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遊太郎巷談
総髪、無精髭、古着を着流した姿でも、その品位を隠せぬ謎の浪人。腰には香木刀を帯び、えもいわれぬ芳香をまとうその男、巷では遊太郎と呼ばれている。上州で女親分お葉を助けた縁で、一家に身を寄せた遊太郎。身の回りの世話をしてくれるお夕に思慕の念を抱くものの、心中からは病める剣鬼、平手造酒の妖気を帯びた気魄が消えず……。1959年市川雷蔵主演映画の原作、長編時代小説上下巻。 -
遊戯の報酬
耐性皮革研究所という名の奇怪な洋館には、ときどき上流階級とおぼしき数人の客がやってきた。館の主人は、美貌の女性である。が、ある日、欧風のサロンにも見えたこの邸で、殺人事件がおきる。しかも、被害者は志村千恵――女主人であった。千恵の弟・達夫は、姉の死に不審を抱く。彼は、自分の学資を出すためにコールガールまでしていた、姉の過去を知っていたのだ。何かが隠されている! 達夫の調査は、次々に洋館の正体を暴いてゆく。耐性皮革研究所は、実は皮具を用いて、サディストやマゾヒストが快楽をむさぼる隠れみのだった。そして、姉の本当の死因とは……。 -
虹を掴む
敗戦の時、20歳になったばかりの安心院傑四(あじみ・たけし)は、巡回映画で大金を掴んだ。ついでGIを利用したヤミ商売で大アナを当てる。「よっしゃ、これからはアイデアの世の中だ」。彼の夢は、まるで虹のような華やかに彩られた。妻の英子には大阪に、愛人の咲子には広島にバーをもたせると、目指すは東京進出! 「大金持ちになったるで」と、日本一のクラブ『ラール』をオープン。マダムに初恋の女・秋子をすえると、彼が考えたのは、花のパリからのPR新戦法。これも大いに当たって……。戦後派のシンボル「英雄豪傑」の、野心と商才と色の道を、快調なテンポで描き出す梶山文学の面白さ! -
太陽はまた昇る 公爵近衛文麿
公爵・近衛文麿は、昭和15年7月に組閣の大命をうけ、第二次近衛内閣を組織した。陸相は東条英機、外相は松岡洋右であった。この時から、近衛文麿の悲劇が始まる。三国軍事同盟の締結で大陸戦線は膠着し、日米交渉は暗礁にのりあげ、近衛はグルー大使と会見する。それは近衛個人の悲劇にとどまらず、日本の悲劇に他ならない。日本近代史における近衛の演じた役割はあまりにも大きかった……。この「太陽はまた昇る」は、戦争か平和かの岐路に立って悩む近衛を中心にして、しだいに軍閥の掌中におどらされてゆく日本の姿――第二次大戦を軸とした日本の近代史――を描いた、上下2巻の長編歴史小説である。 -
十三角関係
遊郭のマダムが、むごたらしいバラバラの死体で発見された。店の女たちにも慕われる評判のいいマダムが、なぜ殺されたのか。事件直前に訪れた客たちを調べても、いずれも犯人には辿り着けない。その謎を、風太郎現代ミステリー唯一のシリーズ探偵の「飲んだくれ産科医」荊木歓喜が解き明かす! -
悪人志願
生まれながらの巧みな弁舌で、郵便局の養子に収った番匠銀之助は、家付きの姉妹をものにすると、もう次の悪事に想いを走らせる。代議士の姪・路子の征服――この娘を俺の出世に利用しないわけにはいかぬ……。悪事のプランは夜床の中で、塩煎餅を齧りながら思案する。やがて、銀行を舞台に籠抜け詐欺で得た大金で、汽船会社を乗取り、ボロ船で保険金を搾取し……。20歳を過ぎたばかりで、もう一流実業家気取りの彼は、関東大震災すら、自らの色と欲に悪用した。市内の用地略取に始まる軽井沢と箱根の土地買占めである。欺瞞に満ちた銀之助の半生を描く長編悪漢小説、上下2巻。 -
大仏破壊 ビンラディン、9・11へのプレリュード
世界中の人々に衝撃を与えた、タリバンによるバーミアン遺跡の大仏破壊。 そのウラには、国際テロ組織アルカイダを率いる、オサマ・ビンラディンの策略があった。 2001年3月、アフガニスタンのバーミアン大仏がタリバン政権によって爆破された。 その半年後、の9月11日、悪夢のニューヨーク同時多発テロが起きる。 テロ戦争へ突き進むビンラディンとアルカイダの策謀がうごめいていた! 『戦争広告代理店』の著者が、 綿密な取材を積み重ね、かつてない壮大なスケールで切り込む。 「9・11」の前奏曲(プレリュード)ともいうべき「大仏破壊」の真実が明らかにされる。 第36回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。 -
夢に罪あり
江上医院の美人三姉妹が、それぞれに辿る愛の軌跡。長女に一夜の契りを残して出征していった男、世界を放浪の末に巨額の宝石を手に帰国した男、妻を亡くして愛娘と暮らす美貌の仏文学者などが辿る、それぞれの人生の軌跡。三姉妹と男たちの軌跡が交わる時、愛と憎しみ、希望と絶望とが交差する。 -
飛騨忍法帖
女人禁制の誓いを破るとき、飛騨忍法は破滅する――乗鞍丞馬は、天人の如きお美也の美貌に触れたとき、奔り湧く恋情に忘却すべからざるこの戒めを忘れた。彼の幻法は瞬時にして枯死し、宗像主水正の豪剣に左腕を断ち落とされた。以来、宗像家の忠僕となった丞馬が、再び忍者として立ったのは、主水正が闇を縫う銃弾に斃れしゆえ。いま、飛騨忍法は甦った! 夫の仇討ちに京へ旅立つお美也を助け、丞馬は飛騨伝来の「五幻の術」で銃口の前に身を挺する。――かくて4年、最後の敵に対したとき、死を賭けた彼が、お美也への愛慕を籠めた秘法「死恋幻法」の凄まじき美しさ。 -
度胸時代
