永井紗耶子のレビュー一覧

  • きらん風月

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    ネタバレ

    読本書きにして浮世絵師でもあり歌詠みでもある栗杖亭鬼卵(りつじょうていきらん)。知らなかったが実在の人物であるらしい。文人墨客と政(まつりごと)の人との比較で松平定信が出てきたのかもしれないが、別にいらない気がした。

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    2024年07月26日
  • 華に影 令嬢は帝都に謎を追う

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    登場人物のキャラクターが際立っていて、謎解きに触れてこなかった私でも大分ライトに読めました。

    明治時代を背景に、当時ではありえない「お転婆で勝気なお姫様」がミステリアスな書生と謎解きを進めていく。
    2人の掛け合いが痛快で、特に最後のやり取りは良かったです。

    女性が時代を切り開いていく強かさに勇気を貰えるのと同時に、帝都という舞台に強く惹かれました。

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    2024年07月10日
  • 華に影 令嬢は帝都に謎を追う

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    謎が解かれてからの、登場人物たちの心の動きがとてもよかった。
    何ともぬるい感じで進んでいたので、途中で一つ二つ引き込まれる展開がほしかった。

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    2024年06月29日
  • きらん風月

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    ちらっと出てくる滝沢馬琴がイメージ通り。
    松平定信は江戸ものには必ず出てくるけど、私の中では定まらない。

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    2024年06月15日
  • きらん風月

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    ネタバレ

    江戸中期の文化人の栗杖亭鬼卵を描く歴史小説。

    題材が大阪の江戸中期の文化人ということで、江戸では蔦屋重三郎が活躍していたころで有名人が多いが、大阪の文化人はよく知らなかったので勉強になった。
    登場人物の有名どころでは、松平定信、円山応挙、次いで雨月物語の上田秋成と江川英毅(英龍の父)くらくいで、後の文化人(栗柯亭木端、如棗亭栗洞、木村蒹葭堂、志村天目、夜燕、五束斎木朶など)は知らなかった。
    鬼卵を知らなかった自分としてはよくわからなかったが、物語的には鬼卵と定信が直接出会ってやり取りするところが史実の隙間を縫っていて面白いのだろう。

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    2024年06月01日
  • きらん風月

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    ネタバレ

    掛川日坂で晩年を過ごした鬼卵を題材にした話
    隠居した元老中松平定信との会話を機に物語が展開される
    直木賞作家らしい筆の運びや構成は流石だが、題材が面白くないんだな。永井氏っぽいテーマではあるけど…

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    2024年05月28日
  • 商う狼―江戸商人 杉本茂十郎―(新潮文庫)

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    既に出来上がっている仕組みを変えることは容易ではない。永らくその仕組の中で生きていると、そもそも「変えられる」という発想にすら立てないからだ。起きていることの本質を見極める眼と、根本から崩して造り直すことに挑める胆力。強い信念を貫き突き進むことができる改革者は、結果的に多くの敵を一身に引き受けることとなり、短命で散る運命なのか。
    物語が弥三郎の視点から語られることで、茂兵衛・茂十郎の凝縮した生を共に生ききる感覚が薄まってしまったのは残念。むしろ弥三郎が主人公なのだと思えば、気持ちが重なる部分も多く、自身の想いに真っ直ぐに「できること」をしていくことで、歴史の転換点を支え見届ける一つの力にもなり

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    2024年05月22日
  • きらん風月

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    最初、とっつきにくくて、
    読み通せるかなと不安になったけど、
    中盤からどんどん進めた。
    「木挽町のあだ討ち」よりは落ち着いて読めたかも。

    終盤の松平定信との接点、最初と同様に
    すこーし、無理っぽいかな。
    夜燕と一緒だった頃の栗杖亭鬼卵を
    あまりひねらずに書いてほしいかったかな。
    ははは、気楽な読者は無理言ってますね。

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    2024年05月16日
  • きらん風月

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    自由自在に生きることが難しく変人扱いされるのが普通の世の中とは。。それでも筆の力は強い。それだけでも救いになる。

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    2024年05月12日
  • きらん風月

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    一か月前に読み終わりレビューも書いたのだが、手違いで消してしまいそのままになっていた。好きな本だったので備忘録ぐらいにはまとめようと気を取り直す。
    主人公の栗杖亭鬼卵は江戸時代の戯作者。河内(大阪府)出身の下級武士で、その後絵画、狂歌、連歌、俳諧をたしなみながら諸国を遍歴する。伊豆韮山代官江川家の手代として三島に住み、その後官を辞して駿府に移り、寛政末ごろからは遠江国(静岡県)日坂に住み煙草屋を営む。別名に平昌房、伊奈文吾、大須賀周蔵とも名乗っている。
    定信は東海道日坂宿の煙草屋を営んでいる鬼卵と出会う。定信は寛政の改革を老中として推し進め、60を過ぎて地元・白河藩主の座からも引退。いまは「風

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    2024年04月21日
  • 大奥づとめ―よろずおつとめ申し候―(新潮文庫)

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    大奥と言うと女のたたかいのイメージがついていたが、普通の生活があり、辛い事もあるけれど、その中で逞しく生きていく人達が生き生きと書かれていた。短編集だが時々登場する人物に親近感が湧いてくる。

