大江健三郎の作品一覧
「大江健三郎」の「洪水はわが魂に及び」「万延元年のフットボール」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「大江健三郎」の「洪水はわが魂に及び」「万延元年のフットボール」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
どの短編でも自分が悪いわけではないが、不運にもなし崩し的に巻き込まれる厄介な出来事が主題になっていると思った。徒労に終わったり、解放されても後味の悪いこれらの話を読んで、読者は自身の日常の気まずい出来事に読み換え、想起するだろうと思う。
「飼育」は、〈僕〉の通過儀礼の物語であると思った。
捕虜となった黒人に感じる気安さは家畜やペットへの気安さと同義であったが、立てこもりによる黒人と〈僕〉の立場の逆転で〈僕〉の世界は崩壊し、まるで死んだ黒人の情念が乗り移ったかのように、〈僕〉は大人たちに脅え拒絶する。
〈僕〉の掌を叩き潰したのは父の斧ではなく戦争だったのだと、大人になった〈僕〉は認めるのだろう。
Posted by ブクログ
超大作にあっぱれを送りたい、ここ最近読んだなかで一番良かったです
理解するのに時間がかかる構造ゆえ前半は忍耐が必要だけど、中盤以降は著者の編みだす圧倒的なスケールの世界観を前に、ただただ屈服w
最初は聖書や神話、幕末期の歴史を絡めて何かを見出そうとしてたけど、結局(読み終わった今も)よく分からなかった笑
だけど理解できたと思ったら興味なくしてしまう私からすれば、この本は咀嚼してもし尽くすことができないスルメのような味
そういった言語化したいけどできない感情をとりあえず脇に置いとくとすれば、ただただ自然にかえりたい!という人間の本能に近い部分を刺激された体験だった。別に田舎出身でもないけど