ブロンズ
レビュアー
  • 山賊ダイアリー(1)

    漫画界の「ピンポイントクロ巣」

    筆者の「海」編から愛読(遅いですね)しています。
    遅ればせながら筆者の作品群を拝読しています。
    まさに漫画界の「ピンポイントクロ巣」(猟だけに、いや最近は漁ですね。)
    この作品は詳細をレビューしてしまうと、新鮮さ(面白さではありません。)が薄れてしまうので、ぜひ一度コラムでも読む気楽さで触れてほしい作品です。
    世相や文化を片意地はらずに楽しめる稀有な作品でもあります。
    こういう作品こそもっとリスペクトされるべきだと思うんですけどねぇ。

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  • 競輪王ゼロ 1

    号泣必至の人間活劇!

    作者の名作「ガンマ」からの大ファンなのですが、その中でも隠れた名作が本作品だと思います。
    かつて彗星の如く競輪界に現れ(実際は違うのですが)瞬く間にビッグタイトルを獲得し一躍時の人になったにも関わらず、
    己の慢心から大事な恋人と自らのキャリアを失った主人公レイジと、亡き恋人の残した一人娘ことりを中心に
    見た目やネーミングはアレですが、愛すべきキャラ満載のライバルたちとの魂を焦がすような珠玉のレース!!
    終盤はもう号泣必至です!!
    競輪界の裏側(いい意味での)も垣間見ることができ、競輪ファンはもちろん、全く競輪のことを知らない方々まですごく楽しめる名作です。

    それにしても山本先生...続きを読む

    #アツい #泣ける #感動する

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  • 考えるサル 下 大阪府警捜査一課三係

    マモラ節全開の良作です。

    これまで「モリのアサガオ」や「きらきらひかる」、「MAKOTO」など数々の傑作を描いてきた作者の隠れた良作だと思います。
    「架空庭園」のようなあやふやで、かつどうしようもないくらいドロドロした人間関係の中で起きてしまった事件。
    でもそこには這い上がりたくてもがいている人間そのものの姿であった.....。
    人間の脆さや自分勝手さ傲慢さを独自の世界観で描いてきた郷田マモラさんのまさに真骨頂。
    独特の画風でセリフもやたら多く読みこなしに結構な精神力を要しますが、もう一気読みしてしまいました。
    「モリのアサガオ」や「きらきらひかる」、「MAKOTO」みたいに是非映像化してほしいと思いますが、...続きを読む

    #怖い #ダーク #切ない

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  • ウクライナのあかりちゃん

    素直に驚嘆!

    この作品の背景を抜きにして、作画のクオリティの高さに感心し、作家さんの年齢を聞いてさらに驚嘆しました。画力はもちろんキャラ作りもすでに確立している!
    先ずは四コマからでとのことだそうですが、ネームもテンポもすごくいい!
    作家さんの今の状況を考えるとその才能や力量に本当に信じられないくらいの完成度だと思います。
    今のウクライナの状況からとても考えられないほどの素晴らしい作品で「あかりちゃん」の大ファンになってしまいましたよ。

    でも時折折り込まれる昨今の状況を見ると、作品中には全く描かれていませんが、作家さんの「今」が垣間見え目頭が熱くなります。
    なんだかですね....。まるでこの作...続きを読む

    #泣ける #癒やされる

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  • Get truth 太陽の牙ダグラム 1

    実際は骨太の政治ドラマ

    いやあ、ただただなつかしい!
    アニメ放映時はほんの幼児で音楽も暗いし、やたら回想の回があるしで全く作品世界にはいれませんでしたが、今じっくりとコミックで拝読するとまさに一国の叙事詩であり、骨太な政治ドラマ!ストーリーから結末までわかってはいるのですが、あえてゆっくり時間をかけて拝読します。

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  • へうげもの(3)

    本能寺ウラバナシ

    まさに新解釈本能寺!昔実際に遺構された本能寺を訪ねたのですが、そこにある人間模様がすごく俗物的でおもしろい!久しぶりに読み直しましたが、やっぱり『へうげ』は作者渾身の傑作ですね!

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  • 今日も、なんとか生きてます。

    みんなダメダメじゃん!

