加門七海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ホラー小説作家が友人からの相談を受けたところから始まる、不気味な祟りのお話です。
主人公はホラー小説作家の女性。今回の作品のテーマは『肝試し』なのだが、なかなか筆が乗らずに唸っていたところ、しばらく連絡を取っていなかった友人から一通のメールが届く。とある廃墟で肝試しをしたという友人は、その後からちょっとおかしいのだと言う。乗り気でない気分が半分と取材ができそうだという期待が半分で彼女はその友人と会うことにするのだが、後から思えばそのメールが始まりだった。巻き込まれたくない、そう思うほど迫ってくる『障り』から、逃れる手立てはあるのか。手掛かりは、『山』――。
具体的な心霊現象や霊障が書 -
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Posted by ブクログ
サクサクッとライトに読み進めることができる、加門七海氏の怪談エッセイ。
そこまでドチャクソに怖っ!みたいな話はないので、怖がりさんでも安心して手に取れる。
まぁね、家に代表される「たてもの」はね、人間の生活と切っても切れない関係だから、できれば怖くないたてものと縁を結びたいものだよね。
個人的に好きだった話は以下。
▼「幽霊文化財」
某避暑地の洋館を訪れた時の話が印象に残った。静かに洋館内の雰囲気やデザインを楽しんでいる最中、壁に飾られた写真に異様なモノを見つけ、ついついじっと見入ってしまい…という一連の流れが、なんだかクラシックな怪奇小説のような、はたまた上質のホラー短編映画のような、しん