加門七海のレビュー一覧
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"視える"悠希と、霊能力を持つ水月。辛い過去を持つ兄妹は新宿の片隅で、占いを生業にひっそりと生きていた。何者かが、新宿の街に邪悪な呪術を仕掛け、2人は否応なく巻き込まれる。
呪術の描写が妙にリアルというか、知らない世界だけど、ホントにこんな感じなのでは?と思ってしまうのが、さすがの加門七海‥。「祝山」ほどの衝撃はなくとも、違う種類の怖さがある。
悠希と水月、2人の生い立ちはかなり可哀想で、過去の描写は胸が痛い。平穏な生活を守るため、水月を危ない目に遭わせないため、悠希は頑張る。事件を追う刑事、魚名二郎とは、わりといい関係になったのが嬉しい。いろいろ背負ってしまっている2 -
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Posted by ブクログ
視える人、加門七海の、たてものにまつわるエッセイ。もちろん、怖くて不可思議な話がたくさん出て来るのだけど、文体はライトだし、物語ではないから、読者を怖がらせようという感じが全然ない。よくよく考えれば怖いのに、家にGが出た、みたいなノリで書いてあるし。でも、行ったことのある場所が出てくるし、全体を通してうっすらコワイ。私は視えたことないので、興味はあるけど、視えなくて良かった、とも思う。
前半の著者の引越し話を読むと、視える人って大変だな〜と思う。視えなきゃ気にならないのでそれはそれでいいのだけど、霊能者や神社に顔が利く知り合いがいるって、ちょっとうらやましい。
それにしても、存在しない部屋 -
Posted by ブクログ
著者の着物好きがとてもよくわかる。
好きだけじゃなく、知識も豊富なので読んでいて興味が湧いてくる。
私の時代は、結婚の際に支度としてひと通りの着物を持たせて貰ったものだが、袖を通したのは殆どと言ってもいいくらい少ない。
家紋入りの無地や喪服もあるにも関わらず、洋服で済ませている。
箪笥の肥やしだ…
興味がないわけではなく、機会がなかったと.これも言い訳のようだが。
振袖も2回しか着ていないまま、持ってきているが、娘には新たに本人が好きなのをと誂えた。
それも前撮り写真のときと成人式のみと娘も2回しか着ていない。
この本でも振袖のことに触れていたが、いつまでも着れるものではないから持っていて -
Posted by ブクログ
怪談とタイトルにあったので、怪談目的で読み始めたのですが…怪談だけじゃなかった。。
でも、その怪談以外のお話も良かったです。
前半は、加門さんがお家を購入されるまでのお話。その後、そのお家での怪異や、いとこさんのお宅での怪異、旅先での怪異など、怖い話になってました。
平屋、古い日本家屋…いいですよね。
畳敷きのお部屋…いいですよね。
私が好む家の様子とぴったりで、ものすごく納得できたし、何より加門さんと好みが似ていることがとても嬉しかった。
住みたい地域に自分の好みのお家があるとは限らない…まさしくです。。
あと、ほんとに、畳敷きのお部屋のある家が少なすぎる(泣) 寒暖差の少ないマンション生