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下町の女
かつては「新橋」「柳橋」に次ぐ格式と規模を誇っていた下谷の花柳界だが、昭和40年代に入り、人手不足と不景気で寂れゆく一方であった。そんな下谷の芸者屋「福乃家」の女主人・野崎こうは、母の代からの芸者暮らし。こうの芸者名は寿福といい、下谷一の踊りの名手の上に、ぼつぼつ50になろうというのに、どうみても40代前半の色も香も女盛りである。24歳になる娘の桐子は踊りの筋がよく、玄人筋からも将来を期待されていたが「芸者も、芸事も一切、やらない」の一点ばりであった。母娘二人暮らしの日常に、芸者をめざし新潟から出てきた田中市子という25歳の娘が住込みで見習いに入る。こうのパトロンは長年、造船会社の社長・井藤であるが、いまは妻に先立たれ、お手伝いと暮らしている。ある日、井藤は桐子に縁談を持ってくる。桐子の父は井藤なのか? こう・桐子・市子の女三人三様、日々を精一杯生きる姿が胸を打つ、平岩弓枝の花柳小説ここにあり。 -
肝っ玉かあさん
昭和ホームドラマの原点・復刊! 東京・原宿にある蕎麦屋「大正庵」の女主人・大正五三子は、太っ腹で、世話好きで、涙もろいお人好し。 くわえて体重もずっしり横綱級で、ひと呼んで「肝っ玉かあさん」。 この原宿の三大名物の一つともいわれる「肝っ玉かあさん」を主人公に、大正庵をめぐる人間模様を軽妙に描きつつ、ほろりとくる作品。 1968年4月から1972年1月まで全117回、3シリーズにわたって放送されたテレビドラマ「肝っ玉かあさん」。 視聴率30%を誇り、その後「ありがとう」へと続く人気路線の先駆けとなった。 その脚本を担当した平岩弓枝が、ドラマを小説に書き直したのではなく、同じテーマで作者の思いを込めて小説にした。 それが本書、『肝っ玉かあさん』である。 巻末の「四十六年後のあとがき」に、ドラマ「肝っ玉かあさん」役の京塚昌子との思い出が綴られている。 【目次】 序章 雨の日曜日 幼馴染 三三子の縁談 夫婦 邪魔っけ 夏の日 運動会 女盛り ちいさな秋 あとがき 四十六年後のあとがき -
「御宿かわせみ」ミステリ傑作選
「御宿かわせみ」は江戸人情だけじゃない、ミステリも侮れない! これまで発表された全作品の中から、ミステリとしても秀逸な作品を厳選してお届けします。 物理トリックに心理トリック、フーダニットにホワイダニット……。 「御宿かわせみ」には、びっくりするほど秀逸なミステリ作品が多い。 書評家・大矢博子が悩みに悩んで7作品を厳選しました。 巻末には著者に創作の裏話を語ってもらったインタビューも掲載した、読み応えたっぷりの一冊です。 【収録作品】 倉の中(『御宿かわせみ』所収) 風鈴が切れた(『水郷から来た女』所収) 藤屋の火事(『白萩屋敷の月』所収) 矢大臣殺し(『雨月』所収) 残月(『かくれんぼ』所収) 三日月紋の印籠(『佐助の牡丹』所収) 築地居留地の事件(『新・御宿かわせみ』所収) -
花影の花 大石内蔵助の妻
赤穂浪士・大石内蔵助の妻、りく。 忠臣として語り続けられる大石内蔵助ではなく、その妻にスポットライトを当てた、影の「忠臣蔵」。 討ち入り後、りくは遺児となった大三郎とともに生きるが、その生涯は哀しいものだった。赤穂に嫁ぎ、夫を支え、そして夫亡き後は忠臣たちの遺族のもとをまわるなど、最期まで武士の妻であった。そんなりくの人生を平岩弓枝が鮮やかに描き出した傑作長編。涙なくしては読めません。 第25回吉川英治文学賞受賞作。 ※この電子書籍は1990年に新潮社より刊行され、文藝春秋より2020年12月に刊行した文庫版を底本としています。 -
チャンピオンRED
