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  • 隠し子騒動
    4.3
    「おとっつぁん! 会いたかった!」おまきと名乗る少女は久蔵に飛びついてそう叫んだ。目に入れても痛くない双子の愛娘の目の前での出来事に呆然とする久蔵。だがよくよく話を聞いてみると、母親はかつて一緒に暮らしたことがある芸者。ゆえあってのこととはいえ、まったく身に覚えがないわけでもない。それでも娘として迎え入れることはできないと、いったんはおまきを帰したが……。久蔵の隠し子騒動に端を発した事態は、千吉や玉雪、果ては大妖たちまで巻きこむ大事に発展する。好調、お江戸妖怪ファンタジイ〈妖怪の子、育てます〉第4弾!
  • 病院の怖い話
    -
    「病院」に纏わる傑作怪談集! 「あっ、これは死に顔なんだ。どの表情で絶命するか、最期の☺を見せているんだ」 絶叫、号泣、憤怒、困惑、苦悶… 入院患者の百面相ルーレット 収録作「ルーレット」黒木あるじより 病院には怖い話が多い。生と死が隣接する場所ならではの、人智 を超えた何かが潜んでいるからか―― ・危篤状態から持ち直した患者の奇妙な変化「今際の際にて」(渡井 亘) ・あの人そろそろだね、ベテラン看護師が言うと…「スリーアウト!」(Dr.マキダシ) ・患者の白目を視診したときに覚えた違和感「百パーセント」(神 薫) ・脳梗塞を発症し入院している高齢女性の奇妙な行動と驚愕の真相「左側のミチル」(雨宮淳司) ・学生時代に世話になったと新人看護師から言われたが…「チョイ借り」(小田イ輔) ・父の跡を継いだ病院で起きた患者のクレーム、その原因は…「人柄と腕前」(黒木あるじ) ――など、書き下ろし24編を含む選りすぐりの最恐作の数々
  • プレイバック
    -
    私立探偵マーロウはある弁護士から駅に着くひとりの女を尾行し、その宿泊先を報告せよと依頼される。目的は知らされぬまま……。彼は列車から降りたった女を尾行するが、彼女は男につきまとわれ、どうやら脅されているらしい。ホテルにチェックインした女は、そこでも男につきまとわれていた。マーロウは依頼主の意思とは無関係に女の秘密をさぐろうと接触する。すると彼女は夜中に、バルコニーに男の死体があると助けを求めてきたが、マーロウが行くと死体は消えていた。何が起きたのか? この女は何者なのか? チャンドラーの実質的遺作!/解説=堂場瞬一
  • 予言怪談
    4.0
    それは希望か?絶望か? 予知・予言・予兆・予感… 気鋭の14人が紡ぐ、未来が見えた人の怪異譚52話! 2025年の大災難説に震える現代人に贈る異色の怪談集。 ●夜馬裕 ある女性の血筋に眠る特別な力と、過去と未来の死を見せる曰くつきの雛人形…「匂い雛」 ●響洋平 2013年当時に2020年の東京オリンピックが見えないと予言した能力者…「本物」 ●雨宮淳司 曰くつきの呪物、正八面体の易サイコロが告げる中国・ロシアの今後の行く末…「骰子」 ●郷内心瞳 始まりは予知夢? 祖母が視た夢、母が聞いた怪談が孫世代に具現化する…「アサクラ」ほか ●田辺青蛙 実をつけると必ずその翌年に戦争が起きる〈ならずの柿〉。2023年は…「戦争を予言する柿」 ●吉田悠軌 四国のある一族が行っていた籠占い。籠を頭に被って回ると編み目から未来が視えて…「籠目」 ●西浦和也 東北、九州、北海道と大地震を幾度となく予見し家族を救ってきた妻。その不思議な能力とは…「虫の知らせ」 ●朱雀門出 深夜、水槽の前に立ちぶつぶつと単語の呟きを繰り返す夫。やがてそれは事象としてやってきて…「水と空気のお告げ」 ●住倉カオス 人の死に様が見えると言っていた祖母が大事にしていた形見の鏡。鏡で自分の死に様を見てしまうと言うのだが…「最期の顔」 ●田中俊行 故人が遺した大量の写真。釣りクラブの仲間の顔につけられた青い×印の意味は…「鳥居さんの話」 ●幽木武彦 霊のみならず神と話ができる能力者の女性。神社の隣のの会社が危ないと言うが…「神勢調査員」 ●松岡真事 入居者の死期が分かってしまう老人ホームの職員。お迎えが近い人の後ろに立つのは…「ひだりうしろ」 ●夕暮怪雨 祭壇の遺影と目が合ってしまう夢。遺影に写るのは生きている親族だが、その後死が…「祭壇の写真」 ●ホームタウン 9.11の同時多発テロ事件。発生の数時間前にニュースで見たという体験者が複数いて…「さざ波」 ほか、収録。
  • 青の中へ
    -
    1巻1,320円 (税込)
    大切なあなたに、とっておきの「青」を。 調色師の紫衣は、ステンドグラス作家の父が生前作りたくても作れなかった「青色のガラス」を求めていた。 そんな中、出張で訪れたドイツのシュテファン教会で、とある青年と運命の出会いを果たす。 急速に惹かれ合う二人だったが、彼には重大な秘密があった―― 家族の絆や運命の糸が絡み合い、時を越えて再び交差するとき、世界は青で満たされる。 人間の心の機微を繊細な言葉で紡ぐ、愛と成長の物語。

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  • ねぇ!ばぁば
    -
    1巻1,320円 (税込)
    人生の限界を超えた力強さと希望を見出すヒントがここにある。 幼少期から学生時代、そして二度の結婚生活や離婚後の苦難、さらには長年にわたって患った腎臓病と人工透析についてまで、波乱に満ちた人生のエピソードを明るく綴る。 腎臓病や人工透析に関するリアルな描写は、知識を深めるだけでなく人生の喜びと苦難を受け入れ、前向きに生きることの大切さを教えてくれる。 自分の限界を超える力強さと希望を見出し、より良い人生を送るためのヒントを記したエッセイ。 ■まえがき ■ある日曜日 ■昭和30年・40年代の下町 ■初婚でのつまずき ■二度目の結婚、そして離婚…… ■新しい生活と子供たち ■腎臓病の悪化 ■入退院を繰り返す日々 ■いよいよ人工透析導入へ…… ■希望を求めて石垣島へ ■夢に見ていた出会い ■東日本大震災の日に…… ■夢だった深夜透析と新しい挑戦 ■失敗から得た学び ■ハンデがあっても働ける ■わたしには3人のばぁばが…… ■両親の教え ■腎臓病で悩んでいる方々へ ■自分が大人になって ■あとがき

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  • 私の描いた看護記録
    -
    1巻1,320円 (税込)
    仕事に、恋に、友情に全力投球! 新人看護師の日常を描いたお仕事小説。 行本総合病院で新人看護師として働く、24歳の石原智美。 目の前の患者に向き合いながら、忙しくもやりがいのある日々を送っていた。 最近、先輩看護師の千登勢と内科医・小元の関係がなにやら気になる。 とあるきっかけで二人の秘密を知った智美は、揺れ動く胸の内で何を思う――? そして、ラストに待ち受ける大災害、命をつなぐ決死の救護活動の行方は。 プロローグ 第一章 患者急変 第二章 看護師へのルーツ 第三章 初恋と看護学生時代 第四章 憧れのナースのはずが 第五章 新天地での謎 第六章 新たな仲間たち 第七章 クレーマー患者と自殺未遂患者 第八章 新事実と懺悔 第九章 風邪からの訪問 第一〇章 噴火災害! エピローグ

