【感想・ネタバレ】クララとお日さまのレビュー

あらすじ

AIを搭載したロボットのクララは、病弱な少女と友情を育んでゆく。愛とは、知性とは、家族とは? 生きることの意味を問う感動作

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ネタバレ

ディストピアの世界観が会話から予測できること、母親の行動は誰のためのものなのか。愛と言い切れるのか。最後のシーンの考察を含めて何が正しくて、愛やら、人の定義とはと色々と考えてしまうが、全体的に優しい空気感と世界観に包まれてる作品

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2026年08月08日

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イシグロカズオの本は最初はもったり、展開遅めで少々退屈する感じはあるものの、ところどころに?が散りばめられてて、思わず読んでしまうような、また読みあわった後に毎度スカッとするような不思議な世界観があるなと思う。
今回は特に講評の中で、日の名残のようなナレーター目線的な(今回でいうクララ)語り部がいる点、また私を離さないでで描かれたディストピア的要素がうまく絡み合ってるみたいなことが書いてあり、とっても納得した。この二つを読んでから、クララとお日さまを読むと、なんというかよりイシグロカズオワールドにあしを突っ込めたような感じがある。

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2026年08月03日

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読んでるときのシチュエーションや、現実世界での出来事、感情、、なども良きスパイスとなって、忘れられない作品になりました。

カズオイシグロさん作品、まだまだ未読のものが多いけど、きっとどれも好きになるという確信めいた感覚がある。著者の持っている根本的なもの、世界の見方とか、人間への洞察とか、そういうものへの信頼の厚さというか。

「カパルディさんは探す場所を間違ったのだと思います。特別な何かはあります。ただ、それは…」という部分が特に好きでした。

この作品を読んでいる間に考えていたこと、それは、「優しさ=想像力」なのかな、ということ。相手の様子、感情、考え、などを理解しようお思いを馳せること、それ自体が優しさなのかな、とクララを見ていて思いました。

カズオイシグロさん、かけがえのない読書時間をありがとうございました。

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2026年07月30日

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ネタバレ

メリーバッドエンドともいえる結末。
クララ本人は、幸せいっぱい。でも、結局廃棄されてしまっているし、献身的に尽くしたジョジー、そしてリックの道は分かれます。
でも、すべては、本当に無駄だったのか、意味が無かったのか?というのはNOだと個人的には思います。
クララ本人が、よかったと思えたのなら……。
そもそも、意味、こころ、愛、信仰とは何か?人間だけが持ち得ると思われているものが極めて曖昧であることに気付かされる一作だと思いました。

本作の独自要素として、『向上処置』というものがあります。こちらは、知性の向上が望める処置で、受けさせているのが現代だと多数のよう(少なくとも一定の階級家庭では)。だが、命に関わるリスクもあるようで、それによってジョジーの姉は命を落とし、ジョジー本人も命の危機に瀕していることが伺えます。
そもそも、機械ぽいですよね。アップグレード、というか。
そして、この『向上処置』がある世界が、AIと人間の境目をさらに曖昧にします。
ジョジーの父は、『向上処置』をしていないせいで、『置き換え』られてしまったと描かれています。失職と同じ意味ですが、度肝を抜かれる表現ですよね。
この『置き換え』というのも、重要な表現だと思っています。
何故なら作中、人間自身が置き換え可能なものとして何度も描かれるからです。
お手伝いのメラニアさんも最後には居なくなっています。
作中のターニングポイントとなる、『肖像』もそうです。
リックの最終章の科白でさえも。
「ぼく自身は、きっといつもジョジーみたいな誰かを探し続けると思う。」

全然趣の違う作品に『ハイパーインフレーション』という漫画作品がありますが、作中のフラペコというキャラクターがこんな事を言っています。
「役割は替えが聞きます。大事なものは替えがききます。それが、大事な自身の娘だろうと、大事な姉だろうと、祀り上げられた救世主だろうと」。『ハイパーインフレーション』では、自分の命くらいしか大事なものはない(本当に言いたいことも、さらに別のところではありますが、ここでは割愛)という趣旨を言っているのですが、
この「替えがきく」ということを何度も描く本作は、機械と人間の境目を問う意図が感じられます。

