ブックライブの書店員おすすめレビュー

すべて のおすすめレビュー

  • 金髪ヤンキーの小林は、みんなが簡単そうにやっていることも間違えてばかり。中々上手くできません。そのためバイトも続かず、勉強もドロップアウトぎみ。
    そんな彼のクラスに宇野啓介が転校生としてやってきます。
    彼はちょっと変わっていて、常に声が大きく、汚れたノートを常に持ち歩き、独り言を言ってずっと笑っています。
    彼は記憶するのは得意だが、同時に複数のことをこなしたり臨機応変が苦手。その他にも苦手なことがいっぱい。
    彼の姿を見て「ヤバイ奴がきた…」と思う小林ですが、ふとした出来事で距離が縮みます。

    そしてある日、小林の幼なじみである朔が宇野をからかう事件が。
    宇野を心配し一緒に下校した小林は、宇野が家で号泣している姿を目の当たりにします。
    彼が常に持ち歩いているノートに「悔しくても泣くのは家に帰ってから」と書かれているのを見た小林はショックを受け、いつもニコニコしている宇野の心の内を知るのです。

    自分をからかったり怒ることもなく普通に接してくれる小林に特別な感情を抱いた宇野。
    宇野のまっすぐな言動に変な奴と思いながらもどこか尊敬している小林。
    苦手なことが多いふたりが送る瑞々しい青春物語です!

    昨今「生きづらさ」という言葉をよく耳にします。
    ですが「生きづらさ」と言っても具体的には人それぞれ。
    実際に「生きづらさ」を感じていても、何がどう生きづらいのか言語化できず、余計にイライラが募りより生きづらくなることもあるのではないでしょうか。
    この物語はそんな言語化できないモヤっとする生きづらさをひとつずつ紐解いてくれるのです。

    物語の中で宇野は自分のことを
    「わからないことがある時は一人で宇宙に浮いているみたい」と表現します。
    そして、「でも宇宙を歩きたい!」と。
    その言葉に衝撃を受けました。確かに宇宙空間に一人になったらもの凄く怖いし混乱しますよね。
    それでも歩きたいと思う宇野の強さに心が震えました。

    「人と同じように生活するのに、工夫が必要な人もいる」ということを知った小林も影響を受け、自分自身としっかりと向き合うように変化していきます。


    優しさと工夫で少しずつでも彼らが楽しく過ごせるようになりますように、そう願わずにはいられません。
    そしてタイトルの通り、ふたりが宇宙のような不安な状況でもしっかりと歩いていけるよう成長する姿を見ていきたいです。
    時代が変化している「今」だからこそ描けた物語をご堪能ください。

    2024年01月25日
  • 主人公の伊東 紀理(いとう きり)はパワハラ&セクハラが横行する職場で次々と仕事を押し付けられ、さらにプライベートではモラハラ彼氏に振り回される…という最悪な日常を送っていました。
    彼女の思いはただひとつ。
    「役に立つ人間になりたい」
    それは過去の家族に対するトラウマからの思いでしたが、頑張って頑張って頑張った結果、体も心も限界を突破してしまいます。
    死を覚悟した紀理でしたが臓器移植カードを手にしたことで、死んでから役に立てるのであれば今は好きに生きようと決意するのです。
    こうして始まった紀理の人生「決算」、一体どうなるのか…!!

    今までに「人生やりなおしたいな…」と思ったことはありませんか?
    それか「自分の好きなように生きてみたいな」と思ったことはありませんか?
    この作品は一度でもそう思ったことある方に是非読んでいただきたい作品です。
    (もちろん思ったことがない方にも読んでいただきたい!)