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  • 怖い日本の名城
    -
    1巻1,320円 (税込)
    日本のお城には怪異がいまも巣食っている 全国各地の城にまつわる怪奇現象の数々を厳選収録した歴史怪談集! 北は北海道から南は沖縄まで、日本全国各地の城で起きた恐怖体験談を怪談作家が集い綴った歴史ミステリー裏ガイド 八王子城(東京)…武士や現代の幽霊も蠢く都下最恐の城 大阪城(大阪)…武将の霊も…。怪奇現象が頻発する名城 弘前城(青森)…花見の時季に姿を現す鎧武者の男 姫路城(兵庫)…日本初の世界文化遺産には怪異が巣食う 松前城(北海道)…訪れる者を襲う耳塚の怨念 浦添城(沖縄)…ハクソーリッジで蠢く日本兵 ――など、全18城掲載。 甦る歴史の恐怖! 城が舞台の怖い話
  • ひとりで生きてゆけるかな
    -
    1巻1,358円 (税込)
    波瀾万丈の半生を歩み続けた著者が贈る 道標のようなメッセージの数々―― 自分らしく生きるヒントが満載のエッセイ集 女性としての生き方や働き方が多様化している現代だからこそ読んでもらいたい一冊。

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  • 心に秘めたオパールは虹色の輝き
    -
    磨くほどに輝く宝石のような心を持った全盲の少女・珠輝。 人と分かり合えない孤独の中で、“未知”に指先で触れて見た世界を描き出した、自伝的小説。 ジュエリー作家・桐山勇三氏 推薦 「生まれながら一筋の明かりも無い事としっかり向き合い、このような素晴らしい自伝を書き上げた珠輝さんの勇気と行動力に敬意を表します」 昭和二十二年、夏。丸山家に生まれた元気な女の子・珠輝は、両の眼球のない子どもだった。 “人と違うこと”で周囲の人間や親族からも理不尽な扱いを受ける子ども時代は、彼女にとって苦難の日々だった。 しかし、輝きを決して失わない心を持つ珠輝は、いつしかかけがえのない存在に囲まれていき――。 強く、しなやかに生き抜く姿に心揺さぶられる、実話をもとにした物語。

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  • 貞さんがゆく 父VS娘 爆笑介護バトル日記
    -
    愛があるから笑いが生まれる 97歳の父を介護する60歳をすぎた娘が著者。介護される父の視点で介護生活を書いてみたというエッセイ。ユーモアあふれるタッチに、クスリと笑わされ、しみじみと心があたたまる。

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  • 明日も生きるあなたへ
    -
    1巻1,567円 (税込)
    人生の満足度は、どれだけチャレンジしたかで決まる! 孤独死、墓じまい、家じまい、発達障がい児の子育て…… さまざまな困難を乗り越えてきた著者が語る、 後悔しない人生を 送るためのヒントが満載の自叙伝! 命とは何だろう。生きるとは何だろう。ある日、突然、別れを迎えるという事実。 それは私たちが生まれたその瞬間から背負った宿命。 明日、大切な人と永遠の別れを果たすことになったとしても、後悔のない余生を送るために一瞬、一瞬を大切に丁寧にいきていくことが今を生きる人間の宿命でもあると思います。

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  • I am…
    -
    1巻1,567円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 私は 私は私を見たことがない。しかし、私は確かに私の中でお前として存在するのだ。 お前は私だ。しかし、決して私と同一の私ではない。では、この私は――。 存在、価値、感覚、天地万物に鋭く切り込む奇警な作品集。

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  • なぜあなたの痛みはがんばっても消えないのか? 現役はりきゅう師が教える「痛み」のメカニズム
    -
    1巻1,567円 (税込)
    「痛くない」をあきらめない 頑固な肩こり・しんどい腰痛・辛い痺れ…… どうがんばっても緩和しないその痛み、あなたが悪いわけではありません。 ただ、痛みの原因を知らないだけ。 「どうして痛くなるのか」を知れば、「どうすれば痛くならないか」が見えてきます。 患者さまの痛みに向き合い続ける現役はりきゅう師が、今まで誰も教えてくれなかった痛みの原因と対策を、誰よりもわかりやすく解説します。 自宅でできるセルフケア&ストレッチも収録! ■目次■ 第1章 痛みの原因を考える・「なぜ痛くなるのか」を知ってほしい 第2章 姿勢について 第3章 ケガの予防・日常の中に潜む危険 第4章 痛くなる部位別、痛みの原因と対処 第5章 鍼・灸ってなんだろう 第6章 鍼灸院に行く際に知っておいてほしい基礎知識 第7章 東洋医学と西洋医学 第8章 おうちでできるセルフ鍼(はり)・お灸&ストレッチ

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  • あわら温泉物語
    -
    1巻1,567円 (税込)
    度重なる地震や大火から、北陸の人々は必ず立ち上がってきた――。 明治時代から続く福井県の名湯での実話を基にした、悲運からの再生奮闘劇! 青く晴れた日、大きな赤がすべてを飲み込み、その旅館には2つのシンボルだけが残った。 日本一の泉源数を誇るが故に、それぞれの旅館が独立していて助け合うことの少なかった温泉街。 「このままではいけない」それに気づいた人々が、老舗旅館の焼失を機についに動きだした。一人は社長、一人は議員、一人は女将として……。 地元の未来を思う気持ちが重なって作る、新しい”あわら”の形とは。

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  • 天使のように僕は死んだ
    -
    1巻1,567円 (税込)
    人生、そんなに甘くないわよ! 善人にも悪人にも、まさかの大どんでん返しが待っている。 愛すべきキャラクターたちから目が離せない、愉快痛快な短編集。 「GTRはゴー・トゥー・リボーンのこと。元の世界に生まれ変わるってことなんだ」 天国で何不自由なく暮らしているトオルのもとに舞い込んできた、人生やり直しのチャンス。 死に別れた最愛の妻に指輪を手渡すべく、GTRを賭けた「禁断のクイズ大会」に参加することに―― トオルは無事に元の世界へ戻ることができるのか。そして、最後に明かされる衝撃の事実とは。 表題作「GTR(天使のように僕は死んだ)」ほか、ユーモアたっぷりな全4編を収録。

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  • この子ばっかしゃ
    -
    やればできる!なんでもできる!! 誰かが否定的な意見をいうと、 どこからともなくその言葉が飛び出した。 戦後の誰もが追い詰められたように突っ走り、駆け抜けた時代。 貧乏だろうが裕福だろうが、自分次第で道は開ける。 選択肢が溢れ返る今の時代を生きる私たちの目に、 主人公ケンの行動力は、 どのようにうつるのか。 未知なる道への一歩を踏み出すとき、 勇気と焦りの狭間で揺れる人々へ捧げる物語。

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  • 日々の外来 院長室の随想録
    -
    東洋医学の臨床医であり文学にも精通する著者が書き綴る、珠玉のエッセイ集。 「先生、長生きすることはきついことですよ」 ハッと驚く患者さんの言葉、詩歌から読み解く長寿の心得、若者にも知ってほしいこころの健康。 変わりゆく時代、こころの機微、身体のしくみの奥深さ。 80年の人生、開業してから42年の思索を瑞々しく記した一冊。

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  • 脳卒中からの脳細胞の新生 広く、浅く、こだわり教員の生きざま
    -
    ヒールになってもいい、もっと言いたいことを言おう。 一度は死の淵をさまよったが、なぜか生きていた。 思い通りに体を動かせない葛藤と闘う中で、唯一自由にできたのは「主張」すること。 実体験をもとに、教育や医療現場の諸問題を一刀両断した痛快エッセイ。 2020年の夏、突然の脳卒中で倒れ、奇跡の生還を果たした著者。 半身不随となるも、彼は「意地でも治す」という強い意志で完全復活を目指す。 教員として、そしてリハビリを通して感じた障がい者としての人生とその思いを切れ味鋭く綴る。

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  • 薬食同源
    -
    命の糧としての「食」を考える がんや高血圧、糖尿病など、生活習慣病が年々増加している日本。 病気を予防するため、どのように食生活を改善するべきなのか。 健康な毎日を過ごすヒントがつまった、現代の養生訓。 年を重ねても若く美しく、健康で長生きするために欠かせない、体によい食材と栄養素。 一方で、偏食や過食など、摂取の仕方によっては有毒となり、悪影響を及ぼすことも。 各食材の持つ効果や含まれる栄養素、それらをバランスよく摂取するための基礎知識を、 根茎菜類、果実類、調味料、飲料など様々なジャンルから徹底解説。

