永井紗耶子のレビュー一覧

  • 秘仏の扉

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    フェノロサと岡倉天心のことは知っていたけれど、彼らのプライベートなこととか、時代背景など物語として俯瞰出来てよかった。
    法隆寺の救世観音を巡るそれぞれの人々をオムニバスに描いていてストーリーは面白かったけれど、それぞれが重なり合った最後の落とし所に深みがあまり感じられなかった。
    朝ドラ『バケバケ』の時代とも重なり、日本の文化に魅了された西洋人たちと明治の人々の交わりを知れたのはよかった。
    自分を取り巻く社会、価値観が加速度的に変化する現代の私たちが日本の文化をどう位置づけ守り、芸術そのものに関わっていくか考えたいと思った。

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    2025年12月28日
  • 秘仏の扉

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    ネタバレ

    廃仏毀釈に象徴される明治初期のアイデンティティー喪失時に『秘仏』に関わった六人は人生における何かの扉を開けてしまった・・・法隆寺夢殿救世観音像という千年の秘仏が坐す厨子が開かれた明治、欧米人と日本が交わる時代の変動は物語として興味深いが、秘仏開陳の場に立ち会った人それぞれの人生を繰り返し見るのは2~3人で食傷気味だったことは内緒
    ①写真家小川一眞②宮内庁図書頭(臨時全国宝物取調局委員長)九鬼隆一③法隆寺住職(代表)千早定朝④取調局委員アーネスト・フェノロサ(外国人資産家ビゲロー)⑤宝物調査責任者(その1)岡倉覚三(天心)⑥古器旧物保存方人町田久成
    結構人間味あふれる俗人ばかりで時代がそうなさし

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    2025年12月21日
  • 秘仏の扉

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    2025.11 自分も仏像見るのは好きで、仏像見るときには色々な思いに馳せるのでこの小説はすっと世界観に入り込むことができました。

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    2025年11月16日
  • どうした、家康

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    色々なエピソードを基に作られた家康の話。13人の作家さんの家康なのに違和感なく同じ家康。それが家康
    明智光秀の謀反を事前に知っていた!?ありえるかも

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    2025年09月18日
  • 商う狼―江戸商人 杉本茂十郎―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    目的の為には手段を問わない、テロリスト・革命家等々、皆正義を信じて行動するが、病むにやまれぬ思いが極端な手段を取るのであろう、必死に抗う本人とは違って傍目で見ている者には合理的な解釈を刷る事が難しい
    衰退する菱垣廻船問屋の窮状を株仲間創立による流通コントロールが産みだす冥加金をつかい、政治の不備を商いが補う心意気の主人公、永代橋崩落や薩摩藩・中野石翁らによる金の力の腐敗という時代の景色を独りの男の生きざまに結びつけて描いている

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    2025年09月18日
  • 大奥づとめ―よろずおつとめ申し候―(新潮文庫)

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    お仕事本。最初の「ひのえうまの女」だったかはいまひとつでしたが、3人の視点で語られる「くれなゐの女」だったかは、木挽町での雰囲気もあって、引き込まれました

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    2025年07月19日
  • 旅立ち寿ぎ申し候<新装版>

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    読み始めて幼なじみは死ぬし、2千両の借金を負うし、どうなることやらと思ったけれど爽やかな内容だった。義理の父や勝先生、浜口さんや人生の先輩たちの言葉が沁みる。時代は変わったけれど、彼らの言葉(福を届ける、三方よし)や思いは今も通用すると思う。

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    2025年07月02日
  • 秘仏の扉

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    秘仏=法隆寺夢殿救世観音像
    この秘仏を開けた明治時代の数名の人物の話。
    今は年に2回公開されるらしいので今度拝みに行きたいと思った。

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    2025年06月16日
  • 秘仏の扉

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    連作短編集6篇
    法隆寺の秘仏救世観音菩薩の開帳に関わった人々の物語。写真家小川一真、九鬼竜一、法隆寺の定朝、フェノロサ、岡倉天心、町田久成のそれぞれの救世観音菩薩の印象と人生。

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    2025年06月01日
  • 秘仏の扉

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    法隆寺に祀られている菩薩像は扉を開けた者に仏罰が下ると言い伝えられ鎌倉時代から秘仏とされてきた 明治時代になり「廃仏毀釈」により寺院や仏像が壊され打ち捨てらる危機に陥る 秘仏を開けざるを得なかった法隆寺の定朝始め、役人、写真家、日本を愛する人達、それぞれの視点で書かれている
    明治の混沌とした時代に日本古来のものを守ろうとした人達がいた事を初めて知った

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    2025年04月17日
  • 旅立ち寿ぎ申し候<新装版>

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    タイトルに惹かれて購入。

    安政7年3月 桜田門外の変の年、手代だった主人公「勘七」が、紙問屋「永岡屋」の若旦那となりやがて主となり明治3年までを商人として「福を届ける」という信念を持ちながら生きた物語。

    大切な人との別れや商いでの失敗。
    悩んで嘆いて恨んで、それでも何とか商人として生きていこうとする勘七に、幼なじみやご縁が繋がってで出会った人たちが時には叱咤激励を、時には温かい手を差し伸べてくれるとにかく温かく、心に沁みていく物語。