桑名藩十万石・松平下総守直正(ただまさ)の世子に生まれながら、生後まもなく怪盗百夜の弥吉の反抗的悪戯から、身投げ女の赤ん坊とすりかえられて育った左右吉は、生来の利発さと度胸のよさで、思いもうけぬ人生経験を豊富にする。日光東照宮の修築をめぐって、苦境に立つ桑名藩の側頭役・奥町丹左衛門の苦衷と、世子誘拐を策する公儀目付・竜道寺源五郎の執拗な魔手と、公儀隠密群の暗躍。市井の浪人・太郎左と名のる若年寄・小笠原相模守の隠密・武四郎は、怪盗百夜の弥吉から左右吉の出生の秘密を打ち明けられて庇護するが……。意表を衝く結末にいたる奇想天外な左右吉の度胸っぷりを描く巨篇。 -
大将
大きな耳にダンゴ鼻、茫洋としたなかに、強烈な個性を秘めた、130キロの巨漢――野呂内大太郎が、本篇の主人公である。 日本の敗戦で、ソ連の抑留生活から故郷の松山に還った大太郎は、340万円の遺産と、10ヵ条からなる亡父の遺書を胸に秘めて、松山市内での映画館経営を皮切りに、莫大な負債で倒産寸前の造船所を再建し、奥道後の温泉発掘に半生の運命を賭ける……。奥道後に万里の長城にみたてた巨大なホテルと純金の金閣寺を真似て建て、理想の大レジャーランドを建設した夢想の実業家=「四国の大将」をモデルに、波乱に富んだ半生を描いた、痛快な長編小説。 -
魚たちと眠れ
週刊誌記者の矢島が、ファニ―化粧品主催の洋上大学の取材をひきうけたのは、ハワイへ行ける楽しみより、生徒として参加する平均22歳半という100人の美女たちに惹かれた、といったほうがいい。4月中旬、豪華船セントルイス号は、5人の講師、カメラマンなどを加えた114人を乗せて横浜を出航した。しかし、生徒中1、2を争う美女・水島陽子の突然の失踪が、船内の華やいだ空気を一変させることになる。つづいて、講師のファッション・デザイナー及川弥生の変死……。華やかな雰囲気の陰の醜い愛憎の葛藤と意外な真相を、巧妙緻密な推理で解き明かしていく長篇推理小説。 -
奇妙な人たち
小池サクが女性実業家として異能を発揮しはじめたのは、彼女が中年の未亡人になってからである。彼女は生前、夫の放蕩に泣かされていたが、頭脳は男以上に良かった。サクが着目したのは、当時珍らしいコンドームの製造。だが、昭和初めである。苦労して作ったものの、販売と宣伝がむずかしい商品だった。彼女は自ら薬局をまわる。だが、反応は思わしくない。サクは、軍隊に目をつけた。うまく当り、海軍省ご用達に。さあ、急に大量注文がきた――。コンドーム産業の創成期に活躍した女傑を描いた「さっく一代」ほか、奇人伝6篇を収める異色小説集。 -
奇蹟の武将
南総の名家・里見家の二男・弥九郎時蕘(ときたか)は、生来の非力で、うつけ者とそしられたが、14歳で、里見家十三将の筆頭・正木氏を継いで、安房南条の鳥山城主となるや、突然変異で、鬼神のごとき膂力(りょりょく)を発揮して勇名を駛せるが、神通力を喪失したときは、元の非力者に還ってしまい、大正16年、土岐頼春との合戦にはぶざまな敗戦をしてしまう。だが、翌年の合戦には鬼神のごとき膂力を恢復して、一人で50余人を斬って捨て、天下に剛勇ぶりを知られる。……秀吉小田原攻めのかげに盛名を失った里見一族の狂い咲き、正木大膳亮時蕘の数奇な半生を描いた「奇蹟の武将」ほか、珠玉の時代小説集。 -
チャンスは三度ある
一度は倒産した社長・修一郎、デザイナー志望の美貌の青年・五郎、老フィクサー・相馬、実業家たち、ライバル社の専務、創始者の孫・宏……などの葛藤と、彼らにまつわる多彩な女性たちの存在。廻る糸車のように絡んではほどける人間模様と、ターミナル駅・池袋に繰り広げられるデパート業界の戦い。<上下巻> -
微笑剣
厩橋の領主・小野田義政の帷幄にあって、主家の興廃を双肩に担った堀内甚左衛門の娘・小笹は、内祝言したばかりの夫、北条氏の密使・鹿野門三郎に父を暗殺され、しかも妊ったのを知って、復讐の鬼と化す。一夜、上泉伊勢守信綱に微笑剣の極意を授けられると、巡礼に姿をやつして小田原の城下をめざす。戦国乱世の折から道中の掟はきびしく、女ひとりの旅を怪しむ男に微笑をみせて身を委ねながら、女夜叉となって懐剣に男たちの血を吸わせてゆく……。目的のためには手段をえらばぬ女の残酷さと、女の性の哀しさを描いた「微笑剣」ほか、8編の傑作を収めた時代小説集。 -
真紅の瞳
女性の美への憧憬が、現代社会において、さまざまな哀歓を生む――その美しく粧った心おごれる女性・蒔絵を中心に、心の美しさをつつましく守る女性・杉枝を対比させ、ゴルフに練達する素朴な青年、落魄の元宮殿下、好色で貪欲な実業家などの現代社会を表徴する男たちを配して、世相の明暗、女の生き方などをたくみに捉えた長編小説。現代小説に新たな意欲を示す会心の力作長編。 -
女の敵
たぐいまれな美貌にめぐまれたがために、女はより深い悲しみに哭かねばならないのか? 不幸な星のもとに生まれた女は、清純な魂をもつがゆえに、現代のさまざまな、「女の敵」に翻弄されながら生きねばならないのだろうか? 大正時代の孤高な作家といわれた黒木亮二を父に、瀬戸内海に臨む岡山県の片田舎に600年の歴史を誇る平家一門の旧家の一人娘を母にもつ黒木小露は、人生の暗い谷間に行きくれながら、渡り鳥のように女の幸福を追い求めるが、男の愛の暴力にすべてを奪われてしまう。――昭和動乱期のなかに哀しみを埋没させられた女の悲劇を描いた雄篇。 -
修羅長脇差