    それまで紀理を追い詰めてきた職場への反逆や、紀理をぞんざいに扱ってきた彼氏への報復など、読んでいてスカっとします!
    死んでから臓器提供によって人の役に立つのであれば、それまでの人生は好きに生きたっていいじゃないか!という彼女の振り切りは身勝手なようではありますが、いっそ清々しく憧れを感じます。
    「私は幸せを探すために全部を捨てたんじゃない。」
    「確認したいんです。その先の景色を。私の人生に価値はあったのかを。」
    そう言い切った彼女の表情の強さに心を鷲掴みにされました。

    やりたいことを一つずつやっていく紀理ですが、その途中で新たな出会いや過去の振り返りもあり、自暴自棄で行動しているわけではなく決算の過程で受ける変化すらも味わいつくそうとしている貪欲さを感じます。

    彼女がどう変化していくのか、決算の先に何を見出すのか…一緒に確かめてください。

    2024年01月25日
  • ブックライブ書店員

    広告代理店に勤めている剣崎七菜は、偶然みつけた居酒屋「白熊」でクラフトビールと出会います。
    店主の野波隆一がつくる料理とクラフトビールの美味しさに感動した七菜ですが、「白熊」は閑古鳥が鳴く状態。
    広告プランナーとしての性か、お客として居合わせた芦刈鉄雄と「白熊」が繁盛するための改善点を挙げていたところ、隆一から「白熊」のアドバイザーを頼まれます。
    3人は白熊を繁盛店にできるのか!?

    作品の舞台である京都の食材を使った隆一の料理と様々な種類のクラフトビールがとても美味しそうで、お腹がすくこと間違いなし。
    また、作中に登場するクラフトビールは、飲食店でしか飲むことができない特別なものだけでなく、コンビニエンスストアで売っているものもあるので、この作品を読んでクラフトビールが飲みたくなっても大丈夫!
    各話の間にあるコラムも興味深く、どんどんクラフトビールに詳しくなれます。
    方言好きな私としては、店主の隆一が話す土佐弁とお客の鉄雄が話す京ことばも推しポイントの一つ!
    ビールが好きな方はもちろん、これからビールに挑戦してみたいという方にも、是非読んでいただきたい作品です。

    2024年01月24日
  • ブックライブ書店員

    ウマも戦艦も過去の偉人達も、なんでも美少女化するこの時代。それでも私はドラゴンのままのあなたが好きなのです。

    『ドラゴン養ってください』は著者さんのこだわりが光る作品です。
    ある日ひょんなきっかけから始まるドラゴンとの共同生活。
    なんとこのドラゴンは人型にならない。小さくなりはするけれど、ドラゴンのままの姿で共同生活が始まっていくのです。
    一体どうやって生活していくのかと心配しましたが、主人公をはじめ、街の人々が普通にドラゴンを受け入れていくのが面白い。

    またこの作品、設定だけではなくキャラクターたちの掛け合いがかなり魅力的です。
    ドラゴンのいる日常ってだけで面白いのに、会話を追っているだけでもくすっと笑えてしまう。
    不思議な魅力の詰まった作品です。

    2024年01月18日
  • ブックライブ書店員

    「今日も一日がんばるぞい!」
    『NEW GAME!』はゲーム会社を舞台とした4コマ漫画作品。主人公の涼風青葉が、高校卒業後に憧れのゲーム制作会社「イーグルジャンプ」に就職し、和気あいあいとしたチームの中で同僚の先輩たちに助けられながら成長していく作品である。
    物語は女性社員の人間関係を中心に描かれており、後輩にとっては、先輩たちは頼もしい人でもあり、そしていつか自分が越えなければならない壁でもある。また、先輩たちにとっては、後輩は世話の焼けるかわいい存在であり、そしていつか自分のライバルになる存在でもあるという、理想像に近い関係性。ゲーム会社の日常的な勤務生活と女の子たちのほのぼの日常が楽しめる。
    登場するキャラ全員が魅力的かつ愛おしいと思う。特に主人公の青葉は、天然なところもあるが、誰よりも純粋で努力家で、キャラクターデザイナーになる夢を叶える為に、「今日も一日がんばるぞい!」と一生懸命で頑張っているところがとても魅力的であり、応援してあげたくなる。
    もし仕事でつらいことがあったら、ぜひこのマンガを読んで心を癒やされてみませんか?