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  • 彷徨える日本史 日清、日露、太平洋戦争『大東亜共栄圏構想の目算』
    -
    段階(ステップ)を踏んだ共栄圏構想 「八紘一宇」「アジアの解放」の名のもとに 朝鮮統治に始まり、太平洋戦争に至るまで、 なぜ日本は、戦争を続けざるを得なかったのか? 欧米列強の植民地政策と東アジアの地理的要件から ひも解く、シリーズ第五弾にして完結作。

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  • ちいさな しまの とりの おはなし
    -
    今、日本で絶滅に近い固有の鳥ってご存じですか?それが小笠原諸島に生息しているオガサワラカワラヒワなのです。日本で11番目の新種とされていますが、同時に絶滅寸前であることも分かりました。 本土のカワラヒワと比べると体は小さく、くちばしが大きいのが特徴です。 1995年頃から年々減少傾向を示し、母島列島でも近年急速に数を減らしています。まずこの現状をより多くの人たちに知ってもらいたいと思い絵本を作りました。
  • 中国行きのスロウ・ボート
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    夏の芝生、雨の午後。その手触りは決して褪せることがない―― 〈これが記念すべき、安西水丸さんとの初仕事〉 村上春樹の最初の短編小説集を当時の装幀のまま単行本で復刻。 復刊に寄せて、著者による序文を新たに収録。
  • 闇医者おゑん秘録帖 碧空の音
    3.8
    わけありの女たちを診療するおゑんの許へ、何かを極度に怖れている妊婦が訪ねてきた。彼女は目を血走らせ、十両を差し出しながら言った。「お願いします。この子を産ませてください」と――。 後日、吉原惣名主に依頼され診ることになった女郎も、奇矯な妊婦だった。大店の主人に身請けされることが決まっていて、その子を身籠っていながら、「産みたくない」と叫びながら自死しようとしたのだ。 彼女たちは何者で、何故、一人は出産を望み、もう一人は出産を拒否するのか? 疑念がきざしたおゑんは、遊女連続死を調べる過程で親しくなった吉原の用心棒・甲三郎や薬草に詳しい末音らの力を借り、その謎に迫ろうとするが……。 「読売新聞オンライン」人気連載、待望の書籍化。
  • 神秘的じゃない女たち
    -
    ★第6回「書店員が選ぶ今年の本」選出(自己啓発・経営、経済、科学部門/韓国書店組合連合会発表) ★寄せられた賛辞 “女性の経験と共にあるさまざまな議論が複雑に入り混じった科学の話を読んでいるうちに、私自身も、科学と女性が出合うことで、目の前の壁を飛び越えられる日が来るかもしれないと夢見るようになった。”――キム・チョヨプ(韓国SFの俊英) “我々が今まで男性の立場から科学をしてきたことに気づかされた。(…)女性が参加し、女性の観点で創造されるフェミニズムと科学技術の研究は人類の希望だ。”――チャン・ハソク(科学史・科学哲学者/ケンブリッジ大学教授) ★本書の内容 受精は、能動的な精子が受動的な卵子を捕獲する過程ではない。 卵子凍結はあるのに、男性のための精子凍結がないのはなぜ? アシスタントロボットが「女型」である理由とは? 本書は、かつて科学者になる夢をあきらめた著者が、フェミニズムと科学技術社会論に出合い、憎んでいた科学と「和解」し、女性の観点から科学を見つめ、科学の観点から女性の体と経験を理解しようとした思索の軌跡をまとめたものだ。 “私は、科学と分かり合えなかった経験のある人たち、そのせいで科学の本にはなかなか手が伸びないという読者を思い浮かべながら本書を執筆した。ほかでもない、私がそういう人間だったからだ。”(「はじめに」より) 本書の探究は、「子どものような純粋無垢な好奇心」からばかり出発するわけではない。その出発点は、卵子凍結について悩むことかもしれないし、高校を卒業してすぐに受けた二重手術かもしれない。うつ病になること、摂食障害になること、妊娠とキャリアについて考えること、無責任な父親について考えること、かもしれない。さまざまな要素が混ざり合う、複雑な個人の暮らしから、本書は話を始めていく。 客観的で普遍的で価値中立的であることを装いつつ、じつのところ女性について無知だった科学にかけられた「呪い」を解き、「よき友」として付き合っていくためのエッセイ集だ。同時に、理系への進学を検討している学生や、その子らを見守る大人たちにもおすすめしたい。 “科学が本当の意味で変化するためには、賢い女子学生ではなく、平凡な女子学生こそもっと必要なのだ。(…)科学者や工学者になりたいという女の子や青少年が周囲にいたら、めいっぱい励ましてあげてほしい。(…)「実力さえあれば女でもなんだってできる」といった言葉の代わりに、「今までそこそこしか勉強してない男子学生だって科学者になれたし、科学界の80%に所属できているんだよ」と付け加えてあげてほしい。”(「おわりに」より)

