永井紗耶子のレビュー一覧
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ネタバレ歴史・時代小説として原三溪の人となりを描いた本。といっても原三溪が主人公ではなく胡乱な若手実業家が原三溪を知る商売敵、元芸者、元女中、そして前田青邨や松永安左ヱ門という実在の人物との対話を通して原三溪の姿をあぶり出していく展開が秀逸。
昭和初期の華やかな横浜の風景をキングの塔、ニューグランド、聘珍樓など実存する場所を織り交ぜ浮かび上がるような描写が読んでいて楽しい。関東大震災や第二次大戦の空襲といった横浜の苦難の時代もカバーしていて横浜生まれの作者の思いを感じさせる。
ユニークな切り口とライブ感あふれるタッチでありし日の横浜を描いた秀作。 -
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明治時代。帝大生の啓吾には霊が視えた。周りの目を気にして視えないふりをしていた彼だったが、子爵家の次男坊である正周と出会ったことで変わる。正周は霊を視ることはできないものの怪異に興味を持ち、そして悪しきものを祓う力を持っていた。二人の青年が数々の怪異に出会い、その謎を解きほぐしていく優しい読み心地の作品です。
連作短編集で、それぞれの物語は緩やかに繋がっていく展開です。人々の間に張り巡らされた糸のような「縁」もまた物語の中核。何かの導きのようにして出会ってしまった啓吾と正周。好奇心と行動力が旺盛な正周をやや疎みつつも、友人でいることに安らぎを覚えている啓吾の様子にほっとします。このコンビ、良い -
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お元侍の娘が許婚が決まっていたにも関わらず吉原に売られ花魁の果てに心中を試みる。虚しい社会(法度)人生に悔やんでの行動は悲しすぎる。現代社会でも、人生はうまくいかない時が多い、それがたとえ罪が無いと言い張っても、場合によっては地位と権力で裁かれる。そして、それを悔やんで最悪な結果を招くことがある。特に人間関係は思い通りにはいかないのが常である事を悟って歩むべきだ。本文で気になる言葉、「絡繰り」とは世継ぎの難(法度)世継ぎがいなければ家は潰れる、長男が継げば、次男以降は無役のままで生涯を暮らすことになる。身分ははっきり分かれ、女郎に落ちたら這い上がれないし、武士に切られても文句は言えない。世を守
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ネタバレミステリのカテゴリーだと思って読み始めてしまったので、ミステリ好きとしてはタネや仕掛けに物足りなく感じる部分もありつつ、江戸の芝居小屋を舞台にした群像劇としてはとても面白かった。
歴史ものの割に非常に読みやすく、読み応えのある大作というより落語を聞き流しているような心地よい読み心地と爽やかな読後感。非常に丁寧な説明を加えてくれているので、現代ものしか読んだことのない人にもとっつきやすそう。あまり悩まずささーっと読み切れる。
キャラクターたちがみな魅力的で、巻末に近づくにつれ、菊之助と同様に別れを惜しむような気持ちになった。
また森田屋の面々に会いに、再読したくなることと思う。
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ネタバレ直木賞・山本周五郎賞なので読んでみた。
山本周五郎賞は見つかれば読みたいと思っている。
目についたものだけでもとメモしているが読み切れていない。
最近話題のこの作品はすぐに買って積んでいたがやっと読むことができた。最後になってああそうなのかと、さっぱりほんわかした、ここが驚愕のミステリなどと紹介されている所以かなと納得した。初めて読む著者だったけれど、幕切れに驚いた。
きちんと落とし前が付いているというのはこういうことかもしれない。驚いて納得。
木挽町の芝居小屋ではさまざまな過去を持つ人たちが働いている。しかし木挽町という土地柄はあまりいい意味を持たないらしい。
それでもここで働いている人