加門七海のレビュー一覧

  • 祝山(いわいやま)
    ホラー作家の鹿角南は知人から肝試しをしてからおかしな事が起こると相談され、騒動に巻き込まれていくー

    スリラー系ではなく、じわじわと気味の悪さが広がっていくようなホラー。
    肝試しをして呪われたりするのは自業自得だと思うんだけど、祟りの方も巻き込まれた人間の都合とかは考慮されず容赦がない。
    主人公も肝...続きを読む
  • 祝山(いわいやま)
    著者の実体験を基にして書かれたホラー小説。
    「遊び半分で肝試しに行ってはいけない。そこで怖い目に遭うのは自業自得で、悲惨な結果になったところで、同情する余地はない。」という著者の考えに、私も賛同する。下手に関わって、巻き込まれたくない。
  • 着物憑き
    「着物憑き」というタイトル。「きものつき」と読むのでしょうが、「きものづき」と読んで、「きものずき」と呼ばせたかったのではないか。
    好きだから憑かれるのか。憑かれたから好きなのか。読後がどちらともいえない、どちらともありえる、という感覚になったからでしょう。

    「古着」の話が、「憑く」という想いにつ...続きを読む
  • 祝山(いわいやま)
    純粋なホラー。
    私はホラー作品は大好きなのだが、心霊スポットなど曰く付きの場所へ自ら行ってしまう人が嫌いなのだ。
    そこは作者と同じ意見。

    訪れたとして、万が一そこで何かが起きてしまった時
    正気を保っていられる自信が無い。

    作中で言っていた通り、解釈によって祟や呪いの有無は変化してくると思う。
    ...続きを読む
  • たてもの怪談
    加門七海2016年作品。

    30歳を過ぎたあたりから、家を買おうと考え始める加門。
    本来は、日本家屋平家、庭付きを考えていたが、資金をはじめ、毎年のように起こる天災に考えを変える。

    そんな家探しから、実際にある都庁などの建築を始め、勉強を重ねた風水で読み解く。

    もちろんいつものように、家に住みつ...続きを読む
  • 霊峰富士の力 日本人がFUJISANの虜になる理由
    富士山は、時の権力者にも、一般市民からも常に敬意を払われた山、神であった。

    秦の始皇帝から不老不死の妙薬を探せと日本にやって来たのは徐福。そしてその末裔は秦と名乗る。

    富士山にまつわる神々の話。
    富士山周辺に残る時代の覇者の話。
  • 着物憑き
    着物好きの筆者の古い着物にまつわるエッセイ集

    「憑き」というのは自分が着物にのめりこんでいることと古い着物に憑いている何かのダブルミーニング

    怪談的なものを期待して読んだけどそれほど怖くなく、着物とのかかわりと少し不思議な話という感じ。

    この世にもうないものを感じる筆者であるらしいのでもっと怖...続きを読む
  • 祝山(いわいやま)
    じっとりとした不気味な話が淡々と語られていき、途中ところどころでゾワリとする。現実にあってもおかしくはないような、妙なリアリティーがある。逆に言えばもう少し意外性や派手さが欲しいと感じる人もいるはず。
    位牌山はこれまでそうしたものの存在を知らなかったので面白いと感じたし、これによってある程度は物語に...続きを読む
  • 目嚢―めぶくろ―
    旧家の古い蔵にまつわる話。
    展開があまり無く途中飽きてしまいそうだったが、ぞくりという怖さはあった。
  • 怪のはなし
    私は怪談が好きなわけではないのだなあ、と、京極夏彦周りを読み始めた時に感じたのだった。
    それでも気に入った、好きになった著者は何人かいて、加門七海もその一人。
    実話怪談しか読んだことはないけれど、怖さの加減が独特でいいんだよなあ。
    怖い、よりは少し不思議?
    猫の霊とか「百匹の羊」とか、「何が見えたん...続きを読む
  • 祝山(いわいやま)
    著者の実体験を下敷きにしたホラー。有名な廃墟に肝試しに行った男女に次々におかしなことが起こる、というありがちなストーリーと、忌山信仰が合わさったような話。

    三津田信三を読み慣れているせいかそれほど怖くはなかった。山の名前のくだりと、一体何にお詣りしたのか、というとこがピークだったのと、矢口のメール...続きを読む
  • 目嚢―めぶくろ―
    中盤までちょっと退屈だったけど、後半一気に怖くなってきた。
    言葉の選び方が主人公の年代にあってないというか。かなりのじい様がしゃべってるよう。
  • 祝山(いわいやま)
    加門さんの小説を読むのははじめて。エッセイで感じた加門さんらしい人柄の主人公だったので、違和感がなかった。でも、フィクションだとわかってるからか、怖さは感じなかった。
  • 猫怪々
    ナツイチの限定カバーにつられて買いました。

    オカルトな話には少しギョッとするものもあるけど、大半が猫の話で中和されるので怖くないです(笑)

    読んでいるだけでなぜか癒やされる猫様様でございます。
  • 猫怪々
    怪談とか書ける人なんだ~。
    だからネコのいろんなのが見えちゃうんだな。
    私はそういうの全く見えないけど、ネコ好きにはうなづける部分が多くて微笑ましい。
    ののちゃんかわいい。
  • 祝山(いわいやま)
    ホラーと言ってもリングの貞子とか、呪怨の真っ白な子供みたいな具体的に、ぎゃー!お化け!みたいなものは出て来ない。でも、不気味。
    その不気味さは影も形もない、でも確かにすぐ近くまで迫ってきている。という切迫した雰囲気で感じ取れる。だから、不気味だし怖い。人間、影も形もないものは怖い。
    そう言う意味では...続きを読む
  • 霊峰富士の力 日本人がFUJISANの虜になる理由
    家のベランダから遠くに富士山が見えるだけでもなんだかうれしいものです。
    富士山のすごさを自分の不思議体験とともに語る著者はなんだか楽しそう。そりゃそうかもな。
  • 猫怪々
    猫バカエッセイ。ただし怪異がもれなくついている。気功やらお経やらで対抗する加門さん。何より猫への愛情ありき。
  • たてもの怪談
    がっつり体験談かなと思って読み進めたけども、エッセイだった。
    一息に読めるくらい軽めの文体で、怖さもほぼほぼ無い。

    『怪談徒然草』を期待して読むと拍子抜けするかも。

    引越しのために、こんなに念入りに準備する人は初めて。笑
  • たてもの怪談
    「家」をテーマにした怪談(『残穢』)を以前読んで、その類いだろう、つくりもの、つまり嘘だろう、と思って読んでみたら......違った。
    著者自身の経験、つまりエッセーだ。
    もちろんこれは巧妙に見せかけた「物語」かもしれない。
    そう思わせておいてやはり事実なのかもしれない。
    どちらにせよ、少しばかりの...続きを読む