土屋政雄のレビュー一覧

  • ねじの回転

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    わー!わぁぁああーーー!
    読後、リアルに叫びました。そうなるのか!そうくるのかぁ!!
    世界観がゴシックホラーで、イギリスのあのじめっとしたそれでいて美しい田舎の空気感が感じ取れるので、大好物でした。
    言葉の使い方も絶妙で、ねじの回転が一回転でも多く回れば、そりゃぎりっと奥に押し込まれるよね!そんなふうに表現するの、すごいね!!って、驚きばっかり。
    気になる表現は山のようにあるし、平凡な自分には永遠に生まれないような言い回しにはただただ、感心するのみです。
    おもしろかった。もし、ラストネタバレされてたとしても、きっと同じように驚いて叫んでた気がします。

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    2023年02月28日
  • ダロウェイ夫人

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    イギリス貴族社会・中産階級社会の俗物性を描きつつ、それで世の中が成り立っている側面を認めながらも、それに対する違和感を拭えない人々の独白を重ねていく。「私」とは?人生とは?幸せとは?屋内のパーティーの俗物性と屋外に広がる暗闇の虚無。その境界にある窓際が象徴的。

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    2023年02月15日
  • 月と六ペンス

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    ゴーギャンの生涯をベースにしたフィクション。
    普通の人からは理解不能な芸術家の具体的なハチャメチャ具合を生々しく描写しており、人の情とはかけ離れたストリックランドは嫌悪対象を通り越して人外となる。描かねばならんと全てを捨てて突き進めるか?凡人には無理です。
    ゴーギャンの絵を観たくなりました。

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    2023年02月14日
  • ねじの回転

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    幽霊小説でありながらセクシュアリティが中心に描かれており、本当に起こったことを描いているかのように妙にリアルで興味をそそられる内容であった。

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    2022年12月22日
  • 月と六ペンス

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    有名な『月と六ペンス』。思わせぶりなタイトルなので、どういう意味だろうと何十年か気になったままだったので読んでみた。

    答えは本篇にはなく、解説にあった。

    P406
    題名『月と六ペンス』は、前作『人間の絆』についての書評が「タイムズ文芸付録」に掲載されたときの文句をモームが使ったもの。その書評には、「ほかの多くの青年と同様、主人公フィリップは『月』に憧れつづけ、その結果、足もとにある『六ペンス』銀貨には気づかなかった」と書かれていた。これを読んだモームが、「月」は理想を、「六ペンス」は現実をあらわす比喩として、『月と六ペンス』のストリックランドに応用できると考えたものと思われる。


    病気に

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    2022年12月19日
  • 夜想曲集

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    常に音楽が流れている短編集。
    冷めきった関係を復元しようとする老歌手や、メジャーデビューのために整形手術を受けるミュージシャンとか、設定が微妙に現実離れしているところに面白さがあって、すぐ読めてしまいます。
    面白くて品のある短編集です。

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    2022年12月02日
  • 月と六ペンス

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    堅苦しい内容だとおもってたら、真反対で訳も自然でとても読みやすかった
    単純に第三者視点からキーパーソンのことを語るのはいい構成だと思って読んでいたけど、役者解説でわざわざこの構成にしたのもそれぞれのキャラに特性をはめ込んだのも納得だった
    私には自分のために生きて自分のために描き続けた画家・ストリックランドがとても魅力的に見えたきっとこの男のまやかしに誘惑されると思う

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    2022年10月17日
  • 夜想曲集

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    副題は「音楽と夕暮れをめぐる五つの物語」。

    全盛期を過ぎた歌手が再起を目指して愛する妻と別れようとする「老歌手」。

    音楽の趣味でつながった大学時代の友人夫妻との、今となっては埋めようもない価値観の溝をコミカルに描く「降っても晴れても」。

    メジャーデビューに目指し作曲にいそしむ主人公が旅回りの音楽家の夫妻とのわずかな交流の中に、人生のままならなさを感じる「モーバンヒルズ」。

    「夜想曲」は、「老歌手」で出てきたリンディが再び登場する。
    風采の上がらないサックス奏者が整形手術を受けさせられ、術後を過ごすホテルの隣室に彼女がいる。
    二人とも顔を包帯でぐるぐる巻きにされている中で、退屈しのぎに深

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    2022年09月23日
  • 夜想曲集

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    チェロの師匠の話が衝撃で面白かった。

    船と歌のシーンは、ロマンティックなムードの情景が頭に浮かび、印象に残っている。
    素敵だった。

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    2022年06月02日
  • ダロウェイ夫人

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    イギリスの女流作家。初期の“Jacobʼs Room”(1922)あたりから伝統小説のプロットや性格概念に対して実験的再検討を試み、”Mrs. Dalloway”(1925)や”To the Lighthouse”(1927)などで刻々と移り変わる人物の意識の流れを叙述していく方法を確立

    ウルフは外側のリアリズム、すなわち人間の外面的なものをいかに現実らしく書くかを重視した19世紀のリアリズムを否定し、独自の新たなリアリズムを作り出そうとした。

    いわゆる実験小説と呼ばれる彼女の三つの作品、『ジェイコブの部屋』『灯台へ』『ダロウェイ夫人』を比較してみると、それぞれの作品における客観的時間の長

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    2022年02月22日
  • 忘れられた巨人

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    最初のページから、いきなり6〜7世紀のブリテン島にタイムスリップしたような感覚を覚え、物語の中に知らず知らず惹き込まれていく。カズオ・イシグロが一流のストーリー・テラーであることをあたらめて実感させられた。