    「寿ぎ申し候」という言葉がとても粋で効果的に使われているので、大好きな日本語になってしまった。

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    2025年04月11日
  • 絡繰り心中<新装版>

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    うーん、人情もののままならなさが存分に味わえる一冊。後に直木賞and山本周五郎賞を受賞した筆者の確かな力量を感じさせる処女作。
    背景描写が巧みで、人物の生い立ちや取り巻く環境がまるで見てきたかのように感じ取ることができる。

    森田屋の笛方である主人公金四郎の成長ストーリーかと思えば、そんな単純な話ではない。吉原の何が地獄って、さまざまな生い立ちの女性が一つ所に固められて、全員畜生の身分と見なされて生きていかないと行けない。こんなにひどい差別もない。
    雛菊の生涯に美しさと狂気、諦観と覚悟が絢爛な絵巻のように感じられ切ない。

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    2025年04月06日
  • きらん風月

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    永井沙耶子さんの『木挽町のあだ討ち』を読んで面白かったのでこちらを。

    『木挽町のあだ討ち』と話がほぼ一緒で、読む気分が下がった。
    立派な武士が悪徳御上に汚名を着せられ殺されるとか、放蕩中に許嫁との縁談が破談になるとか、エピソードが被り過ぎ。
    円山応挙や上田秋成とか実在の人物が出てくる部分は少し興味を持てたけど、あまりに似通っていて前半は楽しめなかった。

    後半からはオリジナル感が出てきて前半よりは気にせず読めた。
    でも、世の中に対しての作家の主張とそれを伝えたい気持ちが強く、臭いというか古いというか、私的には微妙。
    最近の若い作家さんや最近の作品は世の中や政治に物申さなければいけないみたいな

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    2025年03月16日
  • 帝都東京華族少女

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    夜寝る前の読書用にと何となく手を取ったが面白くて、寝落ちしてしまうのが少しもったいない気持ちに。
    華族制度がいまいち分からず調べながら読み進める。
    ひとつの映画を見たあとのような読後感で
    読み安かったのも良かったな。

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    2025年03月06日
  • 秘仏の扉

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    明治初期、文明開化と共に西洋文化の導入に邁進していた日本。同時に廃仏毀釈運動のため法隆寺でさえ貧窮し、多くの文化財が海外に流出していた。それを憂う一部の文部省の人間が強引に推し進めた文化財調査で、法隆寺夢殿に200年以上も秘仏として封じられてきた救世観音菩薩像も開かれる。その場に立ち会った写真家・小川一眞、元文部省高官・九鬼隆一、法隆寺管主・千早定朝、東洋美術史家・フェノロサ、東京美術学校初代校長・岡倉覚三(天心)、後の帝国博物館初代館長・町田久成を各章の主人公に置き綴られる群像劇。
    とは言えね、写真家と法隆寺管主を除けばどうも登場人物は頂けない。女癖が悪かったり、恩人を裏切ったり、強引だった

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    2025年02月06日
  • 灯台を読む

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    日本に約3000基ある灯台の役割や多様な価値について知ってもらおうという趣旨で進められている「海と灯台プロジェクト」。主体は一般社団法人・海洋文化創造フォーラムで共催が日本財団と海上保安庁である。そのプロジェクトの一環として企画されたのが、灯台が果たしてきた地域固有の役割や機能、存在価値を物語化して知らしめようという取り組み。本書はそれに基づき19基の灯台を6人の著名な作家が分担して現地取材し、紀行文集として取りまとめたもの。
    灯台の建築技術や歴史、地域との関わりについて様々な観点から語られ、読み進めるうちに少しずつ灯台への関心が高まってくる。
    しかし、門外漢の私には歴史作家や描写力のある作家

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    2024年11月27日
  • 絡繰り心中<新装版>

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    ネタバレ

    男性が主人公で遠山の金さんの若かりし頃なのかなって感じだった。容疑者と上がってくる人達の過去とか飽きさせない内容で面白かったけど、終わりがスッキリとしないから何か読んだ気がしなかった。

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    2024年10月24日
  • きらん風月

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    木挽町のあだ討ちが大変面白かったので期待して読んだが

    うんまあふつう

    山中鹿之介を架空のヒーローに仕立て上げた鬼卵と老中を引退し国元でも煙たがられていた松平定信が邂逅したら という話

    尼子十勇士の仕掛け人はこの人だったのね

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    2024年10月13日
  • きらん風月

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    晩年の戯作者の栗丈亭鬼卵と引退した松平定信が邂逅したという話。
    自分の生い立ちを定信に話して聞かせるという形で進む。
    栗丈亭鬼卵という人を知らないので、どこまで史実に基づいているのかわからず読み進めたが、当時の人たちが絵や詩や浄瑠璃、歌舞伎などを必要としたことはよく理解できた。
    政や飢饉のこといろいろ書きたいことがたくさんあるのはわかるが少し詰め込みすぎで結局こちらに伝えたいことがよくわからなかった。
    エンタメ小説というより研究により栗丈亭鬼卵の人となりはこうだったよ、という発表のよう。

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    2024年09月23日
  • とわの文様

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    登場人物たちの華やかな装いが浮かんでくる。当時の人気の装いや柄が楽しめる一冊。さくっと読める。まだ続くんだろうな。

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    2024年08月25日