永井紗耶子のレビュー一覧
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江戸を舞台に仇討ちを描いた時代小説。
とある若侍が雪夜の芝居小屋裏で亡父の仇を見事に討ち果たした。その後、目撃した者たちの口から語られたのはただの復讐劇ではなかった。隠された真実が浮かび上がっていく・・・
お芝居を見ているような感覚の小説でした。時代劇が好きな読者には合うと思います。
良く言えば、分かり易くて安心感があります。言葉を選ばないならば、少しワザとらしいというか出来すぎの感が否めません。登場人物がみんな波乱万丈なところなどは盛り過ぎで、コメディーの匂いすら漂います。
ただ、そんな現実味の希薄さも時代小説だと不思議に許容されるので、エンタメとしては素直に楽しめた気がします。 -
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タイトルは秀逸だが
「木挽町の仇討ち」の作者ということでずいぶんと期待して読んでみたが、セリフがやや教条ぽくって今ひとつ乗りきることができなかった。勝海舟の扱いも必然性や特色がなく持て余しぎみ。それでも後半のタイトルの意味がわかる場面あたりは、かなり盛り上がってよかった。お京さんが登場人物の中では一番魅力的だった。
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良いと思うことを自由に意見し行動する海保青陵。武家社会では受け入れられないが、関わった人々の心にさまざまな影響を残していく。もし生きた時代が違ったら、とも思うが、現代でも青陵のような正論で社会を変えようとする人が生きやすいかと思うと、考えさせられる。
「木挽町のあだ討ち」と同じく、関係者を訪ね歩き、語られるエピソードから次第に人物像が描き出される構成が面白かった。しかし、今回は「木挽町のあだ討ち」のような軽妙な語り口や一世一代の大芝居といったワクワクさせる要素かあまり無かったせいか、読む手が止まらなくなるような感覚にはならなかったので、☆3つとしました。
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ネタバレ廃仏毀釈に象徴される明治初期のアイデンティティー喪失時に『秘仏』に関わった六人は人生における何かの扉を開けてしまった・・・法隆寺夢殿救世観音像という千年の秘仏が坐す厨子が開かれた明治、欧米人と日本が交わる時代の変動は物語として興味深いが、秘仏開陳の場に立ち会った人それぞれの人生を繰り返し見るのは2~3人で食傷気味だったことは内緒
①写真家小川一眞②宮内庁図書頭(臨時全国宝物取調局委員長)九鬼隆一③法隆寺住職(代表)千早定朝④取調局委員アーネスト・フェノロサ(外国人資産家ビゲロー)⑤宝物調査責任者(その1)岡倉覚三(天心)⑥古器旧物保存方人町田久成
結構人間味あふれる俗人ばかりで時代がそうなさしめたのか男女関係が、特に岡倉天心は人として終わっている情動にのみ生きる人で節度も倫理もありゃしない
夢殿救世観音像の笑み狂気を感じますけどね、アルカィックスマイルとは言えない気がする