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    2024年04月14日
  • きらん風月

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    タイトルの「きらん」=栗杖亭鬼卵のことだったのか。勝手にキラッと光るイメージの言葉かと思っていた。恥ずかしい…。
    実在の方だとは全く知らず。他に登場する松平定信、滝沢馬琴、円山応挙らと実際に繫がりがあったという逸話もあるそうでビックリした。
    自由でフットワークの軽い鬼卵の人生は、現代にも通じる部分があって面白い。
    晩年の「死ぬまでの暇つぶしみたいな生き方はしなさんな」の言葉は、すっと心に入ってきた。
    いくつになっても、人生楽しまないとね。

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    2024年03月12日
  • とわの文様

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    江戸の呉服屋兄妹が、舞い込む厄介事を解決していく短編連作
    大元には母の事故(失踪)、妹とわの出生の秘密など、ミステリー要素も絡んだシリーズ一作目
    どんな大きな真相が隠されているのか、続編が気になります

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    2023年09月21日
  • 帝都東京華族少女

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    明治三十九年の東京。千武男爵家の令嬢・斗輝子は、住み込みの書生たちを弄ぶのが楽しみだが、なぜか帝大生の影森にだけは、馬鹿にされっぱなしだ。そんな二人が参加した夜会で、殺人事件が起きた。嫌疑がかけられたのは、斗輝子の祖父・総八郎。影森と斗輝子は、総八郎の疑いを晴らそうとするが―。異色コンビが活躍する爽快&傑作ミステリ!

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    2023年03月30日
  • 商う狼―江戸商人 杉本茂十郎―(新潮文庫)

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    202210/序盤、自分には読みにくいかなと思いつつ気づいたら一気に読み進めてた!茂十郎をはじめ登場人物達の人となりや言動描写もうまくて入り込んで楽しめた。現代に通じるところも多々あり、見事さと哀しさに圧倒された。

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    2022年12月14日
  • 華に影 令嬢は帝都に謎を追う

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    ネタバレ

    明治時代の(成金)男爵の娘としては勝ち気でお転婆。
    そんな彼女がある男爵の毒殺事件に巻き込まれて、それを華麗に解決!
    という話ではないのがこれ。
    確かに事件の謎は追っていくけれども、そこで突きつけられるのは勧善懲悪とはいかない現実の厳しさと難しさである。

    この話、実行犯については終盤にならずとも分かってくるし、何だったら読者側にも早めに情報開示される。
    つまり、実行犯が誰かについては重要視されていない。
    寧ろ、何故男爵が殺されるに至り、そしてその結果どうなったかを考える方に重きが置かれているように思った。
    だから犯人を見つけ出して指さして「犯人はお前だ」と指摘すれば終わるという単純明快な話で

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    2022年01月22日
  • 大奥づとめ―よろずおつとめ申し候―(新潮文庫)

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    大奥を舞台にした『お仕事小説』短編集。
    皆、さまざまな事情を抱えて奥入りをし、それぞれの悩みや野心を抱えて勤めている。
    大奥といえども、身分や立場もそれぞれ。
    実際の大奥では忌々しこともあったであろうけれど、この作品の登場人物は皆、ハッピーエンドを期待せずにはいられないほど健気でチャーミング。
    色々な知識の糧も盛り込まれており、読後は『たのしかったー!』と言う気分にさせてもらえる。

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    2021年08月24日
  • 大奥づとめ―よろずおつとめ申し候―(新潮文庫)

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    202104/面白かった!いわゆる「大奥」と聞いて浮かぶ上様の寵愛をめぐって…というのとは違い、「お清」と呼ばれるお手のつかない中働きをする女性達を各話の主人公にした短編集。将来の行く末や美醜など現代の我々と変わらない悩みを抱え居場所のなかった女性達が、奥入りして葛藤しながらも新しい道を切り開いていく希望ある物語で良かった。

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    2021年06月08日
  • 帝都東京華族少女

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    華族の家族の物語。

    文庫なので裏表紙に惹句が書いてあるけれどこれがひどい。本作の主題はねじ曲げているし、些末な出来事を物語の中心であるかの如くになっている。
    なんとしてもミステリー棚に入れたいという営業的目論見によって書かれたのでなければ、本作を読んでいないか、あるいは読解力に難のある人物の筆によるものだろう。
    これを真に受けたならおそらくは読まなかった。これほど内容を薄っぺらに感じさせる惹句はこれまで見たことが無い。著者はこれで良しとしたのかな?

    殺人事件は経過の一部に過ぎず、探偵役の謎解きなどはなくても成立する。華族という社会階層に起きた事件は、その当時の男性中心の社会制度や、帝国主義

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    2014年04月14日
  • 帝都東京華族少女

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    ネタバレ

    この時代を生きる女性たちの心情が興味深く読めた。
    終盤明らかになる人間関係の真実が断然おもしろく劇的。自分の生き方を奪われて怨む人生と、自分の生き方を通した後悔の人生、双方の悲痛さがやりきれない。
    続編も辛口でありながら魅力的な人間模様に期待。

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    2014年03月14日