中仙道の首駅、武州下板橋宿の伝馬継問屋場をとりしきる梅谷六兵衛親方に、縄張を奪われた土地の貸元・久良蔵は、六兵衛が博徒の名のりをあげる花会に用意した金の一部を奪って、信州へ逃げた。3月後、上田生まれの幸太郎は、渡世の仁義で、失意の久良蔵親分に託された金を、根岸は御行の松の近くに住む久良蔵の妾・小芳に届けて、小芳を下板橋の乗妙寺まで案内する。翌日、小芳は未練気な旦那に別れて、幸太郎に根岸へ送られる途中、月明りで幸太郎の横顔に7年前のある夜、自分の一生を狂わせてしまった闇の男の面影を見出す……。渡世人の非情さを描く「修羅長脇差」その他。 -
今日の男
探偵小説家・山河幾太郎は、鋭い推理力と神出鬼没の行動力を駆って、銀座のネオンの蔭に巣食う麻薬密輸団の秘密をあばこうとした。身分を偽って14万ドルの遺産を相続しようと企む美しい魔女、その遺産を狙う謎の男、密輸団の首領、殺された女にからまる国際スパイの巧妙なトリック……。わが和製ルパン・山河幾太郎は、不気味な殺気がただよう暗黒街に颯爽と挑戦する。 -
孤独な剣客
鏡心明智流・桃井春蔵の道場に居候して、天才剣客と謳われた上田馬之助ほど、孤独に徹した剣客も稀れである。旗本小普請の伜で、生来の読書好きで竹刀をとったこともなかったが、13歳のとき母と密通していたい井蛙流の平井利兵衛に父を討たれて、父の遺言で母をその場で斬った瞬間から、虚無に生きる人間となり、13年後に漸くめぐり会った仇敵が中風で半身不随の病床にあるのを見て、さらに孤独が深まったのである……。道場破りで流浪しながら、島津斉彬の面前で魔技に等しい業を披露した上田馬之助の異常な天才ぶりを描いた「孤独な剣客」ほか、評判の時代小説集。 -
異変助太刀記
下野国の家老と奥役の争いが引き起こした「異変助太刀記」、塚原卜伝の逸話「一の太刀」、赤穂藩主の世襲問題に端を発した仇討ち「乱闘・高野街道」、安南国へ旅をした船の乗組員の記「異説おらんだ文」、天正遣欧少年使節・中浦ジュリアンの生涯「美しい日本の少年」、美濃の蝮の奸計と出世「斎藤道三残虐譚」、浪士組結成以前の若き日々「清河八郎」。代表作「眠狂四郎」の連載開始と同時期に書かれた柴錬初期の鮮烈な時代小説集。 -
わしは、わしの道を行く
敗戦の日本に、羽織袴のいでたちで姿をみせた15歳の少年――豊臣筑前守秀吉(ひできち)こそ、ブラジルの千万長者・秀右衛門が、「何事も修行のためでござる」と故国に送りかえした可愛い孫だった。はげしい流転の世相が、少年を包む。捨て子の加奈子、旧高利伯爵の庶子・元和、没落した元宮様の娘・和子、さらに元満鉄総裁の娘・啓子……。音をたてて崩れさる古い社会にあがく人々の中で、どこか超然と次元のちがう生き方を貫く筑前守。「2億円くらい孫に使わせてみよう」と、祖父が後をおって帰国した時、奇怪にも彼は行方をくらましていた――痛快しかも辛辣な巨匠の作品。 -
旅情密集
ここを永住の地と決めている人が、はたしてどれだけいるだろうか。新しい都会生活の様式=団地。10数万人がそれぞれに群がり生きている。鉄筋の壁を隔てて恋人同志が暮していることもあれば、挨拶を交さない隣同志もあろう。職業も生活も千差万別。そして、やがてはまた離ればなれになっていく……。 この巨大なマンモス・ビルの中に住む人々の哀歓を、1話1話にまとめて大きな反響を呼んだ、沢野久雄氏の評判小説。 -
誰にも出来る殺人
安アパート「人間荘」は、1階に7部屋、2階に9部屋があって、それぞれに人間離れした住人が住んでいる。12号室の住人は変わるたびに、人間荘で起きた殺人事件を、黒い表紙のノートに書き遺して……。そのノートが暴く5つの連続殺人と、その円環を閉じる最後の殺人の物語で、「新本格」の先駆けとなるような奇想に満ちた大傑作。 -
息子の結婚
大学教授兼評論家で釣りの好きな小山行夫さんも、そろそろ息子の結婚を考えねばならなくなった。照夫君には、ガールフレンドのヒロ子さんがいる。彼女の父・牧ドクトルも、釣り天狗である。照夫君の学友・進藤進一君の父・嘉六氏は、小山さんの先輩で、政治ずきな実業家だ。手に負えない息子と杉本ユリエさんの運命的なトラブルで、嘉六氏は小山さんに相談する。アプレ息子を持つ親父には、共通の不安と悩みがあるが、それを解決するために、小山さんの活躍がはじまる。戦後のホームドラマに新生面を開拓した作者が、奔放な青春にやどる思索と行動を描いた明朗な長篇小説。 -
青春探偵団
片田舎の高校で、ミステリー小説研究会「殺人クラブ」の同人6人の、軽快な会話とドタバタな調子で語られる推理劇5篇の連作集。 -
神宝聖堂の王国 鉄剣の戦士
超古代ムー大陸が沈んだ後、乱れ始めた島々の物語。亡き王の娘・ファネラは、王国を救えるか!? ーー超古代大陸ムーが沈んだ後の島々の世界では、神宝聖堂を中心に頂く王国に混乱が訪れた。亡き王の血を引く姫・ファネラは、はたして王国を救うことができるのか!? 超古代大陸アトランティスを扱った大ベストセラー『風の大陸』と対をなす、新シリーズ『神宝聖堂の王国』。傑作ファンタジー・ノベル。 -
女人国伝奇
蜀山人が「全盛の君あればこそこの廓は 花も吉原月も吉原」と頌歌をささげた松葉屋の花魁・薫。抜群の美貌と聡明さ、そして見事な侠気で、この女人国の苦海を泳いでゆく。欲と金、色恋の深淵、侍の意地……。快楽の国・吉原で起こる奇っ怪な出来事に、鼠小僧次郎吉、葛飾北斎、遠山の金さんなどが絡んでゆく、山田風太郎ワールド。 -
光の肌
