あらすじ
チョコレート工場のタンクに落ちた女性――巨大な刃に刻まれて足の先しか見つからない (「あなたの死因はあまりにも」収録)
鈴木呂亜、衝撃の都市伝説シリーズ第3弾!
不思議で奇怪な事件を求めて渡り歩く蒐集家・鈴木呂亜のシリーズ第3弾!「車が故障するのは、エンパイア・ステート・ビルの異常な電波が原因!?」「空を埋め尽くす蠅の群れは政府がつくった生物兵器?」「1933年の絵画にスマホが描かれている!」など米国各地の奇譚を選り抜いた〈アメリカ横断怪奇ツアー〉、煙突にはまったまま下から火が…、チョコレートタンクに落ちて巨大な刃に…など身の毛もよだつ死に様をまとめた〈あなたの死因はあまりにも〉、ロンドン大にある呪いの絵画、香港中文大の幽霊譚など世界の大学に伝わる噂〈その大学はあまりにも〉ほか収録。想像を超える不思議が世界中に広がっていることを貴方は知る。
著者について
自称「奇妙な噂の愛好者」。某都市でサラリーマンとして働くかたわら、国内外の都市伝説や奇妙な事件を集め、自らもひそかに取材に勤しんでいる。
黒木あるじ氏の推薦により抜擢。ちなみに鈴木呂亜という名前は、日本で一番ありきたりな苗字の「鈴木」と、都市伝説を意味する「ロア」を組み合わせたペンネームで、本名や生年月日、年齢などのプロフィールは一切が非公表になっている。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
世界中のオカルトエンタメを詰め込んだような一冊でした。
昔学校で先生が授業が早く終わった時に話してくれた怖い話、不思議な話。
無知な小学生の私たちはみんな食い行って先生の話を聞いてました。
そんな感覚を思い出させてくれるワクワクするお話ばかり。
噂ベースのものをただ単に書いてあるだけでなく
周りの証言だったりをきちんと調べあげて書いてあり、話をより深く想像できてあっという間に読み終えてしまいました。
海外や地理、世界史、その他知識が全くない私でも楽しめたので、
どんなオカルト好きでも読みやすい本かなと思います。
Posted by ブクログ
アメリカに根付く不気味な噂や伝聞を著者が自らの足で調査し、まとめた一冊。直接赴き、ペーパーバックを読んだりや聞き込みをしただけあって、なかなかコアな物が多い。
都市伝説を愛してやまない著者が、前作と前々作で得た印税のすべてを費やしておこなった、アメリカ横断旅行。しかもただの旅行ではなく、都市伝説や奇妙な伝聞を収集するための趣味全開の旅行という事だ。古本屋で怪奇現象の類を扱うペーパーバックを読みふけったり現地に赴き、住民に直接聞いたりしているため、「ブラッディ・メアリー」や「スレンダーマン」などの大衆的なアメリカの都市伝説ではなく、それぞれの州の歴史や、土地柄に基づいた話が多く興味深かった。アメリカの都市伝説はいくつか知っているが、この本に記されている話の多くは私の知らないものだったため読んでいて新鮮だったし、非常にわくわくした。どの話も面白くお勧めだが、特におすすめな話はアリゾナ州「虐殺の家」、アラスカ州「バミューダ・トライアングル・オブ・アラスカ」、ケンタッキー州「ポープ・リック」メリーランド州「ゴート・マン」。そして、一番のおすすめはウェストバージニア州「ソッダー家の子供たち」(この話は伝聞ではなく、実話)。このソッダー家の子供たちは他の話と一線を画するぐらい意味不明で、不気味で、気持ち悪く、恐ろしい。そして話の端々に人の悪意が感じ取られ、ゾッとする。それぞれの都市伝説の詳細を説明したいが、それではこの本の楽しさが半減してしまうので控えます。でも上に上げた都市伝説は本当に面白かった。「ポープ・リック」と「ゴート・マン」は容姿が同じような化け物なのに、行動面がまったく違って、その州独特の匂いを感じ、非常に良い。