作中、ずっとクララの目線で話が進むこともありますが、人間達とは違って、クララの行動に、『こころ』の存在をどうしても感じます。
反面、『トイ・ストーリー』のおもちゃたちとは違い、自身に与えられた役割を全うし、順守する一方、あっさりと廃棄される運命も当然のこととして受け入れます。
AFに書きこまれた命令を、自分たちが「こころ」があると勘違いしているに過ぎないのでしょうか。
だけど、「こころ」ほど曖昧な概念もありません。そもそも、AFやロボットに書き加えられた命令の複雑さはつゆ知らず、私達人間も、本能に従って、行動するのですから。

母親に抱きしめられて混乱するところ。
店長さんに窘められても、ジョジーとの約束を覚え、大事にするさま。
交流会で、ほかの子供に行動を命じられても、応じなかったこと。
そして、ジョジーへの献身。お日さまへの信仰。
誰かのために身を捧げ、誰かのために祈る。
例え、書き込まれた命令だったとしても、この無垢さは、なんというのでしょう。『向上処置』を受けた人間達より、よほど「こころ」があるように思います。

やはりその境目を曖昧にする『向上処置』。
この『向上処置』を受けた人間は、やっぱりどこか超常的というか……サイコパス的というか……進歩のために、他者を顧みない性質があるようにも思います。
献身的なクララとは、あからさまに違います。

先へ先へと進んでいき、終わったものは振り返らない。
クララは結果として、命運通り、廃棄されました。
最後、店長さんと会えて嬉しがっていたし、店長さんも喜んでくれてましたけど、恐らくジョジーに似た独特の足の引き摺り方……『向上処置』を受けたのだと思われる店長さんは、別れた後のクララを振り返りません。
先へ先へと進んでいき、終わった者たちは振り返りません。
でも、それは本当に正しいのか?
と作者は語っているように思います。
テーマの根底は、能力主義や格差社会のアンチテーゼも感じさせます。

ノーベル賞受賞後第一作ということですが、さすがというしかない、一作でした。

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2026年07月23日

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クララは子供の成長を手助けするAF(人工親友)として開発された人工知能搭載ロボット。
人間の言葉を理解できて、見た目で人間の年齢も推定し、人間の感情を理解しようと努める。
ショーウインドーから街ゆく人々や来店するお客を観察し、外の世界を学び続け、自分を買ってくれる人が現れるのを待っている。
ある日クララはジョジーという病弱な少女と出会い、この少女の家に買い取られてゆくのですが、それはとても感動的なシーンでした。

今やAIアプリなどの普及で「人工の友人」との関わりが身近になってきている時代。
新型のAFがどんどん開発され、お店で売られる日が本当に来るかもしれない…。

クララは献身的で感受性豊かで、ジョジーとの間には確実に友情が深まってゆきます。
大きな秘密を抱えた家族と暮らしながらも、クララは礼儀をわきまえていて、優しい心ももっています。

人間の世界を冷静に見つめている、とても優れた能力を持つクララ。
最後に、AFにも記憶(人間でいうところの思い出)というものがあるのではないかと思わせる場面では泣きそうになりました。

「クララとお日さま」というタイトルにはとても深い意味が込められているのだと思います。読んでよかったです。

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2026年07月02日

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ノーベル文学賞受賞後の第一作目の作品。
人工親友AFと呼ばれる太陽光エネルギーの人型ロボット、クララが販売店に陳列され、ジョジーという女の子に買い取られます。

物語はAFのクララ目線で回想されるところから始まります。

その語り口は優しく、常に敬語で、人間を敬っているのが読み取れます。そう開発されたのでしょう。それがいじらしく、切なく、親しみを抱きます。

ジョジーに愛され、ジョジーの困難を全力で救い、自分の身を犠牲にしていくクララ。きめ細かい気遣いを見せるクララ。ロボットでありながら感情も情緒もあるクララ。だからこそその姿勢は痛ましく、涙を誘います。

二人の関係は、あたかもドラえもんとのび太くん。でも大きく違うのは人間の傲慢さに読者は気付いてしまうこと。

シェル・シルヴァスタインの絵本「おおきな木」のような結末です。

私もクララに会いたいです‥。

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2026年06月25日

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とても素晴らしい作品だった!