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  • 感傷ファンタスマゴリィ
    5.0
    十九世紀末のフランス・パリ。職人ノアは、故人の姿を見ることができる特別な幻燈機の製作を得意としていた。新たな依頼人は、鏡だらけの奇妙な屋敷で暮らすマルグリット。五年前に亡くなった彼女の妹シャルレーヌの過去を読み解くうち、ノアは姉妹の秘密に呑み込まれてゆく……。SFと幻想が融合した世界を紡ぎ続ける著者、待望の第二作品集。/【目次】感傷ファンタスマゴリィ/さよならも言えない/4W/Working With Wounded Women/終景累ヶ辻(しゅうけいかさねがつじ)/ウィッチクラフト≠マレフィキウム/解説=高原英理
  • ある晴れたXデイに
    -
    非行の果てに死んだはずの養子に怯え、戸締まりを厳重にする妻。夫との会話から見えてくる真実とは……(「雪解け」)。知らぬ間に手脚に痣や傷が増えていく会社員の女性。親指の付け根を切ってしまっても気づかず、すねを拳骨で打ってもまったく痛みを感じない。自己観察を続ける彼女の生活は、どんどん異様になっていき……(「火中の足」)。広告塔に大きな写真が貼られ、新聞でも連日報道された、行方不明の少年を探すことに取り憑かれた女性は、その少年を見つけたのだが……(「幸せでいっぱい」)。町が消え、家も、学校も、図書館も、なにもかもがなくなる。みんないなくなり、あとは地を這う人間の残骸がいるだけ。――世界が滅亡するXデイが気がかりで、ある母親はその日に起こるはずのことについて詳細な手記を執筆する……(「ある晴れたXデイに」)。日常に忍びこむ幻想。悲劇と幸福が結びついた人生観。歪で奇妙な家族たち。戦後ドイツを代表する女性作家による、『その昔、N市では』に続く全15作の傑作短編集!/【目次】雪解け/ポップとミンゲル/太った子/火中の足/財産目録/幸せでいっぱい/作家/脱走兵/いつかあるとき/地滑り/トロワ・サパンへの執着/チューリップ男/ある晴れたXデイに/結婚式の客/旅立ち/訳者あとがき
  • ブルックナー譚
    -
    泥臭い野心と権威への追従――。残念に生きたその人は、いかにして巨大かつ精緻な交響曲を生んだのか? 21世紀の今、多くの聴衆に支持され、時代と響き合うに至った作曲家の実像。その生涯から場面(エピソード)を小説化、事実記録(伝記)と組み合わせたハイブリッド評伝。【ブルックナー生誕200年記念企画】 *目次より 序 第一章 出生から教師時代まで(1824-1855) 第二章 リンツでの修業時代(1856-1868) 第三章 ヴィーンでの苦難の日々(1868-1878) 第四章 遅れに遅れた名声(1879-1889) 第五章 晩年(1890-1896) エピローグ 死後の名声 後記
  • 歌集2001年
    -
    1巻495円 (税込)
    「雪の舞う二〇〇一年元旦に今年こそはと思うことあり」。その時代の息吹を詠み、常に心に響く一首を求め、激動の一年を静かな言葉で綴る歌人の深い眼差しが人々に親しみやすさを届ける。日常の瞬間から歴史の転換点まで、読む者の心に寄り添い、共鳴する歌の数々から、静かな力で私たちの生きる時代を照らす、ふりかえる時間たちとして、2001年を纏めた歌集。
  • 殻を捨てよ
    -
    1巻495円 (税込)
    万年平社員の倉元信二は、間もなく定年を迎える。退職後は好奇心のままに人生設計を立てたいと思う。休暇を取って試してみることに…。朝いつもの時間に家を出、駅の改札口は素通りして公園のベンチへ。次第に激しくなる通勤ラッシュの靴音に背を向けると、ゴミ籠の中を漁る男が目にとまった。目が合うと笑顔で「隣、いい?」と言う。様々な人と出会って不可思議な日常世界を描く物語。
  • 今語りつがねば、書き残さねば
    -
    戦中、家族で満州に渡った著者は、そこで敗戦を迎える。母と兄を亡くし、苦労して日本に引き揚げてきたが、一家そろって暮らすことはすぐには叶わなかった。やがて新しい母を迎え…。戦中と戦後、両親のこと。そして、夫との出会いと、夫と訪ねたヒマラヤ旅行記。子や孫たちに知ってほしいと、書き残す。同世代の人には懐かしく、若い人には貴重なエッセイ。
  • シンプルライフ
    -
    ずっと覚えている子供のときの出来事がいくつもある。それは今は両親との思い出となっている。大正一年生まれの父は破天荒な性格で、面白エピソードに事欠かない。母は堅実な性格で頑張り屋。仕事も家庭のこともきっちりしている。父と母はどのように生きてきたのか。そして性格が正反対ながら恋愛結婚をした二人は、娘と息子を持つ。その家族の日々を娘が描く。
  • そしてこの心地よい風に吹かれ続けて
    -
    1巻594円 (税込)
    僕はこの12年、娘の誕生日と命日に欠かさず墓参りをしている。妻であった彩香もまた此処を訪れていることには気づいていた──。社内で出会い、順当な付き合いを経て結婚した僕ら。やがて娘が生まれ、幸せな日々が続いていくものと思われたのもつかの間、二人は愛娘を事故で喪ってしまう。すると彩香と義父は僕を遠ざけようと画策し……。家族の崩壊とその再生を描いた静かな愛の物語。
  • とおりゃんせ
    -
    1巻594円 (税込)
    田舎の乗り合いバスに、偶然乗り合わせた人たち。思い思いに過ごしていたが、バスがスリップしてしまい…!?『乗り合いバス』。田舎町の外れに棲んでいた洋介は、祖父の作った茶筒を不注意で傷つけてしまい問屋に返品されたことを言い出せずにいた…『てるてる坊主』。サハリンに渡ったクニさんの話『とおりゃんせ』他、人の優しさや冷たさ、生きることの切なさを綴った5作の短編集。
  • 【文庫】秀長さん
    -
    尾張中村郷で農夫として静かに暮らしていた小竹は、兄・日吉の嘆願を受け、織田家への奉公を決意する。そこから、秀吉・秀長兄弟の伝説がはじまった。誰よりも家臣と領民、そして平和を愛した男が生涯をかけた夢とは? 秀吉の天下統一を影で支えながら110余万石の大大名に上りつめ、「天下の調整役」として名をはせた、豊臣秀長の波乱に満ちた生涯を描く!
  • あたり屋 ~Crash for cash!~
    -
    1巻693円 (税込)
    会社をリストラされた主人公が、ひょんなことからあたり屋となり、生計を立てていく。ある日、主人公の車にぶつかる様子が映画関係者の目に留まり、スタントマンへとスカウトされる。その誘いを受け入れ、恋人もでき、新たな人生を歩み始めた矢先、主人公に忍び寄るのは警察の捜査の網だった…。主人公の運命やいかに? ほか「一発逆転男」も収録。
  • あのセミはきっと夏が知りたい
    -
    1巻693円 (税込)
    「扉を開け、中をのぞき込むと、僕と同い年ぐらいの女の子が一人ベッドに座り本を読んでいた。(中略)しばらく彼女から目を離せずにいると、本から顔を上げた彼女がこちらを見た。突然目が合ったものだから、慌てふためいた僕は何も言わずに扉を閉めようとした」(本文より)。外に出て夏を知ってみたかった少女とともに、つかの間、煌めく大切な時間を過ごした少年の暑い日々を描く。
  • 一生は価値があるのだ 一度の人生をがんばろう
    -
    吉田兼好のように、よしなしことを徒然に書いていければいいのだが、昨今の日本を取り巻く諸々の現状を鑑みるに、齢九十の著者にとっても、義憤に駆られることばかりで筆舌に尽くしがたい。アウトローな国々の非人道的な所業をこのまま見逃していいのか。日本人である限り、是が非でも知るべきであり知らねばならないと思う。そういった現実を踏まえつつ著者の人生観を語ったエッセイ集。
  • 咄嗟の契約/とり
    -
    1巻693円 (税込)
    一途な性格の青年が直面した出来事を発端に、その隣り合わせの関係性をさり気なく綴り「生」と「死」とは何か、を改めて考えさせられる短編小説集。アパートに住む男が、偶然目にした事件を取り上げた『咄嗟の契約』、食肉処理場に勤める男の日常から、突然現れたカメラマンとの出会いに心打たれ新たな旅立ちを決意するまで描いた『とり』の掌編2作と詩3編を収録。
  • よく遊んだ
    -
    私は鹿児島で第三子として生まれた。姉兄を赤痢で亡くしたことから、両親は私を大切に育ててくれた。父は勉強しろとは言わず、母は家と家族をしっかりと守った。父の仕事の関係で引っ越しの多い家庭ではあったが、その中で私は伸び伸びと育った。今の子供達と比べても、遊びの多い子供時代だった。そしてそんな子供時代を持てたことを喜ばしく思う。日本がまだ大らかだった頃のお話。
  • 天風×通雲(あまつかぜにかようくも)
    -
    1巻792円 (税込)
    高校生男子の熱い友情と成長を描く学園ドラマ+心霊ファンタジーシリーズ第3弾。夏期講座や部活動、文化祭の準備に追われる笙太、諒平、昴のトリオ。さらに、病院で目覚めないままの美里の今後についても心配なうえ、病院の七不思議といわれる幽霊達も成仏してもらう必要がある。人生で一番忙しく、心を揺さぶられる夏休みを三人は駆け抜ける。笙太の保護者的霊、キワさんの謎も解明!
  • 「不条理」 神崎琉吾のサバキ師 ─魂の行き先─
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    1巻990円 (税込)
    引退した実業家・神崎琉吾のもとに、10年前に知り合った西口こずえが自殺をしたという知らせが入る。しかし、こずえが生前、神崎にあてて投函した手紙には、死を感じさせるものはなかった。不自然なものを感じた神崎は、調査を開始する。──敏腕経営コンサルタントとしての活躍する裏で、欲望に溺れ、人としての道を踏み外した者を裁く“捌き師”としての神崎の活躍を描く。
  • オートマティック
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    1巻990円 (税込)
    「山のようなプラスチックが押し寄せてきて、宴会は中止になり、三十郎は、慌てて乙姫様を連れて、陸へ帰ろうとした。しかし、乙姫様は海に残ると言い、赤と青の玉手箱を渡してきた」(『浦島三十郎』より)ときに近未来的世界観を示し、ときに現実の空気感をシニカルに漂わせる。幅広いテーマと切り口による多彩な作品をおさめた短編集。「幸せ」ってどんなカタチなんだろう・・・。
  • おにぎり村のおむすびどんとフランスパンコちゃん
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    おむすびへの愛、情熱で心の扉を開く。高級志向のフランスパンコちゃんと、手作りおむすびを愛するおむすびどん。『私、いつも高級なものしか食べないの。たまにはド田舎のおむすびも食べてみたいわ』というフランスパンコちゃんのことばに、おむすびどんが立ち上がる。異なる味覚が交わったとき、おいしさの新たな境地が開かれた。高級な味も、おむすびの魅力には敵わない!
  • サーモンの握り
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    やり手のビジネスウーマンの美里は、最近寿司屋にハマっている。今日も、部下を連れて馴染みの寿司屋へやってきた。頼むのはいつも「サーモンの握り」。それを口に入れると、信じられないことが起きるのだ。心の準備をして、そっと口に運ぶ。すると、唇に触れた途端、ちょっとエッチなあの××が…!? 粋なお寿司は大人の味。ちょっとアダルティな大人の絵本。
  • めんるいヒーロー
    -
    ラーメンとそうめんはよしくんと仲よし。いつもお昼ごはんに登場して、よしくんの食欲増進に一役買っていました。ある日、よしくんの家が火事になりました。そしてよしくんが二階に取り残されてしまったのです。ラーメンとそうめんはよしくんを助けようと、体を伸ばしてよしくんにまきつきますが……。めんるいは、ぼくらの心強い味方だよ!! 立体感あふれる絵本。
  • もぐらのまこくん
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    もぐらのまこくんは外の世界が怖くて、なかなか土の中から出られませんでした。しかしある日、まこくんは地中でキラキラ輝くものを見つけました。その美しい輝きに心を惹かれ、まこくんは外の世界に興味を持つようになりました。勇気を振り絞って、外に出てみることにしたまこくんですが……。優しさあふれるタッチのイラストとストーリーで、元気と勇気を与えてくれる絵本。
  • 葵

