井上のきあのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ下鴨アンティーク番外編。
野々宮一家に関わる人々視点の話。
表紙の虎かわいいと思ったら、番犬か(笑)
鹿乃と慧の話が少ない分、甘さ控えめだけど、切ないロマンス力はむしろ高い!
鶯の落し文…野々宮家の養子になった津守幸の初の解決事件簿。パパ(?)となった良鷹がかいがいしい(笑)
野々宮家に引き取られてから幸は下鴨神社の鎮守の森、糺(ただす)の森がお気に入り。どんなにいい人でも、まだ慣れない人と一緒に暮らすのには時間が必要。人には見えないものが見える幸は、森で過ごすことが多いが、そこで亡くなった婚約者からの手紙を探す老人と出会う。
一方良鷹は真帆の父、弥生よりいわくつきの品の解決を頼まれる(押し -
購入済み
とても好み
お馴染みのキャラクターを縦糸に不思議な物語が紡ぎ出されています。中国の伝奇物語や日本の民俗学を織り込んだ美しく不思議なストーリー。
ライトノベルなのにユーモアや人情ドラマ的な部分は排除し、上流で上質な美しいあやかしの世界です。百鬼夜行抄を思い出しました。 -
Posted by ブクログ
装丁も好き、話の内容というか流れも好き、男性キャラがすごく好き、着物の話も興味深い。
のに、生理的に主人公と女性キャラが受け付けられないという私的に悲しいこのシリーズ。
それでも読んでしまうのは、やっぱり由鷹がすごくすごくすごく好きだから、かもしれません。
1巻でふらりと現れた春野くん、登場時から、このこ癖があるなー絶対一筋縄ではいかない性格してるんだろうなー、どこかでひょいっと現れて天使の笑顔で引っ掻き回していくぞ、と思っていたら、その通りの展開になったので、春野ファンとしては狂喜乱舞しました。
顔は見てないけれど、爪がきれいなのは見てた、とかそういうちょっとしたエピソードが好きです。
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Posted by ブクログ
ネタバレこれが本当の下鴨アンティーク最終巻の短編集。
大好きなシリーズだっただけに勿体なくて読めずにしばらく寝かしてました。
春野の話、鹿乃たちの高祖母の話もありますが、全体的に良鷹と幸の話だったように思いました。というか、今まで良鷹のそばに寄り添ってきた鹿乃の代わりに幸ちゃんがいて、鹿乃が頑張って工夫して解いてきた野々宮の謎解きの代わりに、幸は天性の能力(それは幸せとは言えないとはいえ)をもって良鷹の骨董の謎を解いていくのが、対比としては面白いのですが、前巻で野々宮家の役割を継ぐと決意した鹿乃にまるで相対するようで、少し寂しい気持ちになりました。鹿乃はお嫁に行く、そういう布石かなぁと思ってしまったり -
Posted by ブクログ
いつもだったら手に取らないタイプの本ではあったのですが、アンティーク着物の単語に惹かれ。
短編がいくつか収録されている形なのが好きでした。
文章もきれいだし、ミステリも、短編なのにしっかりと練りこまれていて、出てくるゲストキャラたちもそれぞれに人間らしくて、決して毎回大円団にならないのも好きです。
もともと雑誌コバルトで掲載されていたものだからなのか、すごく分かりやすい形で、主人公と准教授がくっつくんだろうなあという雰囲気が最初からぷんぷんしていて、それだけが苦手でした。
テンプレートのように色々と魅力的なものをぶら下げた准教授と、これまた少女漫画の主人公が行くべき王道を邁進する主人公…。