同じくカズオイシグロの「わたしを離さないで」と通じるところがあって、生きるとは何か、その人らしさとは何か、それを問い続けることがカズオイシグロのテーマの1つなのだろう。

この作品でも、思いもかけないアプローチで生きることへの問いかけを試みている。

最後に再びクララの前に現れる店長の姿は何を物語っていたのだろう。あれはもしかしたら「わたしを離さないで」とリンクしているのかもしれない。

そして読後はもう、なんとも言えない気持ちに襲われてしまった。
AIであるクララの言葉が清らかで淡々としていて、そのことがより一層読み手の感情を揺さぶるのだろう。

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2026年05月17日

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AFという新たな存在が、成長段階の子どもに寄り添い家族全体のお守りをするという発想。薄々感じているが、ゲームやパソコンから移行しつつある何かがやはりAIでよいのか。人間同士では不可能なのか。人間に失われた信仰心を設定し、神秘的な秘密裏の行動をAIが成せるのか。思いもしなかった内容に引き込まれた。
愛相談をAIにするという冗談のような話に笑っていられない。

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2026年04月12日

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個人的に、カズオイシグロ作品で1番好みの一冊。

主人公であるロボットから語られる世界からは、穏やかながらも残酷に、確かに、すぎていく時の流れを感じます。
またクララが太陽を頑なに信じる姿は、人間で言うところの信仰にも近いものを感じます。人とロボットの境目なんて考えようによっては、もはや存在しないのかもしれないですね。

映画化が楽しみ!

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2026年03月28日

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病弱な少女のために神頼みをするAIクララ。終始悲壮感が漂っていて切ない物語だった。 クララの意図を理解して協力してくれた父親に好感を抱いた。

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2026年03月27日

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ネタバレ

自分のためじゃくてジョジーのためだけに全てを尽くすクララが持ってるのは、果たして人間的な心なのか。思いやりや憐憫は確かに心の一側面ではあるやろうけど、保身、嫉妬、依怗みたいな醜い感覚が排除されてるそれを心と呼んで良いのかは難しい。
とはいえそんなクララが、人間を特別たらしめるものを看破してるのが何よりも尊い。

お日さまとの約束とかいう、信仰に近い論理に心からの希望を見出してる感じ、映画『A.I.』と同じくSF作品の中でファンタジーに解決策を見出す矛盾と無力感があった。このパターン心が苦しいからやめて欲しい。

最後の店長の「B3型には愛情を感じられなかった」という言葉、人間に近づき過ぎたものには抱けない愛情の存在な。

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2026年02月21日

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悲しい終わり方。クララに感情移入してしまった。そこは筆者の力技ともいうべきか。映画A.I.に近い筋立てだが、こちらは、人間の心の核というものを掘り下げている。登場人物は、現代と変わらない心の浮き沈みがあり、そこの描写も面白い。

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2026年01月23日

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カズオ・イシグロさんの『クララとお日様』を読みました。

物語は、AF(人工親友)であるクララの視点で語られます。
最初は聞き慣れない用語が多く出てきて少し戸惑いますが、丁寧な筆致を読み進めるうちに、徐々にこの世界の輪郭が見えてきます。

ハッキリとは描かれていませんが、科学技術が進歩しすぎたことで様々な分断が生まれている、そんな「ディストピア」な社会であることが想像できます。

そんな厳しい世界の中で、常に人に寄り添い、優しくあろうとするクララ。人間よりも、信仰心を持ち続ける彼女の方が、よほど人間味を感じられる点がとても印象的でした。最後にクララが見出した、「人間を人間たらしめるものは何か?」という考察にも心揺さぶられます。