    -
    1巻990円 (税込)
    人の一生は出会いの連続である。苦しみを溶かす出会いもあれば、悲しみを喜びに変える出会いもある。今、社会で多発する特殊詐欺は余りにも辛い出会いである。言葉巧みに懐に入り込み、思い込みや勘違いを起こさせ、時には情けに訴え間違った解釈を信じ込ませてお金をだまし取る。辛い出会いを疑似体験する事で詐欺の撲滅を図る『高齢者を狙う詐欺』を含む全6編の短編を収録した作品集。
  • 空中晩餐会 現代短歌集
    -
    1巻990円 (税込)
    「春雪の僕は舞いつつ淋しくて一角獣の睫毛に乗った」「心臓をフリーズドライしたような紅葉ひしめく花水木です」──自然災害や社会問題など、現代社会の諸問題を織り込んだ歌、自身の生活の断片を表現した歌、虚実のあわいを彷徨する実験的な歌……。バラエティに富んでいるが、いずれも著者独特の感性が光る現代短歌350首。伝統と革新とを融合した、待望の第2歌集。
  • 心太郎
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    村の秋祭りの注目の的である剣術大会。優勝を狙う凄腕の剣士たちが集うなか、涼やかに現れたのは……。他者への優しい思いやりの心と前をしっかり見据えて物事に取り組む心、二つの心を合わせ持つ爽やかな青年、心太郎の物語。人が生きていく上で何を大切にしなくてはならないのか、どうすればそれが叶うのかを、わかりやすく教えてくれる一冊。
  • 武田最後の雄 仁科盛信
    -
    後方で指揮していた信忠にも焦りの色が出てきた。「何をしている。早く城内に突入しろ。怯むなー! 繰り出せ、繰り出せー!」信忠の声が大きく響いた。さすがは武田軍強しと信忠は感じていた。(本文より)天正十年、高遠城──。信玄の子として武田武士の矜持をもって、最期まで織田と戦い抜いた、〈信濃の誉〉と呼ばれた男の短くも見事な生き様を描いた歴史小説。
  • 恋慕情愛恋 ループする淡い恋の物語
    -
    1巻990円 (税込)
    「女性の顔を見て別れの挨拶をしたときだった。突然、高校三年の秋の廊下のシーンが甦った。(このまま立ち去るか、言うべきか……。人違いであったら詫びればよい)決断した」(本文より)。恋慕、慕情、情愛、愛恋・・・“愛”のカタチは変わってゆく、再び“あの人”と出会うために──。出会いと別れを重ねながら歩む人生。もう一度あなたが会いたい人は誰ですか?
  • おえりゃあせん
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    1巻1,089円 (税込)
    「登紀は、弱い心、コンプレックスを、お金で今まで支えてきた。それをほとんど失った今、彼女は中途失明の人にも似て、どう生きたらいいのか、自信も失い自分の生きる意味すら否定したくなったに違いない」(本文より)。叔母を支えられるのは自分しかいないと覚悟を決めた美里が、気難しくも憎めない登紀と二人三脚で歩んだ濃厚な日々を語っていく。
  • お母さん、死んでくれてありがとう 自分を取り戻す旅
    -
    ついに、その日が来た。子供の頃から待ちわびてきた日が。母が逝った。享年八十七歳。その日が来たら、赤飯炊いて祝ってやろうとか、喜びの感情が出てくるのかと思っていたが、そうでもなく、何かこれからのことを考えると不安な重苦しい気持ちがあった。しかし、「もうこれで終わり。解放される。やっと終わった」という気持ちが大きかった。(本文より)
  • ひとりしりとり ─昆虫バージョン─
    -
    一人二役の主人公が「しりとり」を繰り広げます。実話をもとに作られた親子合作の絵本。『家族でドライブ中、後部座席の二男から助手席の私に、「しりとりしようよ」とメールが届きました。「きょうりゅうだけで」「こんちゅうだけで」などバリエーションも楽しめるので飽きません。よく頭の中で一人二役でしりとりをして遊んでいたそうです。これが、本作誕生のきっかけとなりました』(本書より)
  • 愛と感謝
    -
    1巻1,089円 (税込)
    見えないものを視て感じて聞く能力「ギフト」を授かった著者は、幼少期からその能力を発揮。左手のエネルギーで母を治癒し、能力者であった祖父が宣言通りに寿命を終える様子を見るなど、不思議な体験をしてきた。また、3回の結婚、3世帯同居など、周囲の人の魂を視る能力があるが故の孤独、苦しみもあったが、現在の夫と幸せな日々を送る今、どんな時も「愛と感謝が大切」と綴る。
  • 行くぞ、チロ!
    -
    山奥の牧場で、お父さんとお母さんと幸せに暮らしていたチロ。チロは白いモコモコした毛で、両耳と背中の模様が茶色い。毎日牛たちと一緒におもいっきり走りまわり、雪の日は道もつくってしまう。自由気ままなチロの平穏な牧場での暮らしが、ある日……。「キミはかけがえのない家族─」という思いを込めた飼い主とチロとのふれあいを描いた絵本。
  • 詩集 若柳
    -
    1巻1,089円 (税込)
    「喜び」「悲しみ」「哀れみ」を感じる心が詩の発露。詩心の尊さは生きるうえで大切にすべきこと。そんな思いを抱き昭和11年に発刊された詩集を、ここに復活させ後世に伝える。美しい響きを持つ詩語は不変だから──。「榮枯盛衰世の習ひ、/我も一度はあなる身か。/葉陰に集く千々の虫の/奏でる歌の侘しさよ。/訪ふ風にはらはらと、/落つるは櫻の涙雨。」(『涙雨』抜粋)
  • 植物随想 花月記(はなげっき)
    -
    1巻1,089円 (税込)
    精神科医であり植物愛好家でもあった著者が、大塚製薬の月刊PR誌『大塚薬報』に1962年から1年間連載していたエッセイ「花月記」をまとめた。著者は、牧野富太郎博士に深く傾倒し、収録された植物に関する楽しい蘊蓄やエピソードの随所に、牧野博士へのオマージュが感じられる。本業は医師でありながら植物学者顔負けの博識ぶりが披露され、四季の花や木を新たな視点で楽しめる。
  • 随想 心のほとばしり
    -
    1巻1,089円 (税込)
    子供の寝息が聞こえる頃に分厚いノートに書き綴った様々な思い─折に触れて紡ぎ続けてきた言葉。「母」という女性の立場にこだわり、「母」を根底にまとめた34篇の随想集。私が何故、「母」という女性の立場にこだわり、「母」を根底にこの随想をまとめたのかは、今から六十一年も前に出会った、一人の女性との約束にあります。(「あとがき」より)
  • 言葉の出ない王子様
    -
    とあるカエルの国で王様とお妃様の間に子供が生まれ、「タケル」と名付けられました。タケルは大事に育てられましたが、話すことはできませんでした。王様はそんなタケルを温かく見守っていました。彼が青年カエルになったころ、水田に恐ろしい病気が流行りだしました。皆がバタバタ倒れていく中、タケルは──。障害を持っていても関係なく活躍できる社会を目指そう、と訴える絵本。
