井上のきあのレビュー一覧
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シリーズ6
紅白の椿のきもの
前回の5巻の終わりに慧に告白した話の続きになっている。
正月用におせちを作っている所に桔梗の着物の時にあった雨森さんから見合い話の電話がかかってくる。おことわりするも、新年に花の展覧会に誘われて出向くと佐伯稜一を紹介される。
しかし、稜一は鹿乃の祖母に自分の大伯母が着物を預けているはずだから見せて欲しいと言ってきた
ストーリーの間に慧から鹿乃は告白の返事をされる
鶴亀、猿のきもの
慧は法事のため田村教授と関東へ
鹿乃は庭で知らない男性に着物を取りに来たと言われ、その男は忽然といなくなり、気になり蔵から鶴亀の着物を取り出す
鹿乃は慧のいない世界を歩まねばと思い悩 -
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シリーズ5
赤い糸のきもの
運命の糸 婚約者に裏切られた祖母、同じく婚約者に裏切られた孫が鹿乃を訪ねてやってくるはずが、あらわれたのは幼馴染の竣太
真っ赤な紅葉のきもの
預けた着物を返してくださいと手紙がきて、着物を慧と届ける鹿乃
雪の結晶のきもの
林檎を沢山もらったからお茶会をしようと誘われ春野の家に行くところから始まる
気になった慧が春野の家に行き
帰りに風邪を引く鹿乃
翌日家で熱が下がりじっとしていられなくなり、冬も近づいたということで雪の着物を蔵から取り出す
最後に慧は父親と母の法事に一緒に行くと言ってしまい、その後、鹿乃は慧が好きと言ってしまう
陶器の犬の水滴
良鷹が高校生の -
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ネタバレ蔵の着物を巡る物語、第3弾。
タイトルにもなっている「祖母の恋文」は、おふじさんの若い頃、どこか微笑ましいものだった。
慧が鹿乃が大人になってゆくことに動揺しているのが、良鷹同様少し面白い。
いつまでも女の子は「女の子」ではないんやぞ、と思う。
春野の出方がわからなくてそれもまた面白いけれど、鹿乃はブレないんだろうなぁとも思う。
着物を巡る謎については、金魚の話はどこかくすぐったくて、でも満寿さんに伝えたくなるような、でも伝えてはいけないこともわかる結末だった。
時代というのはやり切れないものを多く含むな、と。
カンパニュラの件も同様に。
でも、良鷹が見つけてくれたことで救われたものはきっとあ -
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下鴨アンティーク、2作目。
高校生の鹿乃が古い着物にまつわる謎に導かれる‥
はんなりと綺麗で切ない世界です。
京都の下鴨の古い屋敷で、兄と暮らす野々宮鹿乃。
離れには、兄の唯一の友人で、近くの大学で教えている慧も。
骨董商だが家ではぐうたらなだけの兄と、鹿乃を子供扱いするがいたって紳士的に見守る慧はどっちもイケメン。
趣味で着物を着る鹿乃は、季節ごとにテーマを決めた着こなしを楽しむという今どき珍しい高校生。(今と言っても全体に古風な雰囲気なので、正確にはナン年なのか?という気もしますが‥)
旧華族の家柄の祖母から受け継いだ美しい着物が、土蔵には詰まっています。
その着物には、それぞれ秘めた -
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ネタバレ今回の巻は、締め付けられるような苦しさにも似たものを抱いてしまう箇所が多かった。
婚約者を事故で失ってしまった人が預けた着物、あと1日ずれていれば亡くならずにすんだかもしれない想い人へ贈られた帯、家出の結果他人になりすまし生きてきた女性を探していた老婦人が求めた回転木馬。
物には思いが宿る。
日本に付喪神が伝わっているように。
人の思い、想いは強いから。
想いを込めたものを、それを手元に置いておくことができないほどの想いが込められた物たちがいろんなかたちで持ち主やそれを継ぐ者へ還る。
あるべきところへ導くような、優しくあたたかく、今回は少し苦しい本だった。 -
完結?続刊?
このまま完結でもいいような気もしますが、鹿乃ちゃんの決心とかお兄ちゃんのその後とか春野くんのその後とか気になることもたくさんです。
軸足を蔵の着物からお兄ちゃんの骨董に移しても続けられそう。
そうすると真帆ちゃんが大変ですかね?