結末には少し物悲しさもありましたが、決して人を批判しないクララの姿は、現在私達が日常的に接しているAIにも通じるものを感じます。

技術の早過ぎる進化や社会への影響など、本作にある要素は現代と重なる部分も多く、そう遠くない未来を見ているような気持ちになりました。

個人的には、ロボットやAIと過ごす未来はもっと明るいものであって欲しい…と願ってしまうのは、やはり自分が「ドラえもん」で育った世代だからですね。

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2026年01月17日

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最終章でのAFロボット・クララの考察、人間が人間たらしめているものとはの一節で大号泣。好奇心と観察眼が人一倍強い彼女だから、気がつけた心理。
それを語ったのはロボット達の終着地である、あの場所だなんて…。
懸命に祈りを捧げる彼女の姿は、もはやロボットを超えた別の生命体。もし物語が続くのならば、彼女の幸せを願わずにはいられない。

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2026年01月03日

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AFのクララの語り口に時々違和感を感じ
これがAIだからか、と思う。
AIとの向き合い方をいろいろ考えた

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2026年07月02日

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ネタバレ

AF(Artificial Friend:人工親友)の女の子であるクララの目線で語られる、未来の世界の物語。
他のカズオ・イシグロ作品でもしばしば見られるように、柔らかく優しい語り口でとんでもないディストピアを描き出す。(好き!)

クララは病弱な女の子、ジェシーの家に買い取られ、ジェシー、その母親および家政婦と共に暮らすようになる。ジェシーの"親友"としての役割に邁進するクララだが、ジェシーの病状は次第に悪化し、さらに家族の仄暗い秘密も明らかになっていく。
物語の世界において当たり前に存在するらしい、優勢思想的な技術もストーリーに影を落とす。

クララは非常に優れた人工知能を有しているが、人間と比較すればその思想は単純である。それでも、登場人物の中で、彼女が一番優しく、信心深く、そして正しく感じられる。しかし、ラストシーンで彼女がハッピーエンドを迎えられたわけでもない。

知性の複雑さが正しさに直結するわけではないこと、そして正しくあることが幸せに直結するわけでもないことが見につまされる。
愛、知性、信仰、倫理観、家族、友達…どこまでが人間だけのものなのか。愛、知性、幸せとは一体何なのか。読者の心に投げかける物語。

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2026年05月24日

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ネタバレ

献身的なクララが運命を変える、的なハートフルな話と思いきや、かなりブラックな話だと感じた
確かに、クララ目線ではジョジーが回復して、様々な体験ができてハッピーなのかもしれないが、実際は用済みとして廃棄されている
途中にもところどころ、向上手術を受けたか受けていないかで格差が決定づけられている描写や、ジョジーの母親の言動に違和感しかないなどの要素が散りばめられており、現代の能力主義の行き着く先として、人の心の温かみが軽視され、誰もが取り替えのきく代用品になる暗い未来が描かれていると感じる

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2026年05月01日

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カズオ・イシグロの文章は主人公(語り手)が必ずしも正しいことを言っている訳では無いので、少し混乱する部分もあった。
AIは優秀であり能力的には人間以上の働きができるが、特定の人間の代わりになることは出来ないという、人間の尊さが描かれている。
その一方で、格差社会や心を失いつつある人間達への警鐘を鳴らすような面もあり、自分を見つめ直すきっかけになる作品だった。

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2026年04月30日

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AFという存在が子どもにとってなくてはならない親友なのに、成長したら型落ちの廃品扱いなのが悲しい。
どこかディストピア感があって、カズオイシグロらしい寂寥さがあちらこちらにあるのが良い。

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2026年04月15日

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クララに感情移入してラストは寂しく悲しい。
ジョジーの存在は本人そのものよりジョジーを愛する周りの人々によって作られていく、ということがラストに実感。クララが言うように、どんなにクララが学習してジョジーを継続してもジョジーにはなり得ないのだ。私もまたクララとの関係においてそうなったのだから。