晴海埠頭で1台の自動車が引き揚げられたが、運転者の死体は出てこなかった……。Mデパートの店員・野上美樹子は、妊娠処置のことを、銀座のクラブに勤める友人に相談した。そのとき、英会話と車の運転ができる美樹子に、ある会社の秘書にならないかとの話がでた。そして美樹子は、大竹通産の専務秘書になった。高価なドレスや和服を着せられ、高級レストランや料亭につれ歩かれた。数か月後のある夜、大竹通産の社運をかけた取引がおこなわれた。相手は、東南アジアのQ国使節団。座には芸者もきて賑やかだったが、代表格の男は、美樹子にしか関心を示さなかった。その数日後……。 -
美しき母への讃歌
代々の豪商の家に嫁ぎ、 日出夫を22で生んだ母。若旦那育ちの父は事業がうまくいかず、飲んでは母に暴力をふるい、やがて女と出奔してしまう。日出夫は小学5年、そのときから母子の貧乏が始まった。村に移り住み、製糸工場で働く母。日出夫を中学にやりたいが、その金がない。日出夫は進学をあきらめようとしたが……。母の大きな愛、それに応えようと成長する息子。学び舎、友、恋、青春の日々。 -
半九郎闇日記
赤穂浪士が仇討ち後、死をたまわって14年。いまだに泉岳寺の辺りに、大石内蔵助(くらのすけ)が出没するという。駿河屋小町と評判のお京も、たしかに大石を見た。いや、大石に狙われたのだ。小日向主水(もんど)を婿に迎えた夜、お京は誘拐されてしまった。ただ、奇怪はそればかりではない。播州浅野家縁故の女性が、あいついで殺されている……。なぜか? 大岡越前守の懐刀(ふところがたな)水木半九郎も手をこまねくばかりだった。だが実は、浅野家の瓦解前後、奥方をめぐって何か事件があったのだ。瓦解によって門外に出た「将監闇日記」の秘密。竜宮と於菟(おと)姫と浦島、塩売り吉次、幽冥庵など、不可解な謎が半九郎の心を迷わせる……。<上下巻> -
酔いどれ牡丹
沼田藩・真田家の奥深く、「お黒の森」に幽閉されて育った、雪姫に秘められた謎。雪姫に懸想した当主・信明が捨てた春姫が、身中に育てる邪悪な心の結末は? 雪姫派と春姫派に二分された真田家を巡る、家臣軍団と凄腕忍者たちの抗争。「雪姫の幸あれかしと黒姫の」の下の句に隠された謎を明かす鍵とは……。<上下巻> -
寝みだれ夜叉
身寄りのない自分を育ててくれた叔父の墓参りにでた美奈は、その近くの梅屋敷で、見てはならぬ情事を見てしまった。白昼の悪夢のごとき光景! だがそれがモトで、美奈は水死……いや、殺されたのであった。恋人・長谷川多聞の驚き! 多聞は狼狽して、水木半九郎に助けをもとめた。半九郎は、いま売出しの町方同心である。しかし、半九郎が真剣になればなるほど、複雑な難事件であった。今様吉田御殿と騒がれる鷹取屋敷の椿の方、謎を秘めた紀州家の奥、幸うすい千世姉妹、闇を跳梁する頭巾の女、そして半九郎が最も頭を痛めたのは、上司・大岡越前守の疑惑の行動だった! <上下巻> -
将棋大名
安永年間の江戸、ある日、奇人の蘭学者・平賀源内ご自慢の舶来遠眼鏡に映し出されたのは、妖艶な裸の女性がむごたらしく殺される場面だった。死体につけられた「死人詰」という一風変わった詰め将棋の図を手がかりに犯人捜しが始まるが、やがて捕り手の柳造が、次にはその娘も残忍に殺され、二人にもまた、同じ「死人詰」図がつけられていた。源内の弟子で柳生流の達人・高島春作は、江戸を揺るがす連続猟奇殺人となったこの事件に、彼を慕うお千代とともに巻き込まれていく。伝奇小説の産みの親が描く時代ミステリー長編、映画化もされた傑作。<上下巻> -
春風まぼろし谷
江戸の謎といわれる笠松屋敷に奉公した孤独の美女・お信乃は、偶然にも禁制の離れをのぞいてしまった。世にも怖ろしい光景が、お信乃の眼前に展開する。妖気をはらむ屋敷の主(あるじ)笠松半太夫とは何ものだろう。さらに、彼をうかがう若い素浪人、怪童、乞食大名、女忍者との激烈な争いは? 事件の一切の鍵は、伝説の秘境・まぼろし谷と、そこに住む霧姫さまの上にあった……。<上下巻> -
月姫系図
極悪非道の金山奉行・大久保石見守長安の配下の忍者・いの字や浪人・兵馬と戦う、正義の剣士・桜井進太郎。信玄の隠し金山をめぐる欲と欲のぶつかり合いと、武田勝頼の妻・月姫の謎とその孫に迫る毒牙。 -
海風山風
毛利家の城奥ふかく「客人」として扱われている姫君・也々さまの救出こそ、速水茂平次の悲願だった。秘策をこらして一度は成功したのに、姫の姿は瀬戸内の島影に消えた。誰の仕業か? 茂平次がシャムに使した時から影のようにまつわりついている奇怪な党派の首領・甚吾の妨害なのか。知香と名のる野性の美女の正体も判らぬ。が、茂平次は決然と島に乗りこんだ……。実は、一触即発の豊臣・徳川の対立をまえに、鉄砲・火薬あつめに暗躍する一派にとって、也々さまの生いたちには、貴重な財宝をさがすカギが秘匿されているようだ。姫は何者の手中に……。<上下巻> -
黄金の星座
卒業まであと1週間というところで、大学を放校になった邦彦。代わりに首席となった謙之介。孤高の天才と、野心に溢れた策士。ともに建築家を目指して上京し、邦彦は落ち目の建築事務所で、謙之介は一流建設会社で働き始める。才能対野望、因縁のライバル。ネオン瞬く東京の空、黄金の星座に続く黄金の梯子を上り詰めるのは、果たしてどちらなのか? -
まぼろし若衆
桔梗の紋所の着物を着て夜に徘徊する若衆の正体は? 将棋の駒と秘文書に秘めし、鄭成功の遺した財宝の謎。異様でサディスティックな性的衝動に駆られた男が築き上げた王国と宮家の血を継ぐ姫との対決の結末は? 翻弄されながらも、亡き母が遺した笛と秘曲を吹いて、秘宝に……。<上下巻> -