    2024年01月17日
  • ブックライブ書店員

    ふとした瞬間に自分をコントロールできなくなって、
    「自分が自分じゃないみたいだ」と、焦りや不安に襲われた経験はありませんか?
    この作品を読めば、行き場のない焦燥にも希望を見出せるようになるはずです。

    本作は、月にたった一度のPMS(月経前症候群)で人生と人間関係がうまくいかない美紗と、パニック障害で順風満帆な人生を手放すことになった山添の、「夜明け」までのお話です。
    同僚のふたりは親しくもない関係でしたが、あるものをきっかけに、それぞれがPMS・パニック障害と戦っていることを知ります。
    山添は当初、PMSよりパニック障害の方が大変だと、自分を気遣う美紗を軽蔑していました。
    しかし、美紗が彼を楽しませようと突飛な行動を起こし続けたことで、山添も徐々に心を開き、彼女を見つめ返すようになっていきます。

    病名は違っても、同じ不安を抱える仲間として助け合い、生きようとする姿の力強さに、気づけば涙が止まりませんでした。

    友人でも恋人でもない、人間たちのちいさな反抗の物語。
    ふたりの夜明けを、ぜひ見届けてください。

    2024年01月17日
  • ブックライブ書店員

    亡き母との「綜の国に仕える」という約束を果たすため、科挙の合格を目指していた沙夜は、小さな頃から勉学に励んでいた。
    しかし、試験が終わった後になって、科挙の受験資格があるのは男子だけという衝撃の事実を知ることに。
    それでもなお夢を諦めきれない彼女は、後宮で宮女として下積みをし、女官を目指すことにするのだった。

    ある日、九嬪の1人である香妃様から夜のお勤めの手伝いを頼まれた沙夜。
    しかし、その様子をそばで見ていた沙夜の教育係である蘭華の態度が急変し、いつもは優しく姉のような存在である彼女に追い出される形で沙夜はお手伝いから外されてしまう。
    その夜、歴代の皇帝が寝所兼書院として使用していたという白陽殿に迷い込んだ彼女は、そこで不思議な美青年と出会う。
    どうやらその青年は「人ならざる者」であり、彼女の母である陽沙のことを知っているらしいのだが…。

    翌朝沙夜が目を覚ますと、なんと香妃様の部屋が火事になり、香妃様と侍女たちが亡くなったという。
    生き残りの侍女として疑いをかけられた彼女は、後宮で起こる不可思議な事件に次々巻き込まれていくことに。
    ストーリーに引き込まれすぎて一瞬でも目が離せない、あやかし中華ファンタジー開幕…!

    沙夜は、田舎の里から科挙を受けるために都へ出てきた、頭はいいけど少し常識外れの女の子。
    そんな彼女が「人ならざる者」と出会い、彼らの力を借りながら後宮で起こる様々な事件を解決していく本作。
    ときには水鬼の退治を命じられたり、妖鳥の捕獲を命じられたりと、妖異が関係した事件の調査をすることで「あやかし」という非現実的な存在に振り回されながらも、愛憎うずまく後宮の闇を祓っていく。

    彼女の関わる事件1つ1つの謎が面白く、どれも目が離せないばかりか、彼女には出生の秘密もあって…というミステリーがもりだくさん!
    中華ファンタジーが好きな方、ミステリーが好きな方、一気読みしたくなる作品を探している方にオススメ!
    ぜひご一読ください。

    2024年01月17日
  • ブックライブ書店員

    「…俺 異世界で金貸しやるよ!」

    前世で得た金融知識と本来の価値を見ることができる祝福(ギフト)を使って成り上がる、異世界マネーファンタジー!

    死んだ父の借金を稼ぐお人好し高卒フリーター・黒根健司(くろねけんじ)。
    いやいや始めたヤミ金の仕事で債務者に飛ばれて絶体絶命な彼の目の前に、トラックに轢かれそうな子供が…!
    とっさに助けてしまった彼が目を覚ますと、そこは見知らぬ景色や動物が存在し、数字や文字が表示されるゲームのステータス画面のようなものが見える異世界だった。
    見知らぬ動物に襲われたところを教会の牧師の少女・フランに助けられ、彼女に、特別な者に与えられる特殊スキル「祝福(ギフト)」の存在を教えてもらい、自分の左目にはその物の本来の価値、原価、人としての価値が見えることがわかった。
    金融の知識とギフトを駆使し、「ゴルディオン金融」で異世界を生き抜く!

