
Posted by ブクログ
シリーズ第六弾。
横浜山手の洋館ホテル・〈猫番館〉を舞台にしたハートウォーミングストーリー。
今回は「夫婦(カップル)」がテーマだった印象でした。
以前紗良が働いていた〈和久井ベーカリー〉のお客だった、女優の絵里さんと夫・翼さんの新婚夫婦(一泊目)
30回目の結婚記念日を迎える支配人の岡島さんと妻・翠さん(二泊目)
最愛の妻・千鶴子さんを亡くした哀しみを抱えている常連客の柏木さん(三泊目)
〈猫番館〉で開催予定のブライダルフェアの担当者・円香さんと恋人の修司さん(四泊目)
・・というそれぞれ事情の異なるカップルの心温まる物語が描かれていて、いつもに増してラブ多めな巻でした。
勿論“看板猫”マダムのTeaTimeにも癒されます~。
さ、ら、に・・毎度おなじみ(?)『ゆきうさぎ』とのリンクでは、ついに大樹と碧&娘ちゃんのファミリーが登場して、幸せそうな姿を見せてくれますよ~。
そして、カレー好きな碧も美味しそうに食べていたカレーパンや、まるでケーキのようなサマープディングといった紗良が作る絶品パンの数々は、読んでいるだけで食べたくなってしまいますね。
さて、肝心の紗良と要の仲は、要が慎重すぎるのでスローペースにどうしてもなってしまうのですが、一緒に水族館にいったりと、少しづつええ感じになってきているかな・・と思います。
特にラストで、熱で寝込んでしまった紗良を要が看病に来たシーンで、紗良が思わずポロリと言った台詞は”ちょ・・!今の言葉聞いた!?”と、思わず要の肩を揺さぶりたくなりました。
てか、この台詞要は聞こえていたよね?どう思ったんかな・・と、二人の今後に目が離せない私です~。 -
Posted by ブクログ
シリーズ第五弾。
『ゆきうさぎのお品書き』とのリンクを理解する為、一旦『猫番館』を中断して『ゆきうさぎ』を読んでいたのですが、無事『ゆきうさぎ』シリーズを読破しましたので『猫番館』に戻ってまいりました~。
さて、今回のテーマは「友」という印象でしたね。
主人公・紗良と元ルームメイトの愛美(一泊目)
パティシエ・誠とオーナー宗一郎(二泊目)
事務員・泉と友人・ありさ(三泊目)
コンシェルジュ・要と大学の友人・青柳(四泊目)
そして・・〈猫番館〉の“看板猫”、メインクーンのマダムと三毛猫・瑠璃(表紙の美しいステンドグラスの前の二匹の猫がそうですよね♪)
"パンスキー"の私は毎回出てくるパンが楽しみなのですが、今回もベーグル、小倉トースト、ピロシキ・・等とそれはもう美味しそうなパンの描写に"+。:.゚おぉ(๑•﹃•๑)ぉぉ゚.:。+゚"と、うっとりしながら読みました。
で、前述した通り各キャラそれぞれの"友情"ストーリーが描かれているのですが、とある事でギクシャクしてしまいそのままになっていた紗良と愛美さんも無事仲直りできましたし、ついでに(?)秋葉くんも登場して、紗良に対して"ケジメ"のお詫びをしたのもスッキリでした。
その後三人で仲良くベーグルを作るシーンでは切磋琢磨できる関係っていいよね・・と、ほっこりした私です。
他にも、誠さんと宗一郎さんの若かりし頃の話も素敵でしたし、事務スタッフ・泉さんにスポットを当てた話では、知られざる彼女の背景が解った事によって、新たな魅力が発見できてよかったです。
今後も猫番館スタッフ達の深堀ストーリーを楽しみにしたいですね。
そして、要くんの学生時代の話は、彼がカメラ(写真)に愛着を見せる理由や、写真の才能がある友人への劣等感、何気にこっそり失恋していた事など、そのほろ苦い過去に、なかなか表に見せない彼の内面が垣間見えた気がしましたね。
そんな要くんへの想いをはっきり自覚した紗良ですが、今後どのようなアクションを起こしていくのか・・楽しみに見守りたいと思います。
因みに、この巻でも例のごとく『ゆきうさぎ』のキャラが出てきましたが"ゆきうさぎシリーズ読破"の甲斐あって、"ちゃんとニヤニヤ"できました~♪