この馬に聞いた! 1番人気編
204勝達成の1年間。天才・武豊、ハルウララに乗る!! ーー前人未到のJRA年間204勝を達成した武豊が、3月22日、高知競馬場にその姿を現した。騎乗馬はG1ホース・ノボトゥルーと、105連敗中のハルウララ。はたしてその結果は……? 2年連続でJRA賞・優秀騎手賞を手にして絶好調の彼が、2004年のレースにかける熱い思いを綴る。 -
背信の税制 庶民いじめの構造
庶民をいじめる亡国税制を撃つ! 消費税アップを決める前に、なぜ大企業の優遇税制にメスが入らないのか。海外に経営拠点を移して法人税を免れるとは何事か。こんな不公正税制を放置して、財源不足を広言するなかれ。悪魔の仕組み、税制の歪みを暴き、生活者に眼をむけた根本的な改革への具体的提言を行う。 -
女が複眼になるとき
自立の足跡をたどる体験的レポート。結婚を契機にカナダに渡った女の子が、カルチャー・ショックの中で達成した自立の道ーー結婚を契機に、カナダ・バンクーバーに渡った一人の女の子が、カルチャー・ショックの中で自己形成をはじめ、ノンフィクション・ライターとして複眼の思考を身につけていくまでの足跡をたどる、体験的レポート。ひとりの女性が自立するとき、まずなにをなすべきか。暖かい産湯の中に、一生つかってはいられない! -
日本人材論 指導者の条件
いま求められる真のリーダー像とは何か? 国際化時代、いま求められる真の人材、リーダーとは? その条件を日本的風土の中に探る! ーー「近代」は既に権威を失墜し、リーダーは総じて矮小化した。もはや日本の近代化を支えた、いわゆる「秀才タイプ」では務まらなくなっている。厳しい国際的環境の中で、日本が生き抜くための真の人材、求められる指導者とは? その条件を日本的体質、風土の中に探って、新しいビジネスマンたるべき人々に贈る。 -
壊滅日本 17の致命傷
「こんな日本に誰がした!」日本は崩壊する! 致命傷を抉りだし処方箋を提示ーー「腹がたつ。こんな日本に誰がした!」日本を崩壊させている〈17の致命傷〉に、怒りをこめて鋭いメスを入れる。議員バッジで金もうけする土建政治、倒産・貸し渋りに喘ぐ町工場、原発事故にさらされる住民、いじめ自殺の子どもなど、社会の深層に根を張る症例を抉りだし、解決に向けての処方箋を提示する。 -
ロボット絶望工場
ロボットは人を幸せにできるのか? 現代社会の病理を衝く戦慄の現場レポートーー普及した工業用ロボットが、いま働く人たちの生きがいを奪い、機械とシステムの奴隷にしてしまっている。はたしてロボット社会は、人間を幸せにできるのか? コンピュータ技術による高度情報化社会の夢が、その陰では、人間を孤独地獄に突き落としてしまっている現代社会の病理を、徹底取材した現場レポート。 -
ぼく、もう我慢できないよ ある「いじめられっ子」の自殺
死をもって、賢一君は大人たちに抗議した。いじめられる学校いやだ、空手着姿で飛び降り、6月には未遂……事件の波紋を克明に追った記録ーーなぜ、いじめはなくならないのか? 差別への無知から、残酷で奇妙な「追悼文」を書いてしまう生徒たち。出てくる「いじめっ子」の告白。入院して責任を回避する校長や教頭。失われてしまった一つの命をめぐる関係者それぞれの対応を克明に取材し、集団や人々の心にひそむ差別といじめの構造を明らかにする。「学校は嫌い! でも好き!」残酷な差別といじめに死んで抗議した少年の訴え! -
ゼニで死ぬ奴 生きる奴
今なら間に合うサバイバル経済学! 「ナニワのマルクス」と「はみ出し銀行マン」が金と世間の仕組みを暴く! ーー金持ちになる人と貧乏であり続ける人とでは、思考・行動・性癖に決定的な違いがある! リストラ、ペイオフ、ベアゼロ……暗黒時代に庶民がとるべき方策は? 「ナニワのマルクス」青木雄二と「はみ出し銀行マン」横田濱夫が、新聞が書けない、TVじゃ言えない、カネと世間のカラクリを、ホンネで語る経済学的人生論。 -
この馬に聞いた! 炎の復活凱旋編
栄光に輝く天才の軌跡。進化しつづける天才・武豊の1年を追う! ーー2002年5月26日、タニノギムレットにまたがり、史上初の日本ダービー3勝目をあげた武豊。悪夢の落馬事故からわずか3ヵ月で完全復活を果たした彼は、史上最速・最年少での2000勝、JRA新・世界タイとなる1日8勝など、次々と記録を塗り替え、騎手大賞を受賞する。試練と栄光の1年間。 -
この馬に聞いた! フランス激闘編
不屈の天才、復活へ! 試練を乗り越え再び羽ばたけ、ユタカ! 競馬界激震の事故から50日。ダービーに再起を期す武豊の激闘ーー2002年2月24日。中山競馬第3レースの落馬事故で、骨盤骨折の重傷を負った武豊。しかしフランス遠征でも、左手首の骨折という試練を乗り越えてG1「アベイユ・ド・ロンシャン賞」を勝ち取った彼は、驚異のリハビリでダービー出場をめざす! 復活に賭ける天才の激闘の1年。 -
この馬に聞いた! 最後の1ハロン
天才こそが名馬を知る。ユタカが本音で語る連戦連勝競馬の法則! オグリキャップからエアシャカールまで。天才騎手が明かす愛馬の秘密ーーオグリ衝撃のラストラン、史上最速馬サイレンススズカ悲運の最期など、ユタカだけが知る名馬の秘話逸話を一挙公開。数々のドラマをターフに演出してみせた天才騎手が交わした馬との対話。注目のエアシャカールは春のG1戦線でどう走りたがっていたのか。馬券攻略にも役立つエッセイ集! -
離婚の構図
