永井紗耶子のレビュー一覧
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ネタバレ※未読の方へ。ネタバレは見ないほうがいいぞ!!
面白かった!!!!!読後最初の一言はこれに尽きる。あまり時代ものに興味を持たない自分だけど、ちょうど来週から実写映画が上映されるし評判良さそうだし、と読んでみたら読む手が止まらない。あっという間に読み終えてしまった。
ミステリ仕立てというのは実写映画に出演している役者が番宣で話していたので知っていたし、正直お与根さんの章あたりでこれはもしかして?と感じていたけれど、最後に全ての真実が明るみになってもその面白さは損なわれなかった。
何より、タイトル回収が気持ち良すぎる!!座って読んでたら本当に膝叩いてたと思うわ。
役者小屋の面々の一人ひとり森 -
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永井さんの作品を手に取るのは『木挽町のあだ討ち』以来でした。おもな登場人物は若き日の遠山金四郎、狂歌師の太田南畝、浮世絵師の歌川国貞。この3人が絶妙のチームワークで花魁殺しの真相に迫っていくというストーリー。
金四郎が笛方見習いとして、木挽町の芝居小屋森田座に出入りしていることといい、彼が事件にかかわる人々に次々と話を聞いていくという話のプロットといい、いずれも『木挽町…』に似ていて、もしかしたらこのデビュー作が下敷きになっているのかもと思いました。
本作は、時代劇にありがちな「勧善懲悪」の枠には収まらない、江戸の世の身分制度やしきたりに絡めとられた人々の、悲哀がずしんと腹に残るような読後 -
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ネタバレ単行本で2回読んで(2回目は歌舞伎観劇の予習)、今回は3回目。
単行本と文庫は同じ内容のようだけど、たまに、「この記述ってあったかな?」と新鮮に感じるところがあった。どんどん記憶がこぼれていく悲しさ……。
今回は、映画化に向けての再読。やはり、涙腺が緩むような、胸が熱くなる物語。やっぱり面白い!
大河ドラマ「べらぼう」を1年間観終えたばかりで、「あのあたりの時代か」と思い当たるところがちょこちょこあったのも面白かった(火山の噴火や、松平定信の娯楽の禁止など)。これは前回も感じたことだが(と言っても読み返すまですっかり忘れていたのだが)身請けが決まったなじみの花魁の花魁道中のシーンなど、「べら -
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ネタバレまず映画を観たいと思い、その前に本を読まねばと思った。国宝と同じパターン。
あちらのペースで時間内にストーリーが進んでいく映画よりも、自分の意思で1ページずつめくりながら、展開に心を揺さぶられたい。自分のそんなこだわり。
それはそれとして、雪景色・白装束・真っ赤な打掛・飛び散る血しぶき……と映像として映えそうな描写が続くので、映画の公開が楽しみ。
これに椎名林檎の「人生は夢だらけ」が乗るんでしょ?やりたいのはそういうことだよね。
個人的には先に本を読んでよかったと思う。
あだ討ちにまつわる話を聞きながら、なにかが見えてくる……と思いながら、私はかなり終わりの方までその気配をつかめなくて、 -
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映画の告知が無性に気になって、原作を修めておきたいと思い購入。
江戸時代において、血なまぐさくも誉れ高い仇討ち。その一部始終が、小気味よく、かつ、どこか愛情をもって語られていくのが面白い。
一人の少年のあだ討ちを発端に、社会に居場所がなくうまく生きることができなかった己の人生を、主人公に伝える語り手たち。その内容に胸がぎゅっと苦しくなったり、人情味を感じて心が温かくなったりする。物語を読むということは、本を通して登場人物たちの人生を追体験するものだとあらためて実感する。
読み進めるにつれ、主人公とともにあだ討ちの真相に近づいていく。「あだ討ち」の種明かしは驚きというよりも、これまで語り手となっ -
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木挽町の芝居小屋の裏手で、菊之助が果たした見事な仇討。父の仇、作兵衛の首をとる。
それから二年後、目撃者を訪ね歩くところから話ははじまる。元幇間、立師、衣装部屋の女形……。
「立派な仇討」と語られるあの夜の真実とは。
それぞれの「目撃者」たちの話にものめり込んでしまうほどの生き様がある。
仇討ちといえば忠臣蔵か蘇我物か。
芝居の町だからこその人情劇。
人との関わりが薄くなりつつある昨今、ラストの真実に辿り着くと胸が熱くなる。
ラストを読み終えたら、また最初からもう一度読みたくなる。
色の表現も美しく、読みながら場面が頭に浮かんでくる。
映像化されるのも納得。
ますます映画が楽しみになった -
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雪夜に木挽町の芝居小屋の近くで若衆の菊之助が自分の父親を殺害した下男に仇討ちを行った。これが俗にいう『木挽町の仇討ち』である。その2年後、菊之助の親類を名乗る男がこの仇討の背景を探る、といった話。
あらすじすら読まず読み始めたので、最初は仇討ちを目撃した人々の『なぜ木挽町に流れ着いたのか』という話を聞く意図がつかめず乗り切れなかった。途中を過ぎたあたりでこれらの話が背景に絡み合ってくると非常に楽しく読めた。時代ものですが、確かにミステリの要素あるなと。
この度、映画化されるようです。「菊之助の親類」が主人公のようですが、小説では影は非常に薄いです。この縁者の行動のなぜを考えながら読むことが