黒木あるじのレビュー一覧
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摩訶不思議な
怪談四十九夜シリーズがこれで最後となるそうだが、新たなシリーズが始まることを切に願う。
「美婆」
週に一度、マッサージを受けに来る30代の肉体を持つ妙齢の女。実は狐に憑かれており、男の精力を吸い取ることで若さを保っているという。拝み屋にお札を作ってもらうも、効果は一時的なものでしかなく、亡くなっても幽霊として現れる。その度、お札を作ってもらうため拝み屋通いをしているようだが、拝み屋と幽霊、実はグルなんじゃないか(笑)
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感動する話が多いけど
「開かずのトイレ」
旧校舎の、今は使われていない、幽霊が出るという噂のトイレのドアを開けると、自分と同じ顔の男が笑いながらてを振っている!幽霊も用をたすのか?体験者は怖いだろうが読んで笑った。ちょっと「むじな」みたいだね。 -
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さまざまな怪異
職業ごとに様々な怪異あり。私が勤務している某国家施設にも過去、霊現象があったらしいが、何十年も昔の話で、真偽の程は分からない。ただ、私が体験した奇妙な現象はあった。
職場は人が集まる場所であり、それだけ、怨念の固まりなのだ。
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鬼とは言えど
畏れ敬まられる鬼。眼には見えねど確かに存在している。だが、ユーモラスな話も。
「0番線」
死者に間違えられる主人公。大いに笑った。
「川べりでの出来事」
真っ赤な顔、大きな鼻の外見からすると、河童じゃなくて天狗だね。
「アマハゲ」
本物のアマハゲだとしても、何故、井戸に飛び込むんだ(笑) -
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こういう話が好き
「花見の猿」
花見をしている人たちにイタズラをする猿(霊じゃなく妖怪でしょうか?) 見られたことがバレると、「シィ黙ってて」と言わんばかりの仕草をするのが愛嬌があって面白い。
「勝ち負けで考えるドッペルゲンガー」
なるほど、こういう解釈があったか。分身も自分そっくりな姿を見て驚くのがおかしい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレアメリカに根付く不気味な噂や伝聞を著者が自らの足で調査し、まとめた一冊。直接赴き、ペーパーバックを読んだりや聞き込みをしただけあって、なかなかコアな物が多い。
都市伝説を愛してやまない著者が、前作と前々作で得た印税のすべてを費やしておこなった、アメリカ横断旅行。しかもただの旅行ではなく、都市伝説や奇妙な伝聞を収集するための趣味全開の旅行という事だ。古本屋で怪奇現象の類を扱うペーパーバックを読みふけったり現地に赴き、住民に直接聞いたりしているため、「ブラッディ・メアリー」や「スレンダーマン」などの大衆的なアメリカの都市伝説ではなく、それぞれの州の歴史や、土地柄に基づいた話が多く興味深か -
Posted by ブクログ
黒木あるじ『掃除屋 プロレス始末伝』集英社文庫。
珍しいプロレスを題材にした連作短編集。プロローグ、エピローグに加えて、5話を収録。主人公は50歳を目前にしたベテランレスラーのピューマ藤戸。連戦連敗を続ける藤戸の正体は、多額の報酬で依頼を受けて様々な団体のリングで相手レスラーに制裁を加える『掃除屋』であった。
何故、藤戸が『掃除屋』となり、多額の報酬を手にするのかという謎をベースにプロレスを通じた人間模様が描かれ、なかなか面白い。また、作中に描かれるプロレス界の事情やリング上での攻防は非常にリアリティがあり、格闘技ファンなら興味を持つのではなかろうか。そして、ちょっと感動のエピローグ……少