    特殊能力+金融といった新感覚異世界ファンタジーです。
    特におすすめしたいポイントは、主人公のクローネ(黒根健司)が金貸しを行うことに対し、貸金業は人の弱みにつけ込む商いだと反対するフランに、「誰かれかまわず助けてたら 本当に助けるべき人間が現れた時に助けらんなくなっちまうぜ」とクローネが言い放つところです。
    ただのお人よしではなく、現実は甘くないことがわかっている主人公だからこそ、言えるセリフが刺さります。
    一風変わった異世界転生を読みたい方におすすめしたい作品です!

    2024年01月15日
  • ブックライブ書店員

    人類は"天敵"に勝てるのか…。
    魔王や怪物などは、あらゆる漫画で人類を存亡の危機に陥れており、"人類の天敵"と言うにふさわしい。そして、魔王に勝つ勇者、怪物を倒すヒーロー、王道ファンタジー漫画ではよくある光景でもある。だが、はたして本当に人類が"天敵"に勝てるのか…。
    この作品は、人類が絶対に勝つことができない"天敵"を、勇者やヒーローではなく異世界の"天敵"が倒す異色のファンタジー作品。
    多くの異世界が登場しますが、「はやくその世界の人類や天敵について教えてくれ!!」と思ってしまうほど、それぞれしっかりキャラが立っていて作品に夢中になります! ド迫力な天敵vs天敵の戦いにワクワクも読む手も止まらない! 異世界バトル漫画好きにはぜひお勧めしたい作品です!!

    2023年12月27日
  • ブックライブ書店員

    犬好きなOLと甘えん坊なワンコがワンルームで暮らすワンダフルライフ!

    OLの六条ひとみは、六畳一間のアパート(中庭ドッグラン付き)でサモエド犬のぽてまると暮らしています。
    雨の日に散歩をした際には水たまりを踏んで泥だらけになるなど、ちょっとやんちゃなぽてまると、ぽてまるを愛してやまない六条さんの日常を描いた、ほのぼのとした作品です。

    この作品の魅力は、ぽてまるの可愛さ! これに尽きます。
    もふもふで大きくて、笑顔がとても素敵なぽてまるは宇宙一カワイイ!
    他にも、コリーやダルメシアン、スピッツなどいろいろなワンコが登場します。犬好きにはたまりませんね…!
    そして、ワンコを飼ったことのある人なら「うちの子もやってた!」と共感できるシーンがたくさんあります。
    ぽてまるが毛布に潜りたがったり、段ボールをがじがじと噛みちぎって遊んだりするシーンがあるのですが、私が飼っていたワンコも同じようなことをしていたのを思い出して、懐かしくなりました。
    もちろんワンコを飼った経験がない方も、ぽてまるの可愛さにメロメロになること間違いなし!
    癒しを求めている方に是非おすすめの一作です!

    2023年12月27日
  • ブックライブ書店員

    最強主人公×圧倒的中二病×勘違いシリアスコメディ=『陰の実力者になりたくて!』。
    「影で暗躍する実力者になりたい!」と、中学生男子が1度は考えるであろう、そんな痛い妄想を本気で追い求める厨二病の主人公が異世界転生して陰の実力者になる話である。
    普段は実力を隠してモブに徹し、目立たず生活しながら、物語に陰から介入して密かに実力を示す存在…というロールプレイのはずだったが、陰の実力者はいつしか現実に。
    勘違いが折り重なってストーリーが進むところが、いちばんの見どころだ。厨二の主人公が面白くて笑いが止まらない。
    痛すぎるシチュエーションの連続に、思わず共感性羞恥が爆発して目を覆いたくなる瞬間が多くあり、全てを捨ててまでも「陰の実力者」であることを追い求める主人公の姿には、恥ずかしさと共に清々しさすらも覚える。
    このような笑いあり、熱い戦いありで、楽しんでいただけるマンガなので、ぜひご一読ください!

