加門七海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今回のテーマは「愛」。
うすぐら~い印象になりますね、怪談のテーマが愛だと。そういう印象持つのは、愛っていうハッピーなイメージと同じぐらいに、どろどろした憎しみのイメージがあるからでしょうね。
そんな恋愛したことないですが。
全話通じて、過ぎたるは及ばざるが如し、っていうのが思い浮かびます。なんかもう、気持ち悪いさが酷い。
怪談って、怖さなんだけども、今回は気持ち悪さです。
そういうお話になるきっかけの心の動き自体は、理解できないものではなかったりするので、余計に。
行き過ぎた愛欲の気持ち悪さ。異性・同性・家族・他人問わず。
「犬小屋のこと」が一番怖く。
「ある姉妹」「隣のベッド」で人の -
Posted by ブクログ
いやあ、この本。
ジャケ買いタイトル買い禁止の一冊であります。
世界遺産登録でブームだしぃ〜、ちょっと富士山に詳しくなっておこうかな〜、なんて軽い気持ちで手に取るとエライ目に遭います。
なんたって著者は「あの」加門七海さんよ?
普通の富士山ガイド本なんか書く訳がありません。
普通の富士山本に、諏訪信仰との関連やら徐福一行の移動ルートについての考察なんて出てこないでしょ(´・ω・`)
当然、紹介される富士山近辺スポットなんかも(富士浅間神社なんかは別として)かなーりマニアック、であります。うふふ、満腹満足。
それにしても、こんなタイトルにしたのは確信犯かそれとも出版社の軽挙妄動か…気になる -
Posted by ブクログ
まず表紙の双眸に引き込まれる。可愛らしいとか愛嬌があるという形容詞ではなく、井戸底を覗き込むような酩酊感がある。つまり「怖いもの見たさ」。
中を読むと案の定だったが。
著者のエッセイは、オカルティズム溢れる事象が詰まっているが、軽いタッチですんなり読むことが出来るので嬉しい。だが、表現を冷静に想起すると恐れ慄くこと筆舌に尽くし難い。
私は「この世の不可思議」を感知しない人間で良かった、とつくづく思う。知らぬ世界の話は、書籍を媒介に俯瞰するくらいでちょうど良い。
それにしても、著者よりどうも上手なのが御母堂様。切り返しが、いちいち秀逸で脱帽。