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    2022年01月23日
  • ダロウェイ夫人

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    淡くて美しい、まさにロンドンの6月のような文章。ラベンダーやヒヤシンスの香りが漂ってくるよう。

    一方、権威への恐怖や自分の狂気への恐怖、同性愛に違い感情等も描かれているのが意外だった。

    細部を読む小説だと思う。

    ウルフは難しいと言われている通り、最初は、意識の流れや事実を流れるように織り交ぜて描く手法に戸惑った。

    でも、普段自分達の意識や考えもそんなものだし、そういう小説として距離を取って読むと途端に細部の美しさが花開いた。

    『ダロウェイ夫人』が発表されたのは1925年。大正14年。日本では普通選挙法が施行された年。
    私の祖母はすでに生まれている。

    その時イギリスでは、第一世界大戦

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    2022年01月22日
  • 忘れられた巨人

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    作中にでてくる「霧」のように 物語も文も霧に包まれたような 不思議…というかボンヤリと進んでいく感じ.
    グイグイ読み進めるというよりは ん?? んん??と思いながら毎日少しずつ読み進めました.
    読む人によって大分印象が変わるだろうなぁ… 私は面白かったです.
    過去の記憶をとりもどしたアクセルは今後どうするんだろう??
    少年と戦士はこの後どうするんだろう??
    それは自分で考えてね.って事??
    読んでる途中もだけど 後からジワジワ色々考える内容でした.

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    2022年01月06日
  • 千の輝く太陽

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    ネタバレ

    今話題のアフガニスタンを舞台とした小説。

    厳格なイスラム社会に生きる女性にとって、夫の存在は物凄く重要であり、小説のようなDV、モラハラの夫に当たってしまうと、ツラい人生を送ることになるということがよく分かった。
    しかも多くの女性は自分で夫を選ぶことはできないし、結婚してしまうともう逃げられない。

    ツラいシーンが多かったもののストーリーとしても展開が多く、訳が良いのか読みやすかった。

    物語を通して共産主義政権からタリバン政権に至るまでのアフガニスタンの歴史や文化を学ぶことができる。

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    2021年12月15日
  • 特急二十世紀の夜と、いくつかの小さなブレークスルー

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    2017年ノーベル文学賞の受賞記念講演。
    今までの生活、文章を書き始めた時のこと、ターニングポイントや自分にとっての物語とはなどが、わかりやすい英語(日本語訳も)で表されている。
    左ページに英文、右ページに日本語訳が掲載されているので、英文を読みながら日本語も確認できてとても読みやすかった。

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    2021年10月27日
  • 月と六ペンス

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    ゴーギャンがモデルとばかり思っていたが、性格とかかなり異なるとの事。名作として読み継がれてきたが、発表当時は世俗作家との評価だったらしい。書名の解題も解説で触れられ、合点がいく。知人の裏切り方が人非人で、憑かれたような行動は体格もさながら怪人。求めるものが多数の人のそれと違っても幸せな人生を全うした。2021.7.13

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    2021年07月13日
  • 月と六ペンス

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    富や名声、安定した生活。
    そういったものを投げ売ってでもやらねばならないことに取り憑かれた男の物語。

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    2021年07月01日
  • ねじの回転

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    オチは今となっては珍しく無いが、神に背くゴーストやモンスターを祓って終わり!ハッピー!な内容ではない。脅威が迫ってきているのに上手く行かない、守る子供も邪悪な幽霊に魅了されている絶望的な状況が終始主人公の視点で展開されていく。100年以上前の作品とは思えないほど状況は分かりやすく書かれていて読みやすい。

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    2021年05月24日
  • 月と六ペンス

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    明かすのも恥ずかしいが、途中まで実話だと思って読んでた。実在した画家と記者の話かと。もちろん、そうではないんだけど。
    まあ、それぐらいリアリティのある、描写豊かで人間臭さのある文章だということで、自分を慰めておこう。
    モームの本は初めて。
    主人公の記者は傍から見ればかなりのひねくれ者。実際、人はこれぐらい当たり前にひねくれ者だけど。対象の画家は、これまたビックリするほどの変わり者。いや、本当は羨ましい。こんなに自分に正直な人がいるのか?と疑ってしまう程に。
    日本では特に他人様に迷惑をかけないように言い聞かされて育つことが多いように感じるが、実際のところ何が迷惑なのかは分からない。自分だったら不

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    2021年04月18日
  • 月と六ペンス

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    ネタバレ

    語り手に一番共感した。若い人の感性はわからないしきっと素晴らしい物があるんだろうけど、きっと自分はそれが評価されなくなっても古い物にこだわり続けてる。それに絵のセンスも自分と全く一緒……。その辺通して、勝手にモームとお話出来たら絶対楽しいんだろうなあって想像してた!!
    ストルーブとその妻の話が一番面白かった。どうして妻がストリックランドを好いたのか最初全然わかんなかったし、むしろストルーブみたいな人と私も結婚出来たらなあって思ってたけれど、妊娠していた話を聞いて印象が一変。でもストルーブみたいな可哀想なくらい滑稽な人、確かにこういう人どこかに居るよね……ってなる、本当に描くの上手い。ストリック

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    2021年03月07日