永井紗耶子のレビュー一覧

  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    小説を読んだ後、映画を観ました

    小説の方が人物の細かい背景が描かれており、時代物という点を考えると、小説の方がおすすめ

    共通して、まず出来事が述べられて、その真相が説明されていくという流れである

    小説は、会話形式で進んでおり、話し手が一方的に聞き手に対して話すという流れだが、会話のように、相手の発言を繰り返したりすることで、会話を横で聞いているように話が進められていくのは、当事者のように感じられる良さがある

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    2026年08月26日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    時代小説の人情もの。ミステリ仕立てとなっているが各章にて芝居小屋の登場人物たちの人生が語られ、その話しだけでも短編小説として成り立つ重厚な物語となっている。京極夏彦さんの百物語シリーズを彷彿とさせる爽快感でした。

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    2026年08月23日
  • 青青といく

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    実はあの二人は、、、という最後のネタ明かしは予定調和すぎて苦笑いものだけれど、「父として慕われるよりも師として慕われた方が遥かに幸せやったろと」、というくだりにホッとしてこの物語自体に納得がいった。要の人物の弥兵衛と鐘成が気持ちの良い人たちなので清々しい読み心地だった。

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    2026年08月23日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    映画鑑賞後に原作を読みました。
    この原作では映像にならないので、視点となる役者を登場させたのですね。
    映画はエンタテイメント性がより強くなってますね。アベンジャーズと言うか仕置人と言うか
    原作と映画、どちらを最初に手を付けるかで印象も違うのでしょう。
    ただ、人物の深掘りは原作ならではです。

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    2026年08月21日
  • 青青といく

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     木挽町ほどではないけど、十分楽しめました。京都、大阪が少し好きになりました。江戸時代にこんな日本人がいたことが嬉しかったし、最後の大物登場には度肝を抜かれました。

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    2026年08月19日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    失敗した。この作品は小説から読むべきであったのに、映画を先に観てしまった。
    「国宝」は小説を読んでから映画をみたが、「あの人がいない、あそこが省略されている」と気になって面白さが減ってしまった。その反省をもとに映画を先に観たのだが、作品によって判断するべきであった。

    チャットGPTに聞いたところ、「黒牢城」は小説を先に読むことをおすすめされたのでそうするつもり。

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    2026年08月17日
  • 秘仏の扉

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    ネタバレ

    秘仏を開けられてしまう側の法隆寺の定朝の章は、電車で読んでいても泣きそうだった。
    美術展で仏像はよく見るけれども、見せていただけるという敬う気持ちが足りなかったかもしれない。もう何年前だっけ?昔はこんなに気軽に仏像を美術展で見られることってそこまでなくて、さらに仏像の後ろまで360度の展示がされていたり、写真撮影ができたりと、なんだか不敬なことをしていたのかもしれないと思ったり。

    しかし岡倉天心はもちろんだけど、フェノロサも結構な女性問題を抱えていたのですね。小説ではあるけれども、ウィキを見たら起きたことに関しては事実みたいなので、ちょっと驚いてしまった。

    神仏分離はむかつくけれど、それも今の時代で思うからだから、西洋に追いつけ追い越せの時はそれがいいものだとされていたんだろうな。
    秘仏を開けることをテーマにして、さまざまな関係者の立場を考えさせられる話だった。

    定朝の章くらいの熱量を最後の章でも欲しかったかな。それだったら5つ星だった。

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    2026年08月16日
  • めぐる糸 明治浪漫霊異譚

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    サクサク読ませてくれる。時は明治の終わり、霊が見える帝大生が主人公の5話からなる連作集。
    ホラーじみてるけど一つ一つの文章がリアルで今の世に置き換えても不思議はない程。やはりこの作者は読ませて下さる方と平伏。

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    2026年08月04日
  • めぐる糸 明治浪漫霊異譚

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    ネタバレ

    今まで読んできた永井さんの本にはない感じで新鮮でした。
    ライトでサクサク読めます。

    思わずホロリとしてしまう人情の温かさは相変わらず。
    「祈り猫」「生きていた令嬢」が特に印象に残りました。

    凛ちゃんには幸せになってほしいです。
    縁があるとのことなので、続編で再登場があると信じています。



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    2026年08月03日
  • めぐる糸 明治浪漫霊異譚

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    視えることを受け入れられ、視えないことも強みになり。ひとりの事を皆が気にかけて行動し、その行動の糸は次にまためぐる。
    「厳しい世の中での人間同士の思いやり」を味わいたかったら、永井さんの本は間違いないなあ。

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    2026年07月26日
  • めぐる糸 明治浪漫霊異譚

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    明治時代。帝大生の啓吾には霊が視えた。周りの目を気にして視えないふりをしていた彼だったが、子爵家の次男坊である正周と出会ったことで変わる。正周は霊を視ることはできないものの怪異に興味を持ち、そして悪しきものを祓う力を持っていた。二人の青年が数々の怪異に出会い、その謎を解きほぐしていく優しい読み心地の作品です。
    連作短編集で、それぞれの物語は緩やかに繋がっていく展開です。人々の間に張り巡らされた糸のような「縁」もまた物語の中核。何かの導きのようにして出会ってしまった啓吾と正周。好奇心と行動力が旺盛な正周をやや疎みつつも、友人でいることに安らぎを覚えている啓吾の様子にほっとします。このコンビ、良いよなあ。
    怪異を巡る謎も、恐ろしいようでありながらも穏やか。「生きていた令嬢」が一番はらはらさせられますが、恐ろしいのは怪異の方じゃないよね。そしてあの人の行方がとても気になるのだけれど。続編に期待かな。

