杉井光のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
愛の物語ではなく、呪われた愛からの解放の物語といった方が、たぶん適切なのではないかと感じました。
太平洋に浮かぶ小さな島に、同性愛であれ、近親愛であれ、不倫愛であれ、結婚式が挙げられる教会がありました。2人が本当に愛し合っていると神が認めれば、教会の奥にある扉が開くと言い伝えられています。
この島を訪れた2組の男女が、この物語の主役です。一方は父と娘で、もう一方は姉と弟です。父は藤岡学といい、周囲の人びとに「先生」と呼ばれている小説家です。娘は藤岡咲希といい、先生とその愛人の間に生まれた娘でした。父は、愛など少しも信じてはいませんが、娘に引きずられるようにこの島にやってきます。父は教会の神 -
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Posted by ブクログ
クラスに馴染めず不登校気味になっていた主人公がある日、学校の生徒丸ごと砂漠でおぞましい「天使」を殺すゲームに飛ばされ、コマンダーとなる。ゲームの具合と日常生活での未咲や薫子先輩達との交流、ゲームに関する謎解きとその時々のトピックをもたせ飽きさせない。残酷なのにどこか夢のようで実感のないゲームの世界と、クラスメイトや生徒会役員らとの交流が増え孤立から抜け出し、日常生活と並立してゲーム世界の謎を追っていく。そう、あくまで「並立して」であり、可及的速やかに、ではない。物語のいろいろなもののスピードがちょうど良い。
真実は救いがなく、救いがないからこそ未咲は救われた。下手に煽られることなく程良い具合で -
Posted by ブクログ
きにしたことはなかったのだけど、それぞれの過去や未来に入り込む作品だなあと。
仲間の過去がそれぞれ噛み合っている。
人の繋がりが歴史を作るような印象さえある。
と、持ち上げたところで
このシリーズは、頑なに素直になれないキャラが多い。そのパターンが繰り返されてるので、探偵のパターンも同じ。
そのため、盛り上がりも似てる。
そこらへんが好きなら何も問題はないが気になる人はダメそうに思う。
難解にするための手段ではあるが、探偵ものしては弱い。これはジャンルな気もする。
犯人を探してみたいなサスペンスというか、失われた何かを求めるという方がしっくりくる。
探偵という仕事はまあそういうものだろうが。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今回の話は、わりと先が読めるものでしたね。
気付かない部分はありましたけど……。
都合のいい電話、そして行動。
二人が生きてることは前半というか、最初らへんでわかっていました。
問題は、パパンが死んでたということ。
それもいってみちゃえば、前半のなるみの言葉で答えが出ているのだと思います。
探偵らしいことはほとんどなかったかなぁ。結局はパパンの手のひらの上。
死ぬ間際でそこまで考えられるのかは不思議ですが、火事場のクソ力ということと、
生前から気にしていたということもあるのでしょうね。
ただマフィアに対向する行動がちょっと無謀過ぎる考えだったような。
まぁその結果は出ていますが……武力じゃ -
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Posted by ブクログ
ネタバレ君は詐欺師に向いているんじゃという、アリスの台詞がどの巻でかありましたが、確かにそうなのかなぁと思います。
そういった意味で、アリスのいうナルミが『物語』を作れる人間という言葉は、当てはまるのかなと。
嘘が、真実となれば、それはもう嘘ではなく事実。詐欺ではなく、本当のことになるわけです。
はなまるスープ
ピーツが複雑に絡まり合うと、真実が見えづらくなる。
でも、一つ一つ紐解いていくと案外簡単な構造。
探偵の愛した博士
タイトルを最後になって理解できるオチ。というか、そんなに種類があるのかぁと。
思い込みが原因ってのはあると思いますが、疑うのはまず身内からってね。
大バカ任侠
アリスが唯