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着物は選ぶものではない。着物が人を選ぶのだ。糸に布に織りに――。入り組んだ情念を身にまとうとき、怪しい気配が立ちのぼる。日本古来の呪術・風水・民俗学などに造詣が深く、豊富な心霊体験を持ち、様々な分野で活躍する作家・加門七海氏。日常的に着物やアンティークを身につける本人の実体験や見聞きした逸話の数々……着物をめぐる怪しくも深遠な世界が綴られる十一章。
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Posted by ブクログ
著者は大の着物好きらしい。 そして、骨とう品や古着にも興味があり、造詣が深い。 生い立ちを知って、祖母からの深い因縁?があったようだ。 自分的には霊感は無いけれど、 古い物や、誰が使ったか不明なものには、 ちょっと手元に置くのに躊躇してしまう。 この本を読んだら、益々遠ざけるだろう。 20代の頃...続きを読む、一時着物が好きで、販売会に行ったり、知り合いに仕立ててもらったり、着付けを少し習ったりした。 浴衣は子供たちに、文庫帯を結んであげたりした・・・・ あれから、〇十年・・・・ タンスを開けるのが、ある意味、コワイ
これは、着物好きな方にもおすすめの興味深い本。 霊やオカルトに詳しい加門七海さん。お祖母さんの代からの着物好き。一緒に暮らしていた母親は、特に着物好き。子供時代から、七海さんはお母さんから着物仕立ててもらっていた。 着物自体が大好きで、それを着ている自分が心地いい。 30歳も過ぎると、自分で着付け...続きを読むを覚える。 何度も母親から厳しく言われていた理由がそこでわかる。 さて、着物が大好きな七海さんは、小物についても興味は尽きない。 目の肥えた七海さんは、着物を買うにも高価な着物をしばしば購入できるはずもなくアンティークに。 着物や和装の小物にも、時折使っていた人の思いがこもる。 ひょんなことから廃業寸前の時計屋さんの老夫婦から戦前から先代が集めていた帯留めを購入。 古着といえど、帯の龍村、帯締めの道明は、和装のカルチェと言われるほどの名品。 龍村は、正倉院の古裂なども研究。道明は刀の下緒、柄糸を作っていたが、武州御岳神社にまつわる「御岳組」、平清盛が厳島神社に奉納した巻紐にまつわる「厳島組」奥州、三代藤原秀衡の棺にあった紐にまつわる「中尊寺組」など研究を重ねて他の追随を許さぬ芸術品にまで高めた。などなど 興味が尽きないお話が!
著者の着物好きがとてもよくわかる。 好きだけじゃなく、知識も豊富なので読んでいて興味が湧いてくる。 私の時代は、結婚の際に支度としてひと通りの着物を持たせて貰ったものだが、袖を通したのは殆どと言ってもいいくらい少ない。 家紋入りの無地や喪服もあるにも関わらず、洋服で済ませている。 箪笥の肥やしだ…...続きを読む 興味がないわけではなく、機会がなかったと.これも言い訳のようだが。 振袖も2回しか着ていないまま、持ってきているが、娘には新たに本人が好きなのをと誂えた。 それも前撮り写真のときと成人式のみと娘も2回しか着ていない。 この本でも振袖のことに触れていたが、いつまでも着れるものではないから持っていても…と思う。 だが、孫娘が2人いるのでそのときまでは置いておきたい。 この書では、着物の怪談というのは、持ち主に関わるものと、付喪神化した着物の話だとある。 着物に関連する怪談というよりも、これは情念が憑いているんだろうなと感じた。 糸に織りといった人の手を動かして織りなす布だからこそ、形になったときに羽織ると馴染みようがわかるのかもしれない。 「着物は選ぶものではない。着物が人を選ぶのだ。」 というのがわかる。 怖さというよりも何故か納得してしまう、腑に落ちたという感じがした。
著者が体験した着物にまつわる怪異や、知識が書かれている一冊。 着物を見る目が変わる。良い意味でも、怖い意味でも。
この方は、自分の体験を小説にされているので、この本もそういうモノだと思って面白く読みました。 着物こ怪談が好きな方は楽しめます。 この本で、一番怖いなと思ったのは、図書の分類番号が913.6(小説)ではなく、914.6(随筆・エッセイ)だった事。
加門七海さんは初読。 着物にまつわる歴史や知識や実体験(恐怖体験もある)など盛りだくさん。読んでいるだけでも絢爛豪華なイメージが浮かんだりなるほどと興味深いものでしたが、着物に造形が深ければもっともっと楽しめることと思います。自分の着物だけでなく、母や祖母のの着物にも興味が出てきました。
加門七海さんの、なみなみならぬ着物へのこだわりがぎっしりつまっている。もちろんそれにまつわる怪異もしっかりと。着物に関する知識が浅いので、ところどころ『???』となる部分はあるが、丁寧に書かれているし、詳しすぎるのに嫌みを感じさせないのは、加門さんの技量なのか、なんとな最後まで読み進めることができた...続きを読む。
「着物憑き」というタイトル。「きものつき」と読むのでしょうが、「きものづき」と読んで、「きものずき」と呼ばせたかったのではないか。 好きだから憑かれるのか。憑かれたから好きなのか。読後がどちらともいえない、どちらともありえる、という感覚になったからでしょう。 「古着」の話が、「憑く」という想いにつ...続きを読むいて考えさせるからでしょうか。人の想いという点では、振袖火事でも同じか。 タイトルの件。奥付で「きものつき」となっているので、自分の想像過多なんですが、読んでる最中はそう思ってしまったので、素直な感情として受け止めたいと思います。想い、ってそういうもの。
着物好きの筆者の古い着物にまつわるエッセイ集 「憑き」というのは自分が着物にのめりこんでいることと古い着物に憑いている何かのダブルミーニング 怪談的なものを期待して読んだけどそれほど怖くなく、着物とのかかわりと少し不思議な話という感じ。 この世にもうないものを感じる筆者であるらしいのでもっと怖...続きを読むいお話がきけるかと思ったんだけど。 加門さんがそれを怖いと思わないほどきっと感じてしまうことが日常なのかも。だからさらっとした文章になっていると思われる。 着物は着たいけどやっぱりアンティークは怖いかな…
よくあるお着物エッセイと思ってたら、時々なんか出て来る。お化け関係がΣ(゚Д゚)身につけるものが古くなって持ち主が変わると、何か言いたくなるのねえ。文句言いに出てこられるのはやだなあ(¯―¯٥古すぎるものは、遠目に見てるのがいいのね。あら綺麗ね〜って。着物の話と、軽めの怪談と、両方楽しめてお得でした...続きを読む(*´∀`)私は大正時代のモダンな派手なのが好きだなあ。朝ドラで柴崎コウが着ているようなの。
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