  • LogosとRhema 書かれたみことばロゴスと語られたみことばレーマ
    -
    1巻1,188円 (税込)
    悩み苦しみ、希望を失いかけている方に、一つの大きな転機となり助けになるように──クリスチャンの著者が強い願いを込めた詩集。過去と共に生きること、希望の大切さ、愛への気づき、「死」までの生き方、新しい人生の始まりなどをテーマに50編を収録。「あなたを助けたい人がいる/あなたと共に歩きたい人がいる/あなたが心の窓を開けるのを/ずっと待っている人がいる」(「はじめに」より)
  • タヌキのタヌ「ありがとう」
    -
    3兄弟の子ダヌキとお母さんタヌキは、なかよく暮らしていた。ある朝、ピンチがおとずれて、「おかあさんを たすけなければ!」と、切羽詰まった末っ子「タヌ」がイノシシにとびかかった! 勇敢に立ち向かった結果、けがをしてしまった末っ子「タヌ」。家族みんなが心配する中、タヌは……。タヌキ家族を通して、相手を思いやる気持ちの大切さを描いた絵本。
  • ハナちゃんとまじょの学校
    -
    魔女の学校に通う一年生の女の子ハナちゃんの、何でもない一日の様子を描いた絵本。ハナちゃんは幼馴染のさっちゃんと一緒に通学している。魔女の学校では、魔法のくすりを作ったり、みんなでお昼ごはんを食べたり、ホウキで空を飛ぶ練習もある。魔女になれるよう様々なことを学ぶ毎日を、「明日はもっと楽しい日にしたい」と前向きに捉えるハナちゃんは、読者の心も明るくし、希望をもたらしてくれる。
  • ユメの夢
    -
    10歳のユメちゃんは、名前の通り、夢を見るのが大好き。しかも不思議な夢を見ることができます。そのひとつが、動物になれる夢。ユメちゃんが「犬!」と言うと夢の中で犬になり、犬が暮らしの中でどんな気持ちでいるのか、どんな風に考えているのかがよくわかります。いろいろな動物になってみたユメちゃんが、たどり着いた思いとは……。子どものがんばる心を育む、やさしい絵本です。
  • 思い出は横浜駅西口から
    -
    青春も、初恋も、思い出は全部「ヨコハマ」からでした……戦後のにおいがまだ残る昭和20年代。焼け跡の中から人々はたくましく立ち上がり、横浜も、横須賀も、目をみはるスピードで復興を遂げていきました。そんな時代とともに生き、多くの出会いと別れを経験した著者による「思い出アルバム」。あなたの横浜の思い出とともに、ご堪能ください。
  • 時を紡いで
    -
    1巻1,188円 (税込)
    西洋の古楽器演奏を趣味とする穏やかな夫と、社交的で働き者の妻。娘と息子はそれぞれ巣立ち、東京に暮らす孫の成長を楽しみとする二人の平穏な生活は、大地震によって一変する。友人たちとの別れ、見えない放射能への恐怖、住み慣れた我が家を捨てる苦しみ…。未曾有の被害をもたらした東日本大震災に被災した福島県の夫婦をとりまく環境の変化と周囲の支えを、リアルに描いた1冊。
  • 百日紅
    -
    男性と同等以上に働いているのに、加えて家事一切も女性が担当せねばならぬことに理不尽さを感じた著者は、農協を通じて女性の権利獲得のために一石を投じたいと考えた。その後、全国JA女性組織協議会会長を務め、女性の地位向上のために尽力。卒寿を過ぎてから回想した個性的な姑との思い出や日常のエピソードからは、百日紅の花のように鮮やかな著者の人生が感じられる。
  • 明日、海まで走ろう
    -
    1巻1,188円 (税込)
    「施設に入ってもらえば、今までと変わらない生活が続けられる。それにずっと自分は我慢をしてきたのだ。それなのに、さらに永遠に介護をしなければならないのか──。考えるだけでゾッとしてくる。妹の言うとおりだと思った。これからは夫が我慢する番だ」(本文より)。夫婦関係や人とのつながりを丁寧に描出した情趣あふれる表題作、ほか二編を収載。
  • 饒舌な枝たち
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    御年97歳を迎える筆者が、細やかな筆遣いと上質な語り口で綴った半生記。遠い記憶を鮮やかに呼び覚まし、人生というものがまさしく有為転変そのものであることを普遍的に指し示している。筆者の半生がそのまま終戦にいたる日本の近代の歩みと歩調を合わせているという意味でも、本作は21世紀に生きる私達をも薫染する、かけがえのない贈り物である。
  • (百花繚乱)暇人クラブ ふぁいなる ~地底の太陽とビリケンさん之巻~
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    1巻1,386円 (税込)
    「馨子から初代ビリケン、TARO君から『地底の太陽』と、立て続けに捜索依頼を受け、一週間余り経った。僕たちは連日、ここ大阪新世界のド真ん中、通天閣下の雑居ビルにある、『イマジンクラブ』のオフィスで額を突き合わせている」(本文より)。行方不明のふたつのお宝を探し出すミッションを任された「暇人クラブ」の面々は、二手に分かれて捜索を開始する。
  • 「気付き」がその後の人生を変える
    -
    1巻1,386円 (税込)
    「自然環境の保護事業」「自然エネルギーの活用ビジネスモデル」「認知症予防教室運動」「ベンチャー企業の応援」ほか八つのライフワークを持つ著者。幼い頃から独立心、好奇心が強く、七人の兄たちとは違う人生を歩むと決心。大学三年生の時に、人や土地の縁も得て、北海道で貸自転車業を始める。今もアイデアが尽きない八十代の自分史&意見、「気付き」集。
  • さっちゃんの物語
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    1巻1,386円 (税込)
    子どもの頃からお転婆で勝気な咲千子は、努力を重ね、教師になる夢を叶える。子どもたちに愛情を注ぎ、時に悩み、てこずりながらも、天職に就いた幸せをかみしめる。一方で、家族の幸せやマイホームへの夢、自身の病との格闘など、人生には楽しみや困難、さまざまな局面が訪れる──。「今できることをすれば、必ず先に進む」「やまない嵐はない」と前向きに生きる女性の、自伝的小説。
  • 悪女の系譜
    -
    1巻1,386円 (税込)
    突然、末妹の多恵が招集した「家族会議」。その席で多恵が兄や姉に突きつけた要求は、自身が作った借金の肩代わりと月々の援助だった。ここから遺産相続をめぐり、泥沼のきょうだいの争いは裁判へと暴走していく。それは母&姉妹vs.長兄&次男の体も成し、「俺」にとっては悪女との戦いでもあった。家族間で繰り広げられる歪んだ相続争いと、「俺」の内面の葛藤と再生を描いた問題作。
  • 輝く、スカイブルーのドーム/実子虐待の真相