大きく変貌しつつある離婚の実相! 急増する熟年離婚や女性主導型離婚、団塊の世代の新型離婚の実態を描く! ーー経済成長を支えてきた家庭の構造がくずれ、女性の自立が進むなか、離婚の諸相も大きく変化している。男のギャンブル、アル中、浮気、暴力といった古典的な理由での離婚は減り、熟年離婚やマザコンが原因での離婚など、女性主導型が増えている。また、団塊の世代の新しいタイプの離婚などの実態を描く。 -
天皇語録
昭和天皇は、昭和という激動の時代の代表選手であり、昭和を生きたわれわれひとりひとりの姿そのものでもある。天皇語録をひもとくことは、われわれ日本人が歩いてきた喜びと悲しみの昭和史の確認であると同時に、将来に向けての教訓を得ることにもなるだろう。人間天皇を知る絶好の書。昭和元年12月28日の践祚の勅語から60年9月10日の日航機墜落事故の遭難者を悼むご発言まで388のご発言を集めた。 -
赤姫秘文
前田家の美貌の息女と瓜二つだったために、貧乏浪人の娘が遭う災難と冒険。赤城山の奥深くに、人知れず住む人たちの秘儀・赤姫秘文の謎と、それにまつわる奇譚を軸に、ふたりの美貌の女性たちの恋と欲とがないまぜになった、伝奇小説。 -
青春家族(決定版)
食料不足の終戦後、小説家の越智さんは、親子4人の栄養失調を回復すべく、毎日書斎にこもって腰の骨の痛くなるほど書きつづける。「いやしくも一家の家長である以上は、家族扶養の義務をおろそかにすることはできない。」……昭和の父の奮闘、妻の献身、息子の成長……。家族の青春をコミカルに、ポジティブに描いた「青春」シリーズ決定版。 -
国鉄処分 JRの内幕
「分割・民営」の名で何がなされたか? 100兆円の資産に群がった政財界の動きとそれに翻弄された労働現場を克明に追うルポ! ーー国鉄がJRに変わる前後に何が起きていたのか? 「分割・民営」という名で、100兆円の資産に群がった政財界の動きと、「国鉄処分」の陰で4万人の希望退職者と100人以上の自殺者を出した労働現場の素顔を、克明に追う。あわせてJRのなかで進行する知られざる実態を、深刻に問う渾身のルポルタージュ。 -
高すぎた代償
失業した久世は、元上司の未亡人・治子が経営する連れ込み旅館に居候している。ひも生活の慰みにと、客室に集音機を仕込んで盗聴しているうちに、ある会社の労組絡みの無理心中事件に不審な点があることを知った。好奇心を覚えた久世は、私立探偵を名乗り、治子とともに関係者を調べ始めるが……。昭和30年代の東京を舞台にした長編ミステリー。 -
ラブソングを歌いたい
マスコミと寝ない、力には媚びない。「男の日々よ、ちょっと待って」と、人権、性差別にコミットし続ける著者。木や花を愛し、「オダヤカに暮らしたい」といいつつ、つい女気をおこす、「無謀オチアイ」そのままに、小気味よい最新エッセイ集。潔く、しなやか、著者を知る格好の、鮮度100%の1冊。 -
反骨 鈴木東民の生涯
時流に媚びない男の心意気を見よ! 新田次郎賞受賞のドキュメント。新聞記者を経て釜石市長になり、反権力・反公害に生きた男の破天荒人生を追う! ーーその男、鈴木東民。徹底した反ナチス報道でドイツを追われ、日本に帰ってからは軍部の言論弾圧に抗した新聞記者。敗戦後は読売新聞大争議を指導、のち釜石市長として反権力・反公害運動を展開。一生を時流に媚びず、「反骨」に生きた男の心意気が、痛切に胸を打つ。新田次郎賞受賞の渾身のドキュメント。 -
日本の兵器工場
いま兵器工場の内側で何が起こっているか? 毎年膨張を続ける軍需工場の現場を丹念に取材。危険な軍拡路線を批判する必読のルポーー軍備の増強は、日本の平和にほんとに役立っているのだろうか。いま防衛庁の年間調達総額は1兆円をはるかに越えるというのに、兵器産業の実態は厚いベールに覆われたままだ。兵器工場の現場を丹念に取材し、巨大な防衛産業なしでは立ちゆかぬ日本経済の体質と関係者たちの本音を、鮮明にレポートする。 -
津軽・斜陽の家 太宰治を生んだ「地主貴族」の光芒
同郷の著者が辿る力作。太宰治の文学精神に新しい光をあてるルポーー太宰治は、津軽の「地主貴族」の子として生まれた。にもかかわらず、太宰は「私は、無智の、貧農の子孫である」と、出自を韜晦(とうかい)するように書きつけている。それはなぜか。憎みつつ、しかし逃れようのなかった家と故郷。<罪>と<含羞(がんしゅう)>と<道化(どうけ)>の原点を、同郷の著者が肉親の証言と秘録で辿ったユニークなルポルタージュ! -
京の庭
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 京都の名園といわれる庭園40ヶ所を、「池泉庭園」「枯山水庭園」「茶庭」に分類し、それぞれを造園時代順に配列。庭園のどこに立って、どのように鑑賞すれば、本当の美をとらえることができるかを、その由来・作庭のポイントなど、やさしく解説した、ハンディーな名園解説書。 -
ルポ権力者 その素顔
まさに「悪い奴ほど、よく眠る!」。いかに権力を掌握し、日本を支配したか? 小針暦二、中曽根康弘、笹川良一など、闇の部分を徹底分析! ーー揺れ動く日本は、これからどうなるのか。日本の政治・経済を操ってきた7人の権力者を裸にする。政商・小針暦二をはじめ、永田町「蔭のドン」中曽根康弘やA級戦犯・笹川良一の勲章など、闇の部分に徹底的なメスを入れる。いかに権力を掌握し操作してきたか、そのパターンを分析し、現代に問うルポルタージュ。 -
死に絶えた風景 ルポルタージュ・新日鉄