●チャンピオンRED11月号表紙を飾るのは、連載100回を迎える「ニンジャスレイヤー キョート・ヘル・オン・アース」!! ヌンチャクを構え、鋭い眼光を放つニンジャスレイヤー、気合い重点!! ●巻頭カラーも「ニンジャスレイヤー キョート・ヘル・オン・アース」!! キョート城、中庭でのケイビインとのイクサ、本格的激突の行方は――!? ●そして原作チームとコミカライズチームが、これまでのイクサを振り返る特集記事「厳選名イクサ」もカラーで掲載!! ●センターカラーは、「DEAD Tube ~デッドチューブ~」「高学歴難民」の2作品!! ●大人気御礼!! 「名探偵マーニー」の完全新作!! ランキングを席巻し話題沸騰中の本作、なんと豪華一挙2話で特別読み切りを掲載。●時代を超える熱き魅力を詰め込んだチャンピオンRED11月号、よろしくお願いいたします!! ●「フランケン・ふらん Frantic」は休載です。 ●次号予告は紙の雑誌版の情報です。 ●電子版につきましては本誌内のプレゼント等への応募はできません。ご注意ください。 -
花ホテル
平岩弓枝さんが円熟期に書いたミステリアス・ロマン。 舞台はフランスのコートダジュール。海をのぞむリゾートホテル「花ホテル」の経営に人生の再出発をかける美貌の女主人・朝日奈杏子と彼女を支える敏腕マネージャー佐々木三樹を主人公にした連作短編小説。 光あふれる南仏を舞台に、華麗で危険なドラマが繰り広げられます。 平岩さんの代表作である『御宿かわせみ』が好きな方なら、絶対にハマる一冊。1983年には山本陽子さん・名高達郎さんの主演でドラマ化されました。 ※この電子書籍は、1983年4月に新潮社より刊行された単行本を新潮文庫で文庫化した作品を二次文庫化した、文春文庫版を底本としています。 -
火の航跡
名手・平岩弓枝による長編ミステリー小説。六本木に事務所を持つ有名カメラマン・城重文夫がある日突然姿を消した。呆然とする新婚の妻・久仁子は、知人の協力を得て夫の行き先を探し始めたところ、夫が向かったと思われるギリシアで事務所で働いていた女性が遺体で見つかる。彼女と夫の間には恋愛関係があったのか? 彼女を殺したのは夫なのか? そして久仁子は、有田焼の里で窯業を営む夫の実家を訪ねたことで、いままで知らされてなかった夫の家族の陰の歴史に向き合うことになる。東京、佐賀、ギリシア、マイセン、メキシコと夫の影を追い続けた久仁子が探し出した驚愕の真実とは? 細やかな心理描写と巧みな構成で読む人をうならせる著者円熟期のサスペンスロマン。 ※この電子書籍は1980年1月に刊行された文春文庫の新装版を底本としています。 -
文藝春秋
■■■昭和百年 美しき日本人50■■■ 私を捨て、利に流されず、節を貫き、誠を持った日本人の記録 上皇ご夫妻(山根基世)/堀田善衞(佐伯泰英)/石橋湛山(石破茂)/安室奈美恵(今井絵理子)/樹木希林(箭内道彦)/緒方貞子(鈴木規子)/川村隆(西山圭太)/渡辺和子(保阪正康)/北の富士(吉田賢)/坂根正弘(杉本りうこ)/横田滋(横田拓也)/今村均(岩井秀一郎)/中村哲(藤田千代子)/坂本龍一(浅田彰)/古島一雄(堀川惠子)/斎藤隆夫(村瀬信一)/金子勇(東出昌大)/石牟礼道子(いとうせいこう)/三上信夫(三浦英之)/畠山重篤(畠山信)/谷川俊太郎(尾崎真理子)/伊東正義(泉宣道)/茨木のり子(後藤正治)/山口百恵(中川右介)/岡田啓介(早坂隆)/田村正和(上沼恵美子)/星野道夫(新井敏記)/小津安二郎(平山周吉)/木谷明(水野智幸)/本田靖春(清武英利)/やなせたかし(梯久美子)/島田叡(佐古忠彦)/森英恵(下重暁子)/田中一村(谷口博文)/林明子(福音館編集者)/黒田博樹(倉義和)/徳岡孝夫(土井荘平)/大谷恭子(島崎今日子)/桜井政博(永田泰大)/岩村昇(石川信克)/羽生善治(北野新太)/丸川正人(泉秀一)/内館牧子(三田佳子)/河井寛次郎(鷺珠江)/大滝詠一(萩原健太)/上岡龍太郎(トミーズ雅)/山野井妙子(柏澄子)/小泉今日子(近田春夫)/土光敏夫(出町譲)/大谷翔平(冨田英揮) 【高市早苗研究6】 ◎高市インフレ「プランB」なき危険な賭け 渡辺努×塚口直史 ◎高市さん、日本をどうしたいのですか 田中眞紀子 ◎林・石井を粛清した高市独裁の罠 赤坂太郎 【特集「睡眠」は最高の健康投資だ】 ◎ラスカー賞・柳沢正史に真山仁が聞く「デキる奴ほどよく眠る」 ◎夜、目が覚めてしまうアナタへ 渥美正彦 ◎かんたん“快眠体操” 池谷敏郎 ◎「睡眠薬」正しい減らし方 三島和夫 ◎82歳の「不眠半世紀」 椎名誠 ◎KADOKAWA秘密文書入手 夏野剛「のし上がり」の代償 本誌編集部 ◎無人機戦争──ウクライナ現場ルポ 飯沼賢一 ◎本木雅弘 60歳の告白「晒された家族」の婿として ◎黒柳徹子×篠崎史紀×片山杜秀 窓ぎわから見たN響100年の秘密 ◎「俺たちの箱根駅伝」を10倍楽しむ 爆笑ウラ話 池井戸潤×大泉洋 ◎【グラビア】日本の顔 大泉洋(俳優) ◎石川祐希 日本バレーを変えた男 田中夕子 ◎豪雨はもう異常気象ではない 坪木和久 【連載】 ◎【新連載 第2回】世界と戦う「AIインテリジェンス」 成果を生むAI実装、二つの条件 伊藤錬 ◎成田悠輔の聞かれちゃいけない話 17 ゲスト 内田光子(ピアニスト) 「音楽は教育じゃない、体験よ」 ◎有働由美子対談 94 西川美和(映画監督)私たちの知らない戦争 ◎底線思考 4 穴の空いた世界 佐橋亮 ◎忘れ得ぬ「昭和人」 4 後藤田正晴の逡巡 保阪正康 ◎古風堂々 90 大いなる狼狽 藤原正彦 ◎日本人へ 277 塩野七生 ◎ベストセラーで読む日本の近現代史 158 佐藤優 ◎言霊のもちぐされ 25 山田詠美 ◎ラファエルの羅針 7 柚月裕子 ◎ゴルフ春秋 21……ほか -
長嶋有漫画化計画
芥川賞・大江賞作家長嶋有の小説を超豪華執筆陣が漫画化!原作者×漫画家、かつてないほど相思相愛! 電子化にあたり、長嶋有が11年前を振り返り、そして11年後の現在を語る書き下ろし原稿「電子版あとがきと補遺」を収録。 【参加漫画家】うめ、ウラモトユウコ、衿沢世衣子、オカヤイヅミ、カラスヤサトシ、河井克夫、小玉ユキ、島崎譲、島田虎之介、萩尾望都、100%ORANGE、フジモトマサル、陽気婢、吉田戦車、よしもとよしともに加え、藤子不二雄Aが表紙イラストを描きます。 ※2012年に光文社から発売された同書籍の電子版になります。 -
ベトナムの桜
御朱印船貿易の時代、アジアの国々を往来した多くの日本人たち。彼らにとって、海は未知の世界への入口であり、一攫千金の夢をかなえる場所だった――寛永十(1633)年、「鎖国令」が発せられるまでは。 瀬戸内海に浮かぶ小さな島に生まれ育った、高取大介・次介兄弟。父親が遺した借金のために傾きはじめた家の経済を立て直そうと、兄・大介は茶屋船(朱印船)に乗り込む決意をするが、出港地・堺湊への船中、激しい船酔いに襲われ、替わりに弟・次介が広南国(ベトナム)へ向かうことになった。異国への旅に心踊らせる次介。面目を失い長崎に出奔した大介はある時、日本人の渡航・帰国を禁じる鎖国令が発せられることを知り、波濤の先の弟の許へ旅立つ。離ればなれになる程に強くなる兄弟の絆。兄弟に想いをよせる美しい姉妹。さまざまな過去を負う海の男たち......煌めく海洋を舞台にくりひろげられる人間ドラマ! -
合本 御宿かわせみ(一)~(三十四)【文春e-Books】
江戸情緒をたたえた捕物帳でロングセラーとなった大人気シリーズ「御宿かわせみ」の既刊34巻(文春文庫)を1冊にまとめた合本。 江戸の大川端にある小さな旅籠「かわせみ」。若き女主人るいは、元・同心の娘。町を行きかう人びとがひと時のやすらぎを求めて投宿する。ときに、表沙汰にできない厄介ごとを胸に秘めて……。誘拐、詐欺、敵討ちなど、大小さまざまの事件に巻きこまれながら、るいは一つ年下で幼馴染の恋人・神林東吾と協力し、解決の途をさぐってゆく。 東吾の友人で八丁堀の同心・畝源三郎や、将軍家御典医の倅・天野宗太郎、かわせみの奉公人の嘉助やお吉など、馴染みの面々も大活躍! 一九七三年から続く本シリーズは数度にわたりテレビドラマ化。日本最高峰の人情譚を一気に読める合本です。