    あの「永田町ワールドフェイマス」の鬼才バンビ先生の教養ぶっちゃけ四コマの傑作の待望(?)の単行本化です。
    ビック掲載時には格言と作品のビミョーなズレに違和感を感じていたのですが単行本の巻頭解説でようやく理解できました。
    いやこの単行本見てからだとよーくわかりますね。
    バンビさんの作品はさりげない美形キャラが最大の特徴(ウリ?)なのですが
    この作品の登場キャラもちょい美形キャラで構成されているのですが.......
    みんなダメダメキャラばっかじゃん!!
    でもだからいつでも楽しく読めます!三コマ目まで、あーって感じなのですが四コマ目には必ず噴きます!
    末長く頑張って継続していただきた...続きを読む

    #深い #ダーク #笑える

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  • 見上げると君は(1)

    たまには素直な気持ちで

    多くの方がレビューされていますがとにかく全編キラキラの青春物語です。
    とにかく登場キャラがみんな魅力的に描かれています。
    話にひねりがないとかいろんな意見がありますが、そこを注視する作品ではありません。
    みんな何かしら抱えていたものをお互いとの出会いにより振り切っていきます。
    そこにあるのは本当のキラキラの未来予想図なんです。
    おそらくこの物語の先にはいろんな葛藤劇があるのかもしれません。
    でもみんな思い出してみてください。
    誰しもきっとキラキラな頃があったはず。
    それを思い起こさせてくれる素敵な作品です。
    久々に何の先入観も持たずに素直な気持ちでみなきゃと思わせてくれる作品...続きを読む

    #切ない

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  • 妻に恋する66の方法(1)

    もっもっもっ

    福満さんのグダグダぶりもさることながら、奥さんの暴走ぶりもすごく面白い!(いや決してバイオレンス漫画ではありません)
    少し(いやかなり)気弱な夫と、独特の九州弁(これがまたキュートなんですよね)で存在感たっぷりのご夫婦のラブラブコミックです。
    (でも通常にラブコメではありませんしエロも全くありません)
    一話一話がすごく短いのであっという間に終わってしまいます。
    連載は終了してしまいましたが、某ご長寿家族漫画みたいに続きてほしい作品です。

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  • 八百森のエリー 5巻

    仔鹿さん早く続編描いて!

    週刊連載時から読ませていただいていましたが、本当に面白い作品です。
    今回は市場をめぐる法律の改正やら、日本の抱える第一次産業のこれからの不安や問題点、流通関係や生産者の嘆きや苦しみを、まるでさらっと金魚すくいのようにキラキラとした作品に描いてくれた作者の愛情に本当に感服します。(ああもう何言ってんだか!)
    してね、今回は昨今問題になっている「泥棒」問題も扱っているんですけど、これもうね毎回ニュースになる度に本当に辛くなるんですよ。
    自分は「モノづくり」の端くれなんですが、大して儲けもない中毎日毎日ヘトヘトになりながら作り上げてきた生産物が横からさらっと盗まれて.....。
    もうね生産者...続きを読む

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  • モリのアサガオ5

    とてつもなく重く

    とてつもなく重く心にのしかかる大作です。
    新聞各社で絶賛された理由が本当によくわかります。
    ここまでの巻で様々な死刑囚の人生に触れてきた主人公がいよいよ、自分自身の人生の根幹に触れてゆきます。
    ただそこにあるのは途方もない「時間の壁」。
    読み進めるには本当に精神力が必要です。
    でも本当に素晴らしい作品です。
    重厚な小説を読んでいるようです。

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  • モリのアサガオ4

    一コマ一コマがとても重い作品

    一コマ一コマが、セリフの一つ一つがこれほど重い作品には出会ったことがありません。
    あえて動きの少ない表現に全てを込める画力がまたこの作品の真骨頂なのでしょう。
    スケールの大きな人形劇を観ているようです。
    (人形劇は本来表情の動かない人形が、まるで生きているかのような表情で物語が紡ぎ出されることが信条だと聞きます。)
    この作品はもはやコミックの域を大きく超えています。
    生半可な心情ではとても読み進められません。
    でも読み終わった後には必ず得るものがあります。
    読んで損はありません。いや読まねばせっかく生まれて生きていることがもったいありません。
    本当に素晴らしい作品です。

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  • モリのアサガオ1

    「汝殺すなかれ」

    あの名作「きらきらひかる」の作者郷田さんの渾身の一作です。
    「汝殺すなかれ」
    人が人を殺めるという大罪を犯し、そしてその人によってまた殺められる存在「死刑囚」。
    彼らは人として最悪の罪人にあると同時に、全てのあまねく人々と同じく「人」でもある....。
    「汝殺すなかれ」
    世界中のありとあらゆる宗教の第一義に肯定されているこの一言が何度も何度も頭の中をぐるぐる駆け巡ります。
    また自身にも馴染みの深い言葉で綴られているのが一層胸に迫る作品です。

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  • 八百森のエリー 4巻

    今回も泣けちゃう話です!!