    -
    1巻1,386円 (税込)
    大人達に極めて理不尽に餌食にされ、去って行く子ども達。親、兄弟のために犠牲となった少女達の群れも、スカイブルーのドームに辿り着いた。実母からの凄惨な虐待の実態を描いた長編『実子虐待の真相』、著者の切なる願いを込めたプロローグ『輝く、スカイブルーのドーム』と併せて収載。いつの日か人類が叡智へと辿り着き、すべて子どもらが救われんことを。
  • コウノトリのいるデンマークは幸せの国? ─本と映画で北欧の旅─
    -
    本と映画でもう一つのデンマークを… ☆第二次世界大戦時、デンマークの海岸線には150万もの地雷が埋められていた──映画『ヒトラーの忘れもの』 ☆ストアベルト海峡に浮かぶスプロー島。強制的に移住させられた女性たちの暮らす収容所──『特捜部Q-カルテ番号64』 ☆アンデルセンは奥目で、分厚いまぶたと大きな鼻…容貌は醜いと評価され、奇妙で…不快感さえ…──アンデルセン博物館のパンフレット。
  • 大切な人を守るために ─私たちの力で地球の歴史を変えていこう─
    -
    1巻1,485円 (税込)
    現代の世界に目を向けると、気候変動という環境面、次に不安定な経済情勢という生活面など、このままいくと、人類や地球にとって危うい未来が見えてきてはいないだろうか。こういう岐路に立つ時代に生きている私たちだからこそ、現在そして未来の生命に対して、それを守る大きな使命を持つべきであろう。「今」の状況を知り、「今」何をすべきかわかりやすく説いた解説書。
  • 夢の夢、そして、夢のまた夢 ─グロムの子・時空彷徨い人の物語─
    -
    不思議な夢を見た。その夢を人に語ったとしても信じてくれる人はいないだろう。それほど突拍子もない内容なのだ。父・正一と子・護。二人の身体と魂が時を駆け、戦時下で苦しんでいる動物を救う。そして物語はとうとう3世代に亘るクライマックスへ。「入れ替わり」と「タイムスリップ」が織りなす、読み応え抜群のファンタジー小説。「タイムスリップを望むなら、夢を見なさい」。
  • 情誰何(じょうすいか)
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    1巻1,584円 (税込)
    ボクサーをしながら警備員として生計を立てているダイゴ。天涯孤独の彼は、親友のケンジと幼なじみのエミとの間の子ナオを可愛がっていた。しかし、ダイゴが薦めた家族旅行の帰り道、一家は事故に遭い、両親と祖母を亡くしてしまう。一人生き残ったナオはダイゴに引き取られるが、叔父という男が現れて──。孤独な青年と少年を襲う過酷な運命、衝撃的な軌跡を描く、愛の追求の物語。
  • 龍(ドラゴン)のささやき
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    大翼龍の攻撃により崩壊寸前であった人間の世界は、ドラゴンスレイヤー族の出現により危機を脱した。翼龍巨大化の謎を追う浜野高師の前に「眼輪」のシンボルが現れる。その秘密を解くことは高師が自分自身に起きた過去の災いを凝視することでもあった。それがどんなに辛くとも、真実を見極める覚悟はあるか!? 万葉諸島を舞台に不屈の探求者たちを描く本格派ファンタジーミステリー。
  • Love letter ~kyohmo ii kumoto~
    -
    1巻1,782円 (税込)
    詩集を彩るのは32枚もの美しい風景写真。それは、言葉のないラブレター。見たことのない景色、心が震えるような感動。知らなかった世界を見せてくれた愛する人に伝えたい想いが本書にちりばめられている。「風景を切り取った美しい写真/あなたから届く文字のないラブレター/シャッターを切るその瞬間/言の葉に表せぬ愛を伝えている/素晴らしい世界を教えてくれた/あなたへ」(「ラブレター」より)
  • サンデーバックナイン
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    1巻1,782円 (税込)
    少年時代から、きらめくゴルフの才能を持ちながらも、さまざまな苦難の洗礼を浴び、再起不能と言われるまでの、どん底を経験した主人公。果たして、それらの荒波をくぐり抜け成長した彼が、喝采の中、再びパターを天に突き上げる日はやってくるのだろうか。ゴルフを愛する人はもちろん、何かを成し遂げるために懸命の努力を続けている人に、ぜひ読んでいただきたい長編小説です。
  • 剣の聖刻年代記1 ~黒き鉄の進軍~
    -
    古代の神秘が数多く残る西方南部域には、「山師」と呼ばれる冒険者たちが一獲千金を夢見て集まっている。そのひとり、朱色の従兵機アー・ハークスに乗るデイルは、財宝発掘をもくろんで仲間のガデヴィンらとともに古代の遺跡「嵐の結界」に向かったが、そこで思わぬ敵と遭遇することになった。デイルの前に立ちはだかったのは、故国を滅ぼした忌まわしい黒の帝国の操兵だったのだ。ソノラマ文庫版の「黒き鉄の進軍」「仮面の挽歌」2冊を大幅な加筆修正の上、合本でおくる第1弾!
  • ゴールドマン・サックスに洗脳された私~金と差別のウォール街~
    4.0
    世界トップクラスの地位と報酬が約束されたゴールドマン・サックス。だがその実態は、金と女性に対するおそるべき強欲、嫉妬にまみれた職場だった――。同社の元マネージング・ディレクターが1998~2016年の在職期間に目撃した、ミソジニー(女性嫌悪)と人種差別にあふれる、堕ちた企業風土を明らかにする衝撃の暴露本。著者は巨額の退職金を捨てて、秘密保持契約書(NDA)へのサインを拒否。同社の内幕を告発する道を選んだ。
  • グリフィスの傷
    4.0
    からだは傷みを忘れない――たとえ肌がなめらかさを取り戻そうとも。 「傷」をめぐる10の物語を通して「癒える」とは何かを問いかける、切々とした疼きとふくよかな余韻に満ちた短編小説集。 「みんな、皮膚の下に流れている赤を忘れて暮らしている」。ある日を境に、「私」は高校のクラスメイト全員から「存在しない者」とされてしまい――「竜舌蘭」 「傷が、いつの日かよみがえってあなたを壊してしまわないよう、わたしはずっと祈り続けます」。公園で「わたし」が「あなた」を見守る理由は――「グリフィスの傷」 「瞬きを、する。このまぶたに傷をつけてくれたひとのことをおもう」。「あたし」は「さやちゃん先生」をめがけて、渋谷の街を駆け抜ける――「まぶたの光」 ……ほか、からだに刻まれた傷を精緻にとらえた短編10作を収録。
  • 怪獣が町にやって来た!
    -
    1巻275円 (税込)
    海辺の町に怪獣がやって来た。なぜ、この町に、何を目的に――。漁村に現れた怪獣を巡って起きる大騒動、やがて怪獣の目的が――。読む人の心をほのぼのとさせる怪獣悲喜劇。どうぞお読みください。