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    2026年07月09日
  • 灯台を読む

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    「海と灯台プロジェクト」というものがあることを初めて知った。GPSの発達により、役目を終えつつある灯台を利活用していこうという活動とのこと。読むほどに、灯台という施設が日本の近現代史と深く関わっていることが感じられ、使わなくなったからといってただ放置するのは確かにもったいないなと思った。そして何度か文中に登場する映画『喜びも悲しみも幾歳月』にも描かれた、灯台守という仕事の過酷さ。自動化によって現在はなくなったというが、むしろ2000年代まで存在していたことの方に驚く。

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    2026年07月06日
  • めぐる糸 明治浪漫霊異譚

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    霊異ものの小説というのは初めてだったが、オカルト色は無く、優しい人情話として描かれていて大変面白かった。
    次回作がありそう終わり方に見えるので、凛のその後や啓吾・正周コンビのさらなる展開が描かれることを期待したい。

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    2026年07月05日
  • 絡繰り心中<新装版>

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    お元侍の娘が許婚が決まっていたにも関わらず吉原に売られ花魁の果てに心中を試みる。虚しい社会(法度)人生に悔やんでの行動は悲しすぎる。現代社会でも、人生はうまくいかない時が多い、それがたとえ罪が無いと言い張っても、場合によっては地位と権力で裁かれる。そして、それを悔やんで最悪な結果を招くことがある。特に人間関係は思い通りにはいかないのが常である事を悟って歩むべきだ。本文で気になる言葉、「絡繰り」とは世継ぎの難(法度)世継ぎがいなければ家は潰れる、長男が継げば、次男以降は無役のままで生涯を暮らすことになる。身分ははっきり分かれ、女郎に落ちたら這い上がれないし、武士に切られても文句は言えない。世を守る為として、数多の法度や習いが張りめぐされ、それはさながら精緻な絡繰りのようなものだ」

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    2026年06月28日
  • 大奥づとめ―よろずおつとめ申し候―(新潮文庫)

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    11代将軍徳川家斉の時代なのでおそらく一番御中臈が多かった頃の大奥にいたかも知れない大奥勤めの女性にスポットを当てた6つの短編。
    大奥と言われれば「女同士の妬みや争い」なイメージを持っていたけれど、こちらは「大奥で働く女性の夢と矜持」で安心して読めました。
    どの話にも、女性の強さ、逞しさ、可愛らしさがあってほっこりとなります。
    個人的には「つはものの女」の初瀬様がとてもカッコよくてステキ!

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    2026年06月27日
  • めぐる糸 明治浪漫霊異譚

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    変わらぬ流麗な文章で読むのが楽しい。既作品とは少し趣を異にする明治の怪異譚(霊異譚)。3話目辺りまでは普通に面白かったが、この終わり方は頂けない。ある程度の解決を読みたかった。「祈り猫」は秀逸。

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    2026年06月19日
  • 女人入眼

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    読んでいると『鎌倉殿の13人』と『平清盛』のキャストで脳内再生されるのでドラマを観返したくなりました。
    『鎌倉殿の13人』を楽しんだ方々にオススメしたい。

    文章自体が読みやすいく書かれているのですが、『鎌倉殿の13人』を視聴済みなので人物関係も分かりやすくて助かりました。
    主人公が大江広元の娘なので大江広元もガンガン出てきますよ!

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    2026年06月22日
  • めぐる糸 明治浪漫霊異譚

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    明治になってから40年ほど経過した時代が舞台。
    その頃は江戸時代とはガラリと変わり、文明開化の様相を呈している。
    しかしまだ、目黒は一帯が田畑だというから驚きだ。
    現在の東京23区でそんな場所はもう残っていないので、その時代の東京を歩いてみたくなる。

    物語自体は霊の視える青年と華族の青年コンビが謎を解いていくというものだが、怖ろしさはなく、優しい空気が作品を覆っている。
    そういえば大ヒット作の『木挽町のあだ討ち』も、思い返せばそうだった。
    本作は続編も刊行が決定しているので、そちらも期待したい。

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    2026年06月07日
  • めぐる糸 明治浪漫霊異譚

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    怖い話は苦手ですが、こちらは怖いというよりはクスッと微笑ましくなる場面もあり、ほろりとしてしまう場面もありつつ、なぜだろ?ときになって先を読み進めたくもなり、かなり好みの作品でした。
    霊異が見える啓吾と霊異をみたい、会いたいと願う若様もいいコンビ。
    連作になっていて様々な事件や謎を追いつつ、最後にはスッキリと謎が解け、モヤモヤが残らない読後感も好きです。

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    2026年05月31日
  • めぐる糸 明治浪漫霊異譚

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    怪異というので、もっと怖いというかぞくっとする話もあったりするのかと思ったけどそんなことは一切なく、人に見えないモノが視えるという啓吾が若様と謎を解決するお話。
    若様は視たいのに視えない人らしく、でも祓う力をお待ちとのことでややこしい笑
    若様がまた、いい塩梅にお坊ちゃんで人がよく善意の塊なのよ。
    怖い怪異じゃないけど、気になる謎でサクサク読める。
    皐月がキーポイントになって、続編が出たりするのだろうか、続編でたら若様に会いたいから買ってしまうな。

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    2026年05月27日