    2023年12月18日
  • ブックライブ書店員

    子どもはいつだって大人に守られるべき存在。でも、「大人」と「子ども」の境界線は曖昧です。
    …なんだか奇妙な関係ではないですか?

    2080年、日本。15歳未満の子どもの数は、人口のわずか0.1%になっていました。
    大人は子どもに敬語を使い、彼らの寝食や教育は学校によって管理されています。
    三田一重も、大黒愛護学園で保護される子どものひとりでした――雪が降るクリスマスに、同級生の冬村四織に殺されかけるまでは。
    冬村は、突如行方不明になった親友の小野一会を見つけ出すため、三田に眠っていた「とある呪い」を利用しようとしたのです。
    自分を信じる「子ども」の存在で力に目覚めた三田は、冬村とともに小野探しを始めたはずが、誰もいない教室でひとり佇む小野を見つけて…!?

    子どもを守るための強大な力は、三田を迷わせ、傷つけます。
    しかし、その葛藤を経て強くなる彼の姿は、「大人」の今に至るまでに私たちが悩んだ経験と重なり、愛しさや親しみを覚えるでしょう。

    『BEASTARS』の板垣巴留先生、注目の最新作!
    各話タイトルの美しさも必見です。

    2023年12月11日
  • ブックライブ書店員

    人々を救いたい気持ちは強いのに、ミストリア王国の修道院で10年過ごしてもまだ修練女見習いのエステラ。ある日、父であるバークワース伯爵が突然修道院へやってきて言った…「陛下のもとへ嫁いでもらいたい」。陛下って、あの「5年前の内乱をおさめた英雄」のヴィクリス陛下? 内乱中に命を狙われ続けて極度の人間不信になってしまわれた陛下は、今では「猜疑王」と呼ばれており、誰のことも信じられず、現在は妃が不在だという。しかし、3月から9月の間に女王または王妃が不在だと災いが起こるという<カミラの呪い>と呼ばれる言い伝えのため、毎年交代で王妃を立てることを陛下に承認させたので、半年だけ力を貸してほしいと父に頼まれ、国民の役に立てるのなら…と期間限定の契約王妃を引き受けたものの、想像を超える陛下の猜疑心に翻弄されるエステラは、無事に契約結婚を務め切ることができるのか?
    信じなくて傷つく人が出るくらいなら騙されてもいいと言い切るエステラと、疑い深すぎてむしろトンチキだけど本当は優しいヴィクリスが、近くなったり遠くなったりするほんわかラブストーリーをお楽しみください。

    2023年12月06日
  • ブックライブ書店員

    庭で雪だるまを作り、両親に見せようと室内へ呼びに入ったら両親が殺されていた。そして、父の身体に刺さった剣を抜き取り、私に向かって手を伸ばしてきたのは隣国・フィーリス王国の王子、レオン=ギルバートだった。逃げる私を追ってくるレオンに追い詰められ、足を引っかけて屋上から落ちて死んだ…はずの私、アクシア王国の王女であるミラ。しかし、気づけば2ヶ月に戻っており、両親は健在で、何も知らない様子。フィーリス王国は、同盟を結んでいるアクシア王国にレオンとミラの婚約を申し入れてくるはずで、前回は断ったけれど、今回はあの悲惨な未来を回避するために受け入れて、Xデーまでに確実にレオンを殺して未来を変えてやる!という、今となっては1つのジャンルを作った感のある“死に戻り”ラブストーリー。
    がんばってレオンを暗殺しようとするミラ、やたらとミラに甘くて距離が近いレオン。あーもうっ、レオンは私たちを殺すんじゃないの!?とドタバタするミラ視点でお話はまず進んでいきますが、少しずつ過去のあれこれが明らかになったり、登場人物が増えたりして、どうしても先が気になって読み進めてしまいました。根っからの悪人がほぼ出てこないのが、個人的には◎。そして、ミラが赤くなったり青くなったり右往左往したりする様子をぜひ楽しんでほしいです!

