水死

水死

921円 (税込)

4pt

4.2

母の死後10年を経て、父の資料が詰め込まれている「赤革のトランク」が遺言によって引き渡されるのを機に、生涯の主題だった「水死小説」に取り組む作家・長江古義人(ちょうこうこぎと)。そこに彼の作品を演劇化してきた劇団「穴居人(ザ・ケイヴ・マン)」の女優ウナイコが現れて協同作業を申し入れる。「森」の神話と現代史を結ぶ長編小説。(講談社文庫)

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水死 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年03月15日

    私事ではあるが、買ったすぐ後に父親が亡くなったこともあってずっと手をつけられなかった本であり、数年ぶりにやっと読み終えることができた。主人公の父の死はテーマのひとつではあるが、意外と話は四方八方に広がっていて一口には要約できない。このもやもやまとまったものを紐解くのが再読時の楽しみなんだろうと思う。...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年09月21日


    著者の作品をある程度読んだ人間以外門前払い、というところに目を瞑り評価すれば、本人が描けるレベルを遥かに超えた自己批判・批評が面白い。
    『死んだ犬』のくだりなど、一部最盛期を彷彿とさせる箇所もあり、後期には無かったパワーの燃焼を感じた。

    0

    Posted by ブクログ 2018年12月11日

    天皇主義の戯画を演じて死んだ三島由紀夫に対し
    戦後民主主義の戯画を引き受けて生きる大江健三郎は
    三島の死をトリックスターのそれと決めつけ
    影響力を無効化するために
    天皇との和解を目論んだのだと思う
    「あいまいな日本の私」とは、まさに天皇のことでもあるわけだ
    それはもちろん逆説的に不敬だった
    とはいえ...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2013年01月23日

    読みかけて途中で挫折した大江健三郎の本が沢山ある。この本を最後まで読みきったということは、年をとってあらゆることに興味を持つようになり、多少とも読解力がついた証左である。
    国語が極端に苦手な子供に少しでも分けてやりたい。
    大江健三郎の作品は確かに読みづらい。私小説的であり、背景にあるものの説明は全く...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2013年01月24日

    読みにくくてなかなか読み進められなかったが、二日目には慣れることができた。とは言っても、なかなかさらりとは読めない文章で、苦戦させられた。
    意外性があって面白い。それに、ウナイコとリッチャンのキャラクター性が良い。でも、最後に何を伝えたかったのかが分からない。長江先生の意思が受け継がれている、という...続きを読む

    0

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