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2026年03月25日

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気になっていたクララとお日さま

正直、読み進めるのに苦労した。
それもそのはず。
この物語は、人工知能搭載ロボット(AF)のクララが
主役なのだから。

子供の成長を手助けするロボット、クララ。
病弱な少女ジョジー。
ふたりの友情が育まれつつ、ジョジーを取り巻く
大人たちの問題にクララが巻き込まれていくが、
クララは、見聞きしている情報を正確に捉え分析し、クララなりの答えを出していく。
その結果は。。。

この物語は、クララを通じて多くのことを考えさせ
られた。
子供に対する大人の倫理観と感情論。
環境に対する問題。
クララは静かに分析し。
ジョジーは冷静になりつつも大人達の考えに
導かれる。
さて、その先の答えは。。。

日本のある食べ物をジョジーたち家族が食べに行く
シーンで、日本の少子高齢化、環境問題などが
この先の日本を危惧してるように思われた。
いつかは人間に代わって人工知能搭載ロボットが
この日本を救うような。。。
そうでないような。。。
日本に『お日さま』を!!

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2026年01月17日

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カズオ・イシグロは好きで何冊も読んできたが、なぜか読んでいなかったクララとお日さま。ノーベル文学賞受賞でものすごい話題になってからの第一作目で、推しがとんでもなく有名になりすぎてなんだか距離が…みたいな感覚?

ようやく文庫版を手に取る。読み始めたらもう一気に読んだ。相変わらず静謐でシンプルな素敵な文章。「私を離さないで」のような、読者に隠されたままの世界の秘密(今回はとうとう最後まですべては明かされなかった)。そして、人工知能ロボットという、人間の世界を学習中の、語り手として信頼をしきれない主人公クララ。読者は足元がぐらつき、視野が制限されたまま、クララの目を通して、クララの主であるジョジーとその家族や友人を観察する。

ジョジーは何らかの理由で病気のようだ。クララはジョジーの友人として尽くすというミッションのために、心を砕く。そう、クララは人工物だが、とても温かい存在だ。人工物なのに、信仰の念も強く、心打たれる。されど家電なのだ。非常に切ない存在だ。そのピュアさは、アルジャーノンに花束を、を少し思い出させた。

ちょうどAIやロボットや人型アンドロイドが急に実用性を増して取沙汰されてきた時期に描かれた小説だとして読むと、味わい深い。人間とアンドロイドの越えられない壁、アンドロイドに助けられ慰められるが、進化をしたとしてもアンドロイドはアンドロイドでしかなく、すなわち道具でしかありえない。そういった冷静な答えを、穏やかで温かな文章に乗せて突きつけてくるカズオ・イシグロ。それなのになおアンドロイドに感情移入して共感をしてしまうという人間味を、物語の最後に読者に体験させるカズオ・イシグロ。天才。

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2025年12月28日

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人間よりもいつしかクララに共感する。彼女と祈り、彼女の代わりに胸を痛めるうちに、共感を行動に移す力を自分こそが手放しかけていることに気づかされる。

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2025年10月24日

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その人であると何をもって証明するのか、そもそも人間とは何か。AI視点っていうのが興味深い。とにかく読みきったということが自信になった。

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2026年07月29日

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物語は所謂アンドロイドであるクララの視点で描かれる。よく理解できないところが何箇所かあったが、アンドロイド視点だからか、翻訳によるものなのか、物語の世界観によるものなのか、わからなかった。
クララ視点であるためクララに共感してしまい、人間のアンドロイドに対する接し方はどことなく冷たく感じるが、クララ自身は全くそう思っておらず、何か儚差を感じた。

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2026年07月26日

Posted by ブクログ

翻訳が硬めでなかなか読み読みづらくはあったものの、それでも最後まで読みきれたのは、内容が勝っていたからだと思います。
人工知能を持ったロボットが織り出す物語ですが、人間とロボットの間にある感覚の違いを見事に表しています。
ロボットだからお役御免でいいのかと思ってしまいました。
ふと自分も壊れた機械を何も考えず燃えないゴミで出してるなと思い、その感覚に近いのかなとも思いました。