    今回のお話は昨今の物流関係、トラック物流について切り込みます。
    確かに少なくなりましたねデコトラ....。それがなぜなのか?ドライバーの皆さんが抱える現状とは?
    これ読むと少し違った景色が見えてくること間違いありません。
    お盆に見慣れた光景が実はこんな背景があったなんて....。
    もうねいろんな意味で泣けちゃいますよ。でもこの作品でみんなで実情を知ることによって少しづつ変えていくことができるのではと
    希望を感じることができました!

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  • 八百森のエリー 1巻

    これ学校の推薦図書でしょ?

    舞台は栃木県宇都宮中央卸売場!主人公は国立宇都宮大学卒の超イケメン!
    なんだか軟弱な青年なんですがもうね、市場が抱える様々な実在(だと思う)の難問にこれまた元どヤンキーのイケメンと体当たりで向き合うという
    もう熱血作品なんですよ!
    地方都市の卸売市場を通して今の日本が抱える様々な食料事情に真っ向から切り込んだ著者渾身の作品なんですよ!
    これ読んだら日本の食材が本当に大好きになりますよ。
    もうこれ学校推薦図書にして良いのではっていう良作です!
    ぜひ一読あれ!

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  • バトルスタディーズ(1)

    モーニング史に残る傑作!

    今は廃部(休部?)となってしまった球史に残るPL野球部出身の作者の渾身の快作です。
    連載当初から愛読していたのですが、まあバカバカしいことをこれでもかというくらいの精巧なタッチと構成力で突き進んで行きます。
    マジなことをそのまま言うんはめっちゃカッコ悪い、でもその背中にあるのは紛れもない清らかで一途な想いそのもの。
    歯を喰いしばって泣いて苦しんで、んで最後にニヤって笑う。そんな素敵な青春がこの作品に満載です。
    昨今の情勢で本当に変わってしまった野球界。
    今までで一番暑いのに球児への声援が送る事の出来なくなった夏。
    いろんな思いでこの作品を拝読しています。
    作品内にも時折ある表現な...続きを読む

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  • ふたりソロキャンプ(1)

    昨今の「ソロ」ブームの火付け役

    連載開始当初から愛読というよりはなんとなく読み進めていたらハマった感じです。
    何と言っても登場するキャラクターが魅力的!
    みんな不器用で(ゆえのソロ?)一途で、それぞれが一生懸命のお人好し。
    一人一人がとてもチャーミングで嫌なキャラが全く登場しない稀有な作品です。
    登場人物みんなにハッピーエンドを用意してほしい!
    あ、もちろん表題のキャンプの魅力、醍醐味も満載です。
    ハウツー物としてもとっても楽しめる良作です。

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  • とろける鉄工所(1)

    働く人々への『愛』

    真面目にコツコツ、どんな過酷な環境でも頑張っていることを美德としてきたニッポン。
    けして裕福になれるわけでもなく、えらくもなれるわけでもない。
    ちょっと学歴があるから、家柄が良いから、お金があるからって、どうしちゃったの今のニッポン!
    満月エンドロールからの遅れてきた野村さんのファンなのですが、野村さんの作品群にはセレブとは無縁の社会の片隅が本当に独特のタッチで描かれています。
    よくある感動ものの作品ではないのだけれど(どちらかといえばギャグ路線?)、作者さんの故郷(広島)への愛、人々への愛情がたっぷり詰まっています。
    どの作品もぜひ最後まで読んで欲しいです!(タッチが独特で最初は取...続きを読む

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  • リウーを待ちながら(2)

    発売当初は話題に上らなかったのですが(私は大好きだったのですが)昨今の情勢下の中、書籍版の購入が困難になってしまいました。
    事態はさらに深刻となり、タルバガン由来のペストはどんどん拡大し人々を窮地に陥れてゆきます。
    そして疫研原神の画策によりついに緊急事態宣言が......。
    絶望の中で必死にもがく人々を容赦なく疫病は襲い、さらに同じ人間による攻撃が始まってしまいます。
    しかし悲しい事にここに描かれた世界観は私たちが生きる現代にも実際に起こってしまいました。

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  • リウーを待ちながら(1)

    ここから始まるパンデミック

    連載当初はスルーしていた作品なのですが、掲載終了が近づくにしたがってその作品世界にグイグイ引き込まれて行きました。
    ありふれた日常、退屈な毎日。
    それがある日ほんの小さなきっかけでどんどん壊れてゆきます。
    次第に広がってゆく恐怖と絶望。
    その中で運命を受け入れる者。使命感を持って抗う者。
    もうラストは何度読み返してもたまりません。

    昨今の景気浮揚策の切り札として盛んに喧伝されているインバウンドの影にある
    かつてないパンデミック現象。
    本当にそれでいいのかニッポン!