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  • Mariko and Kei Youth Dedicated to the Liberation of Asia Part 1: The Liberation of Singapore
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    1巻330円 (税込)
    The Liberation of Singapore This battle is a battle for the liberation of Asia. It is a battle to free the Asian residents who have been treated like slaves and livestock by the white people of Europe and America for hundreds of years and to return the colonies to the hands of East Asian residents. It is the East Asian Independence War. I feel sorry for the fallen comrades scattered on the sandbox, but I cannot pay much attention to the torn bodies. I have to move forward. 【目次】 Landing in front of the enemy in Kota Baru Instructions Battle of pillboxes Who is that corpse? Military nurse Mariko Fake exchange ship, Tatsutamaru Attack on Pearl Harbor Appearance of Harimao At Singora Imperial Government Statement Jitra Line Breakthrough Operation Philippines, South Sea Islands Conquest Operation Malay strategy Philippine front From Hong Kong to Malay Honeymoon and the spirit of a chow dog Maritime maneuver Shimada tank corps and Slim annihilation battle Burma Independence Volunteer Army Battle of Bataan Dawn of Burma Osome and the ronin who left the domain and his legal wife Singapore attack Liberation of Singapore Acknowledgment 【著者】 YUTAKA ANNO
  • 運命 二人の皇帝
    3.3
    明を建てた洪武帝は、孫を後継者に指名して世を去った。廷臣たちは、気弱な二代目・建文帝を守ろうと、皇族の粛清を進める。これに対し、洪武帝の四男・燕王が兵をあげた。叔父と甥、二人の皇帝の運命はいかに!? 幸田露伴の名作をリライトした中国歴史小説。
  • 見知らぬ知人
    -
    記憶にないはずの記憶が突如として脳裡に浮かぶという不思議な現象は、相手も場所も選ばなかった。誰かと会うとか、どこかに行くとか、とにかく何かのきっかけがあれば、いきなり脳裡に湧き出てくるのである。その記憶の情報量は一定していなかった。人の顔や名前、日時から場所に至るまで鮮明に思い出すこともあれば、顔だけしか思い出さないこともある。(おれは二重人格になってしまったのだろうか)おれは大いなる不安に駆られた。おれのなかにもうひとりの人格があって、おれの知らない間に行動しているとしたら?(「見知らぬ知人」より)  奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇集。 *加害妄想 *不思議な能力 *沈みゆく人間 *風呂から風呂へ *社外モニター *記憶喪失の男 *つまずき地獄 *幻覚の男 *快楽の報酬 *妻の異変 *無情の雨 *見知らぬ知人 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
  • ダモクレス幻想
    -
    得体の知れない恐怖。ぞくっとしたおれは、思わず身を震わせた。ここは、おれのアパートのトイレだ。パンツを降ろして和式便器にまたがり、ふんばろうとした途端に、殺気を感じたのである。必死に心を落ち着かせ、恐るおそる天井に視線を向ける。「うわっ。さ、錯覚じゃないっ」それは……一本の剣であった。ひと振りの剣が、その鋭い鋒(きっさき)をおれに向けて、トイレの天井からぶら下がっていたのだ。(「ダモクレス幻想」より)  奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇集。 *ダモクレス幻想 *第二走者 *挫折の果て *幸福地獄 *不運の星 *瞳の奥に… *懐中時計 *ロールプレイング・ワイフ *揺り返し *至福の時 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
  • 木造アパート・アドベンチャー
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    おれの目は信じられない光景を見ていた。巨大な広間。階段。そして、二体の一眼生物。大井の部屋の前は廊下になっているはずなのに、おれの眼前に広がっている空間は、誰がどう見ても廊下ではなかった。「こ、これは『賢者の石』だ……これだよ」彼は言い、テーブルの上に無造作に積み重ねられているゲーム・ソフトのパッケージをひとつ、おれに手渡した。(「木造アパート・アドベンチャー」より)  奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇集。 *木造アパート・アドベンチャー *超人の代償 *反逆の日 *世にも奇遇な物語 *一生に一度の日 *壁の恋人 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
  • クローン・クローン
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    「実は、クローンの研究をしているんだ」おれの耳許で囁くように言う。「ク、クローン? そういえば、イギリスで羊のクローンを誕生させることに成功したニュースが流れたけど、あれと同じようなものなのか」おれが興味津々に言うと、「ちっちっち」彼は舌を鳴らし、口の前で人差し指を左右に動かした。「あんなものは、とてもクローンなんて言えないよ。ただ同じ遺伝子を持っているというだけ。年齢の離れた双生児を人為的に作っただけじゃないか。おれたちが研究しているのは、そんなレベルのもんじゃない」(「クローン・クローン」より)  奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇集。 *天邪鬼 *シンデレラ現象 *愛しの悪妻 *ストーカー *クローン・クローン *刺青綺譚 *堪忍袋 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
  • 暗闇エレジー
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    おれに夜盲症……いわゆる鳥目の気があることは、以前から薄々感じていた。しかし、まさか聴力まで低下していたとは。鳥目ならぬ鳥耳とでも言えばいいのだろうか。正直なところ、おれは全く自覚していなかった。さらに! 驚くべきことに、明暗がおれに影響を及ぼすのは視力や聴力だけではなかった。試しに暗闇のなかで大好物の辛子メンタイコを食べてみたところ、まるで味が感じられなかった。灯りを消してトイレにはいると、大便をしても臭くなかった。暗闇で手の甲を抓っても、少しも痛くない。(「暗闇エレジー」より)  奇想天外なアイデアが満載、珠玉のショート・ショート作品集。 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
  • 続・神々のビリヤード
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    神Aは全文を、それこそ目を皿のようにして眺めるが、適切な文字列を見つけることができない。一点、気になったのは〈荒ららげた〉である。いまやほとんどの人間が〈荒ららげた〉ではなく〈荒らげた〉と言っているから、〈ら〉をひとつ取って〈投げれない〉に挿入してもよさそうな気もする。いやしかし、やはり神としては誤用を認めるのはまずいだろう。〈れ〉の挿入先については、皆目見当もつかなかった。キューを握ったまま動けずにいると、神Bが言った。「どうした。ギブアップか。なら、私が先に撞くぞ」(「続・神々のビリヤード」より)  奇想天外なアイデアが満載、珠玉のショート・ショート作品集。 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
  • 神々のビリヤード
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    キューを手にした神Aは「恥ずかしい」の「かし」の間を突いた。ふたつの文字は大きくバウンドし、台の外に落ちる。「ふたつか。それくらいなら簡単さ」神Bが「むずかしい」の「かし」の間を突く。この二文字も大きくバウンドし、台の外へ落下。「引き分けだな。もう一度やろう」そのころ……多くの日本人がパソコン・モニターの前で目を白黒させていた。自分の書いた文章が次から次へと昨今の「乱れまくっている日本語」に変換されていくのだ。(「神々のビリヤード」より)  奇想天外なアイデアが満載、珠玉のショート・ショート作品集。 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
  • 幸運ホテル
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    宝クジの一等当選に続いて、このホテル千人目の宿泊者、さらにはレストランでも千人目の客ときた。自分の幸運が空恐ろしくなる。だが、異常な幸運はそれで終わったわけではなかった。「あの~」と声をかけられた。「え?」顔を上げると、そこに立っていたのは、見知らぬ女性だった。美しい顔だちに加えて、すらりとしたプロポーション! 満夫好みの女性、というよりも、すべての男性の好みの女性と言えるだろう。(「幸運ホテル」より)  奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇集。 *わが友ポルターガイスト *異臭の町 *バミューダ空間 *感情のスイッチ *人生の扉 *幸運ホテル *空白の時間 *地下迷宮の勇者 *大気の魚 *メッカ誕生 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
  • 恍惚エスパー
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    由紀に透視能力が芽生えたのはジュニアがインサートされた瞬間であり、ジュニアが退散すると同時に透視能力は消え失せた。ジュニアのインサートと超能力の発露。あの見事なまでの合致は、とても偶然とは思えない。おれのジュニアこそ、通常は潜在意識下に封じこめられている超能力を解放する、言わば鍵のような存在と言えよう。(「恍惚エスパー」より)  奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇集。 *恍惚エスパー *三十インチに魅せられて *アラジンと魔法のタバコ *ゲートボール無宿 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
  • 怪覆面マスクド・メロン
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    記者たちが感嘆の声を上げる。その男の姿は、まさしく異様だった。白のスーツに身を包んでいるが、その顔は……。単なる覆面だけなら大して驚くにはあたらない。しかし彼の覆面は常軌を逸していた。なんと、メロンをデザイン化してあったのだ。「マスクド・メロンさんの得意技は?」「十二支のスープレックスです」「じゅ、じゅうにしのスープレックス……」(「怪覆面マスクド・メロン」より)  溢れんばかりのプロレス愛! 抱腹絶倒のプロレス小説3篇を収録。 *怪覆面マスクド・メロン *謎の黒覆面 *太陽がいっぱい ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
  • インプリンティングの妙薬
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    「これは母親のインプリンティング薬だ。目を瞑ってこの薬を服む。そして目を開ける。そのとき最初に見る動く物体を、母親と思いこんでしまう薬なんだよ」彼は次々に別の壜に手を伸ばし、それぞれの効用を話してくれた。彼の説明によると……青は父親、黄は兄、緑は弟、紫は姉、茶は妹、黒は夫、白は妻、ピンクは恋人と思いこませる効用を持つということだった。(「インプリンティングの妙薬」より)  奇想天外なアイデアが満載、マッド・サイエンティストが開発した薬に翻弄される連作短篇「インプリンティングの妙薬」(全6話)と、悪魔と魂の契約を結ぶSF短篇「最後の願い」三部作を収録。 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
  • 夢中の人生
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    私はすぐ夢中になる性質で、当然、全力を傾けて走ります。中学三年のときの百メートル競走でもそうでした。クラスの名誉のため、私は夢中で走りました。幾多のライバルを抑えて、ようやくゴール。テープを切った! ところがその瞬間、私の目が覚めるのです。茫然として、きょろきょろと室内を見回します。確かにいままで全力疾走していたはずなのに、気がつくと寝床で寝ていたのです。(「夢中の人生」より)  奇想天外なアイデアが満載、珠玉のショート・ショート作品集。 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。

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