永井紗耶子のレビュー一覧

  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    初読みの作者さん。
    皆様の★も高いし、直木賞&山本周五郎賞受賞ということで期待値も上がる。

    どんな話かも知らずに読み始めたが、仇討ちから2年後にそれを果たした武士の縁者という若侍が現れ、仇討ちを目撃したという人たちにその時の様子に加え、それを語る人の“来し方”を聞いてまわるというお話。
    なんだ、仇討ちそのものの話ではないのかいと思ってしまったが、木戸芸者、立師、衣装部屋の女形に小道具係、そして筋書と、芝居小屋に身を置く5人の語りは、落語か講談を聞いているようなリズム感が心地良く、そこに流れ着いた顛末はどれもがそれぞれ面白い。
    そうこうしている内に、このあだ討ちにはなにやら裏があることが知れて

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    2025年12月29日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    2023年初版。著者の作品は初めて読みました。面白かったなあ。人情小説のようで、謎解きサスペンスです。あだ討ちの目撃者に、仇を討った若侍の縁者の侍が、目撃した人物に状況を尋ね歩くという物語。目撃者たちの証言と目撃者たちの生い立ちが読めます。どの目撃者も、いろんな苦悩を抱えながら芝居小屋に辿り着いています。ホロリとします。来年、劇場公開とのことなので楽しみにしています。

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    2025年12月21日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    ある雪の降る睦月晦日の戌の刻
    木挽町芝居小屋の裏手にて1件の仇討ちあり…
    「我が父の仇、討ち取ったあり〜」
    これが世にいう「木挽町の仇討ち」ィィ〜

    何?この仇討ちについて知りたいとな?
    参拝交代でやってきたという若侍に、この仇討ちを見ていたという芝居小屋の関係者がリレー式に語りだす
    呼び込みの口上の木戸芸者の一八
    役者に剣術の振り付けをする与三郎
    衣装係の芳澤ほたる
    小道具係の久蔵…代わってお与根 (笑)
    戯作者の篠田金治
    まぁ、みな喋る、しゃべる
    仇討ち以外に、それぞれのこれまでの自分の生き様まで…
    いやいや、仇討ちの真相だろっ!
    と思うのだが、な〜に気がつくとその語りに引き込まれていた

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    2025年12月15日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    読み始めの時はこれどうなんのかな?と思って読み進んで途中からこうなるんじゃないかなと予測を立てながら読み込んでいき、ラストは予想の上をいってくれてとても良かったです。
    読後はスッキリしていますし、続きも気になる書きぶりが素晴らしく一気に読めました

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    2025年12月14日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    ネタバレ

    2025/12/14
    おもしろかった!もったいないからゆっくり読んだ。
    展開が憎い!うまい!
    テンポよい語り口で引き付けて、でもちょっとだけ違和感を残す。
    あれ?と思ってるうちに次の人。
    またテンポよく話に引き込まれ、あれ?あれ?
    めっちゃ気持ちいいい。
    最後まで読んでも気持ちいいまま本を閉じた。
    最高じゃない?東映さん、映画化頼むよ…

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    2025年12月14日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    ある箇所から、「もしやこのあだ討ちは…」と、想像してしまったが、それ以上に内容に引き込まれ、読み終わりの清々しさは格別だった。

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    2025年12月14日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    直木賞と山本周五郎賞、さらに映画化と知って読んでみた。
    結果これは大当たり。ラストをあれこれ想像しながら楽しんで読めた。

    悪所とよばれる芝居小屋に流れ着いた人々。
    元幇間、立師、衣装部屋の女形、小道具係、戯作者。
    彼らが2年前に木挽町で菊之助が成し遂げたあだ討ちについて語っていく。聞いて回っているのは菊之助と同じ年頃の武士。身の上話もしきりと聞きたがるので、少しずつ語るうちに彼らの来し方と人柄がわかってくる。
    当時あだ討ちをたてたら届け出て、成すまで自分の藩に戻れなかったという。相手が見つからずにそのまま流れ者になってしまうこともあるのだと。ようやく親の仇に出会ったら名乗りをあげて討ち合い、

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    2025年12月11日
  • 秘仏の扉

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    法隆寺夢殿の秘仏、救世観音像の扉を開けた者たちの物語。

    小川一真 写真家。アメリカで写真を学び写真館を営むがやがて日本を代表する写真家となる。

    九鬼隆一 九鬼家当主。福沢諭吉に師事し、文部省官僚となる。宝物調査の責任者。

    千早定朝 法隆寺の住持。没落していく法隆寺を支える。救世観音を開けた男。

    アーネスト・フェノロサ 東京大学のお雇い外国人教師。三井寺の僧侶に戒を受ける。

    岡倉覚三 文部省御用係。九鬼の妻との醜聞で全てを失う。

    町田久成 薩摩出身。イギリス留学経験者。日本の博物館設置に奔走。

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    2025年12月09日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    面白かったです。
    時代小説だけど、難しい言葉も使われておらず読みやすかった。
    数人の登場人物へのインタビュー、最後にはあだ討ちした本人の語りで締めくくり。最後にいろんな物事がつながって、そういうことか!と気持ちが明るくなりました。

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    2025年12月04日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    ネタバレ

    最近読んだ中で群を抜いて面白かった。
    それぞれの人生を見られ、芝居小屋でしか繋がってないかと思っていた点が急に線になり、板のように厚くなり、菊之助を支えていた。

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    2025年12月03日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    第169回直木賞受賞作。