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2026年06月08日

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静謐
映画化良さそうじゃねと思った、、
明言せずに設定を雰囲気とか背景で匂わせてくる本だった

『でも、カパルディさんは探す場所を間違ったのだと思います。特別な何かはあります。ただ、それはジョジーの中ではなく、ジョジーを愛する人々の中にありました。』

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2026年04月29日

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ネタバレ

最初の方は読みやすくすらすら読めましたが、途中気が滅入ってしまいました。
特に、リックとヘレン、その昔の恋人とのやり取りは、この物語の中でも特に醜悪なやり取りだったと思います。
クララが純真で愛情深く謙虚なAFであるからこそ、そのやり取りがより醜く見えてしまい、そこから読み進めるのが億劫になってしまいました。
また、その反面、クララのお日さまに対するあまりにも真っすぐな感情には、「そんなことで病気が治るわけがないのに……」という苛立ちのようなものを覚えてしまいました。
なので、最後にジョジーの病気が治ったことにはとても驚きました。ご都合主義的というか、ファンタジーなシーンだと思いましたが、その先の展開は苦みの残るものだったなと思います。
全体を通して、あまり楽しめなかったというのが正直なところですが、特別な何かはそれを愛する人の中にある、というフレーズはとても印象に残りました。

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2026年03月24日

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ネタバレ

評価は正確にいうと⭐︎3.5。
学生時代に読んだ『わたしを離さないで』の世界観が好きだったので、あらすじから似たような雰囲気を察知してこちらも読んでみた。

AIロボット視点で語られる美しくて精細な情景描写に対し不穏な気配が根底に漂っていて、そのアンバランスな雰囲気が本当に良かった。
ただ、ディズニー的なファンタジー要素があるとは思ってなくて、そこだけちょっと拍子抜けだったかも。

作中でたびたび登場する用語の意味を調べたときに、検索結果に出てきたAIによる要約で物語の核となる計画のネタバレを喰らってしまったことが本当に悔やまれる。
それさえ無ければもっと衝撃を味わえたかもしれない。

ラストで店長さんと再会して話すシーンは、穏やかさと退廃的な雰囲気が感じられて素敵だった。ぜひとも映像で見てみたい。

「特別な何かはあります。ただ、それはジョジーの中ではなく、ジョジーを愛する人々の中にありました。」

終盤で語られるクララのこの言葉から、私の人生のバイブルである少女漫画『フルーツバスケット』の以下のセリフが思い起こされた。

「例えば人の素敵というものがオニギリの梅ぼしのようなものだとしたら その梅ぼしは背中についているのかもしれません…っ」

一個人を特別なものにする何かはその人自身には見えない(=感じられない)ものでも、その周囲の人にはきちんと見えている(=感じられる)。
人はその人自身では完全な一個人にはなれなくて、周囲と関わり合いを持つことでようやくその存在を完成させることができるのかもしれない。
どんなに完璧なAIでもそこの溝を埋めることはできないのだなとわかって、改めて人間らしさとは何かというものが少しわかった気がする。

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2026年01月04日

Posted by ブクログ

・ 人間と同様の観察能力を持つAI搭載アンドロイド、クララ。「子どもの親友」としての機能ゆえか、やや幼い。とくに、科学的知識と科学的観察方法が不十分であるため、因果関係を誤って認識してしまう。冒頭の物乞いと犬の「復活」についての、誤った因果関係の認識が、その後のストーリーでの重要な意味を持つことになる。この点は、原始宗教の萌芽ともとれる。
・ 科学技術の発達が、子ども達の環境を歪めていく。そのことを純真なAIの目を通すことによって、中立的に描くことができている。
・AIは人間をコピーできるのか、人間の「心」は複雑すぎないか、そもそもコピーできない魂のようなものがあるのか、という問いかけもある。著者の考えは「特別なものは、その人を愛する人々の心の中にある」。なお、私は、個々の肉体によるフィードバックなどもあるため、複雑すぎて、完全なコピーは不可能と考えている。

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2025年12月07日

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