    でもねこれ読んでまた人が好きになりましたよ。

    タイトルの「リウーを待ちながら」ですが、おそらくサミ...続きを読む

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  • 永田町ワールドフェイマス 1巻

    現代版『痛快娯楽活劇!』かな

    作者の他作品からの流れで何気なく読んでみたのですが、めっちゃ痛快です!
    もうここまでとらわれずにこの作品を作り上げた、作家さん編集者さんに脱帽です。
    この手の作品(政治物)は、その性質からついつい重厚感が増してしまい、そのディテールに埋没して、結局読者を置き去りにしてしまいがちなのですが、この作品は最初から最後まで徹底的に、いわゆる『コドモ』目線なんですよ。
    実際には政治活動なんてそんなお気軽なもんじゃないだろうって、もっと難解でヘヴィなものでなければダメだろうって思うところもあるのですが、でもねそんな考えこそが今の低投票率や停滞した世の中を作っている元凶なんじゃないかって再確認できる作...続きを読む

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  • 吉祥寺だけが住みたい街ですか?(1)

    流行りの不動産物語?いえいえ!

    仕事、恋愛、人間関係...。
    いろんなものに煮詰まっている人への『リセット』コミックです!
    (自分はそう受け止めました)
    仕事柄、東京を皮切りに西へ東へ引っ越したディアスポラみたいな自分の半生が重なってグッときましたよ!
    転勤や引っ越しってすごくかかるんですよ、ストレスが!
    いいことばっかりでもない、やっぱ色々あって新しい街に行かなきゃならないこともあるんですよ。
    だからね、新居には『希望』と『笑顔』が必須アイテムなんですよ!じゃなきゃ心が折れてしまうんです。
    現役である以上またいつかどこかの街へ『引っ越し』ていくんだろうなぁ...。
    その時には是非出会いたい!この不動産屋さん...続きを読む

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  • 前略 雲の上より(1)

    故郷の空港が出ないかなぁ...

    イブニングで掲載中の作品なのですが連載当初からハマっています。
    この作品を読むと、普段仕事や旅行で何気なくすごす空港での時間が、180度違って見えること間違いありません。
    あと登場するキャラクターが皆曲者で愛らしく憎めない人々なのがたまりません。
    主人公は桐谷くんと課長なのは間違い無いのですが、他のキャラクターも秀逸です。
    こういう会社だったら毎日出社するのが楽しくて仕方ないと思います!
    あと自分の故郷や、昔仕事で利用した空港、転勤先の空港などがどんどん出てくると嬉しいなぁ....。
    意外な町おこしのヒントがたくさん隠されているかも!
    日本全国に空港がある限り末長く続いてくれると...続きを読む

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  • 火線上のハテルマ 1

    タイトルが秀逸!!

    スピリッツ掲載中はほとんど読むことなく、最終話周辺で読み始め、その後ストーリーが気になって追読しました。
    最初はタイトルとストーリーと主人公のギャップに「?」でしたが、読み進めるにしたがってこのタイトルに決定した作者(と編集の方)のセンスにもう感服するしかありません。
    現実味のある冒頭から最後は少々ファンタジーになってしまいますが、ラストではきっちり現実感で締める。1巻の表紙とラストシーンのコントラストだけでもこの作品の価値は十分あるとさえ感じます。
    久々に、画力、ストーリー、キャラだけでなくタイトルも秀逸な作品です。
    ぜひ一気読みして欲しい作品です。

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  • 満月エンドロール(上)

    最高に切ないファンタジー

    この作品から野村さんのファンになりました。
    最初はあまりに独特なタッチとセリフ選びのため、取っ付きにくい感満載だったのですが、
    昔仕事でお付き合いのあった広島弁になんとなく惹かれて読んでいるうちに
    その魅力にどんどん引き込まれてゆきました。