北九州の製鉄の町を訪ねたルポルタ-ジュ。近代日本の100年を旧八幡製鉄の繁栄と衰退と共にした人々の歴史、製鉄労働者たちの生活、公害で汚染する洞海湾などを詳しく記録した著者初期の代表的な作品ーーかつて、明治以来の日本の経済を大きく支えてきた新日本製鉄が、鉄の町・北九州市一帯で君臨し栄えていた頃、そこに働く労働者たちは、どんな厳しい生活をしていたか。町の人たちはどう暮らしてきたか。みずから東田高炉工場で働いた著者が、その体験をもとに記録した、鉄の町・八幡と新日鉄80年の歴史の光と影。 -
弘前大学教授夫人殺人事件
無実の罪に陥れた当局の論理とは? 冤罪事件の全貌を解明し〈つくられた犯人〉の不条理な運命の重さを問う衝撃的ルポ! ーーある日、突然、ひとりの青年が、殺人犯として逮捕された。彼がいかに彼の真実を叫び続けても、「血痕」鑑定を理由に、裁判所は極刑を宣告した。以来、真実は闇に葬られ、真犯人が名乗りでるまで、〈つくられた犯人〉の不条理な運命は、どのような軌跡を描いたのか。冤罪事件の全貌を解明する衝撃的ルポルタージュ。 -
君もヒーローになりたくないか
トラキチ必読! タイガ-ス監督の熱血人生。長嶋茂雄と闘い、王貞治と闘った14年間の現役時代と実業界で活躍した14年間を振返り、プロとは何か、リ-ダ-はどうあるべきかなどを、イキイキと語る注目の1冊ーー長島茂雄、王貞治らとしのぎを削り、最高殊勲選手、沢村賞など数々の栄誉に輝いた11年間の選手生活と、3年間の監督兼投手の生活、退団して4年間のサラリーマン生活、そして12年間の社長業……その多彩な歩みの中で、求め続けてきたものはなにか? 強いタイガース復活にかける、阪神・村山監督の熱血人生! -
スローセックスのすすめ
男性本位から男女対等のセックスへ! スローセックスの原点を説く、アダム流セックスの入門書。お湯のように温められ沸点を迎える幸せなエクスタシー、射精しない、イカない、もう演技しないーー正しいセックスとはなにか。受け身の大和撫子は、日本男子の誤解に満ちた男性本位の未熟なセックスを長く甘受してきました。不幸なセックスから解放され男女ともに、最高のエクスタシーを得る方法があります。セックス・セラピストの権威が「スローセックス」を優しく易しく説き明かす、アダム流セックスの入門書。 ◎性感ヴァージンから解放されよう/不感症女性の95パーセントは正常/逃げ場がない生真面目な女性たち/女性は水の性、男性は火の性/膣でイカなくっても気にしない/DNAが覚えている淫靡なカラダの動かし方/100万人が実践したアダム流セックス入門 -
上海醉眼
「ワンダー・シティ上海」の魅力のすべて描く! ダンスホ-ル、ジャズバンド、サ-カス、浴場、料理屋、上海ガニ……ーー体験した記憶もない者に、ノスタルジアという世界を与える。上海は、日本人の躯の奥から、何か妖しい夢を誘い出さずにはおかない街のようだ。この街に溶け込むには、酔眼をこらし、躯のゆれに身をまかせるしか方法はない……。作家の眼と写真家の眼が絶妙に交差して織りなす、上海Shanghaiのイメージ。港町・上海に吹く妖しい風を見事に把えた傑作。 -
狩りの時刻
悪夢か? 現実か? 「侍従」と称する中年男に、毎夜、誘(いざな)われて、平凡なOL・小金井依理子がさまよいこんだ、不可思議な性の世界……。そこで、謎の美女・徳乃本夫人に、女同志の愛を教えられた依理子は、突然姿を消してしまった夫人のあとを追って、徳乃本もと侯爵の宏大な邸に忍びこんだ。逞しい青年を愛撫する侯爵、犬を相手に孤独なセックスを楽しむ料理女、奇怪な蝋人形館に閉じこめられた少年……。悪魔の館に棲む人々を垣間みた依理子を最後に待ちうけていたものは、残酷な初夜の儀式だった……。女性の欲望を利用して巧妙に仕組まれた犯罪の罠を描く長編小説。 -
ルポ戦後日本 50年の現場
日本の戦後史に埋もれた「挫折と抵抗」の庶民像を追う。はたして戦後日本は、幸福だったのか? 高度成長の背後で、何が起きていたのか? 沖縄・集団自決の悪夢やサハリンに棄てられた日本人、帰ってきた中国残留女性の苦闘など、表面からは窺いしれぬ、戦後50年の現場を訪ね、あらためて日本の歩みを問うルポ。 -
イヴたちへの私信
あるがままの自分に/帆を上げよう/…今が船出の時/…みずからを縛る鎖をひきちぎろう/…誰のためでもなく/自分にとって「いい女」へと/自立やキャリアを/…終生のテーマとして考えられるオンナへと/なによりも「自分を生きる」ことのできるオンナへと/情緒過多でも 理智一辺倒でもない/しなやかで 強く優しい 颯爽としたオンナへとーーステレオタイプの女よ! 男よ! さようなら! 私たちは、いまだ第二の性を生きてはいないだろうか? 女らしさの神話に与みせず、誰のためにでなく自分のために、自由に颯爽と生きよう! 自らの体験をもとに提唱する。 -
旅の手紙<見えないものが見えてくる>
神戸や京都、北海道、萩、スイス……。旅先でひとり綴った心の手紙を投函します。受取人はあなた。ーー旅に出たい、そう思った時から旅はすでに始まっている。旅に出ると、ふだん見えないものが、見たくなかったものが、そして見ていなかった自分が、見えてくる。神戸や京都、北海道、萩、スイスなど、内外の各地に民俗と詩情を訪ねながら、さわやかな批評眼で現代をみつめ直して綴った、あなたへの、心の手紙。 -
聖女
