土屋政雄のレビュー一覧

  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    ネタバレ

    約ネバすぎるのがノイズだった
    でもすごく物語の構成も、文体も、登場人物も、綺麗な小説だった
    抽象化すると全体的に"合理"VS"非合理"で対立してたなあ
    最初の方にでてきた先生も、展示会の真の意味も、エミリー先生団体の動機も

    でもやっぱりメインは郷愁だとおもう
    最初の方に現れた提供者がヘールシャムの話を自分の子供時代と混同させて楽しみ聞きたがったように、僕も暖かいベールシャムでの思い出を読むのが楽しかった
    小学生時代のいじめ、芸術作品という評価基準、全寮制の中での秘密の話、時々見える大人の仮面が剥がれた大人の不思議な部分、中学生時代の音楽の流行り、先生に

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    2026年04月07日
  • 夜想曲集

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    「イシグロってこんな作品も書けるのか!」とにっこりしてしまう、小粋な短編集でした。

    私のお気に入りは「降っても晴れても」。
    妻の不機嫌を直してくれと旧友に頼まれ、とんでもない窮地に陥ってしまうさすらいの語学教師レイのどたばたぶりが笑えます。しかも、密かに好意を抱いていた友人の妻には「頭がおかしくなったとのでは」と思われてしまうという、哀しいおまけつき。
    レイのために、サラ・ボーンの唄う「パリの四月」がいつまでも終わりませんように。

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    2026年04月05日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    抑制のきいた端正で静かな語り口で、かえって事実やそれに関わる人たちの不気味さ異常さに慄いた。将来の選択肢はないのに、計画の詳細を曖昧にしたままに感受性豊かに理知的に育てる教育は、教師や利用者の罪悪感を薄めるだろうけれど、子供達にとってとても残酷に思えた。

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    2026年04月02日
  • 日の名残り

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    ネタバレ

    めちゃくちゃ真面目な執事が暇を貰い、思い出を回想。そしてあとでその回想に出てきた仕事で共にした女中頭と再会。
    恋とかそういうのには、結局生真面目なので発展しない。だが、そこがいい。
    そしておじさんとの会話で新たな気付きを得る。ジョークを覚えようか…と次なる道へと進む。

    3日目の夜から一気に物語が変わる印象。
    大変良い教訓を得たと思います。

    また歳をとってから読み返したい。

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    2026年03月29日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    複雑で色んな立場の人の思いだったり希望がすれ違ってるのが読んでて切なかった、
    提供者に感情を持たせるのは人道的にも取れるけど、それ以上に酷な気がしちゃった
    キャシーは提供者の番になったのかな
    あと信じたがり屋か知りたがり屋は人それぞれ違そうで面白いと思ったー

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    2026年03月26日
  • クララとお日さま

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    クララに感情移入してラストは寂しく悲しい。
    ジョジーの存在は本人そのものよりジョジーを愛する周りの人々によって作られていく、ということがラストに実感。クララが言うように、どんなにクララが学習してジョジーを継続してもジョジーにはなり得ないのだ。私もまたクララとの関係においてそうなったのだから。

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    2026年03月25日
  • 特急二十世紀の夜と、いくつかの小さなブレークスルー

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    ノーベル賞を取った作家の自叙伝

    カズロ・イシグロさんのことを全然知らなかったので読んでみた。(そもそもノーベル文学賞もちゃんと認識できてなかったです。m_ _m)

    日本生まれながら、海外育ちという特殊なアイデンティティと歴史の波がグッと噛み合い生まれた作品たちなんだなと感じた。
    「記憶の中の「日本」を保存する」というのはオシャレな考えだった。

    また、常に自問自答と、作品を皆に見せフィードバックをもらいなら制作している様子は素敵だった。

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    2026年03月24日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    ネタバレ

    恋愛ものだと思ってたよ!読み始め早々から、仲間たちを惜しみ、懐かしみだす主人公。不穏な空気を感じ、恋愛ものじゃねぇなとすぐ気づきました。はっきりと最後まで明言されないからこそ、主人公の回顧中での端々の単語がじわじわと嫌な想像をさせてきます。閉じられた世界、介護人、提供者、夢の抱けない生徒たち。これは、もしかしたら現実に起こりえる未来なのかもしれません。イシグロさんは帯に世界観のネタバレの記載OKと言われていたようですが、ぜひモヤモヤした想像と闘いながら読んでほしい。とてもきれいな、怖い物語でした。

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    2026年03月18日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    スムーズに読めた。最後のあたりは生徒視点で読むと酷だと思うけど、実際そのような治療法があったら自分も考えないようにするだろう。人道的に育てると感情が豊かになってしまって苦しむことも増えそう