    慎ましやかで、愚かで、そして愛おしい。
    古き良き時代の大人のファンタジーがここにあります。

    昔読んだ、O.ヘンリーの短編集を思い出します。

    今目の前にいる人を大事にしようと思いました。

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  • クルマ馬鹿 スーパースター烈伝 1

    ぜひ復活して欲しい作品です。

    諸般の事情により、いつのまにか連載終了となってしまった作品なのですがぜひ復活して欲しい作品の一つです。
    タイトルは「スーパースター列伝」なのですが(このタイトルが別作品とかぶるので終了となった一端になったかも)、登場人物は全て車に関わる一般よりちょっとだけ有名で普通の人々とほぼかわりありません。
    しかし皆何かしらの形で「クルマ」に関わる仕事に携わり、かつ日々懸命に情熱を持って仕事に立ち向かう姿が描かれています。
    そこにあるのは決して成功でなく、どちらかといえば日々挫折の連続です。
    その中でいかに諦めずに淡々と努力を重ねていくか,,,,。
    我々の日常にも必要なヒントが多数散りばめられて...続きを読む

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  • めしにしましょう(1)

    をををを!!!

    セリフ多過ぎ!コマ多過ぎ!雑学多過ぎ!のトリプルアタック!
    でも一回読んだらもう抜けられません的な不思議な作品です。
    あの名作『累(かさね)』を支え続けた当代きっての腕がここに遺憾無く発揮されています。
    (作風は全く違うけど)
    多くの方がレビューでコメントされているように、この作品の主題がグルメなのかギャグなのか?!
    もう読んでいるうちにどうにでもなれっっ的な感覚に陥ってきます。
    でも読んだ後にはお腹がすくし、元気が出てきますよ!間違いなく!!
    广先生と青梅川チーフ、馬場くんの名前の由来はどっからきてるんだろう....。
    广(まだれ)=松浦、大脳子(だいのうこ)=だるま という...続きを読む

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  • GT Roman(1)

    クルマ好きならぜひ!!

    クルマ好き以外にもぜひ一度読んで欲しい作品です。
    全体ではキャラが統一されているのですが、基本的に1話完結型なので単行本のどこから読んでもスンナリ入っていける稀有な作品(いや「作品群」と言ったほうがいいか)です。
    タイトルは「GT」(グランツーリスモ)なのですが、国産、外車問わず、様々な凝ったクルマとそれぞれのオーナーと周辺人物との日常を描いた作品です。
    クルマ好きはもちろん、車に関心がない人もこの作品を読めば街の道路の見方が変わってくるかもしれません。
    昨今のつまらない日本の道路事情(とりわけミニバンや軽自動車、ハイブリッドに代表されるエコカーだらけの自動車業界)の中でも、時折見られ...続きを読む

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  • オールラウンダー廻(3)

    とにかく最後まで!

    題材は『格闘技』なのですが、実際は現実世界でもがき苦しむ未完の成長物語です。
    普通でないもの、全く普通のもの....。
    それぞれが自分にしか見えない世界で成長してゆきます。
    その媒体となっているのが『格闘技』。
    もうね、最終話までぜひ付き合ってください。
    いつも間にか曲がってた背中がシャントするかもしれませんよ。

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  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 5巻

    「平成」の終わりに

    さよならタマちゃんから作者の作品を愛読しています。本当に優しい線描で、とてもあのSF作品を支えてこられた方とは想像ができません。
    その「タマちゃん」での課程で、その繊細なタッチといのちの手触りを昇華させた作者が佳作「おやこっこ」を経て挑む超大作「ぺリリュー」。そのサブタイトルの「楽園のゲルニカ」。楽園とゲルニカ。この異常なまでのコントラスト。漫画史に残る名作だと思います。

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  • ZERO(ゼロ) 1

    なんという「哀しい」作品

    その独特のタッチや世界観に目を奪われがちなのですが、そこに描かれているのは主人公の狂気とも言える悪魔的な強さと「哀しさ」....。
    「ミドルの荒野」に立つ王者とそれに引き寄せられる者たち。そしてその先にあるものとは?
    ラストのコマを見たとき、思わずサーキットに散った故アイルトン・セナを思い出しました。
    勝利に対するその狂気のような一途さ。それは「頂点=ポールポジション」に立つ王者の孤独な姿であったのかもしれません。
    その危うさはあまりにも美しく、そして哀しいものであったと改めて痛感させられる作品でした。

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