デウス天理教団の海外伝道尼僧・風間登代が、サンフランシスコS街の路上で、黒人に襲われた。登代は薄れゆく意識の中で、黒い腕にかわって白く輝く球体のようなものを認めた。〈ああ……聖なるお方が、わたしの前にあらわれている……〉登代はこの事件で妊娠してしまった。「私は大司教の御子を身籠った」と口走り、今夜も私のもとにいらっしゃると言う。登代を訪れる謎の男とは何者なのか? ……という女の業を描く表題作の他に、「黄色い吸血鬼」「蟻の声」「V定期便」「赤い的」「猫パーティ」「最後の一切れ」「蜘蛛の糸」の7編を収録。 -
英会話最終強化書
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 文法なんて気にせずに、ブロークン英語で話しましょう! 会話では「あなたはどこへ行きますか?」ではなく、「どこ行く?」でしょう。英語でも「Where are you going?」ではなく、主語、be動詞なしの「Where going?」で、じゅうぶん通じるのです。3000人に教えた秘訣を公開します! アメリカ人が伝授する日本人に最適の英会話マスター法。 -
七色の女
映画館で佳子と知り合った小原は、2度目の逢引の時、早くも彼女を籠絡することに成功した。佳子は、人妻だった。夫の須藤は、理髪店を経営しているという。ある時、彼は、須藤の店に散髪に行った。佳子から夫はこわい人だと聞かされていた彼は、須藤が自分と佳子の関係を知っているのではないか、と不安を抱いた。数日後、小原の所に、男の声で電話がかかった。その声は、小原と佳子が利用したホテル名を告げ、そこで小原に会いたいという。須藤か? 彼は怯えながらそのホテルに向かった……。という表題作、「マイガール」「ヌードモデル」「女狐」「春の夢」「疑惑の発生」など、全11篇を収録。 -
FUZZYコンピュ-タの発想
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ファジィ〈あいまい〉という画期的な発想。人間らしいコンピュータが出現した! ーー日常生活は、「だいたい……」「多少……」と《あいまいさ=ファジィ》に満ちている。人間の頭脳は、あいまいに判断し、認識し、推論する。この人間本来の思考法をコンピュータに取り入れて、機械やシステムを制御し、より安全な飛行機や、より快適な生活をもたらそうというのが、画期的発想のファジィだ。 -
突っかけ侍
肥前唐津藩の元御馬廻役・松村金太郎は、今では突っかけ草履の小粋な兄さん、人呼んで「わざくれ橋の金さん」だ。武士稼業はすっぱりやめてはいるけれど、実は、主君・小笠原長行の内命を受けて、ひそかに藩のため働いている……。ある春宵、将監橋の上、唐津藩の内紛で長行の反対派にまわり、藩侯の里方・信州松本藩と手を結んで、藩論を朝廷方に傾けようと企む奸人で、義兄の仇でもある周施方・長谷川番作をバッサリ。ーー粋でいなせな金さんが、同じ脱藩・小南敬助らと協力、小笠原長行を扶けて東奔西走の活躍。剣雲、侠気、哀恋が織りなす、子母澤寛会心の幕末傑作長編! <全3巻> -
深い失速
《私》は、大学病院の若い精神科医。患者の丹野明夫は、人妻殺しを《私》に告白し、フミコという名に激しい心理的な反応をみせた。が、被害者であるはずの大和田緋那子は、健在なのだ。彼女は、美貌のパイロット夫人だった……。《私》は、患者の告白の謎を追わねばならない。丹野の恩師・宮川教授を訪れると、教授はフミコの名に動揺をみせた。《何かがある?》……。一方、緋那子の夫・大和田は、失速・墜落の幻想に悩みつづけているという。冷えた夫婦の陰影が漂っていた。 やがて、丹野の水死、ジェット機の炎上と事件は続発する。《私》の前にも白い靄がかかった……。 -
忍ぶ糸
伊賀・上野は、鈴鹿山脈の麓にある城下町で、組紐の町でもある。千賀は、ここの忍町で生れた、人もうらやむ美しい娘だった。紅い椿の咲く頃、千賀は、組紐屋のしにせ「増住」に織子として雇われたが、そこで増住の一人息子・洋三を知った。これがヒロイン・千賀の愛の始まりであった。やがて、千賀と洋三は、将来をひそかに約束しあうが、家柄が違うことを理由に、洋三の父・大二郎は、下請けの「藤浪」の息子・良作との縁談をすすめた。愛する人との仲を裂かれて、千賀が良作の許に嫁いだ日、花嫁姿の彼女を見た近所の人々は、花が咲いたようだとささやき合った。千賀の悲しい一生の始まりだった。 -
情報銘柄
正確な株式銘柄情報に、自分の誇りを感じている佐川にとって、最近は、憂鬱の連続であった。勤め先である<週刊東京情報>に書いている彼の推奨銘柄が、外れ続けているのだ。失意の佐川は、しかしある日、耳寄りな情報を得た。河松製作所に中共から、大量のブルドーザーの発注があったという。佐川はこの情報に、情報屋としての誇りの全てを賭けた。推奨原稿を書く一方、借金して河松を20万株買い込んだのである。……兜町に生きる男の栄光と悲哀を描く標題作のほか、苛烈なビジネス戦争の実態を生々しく描く異色企業小説3篇を収録。 -
河内山宗俊
練塀小路の河内山宗俊、天下の直参、お数寄屋勤めのお坊主である。ばくちは打つ、ゆすりはする、悪い野郎の肩は持つ、病気と届けて城へも登らず、肝っ玉の太さは天下一品。11代将軍・家斉の治世、賄賂が物言い、奸臣のさばる腐った巷で、悪には悪を、弱い者には情けをと、直参の威光を利用して、胸がすくようなやりたい放題。子母沢寛の名調子が心地よい、痛快時代小説。
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