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    2026年03月11日
  • 日の名残り

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    イシグロ文学は難しい1冊で貴族社会の執事における品格をテーマに描かれている。ダーリントンホール、ファラデー、ミスケントン、ソールズベリー、ミスターグレアム、ミスタースティーブンス、デュポン、ウェークフィールド、リンゼイ、カーディナル、大尖塔と伝統的な英国はわかりにくい。どこが大きな感動を呼ぶのか自分なりに考えてみたい。

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    2026年03月08日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    ネタバレ

    再読。

    キャシーは介護人を辞めるって言っているけど、そのあとは?
    提供が始まるとも言っていないから、ルースが夢見たようにどこかオフィスで働ける未来もあるのかな?
    親が事故死したりして提供の必要がなくなったら生きられるのかな?
    でも他の人への提供が待っているのかなぁ。

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    2026年03月01日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    面白ぇっ!!!って感じではなかったけど
    暗い秘密がすぐ傍にありながら、ずっと丁寧に友達との関係性が描かれてるのが良かった。本当にちょっとした細かい描写の積み重ねが、彼らが生きた人間なんだと強く訴えてくるね…

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    2026年03月01日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    淡々と残酷な真実が明らかになるような描写が上手い。
    キャシー達もそれを受け入れていて、当然だと思っているのが伝わる

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    2026年02月26日
  • 夜想曲集

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    表紙と、そして『音楽と夕暮れをめぐる五つの物語』という副題から簡単に想像できる通り、この作品集には、人生の黄昏時の雰囲気漂う男女の別れを描いた短編が、五編収められている。

    思えば夕暮れは、最もロマンチックな瞬間ではないだろうか。
    一日で限られた特別な時間帯にだけ、目に映る独特の斜光。それは人によってはただの黄色い光線にしか映らないかもしれない。

    だがよくよく考えてみると、その光線とそっくりそのままの夕陽が、将来再び僕らの下を訪れることは決してないのである。
    そのような夕暮れ時に、同様にかけがえのない相手であったに違いない男女が、お互いに最後の別れを交わすのだ。

    この作品集は、このような悲

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    2026年02月25日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    少年、少女たちの成長と心の動きが丁寧に積み重なる中、明らかになっていく事実と虚構が読み手の心をも心地よく支配していく。

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    2026年02月23日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    希望も絶望もない、それは受け入れ。
    介護者として働くキャシーは31歳、「この仕事は潮時だ。」と感じると同時に子供時代施設での日々を思い返す。その記憶は彼女たちには残酷な事実でした。

    訳者あとがきには、この小説「ネタバレOK」と記載がありますが、やっぱり明かすには気が引けますね。
    序盤に近い中盤で、彼女たちが生きる意味と謎があっけないほど唐突に明かされます。

    「あなた達に夢は要りません。」
    そんな彼女たちが過ごした青春時代。

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    2026年02月19日
  • 日の名残り

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    アンソニー・ホプキンス主演の実写映画を鑑賞後、早速読んでみました。
    英国貴族ダーリントン卿が住んでいた荘厳な邸宅は、今はアメリカ人の手に渡っていた。ダーリントン卿に何十年と仕えていた執事スティーブンスはお屋敷に残ったものの、当時のスタッフ達は離れていき人手不足に困り果てている。
    そんな折、当時女中頭を務めていて結婚を機に屋敷を離れた元同僚ミス・ケントンからダーリントンホールでの日々が懐かしいと郷愁を滲ませる内容の手紙が届く。
    ミス・ケントンがお屋敷に戻ってきてくれるのではという期待を込めて、スティーブンスは彼女に会いに行くことを決めたその道中、素晴らしい故郷の風景に

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    2026年02月19日
  • 千の輝く太陽

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    マリアムとライラ、激動のアフガニスタンで生きる2人の視点で描かれる悲劇。

    女よ、聞け。常に家の中にとどまれ。女が目的もなく通りを歩くのは、正しい行いではない。

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    2026年02月18日
  • ダロウェイ夫人

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    ネタバレ

    第一次世界大戦を終えたイギリスの、6月のある1日を描き出す作品。
    「ダロウェイ夫人」が中心に据えられているが、作品の視点は周囲の人の頭の中を飛び回るような、独特の浮遊感で移り変わっていく。

    大勢を招いたパーティを開くくらい精力的で、魅力的でもあるようなクラリッサ(ダロウェイ夫人)が内面で仄暗いものを飼っていて、誰かわからない人の自殺を知りなにかしら自分の中に落とし込むくだり、表面的にはなにひとつ変わらないこのことを真に迫って伝えてくるのは正に小説の力だと思う。

    一番印象的だったのはヒュー。「完全無欠」ながら、本を読まない、ものを考えないと切って捨てる人もいるけれど、本人は本人の価値の置く世

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    2026年02月07日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    ネタバレ

    いつか救いがあるかもと信じて読み進めていたので悲しくなった
    もう一回読むにはかなり勇気がいると思うので、その日が来るのかはわからない

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    2026年02月01日