永井紗耶子のレビュー一覧

  • 商う狼―江戸商人 杉本茂十郎―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    江戸商人、杉本茂十郎。兄と慕う弥三郎との関係は非常によいですね。茂十郎は「毛充狼」などと凶暴な獣に例えられていたが、本当の茂十郎は全くの別人。江戸商人として大きな影響を与えた人物。生き様がかっこよいです。
    茂十郎の言葉「いざとなればね、金は刀よりも強いんですよ」
    いざとなれば金は刀よりも遥かに強い。金は人を惑わし狂わせ、時に命すら奪う。なんか、説得力ありますよね。
    また読み直したい作品です。

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    2024年09月16日
  • きらん風月

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    ええか、世の中の大半の揉め事はな、振り上げた拳の下ろしどころを見失うことで起きる。せやけどお前の言う通り、黙っていればええというわけやない。言わなあかんこともある。
    窮屈な世の中で物を言うには、身を守ることを忘れたらあかん。言って、殺されたんでは元も子もないからな。その為には、相手に拳を振り上げさせず、上げたとしてもすぐに下させるように間を空けとくことが大事や。その間が狂歌に欠かせぬ滑稽であり、風刺、諧謔や。面白おかしゅう書けばええ。生真面目にいうたら喧嘩になる。せやけど下らない言葉に乗せてしまえば、真に受けて怒った方が恥をかく。力を抜いて、笑いながら書け
    筆は卵や。ここからは武者も美女も神仏

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    2024年06月15日
  • 大奥づとめ―よろずおつとめ申し候―(新潮文庫)

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    江戸城・大奥のお仕事小説短編集。
    ひのえうまの女・・・奥女中の要・御年寄に仕えたお利久。
     家の事情も伴い、大奥で出世したい願望あれど、今の仕事は
     心あらず。だが思わぬ出会いから自分を生かせる道を見出す。
    いろなぐさの女・・・「私にご指南いただきたいのです」
     呉服の間のお松の境遇からの悩み。呉服問屋の千沙と
     女形の岩井粂三郎との出会いと語らいは、己と向き合い人と
     向き合う大事さを知ることになる。それは二人も同様に。
    くれなゐの女・・・御末の玉鬘は大柄な身体が悩み。だが夕顔との
     出会いで変化が。夕顔の見事な処世術。心に残るのは、
     白塗りの顔と皆を笑顔にさせる夕顔の心持の逞しさ。
    つは

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    2024年06月12日
  • きらん風月

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    とても面白かった。
    舞台は江戸時代なんだけど
    ジャーナリズムのあり方、
    クリエイターの生き方、
    ジェンダー、
    老いへの向き合い方など
    今に通じるテーマが
    自然に盛り込まれていました。
    登場人物も皆、魅力的。

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    2024年05月27日
  • きらん風月

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    江戸時代の上方の文化人、栗杖亭鬼卵の半生を描いた物語。
    様々な人との出会い、愛する妻との死別、天明の大飢饉を経て、彼が本当に表現したかったものが明らかになる。
    それを隠居後の松平定信に語るという舞台設定が、より鬼卵の訴えたいことが伝わってくる。
    永井さんの人物の描き方が本当に好きなんだよなー。
    鬼卵の人柄の良さに、さらに人柄のいい人が集まってくる。
    さらっと蔦屋重三郎の名前も出てくるし、内容的にも来年の大河ドラマを見る前に読むのもいいんじゃないかな。

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    2024年03月20日
  • きらん風月

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    直木賞受賞後の第1作。「木挽町のあだ討ち」が大傑作だったので期待して拝読。前作を超える傑作とまでは言わないが、時代小説を牽引する作家の一人になった印象をもった。恥ずかしながら栗杖亭鬼卵は知らなかったが、禁欲政治を断行した松平定信との老いてからの邂逅談という設定も面白く、歴史好きにはたまらなく興味深い一冊。今後も大注目の作家さんの一人。

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    2024年03月18日
  • 絡繰り心中<新装版>

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    「絡繰り」とは社会のシステムのことと解説の末国善己氏に教えられた。いまを生きる私たちも様々な絡繰りに絡めとられて生きている。本書の登場人物の悩みや苦しさは現代とあい通じる。つぶされずにどう生きるか。自分という主体を失わずに前を向くしかないと思った。

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    2024年03月18日
  • 大奥づとめ―よろずおつとめ申し候―(新潮文庫)

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    最初、堅いかな?読みにくいかな?と不安もあったが、いつの間にか大奥の暮らしに引き込まれて楽しかった。大奥に勤めている色んな階級の女性たちの話の短編集。前の話に出てきた方が、あとの話の中に出てくるとその後がわかって微笑ましく思えた。
    当時あった豪華絢爛な衣装や小物など今はどうなっているんだろうか。江戸城なくなってるのは勿体ないなと思った

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    2024年01月22日
  • 大奥づとめ―よろずおつとめ申し候―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    大奥の衣食住を支える各部所で務めに励む女たちの六編の物語は、どれも気分爽快の読み心地。人と人との交流の中で生まれる快い温もりにとっぷり浸らせてもらった。
    大奥に入った事情は千差万別でも、己の道や生き方に迷い悩む各主人公たちは等身大でいつの世も変わらない。
    彼女たちの曇る心を晴らす先輩や朋輩の存在が非常に魅力的で忘れられない粋な女ぶり。「ひのえうまの女」のお藤様や「くれなゐの女」の夕顔、「つはものの女」の初瀬様の言葉はまさに珠玉の一言一句。生きるスタンスは様々だが、どのお方も凛と潔く揺るがない誇りと覚悟がある。

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    2023年09月28日
  • 華に影 令嬢は帝都に謎を追う

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    ネタバレ

    華族のお嬢様と食客の書生が出席した夜会で、暴漢と不審死の事件が起こり、謎解きに乗り出す2人……と思わせておいて、2人が解決する訳では無い、闇満載の時代ミステリー

    すっごく面白かったです!

