秘仏の扉

秘仏の扉

1,700円 (税込)

8pt

直木賞作家が描く、明治開国の仏を巡る群像

200年の間、固く閉ざされていた扉。
それはフェノロサと岡倉天心の手によって開かれた――

飛鳥時代に聖徳太子の姿を模して造られたと言われる、
法隆寺夢殿・救世観音像。
その厨子は鎌倉時代以降、固く閉ざされ、
扉を開けば直ちに仏罰が下ると信じられていた。

「金のために秘仏を見せるというのか」
「支援がなければ、法隆寺はもう保てません」

国内では廃仏毀釈の嵐が吹き荒れ、
しかし、欧米では東洋美術が評価され始めている。
近代化と伝統の狭間で揺れる明治時代に、
秘仏開帳に関わったものたち、それぞれの思いとは。
直木賞作家が描き出す歴史群像劇の傑作。

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秘仏の扉 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     奈良は法隆寺夢殿、その厨子に安置された秘仏は千年以上ほとんど誰の目にも触れることなく長い時を過ごしてきた。時は明治、開けば災いもあると言い伝えられるその扉は開かれることになった。日本美術の評価に尽力するフェノロサと岡倉天心を中心にして。ついに姿を現す夢殿の救世観音像を前にして、彼らは何を思うのか―

    0
    2026年05月10日

    Posted by ブクログ

    昨年奈良旅行に行き
    法隆寺愛に溢れたガイドさんから
    2時間濃いぃ案内を受け、
    飛鳥の風を感じて本当感動しました。
    本著に登場する秘仏、救世観音は残念ながら公開時期ではなかったので拝見できませんでしたが
    宝物館で百済観音にはお会いできました。
    百済観音も目の前にすると畏怖というか、ほんとなんとも言えな

    0
    2026年04月10日

    Posted by ブクログ

    廃仏毀釈に揺れる明治日本と、東洋美術を評価する欧米。法隆寺の秘仏開帳に関わった男たちを、多視点で描く構成が印象的だった。岡倉天心やフェノロサといった偉人たちは、理想化されず、人間的な弱さや身勝手さも含めて描かれるけれど、彼らがいなければ、今、日本が海外へのアピールに必死な日本美術の美しさや仏教は失わ

    0
    2026年01月03日

    Posted by ブクログ

    法隆寺夢殿の秘仏、救世観音像の扉を開けた者たちの物語。

    小川一真 写真家。アメリカで写真を学び写真館を営むがやがて日本を代表する写真家となる。

    九鬼隆一 九鬼家当主。福沢諭吉に師事し、文部省官僚となる。宝物調査の責任者。

    千早定朝 法隆寺の住持。没落していく法隆寺を支える。救世観音を開けた男。

    0
    2025年12月09日

    Posted by ブクログ

    法隆寺夢殿の秘仏・救世観音像。
    千年以上前に作られ、長らく人目に晒されることが
    無かった秘仏の扉が開かれる。時は明治時代。
    それに関わった者たちの人生を描く群像劇の短編連作。
    光の在処・・・小川一眞 矜持の行方・・・九鬼隆一
    空の祈り・・・千早定朝
    楽土への道・・・アーネスト・フェノロサ
    混沌の逃避

    0
    2025年07月04日

    Posted by ブクログ

    「木挽町のあだ討ち」でびっくりしてしまってファンになった作家。数冊読んだがこれはまた面白い。
    奈良の法隆寺夢殿の救世観音像の開帳をめぐる群像劇。読み進めながら主人公は誰か? という思いを何度ももった。フェノロサ、岡倉天心、その他の人たち、そうか固く閉ざされた扉の内にいる観音さまか。
    とにかく群像劇と

    0
    2025年05月07日

    Posted by ブクログ

    久しぶりに小説を読んだ。
    法隆寺夢殿の秘仏である救世観音像に関わった人たちの連作短編集。

    救世観音像の写真を撮り、よく目にする漱石の写真も撮った小川一眞は、尊き何かの持つ残酷さと畏れを救世観音像をみて感じる。
    福沢諭吉と袂をわかった九鬼隆一は、己の矜持を貫くためにもがく。
    近代法隆寺の祖、千早定朝

    0
    2025年04月21日

    Posted by ブクログ

    明治初期。文明開化で欧米化が進み、それまでの日本の伝統などが古臭いと一蹴された時代。折しも国策の勢いで廃仏毀釈が進み、仏像や仏教絵画だけでなく、寺院そのものまで乱雑な扱いを受ける。そんな中、様々な思惑の中で、鎌倉時代以来秘仏とされてきた法隆寺の救世観音像の開陳と撮影が進められる。御雇外国人であるフェ

    0
    2025年04月19日

    Posted by ブクログ

    あまりに面白くて一気読み。
    各主人公の矜持が心に響きました。

    一番読後感が明るく爽やかだったのは、「光の在処」で、一番印象に残ったのは「楽土への道」です。

    廃仏毀釈により、困窮を極めた法隆寺が今では世界遺産。まだ行ったことがないので、ぜひ訪れてみたい場所です。

    0
    2025年03月14日

    Posted by ブクログ

    廃仏毀釈の波を受ける明治の日本
    法隆寺夢殿の扉を開け救世観音と対面した6人の男たちの物語。
    救世観音を写真に納めた小川一眞
    宮内省役人の九鬼隆一
    法隆寺大僧正の千早定朝
    帝国大学教授のアーネスト・フェロノサ
    美術学校長の岡倉覚三
    帝国博物館初代館長・町田久成

    面白かった!!!
    法隆寺が明治の日本で

    0
    2026年05月23日

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