    木挽町のあだ討ち。
    木挽町で起こったあだ討ちの場面を、
    堅物の武士が、どうやら聞き込みをしている。
    聞き込みの相手は芝居小屋を仕事場とする面々。
    それぞれの視点から、事の顛末を聞き届ける。
    そして、それぞれに暮らしてきたこれまでがある。
    人生と人生が寄って縒れたところ。
    選りにも縁っての芝居小屋。
    これぞ直木賞受賞作という作品だった。

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    2025年12月02日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    時代小説は嫌いじゃないんですが、なかなか手が伸びないジャンルのひとつです。しかし、「直木賞」と「山本周五郎賞」ダブル受賞と言われるとさすがにおおおお!?ってなりますよね。
    仇討ちというテーマに対してかなり控えめな、美しいデザインの表紙、さてどのようなお話なのかとページをめくってみると、仇討ちそのものは序盤であっさりと終わってしまいます。そこから物語は仇討ちを見た人たちの話に展開していきます。
    久しぶりにとても面白い小説を読みました。時代小説なので所々難しい漢字や見慣れない言葉が出てきますが、気合いでいけます(電子なので都度検索しましたが)。
    映画化もされるらしいですが、これは表紙含め文字で味わ

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    2025年11月29日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    『立派な仇討』を芝居小屋の目撃者が自身の来し方も含めて語る。
    一人ひとりが『立派な仇討』を語る中で見えてくる真実がじんわりと心にあたたかさをもたらしてくれました。

    こういう作品だとは知らず、少し構えて読み始めましたが、読みやすくて登場人物の人情に触れるたびに救われる。
    留めておきたい言葉も多かったです。

    -作兵衛…
    共にやってくれるか。

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    2025年11月24日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    第169回直木賞受賞作。

    あ〜清々しい面白さ!
    感想を書くとネタバレになってしまいそうなので、とにかく清々しい読後感でした。

    あるあだ討ちを芝居小屋の面々が訪ねてきた武士に語っていく。話し口調が人情味あふれてサクサクと読み進められる。

    題名からは想像もつかない面白さ。

    映画化もされるようでそれも楽しみ。

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    2025年11月07日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    木挽町って今も聞くよね、と、古地図アプリで検索。東銀座あたりか、と、知ったかぶりしながら読み進めたら、展開がテンポよくどんどん読める。
    あだ討ちのあった木挽町界隈を、まったく新人の若手刑事が聞き込みしているよう。「義理人情」たっぷりの大人達が応えていく。
    美しくも劇的な菊之助のあだ討ちは、なぜ、木挽町だったのか、なぜ、芝居小屋に関わるみんなが見守っていたのか。自分が江戸の芝居小屋に入り込んだ気がしたので、また古地図アプリを検索してみる。

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    2025年11月04日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    人の良心を描いた清々しい作品だった。
    あるあだ討ちを芝居小屋の人たちの視線で訪ねてきた武士に語って聞かせるという体裁になっている。
    それぞれに人生がありあだ討ちをした侍との交流があり面白かった。

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    2025年10月27日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    もう、これは素直に面白かった!!!
    これまでのミステリーとは比べ物にならないくらいスッキリとした読後感で、これだけで満足できる贅沢な一冊だった。
    タイトルの伏線回収もさることながら、一つ一つのエピソードも重厚で、読んでいて最後まで飽きなかった。

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    2025年12月06日
  • きらん風月

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    ネタバレ

    栗杖亭鬼卵という人のことは、全く知らず、まず、実在の人物と知って驚きました。

    「自由と反骨で幕政の束縛に抗った文化人」とあったので、荒々しい破天荒な人物を想像していました。読んでみると、穏やかで人柄良く、初めて書いた本が御法度本であることに恐れを感じる、良い意味で共感しやすい人でした。

    鬼卵だけでなく、彼が出会う人々も気持ちの良い心根の人で、彼らとの会話が小気味よく楽しめました。また、出番は少なかったものの、志乃・夜燕・須美と、3人の女性陣も芯が強くて素敵でした。

    心に残る名言もたくさんありました。
    「死ぬまでの暇つぶしみたいな生き方はしなさんな」

    私も人生の後半戦に突入しています。

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    2025年09月21日
  • 商う狼―江戸商人 杉本茂十郎―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    4作目の永井紗耶子さんの本。

    江戸商人・経済をテーマにしたもので、私にとっては苦手な分野です。

    実際、今までに読んだ永井さんの本と比べると、あまり私には刺さらないかなーと思いつつ、とりあえず読破を目指して読み進めていました。

    中盤、江戸の金の流れを握った茂十郎と、周囲との軋轢が目立ち始めた辺りから、引き込まれました。

    「金は刀より強い」と、清濁併せ呑んで、江戸の経済の在り方にメスをいれ改革を進める茂十郎。その原動力が、天明の大飢饉や、妻子を失った永代橋の崩落事故というのが、人情を感じます。

    強い信念のもと突き進む茂十郎の姿は爽快で、心に残りました。

    その彼の出した結論が「葵の御紋は

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    2025年09月11日
  • 秘仏の扉

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    ネタバレ

    法隆寺 夢殿に歴史と共に救世観音像が祀られてある。それを明治21年に厨子を調査として開けたフェノロサ、岡倉らの人生はその時変わっていった。伝説通りに雷に打たれた、というのではないが明治という新しい時代が、彼らをどう揺さぶっていったか。
    史実に基づいて連作小説と形をとった一冊となったが世界と日本を結ぶ美術に関して、当時、日本を訪れた西洋人の目で見た日本人ん姿なども興味深い。
    救世観音の表情をアルカイックスマイルと評しているが、はるか歴史の彼方からその表情は聖徳太子の姿とも伝えられ、ロマンを掻き立てられる。歴史好き美術好きを恥ずかしながら自認してるとは言えこういう本に出会えて幸いである。そんな自分

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    2025年08月16日