    華族とは何か、どのように成り立ち、祖父がのし上がって得た地位なのか、その暗部の上にある富と『お嬢様』

    単なる勝気なお嬢様と書生の勧善懲悪物語ではなく、真相を辿ろうとするお嬢様の不安な気持ち、母と娘の語らい、書生の謎、祖父の力、そして全ての謎の先は……?

    盛り沢山でお買い得すぎる

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    2022年09月22日
  • 華に影 令嬢は帝都に謎を追う

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    ネタバレ

     じゃじゃ馬な令嬢とその家の書生の謎解き、だけだと思っていると物語の流れに驚かされます。

     幕末から明治にかけての闇。女性の地位。いろいろ考えさせられました。

     シリーズ化されるとうれしいなぁと思う作品です。

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    2021年12月18日
  • 大奥づとめ―よろずおつとめ申し候―(新潮文庫)

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    大奥を舞台にした女性たちのお仕事小説。芯のある女性たちの成長や気づきは面白い。温かな気持ちになった。

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    2021年07月01日
  • 横濱王

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    ネタバレ

    歴史・時代小説として原三溪の人となりを描いた本。といっても原三溪が主人公ではなく胡乱な若手実業家が原三溪を知る商売敵、元芸者、元女中、そして前田青邨や松永安左ヱ門という実在の人物との対話を通して原三溪の姿をあぶり出していく展開が秀逸。
    昭和初期の華やかな横浜の風景をキングの塔、ニューグランド、聘珍樓など実存する場所を織り交ぜ浮かび上がるような描写が読んでいて楽しい。関東大震災や第二次大戦の空襲といった横浜の苦難の時代もカバーしていて横浜生まれの作者の思いを感じさせる。
    ユニークな切り口とライブ感あふれるタッチでありし日の横浜を描いた秀作。

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    2021年01月15日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ここ最近は全く時代小説を読んでいなかったのですが、クチコミの良さに惹かれて読んでみました。
    確かに時代小説ではあるのですが、堅苦しさが無く、すごく読みやすかったです。
    また出てくる人達は生い立ちは苦労しているけれども、良い人達ばかりで、その人たちの口から少しづつあだ討ちの真相が語られていく展開。真相を聞けば聞くほど作兵衛が良い人すぎたので、事実を知った時はほんとに良かったです。

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    2026年03月02日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    あまりこのタイプの小説は手に取らないが、面白いと評判だったので思い切って読んでみた。
    最初から「仇討ち」の話がメインだったので、それに至る過程の話が書かれているのかと思ったが、芝居小屋の方々の生い立ちやら、芝居小屋に来るようになった過程やらが常に描かれていて、変わった話だななんて思っていたが、最後に行くにつれ、色んな伏線だったと気づいてびっくりした。
    このインタビューをした人が結局誰だったのかは分からなかったので、もう一度読み込みたい。

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    2026年02月28日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    スルスルと物語の中に引き込まれて、江戸の街中に入っていった感じだった。
    人の温かさ、義理人情に触れながら読み終えた時は気持ちよく爽やか。
    映画化も楽しみ

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    2026年02月24日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    高久書店で永井紗耶子さんの人となりをお聴きしながら、購入した作品。
    映画封切りを間近に改めて拝読しました。
    人情話とミステリーのミックス、藤沢周平さんをたっぷり味わった身にじんときて、腑に落ちる。
    榎本佑さん渡辺謙さんのキャストも楽しみだねー。

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    2026年02月23日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    ネタバレ

    実写映画公開の直前のタイミングで読むことができました。

    雪の降る夜、江戸・木挽町の芝居小屋の近くで菊之助なる若衆が成し遂げた仇討ち。
    その見事な仇討ちが果たされた背景には、菊之助が芝居小屋「森田座」で出会った人たちの粋な計らいが隠されていたー。

    今で言うと、お芝居に携わる人たちに対しては華やかな印象を持ちますが、武士が支配階級であった時代は芝居小屋は悪所とも呼ばれ、武家階級からは蔑まれていたんだそうです。
    本作に語り手として登場する森田座の人々も、複雑な生い立ちや辛い過去を背負い、葛藤しながらも懸命に生きてきた様子が描かれています。
    しかし、それぞれが心に傷を抱えているからこそ、菊之助の痛

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    2026年02月23日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    初めての著者。
    主人公は何も話さず、ドラクエ方式で話が進んでいく。
    江戸時代の話だが、読みやすく、面白かった。

    仇討ちがどのように起きたのかを、聞いて回る話。
    途中で結末は推測できたが、色々な人間模様、人生が見れて面白い。感動もする。

    実写化するが、どのように描かれるのか気になる。

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    2026年02月20日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    20260211−0216 2月27日に劇場公開。先日NHKの特集で取り上げられていたので気になって購入。久しぶりに時代劇ものを読んだけど、ちょうどべらぼうの時代と重なるのかな。サクサク読めた。心理描写が丁寧で良い感じ。

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    2026年02月17日