治療塔惑星

治療塔惑星

小説・文芸
691円 (税込)

3pt

3.5

地球のさらなる荒廃『治療塔』に続くSF!地球に帰還した「選ばれた者」の朔ちゃんと、残留し「落ちこぼれ」となった私との間に子供・タイくんが生まれた。しかし、地球環境の悪化はさらに進む。世界宗教、宇宙ミドリ蟹、新しい地球、予戒、地球酸素1/4供給機構、向こう側の知性体――著者初のSFである前作『治療塔』をもしのぐ圧倒的スケールの作品。

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治療塔惑星 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    大江の小説では珍しく?主人公周りの多くの人が亡くなり、その内容の神話的な性格からそれだけリッチャンのグリーフ(悲嘆)が切実に感じられ、その強度にしっかり興奮する。さらにグリーフに伴う再生のような働きも大江らしさを感じかなりアツい。
    「リッチャン、それは、、」の語りかけの反復もかなりアツい。
    「向こうの知性体」からの受信のためにコクーン(繭)カプセルに入った少年少女たちの再会にもグッとくる。

    0
    2026年09月02日

    Posted by ブクログ

    当初、「治療塔」の存在は秘密とされていたのだが
    帰還者と残留者の和解事業が進む中で漏洩した情報などから
    様々な噂やデマが飛び交うこととなった
    その結果、不法に「新しい地球」へと旅立つ者たちや
    独自の「治療塔」を建設したという者が現れ
    世界に再び混乱がもたらされた

    一方で、実際に「治療塔」を体験した帰還者たちの身体からは
    すでにその効能が失われつつあった
    しかし「治療塔」の分析・再現という基本路線に変更はなく
    スターシップ公社も新たな調査船の派遣を決定した
    そしてそれが「新しい地球」における
    公社側と、不法移民たちとの戦いへと発展していくことになるのだ
    「治療塔」を占拠する不法移民たちは
    その力を用い、やすやすと死ぬこともないゲーム感覚の戦いを楽しんでいた
    つまり「新しい地球」は、メイトリアークの恩寵を受けて
    戦士の楽園ヴァルハラと化していたわけだ
    公社のエリートたちにとっては、まさに悪夢だった

    「治療塔」をめぐる闘いには核兵器まで持ち出され
    悲惨な結果を残した
    だがなおもあきらめない人々は
    「宇宙マーブル・サボテン」から抽出した成分を吸引することで
    別次元宇宙へのアクセスを試みようとする
    「治療塔」のソフトウェア開発のためにどうしてもそれが必要なのだ
    正気と狂気の区別はすでにつかなくなっており
    「古い地球」で夫の帰りを待つリッチャンは
    もはやかつての祖母と同じく、宇宙に漂う人の魂を思う年齢だった

    0
    2020年07月01日

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