    2023年12月06日
  • ブックライブ書店員

    母の不義により、青い瞳を持って生まれた雪(せつ)。不義の娘として家族に暴力や暴言で虐げられ、ただ起きて、女中のように働いて、ただ寝る…を繰り返す毎日を過ごしていたが、ある日、おじから持ち込まれた柊男爵家との縁談で、元軍人で「鬼」と呼ばれる宗一郎(そういちろう)のもとへ嫁ぐことになる。しかし雪は、初夜に「私は妻など不要だ!」と叫んだ宗一郎をこわいと感じたものの、雪の荒れた手を気にしてくれたり、重い荷物を高い棚へしまうのを手伝ってくれたりする様子にあたたかさを感じ、少しずつ二人の距離は縮まっていくのだが…と始まる、大正時代を舞台にしたラブストーリー。
    どちらも心ない噂で傷つけられ、つらく悲しい思いをしてもなお、他人にやさしくできる人なので、主人公2人がゆっくりひかれあうのも自然でいい…!と思いながら、当然のように登場する宗一郎の元婚約者や宗一郎の心の傷につながる関係者などに、きっと最後はうまくいくよねとわかってはいてもハラハラさせられます。それでも、ハッピーエンドのやさしくあたたかいお話を読みたい人には絶対おすすめです!

    2023年12月06日
  • ブックライブ書店員

    全ての極道を恐怖に陥れた最凶の男・松方久秀。
    伝説の極道の引退後は……暇。とにかく暇。暇すぎる。
    暇で仕方なくてボケてしまうと思っていた矢先、目の前に現れたのは1匹の野良猫。
    最強で最恐で最凶な男がまんまるにゃんこ・にゃん吉に翻弄される日々が始まる!

    強面でみんなに恐れられているおじいちゃんヤクザが、
    ふわふわまるい生体に振り回されムキになって、でも時には癒されてふっと笑う…
    こういうギャップって本当ーに好きです!!(大声)

    そしてどんどんにゃん吉に生活を浸食されていく描写がたまらなく良い。
    雨の日…にゃん吉濡れてないかな…
    ごはんを食べていて…にゃん吉ちゃんと食べれているかな…
    読書していて…周りの猫会話に影響されてにゃん吉の映像で脳内がいっぱいに…
    そうなんですよね。こうやって人間はどんどん猫に人生(とスマホのメモリー容量)を侵され幸せになっていくんです。

    1人と1匹の仁義なき戦いはどうなっていくのか…
    元極道VS野良猫のふわふわコメディー、ぜひ読んでみてください!

    2023年12月05日
  • ブックライブ書店員

    大妖怪として恐れられ、封印されていた化け猫・タタリ。
    自力で封印を解いた時には妖力は枯渇しきり、野良犬にさえ勝てないほどになっていた。
    そんなタタリを助けてくれたのが、人間のタケル。
    家庭環境が悪く、自分だって日々生きるのが精一杯なのに、タタリを助けてくれたタケル。
    その日から徐々にふたりは親友に。
    苦労が絶えない毎日だが、妹のユキと共に、ボロアパートでさんにん、貧しくも幸せな日々を送っていた。
    そんなある日、タケルが殺された――。

    タケルは自分を犠牲にしてでもひとを助けるような人間で、
    重い病気を抱える妹・ユキのために学生ながらに仕事をし、
    そんな生活には一切弱音を吐かず、ユキがいつか幸せになれるようにと、笑って頑張らなきゃと言うようなそんなひたすらに優しい人間だった。
    そんなタケルが誰かに殺された。
    突然突き付けられた理不尽な死。
    少なくとも、タケルはこんな風に殺さて良いやつじゃない。
    一体誰が、どうして、こんな優しいタケルを殺したのか。許さない。

    死んだタケルを目の前に、化け猫・タタリが取った選択は、
    タケルに「化けて」遺志を継ぐこと。

    タケルに成り代わり日々を送るタタリ。だが…
    化け猫だとバレないように学生生活を送ったり(タケルのことが大好きすぎて暴走する時も)、
    大昔に自分を封印した陰陽師の末裔が転校してきて速攻正体がばれて戦いになったり、
    はたまた自分以外の妖怪が現れたり…と、前途多難!
    タケルが殺された要因になった「闘争」のこともあり、もはや難しかない!!

    タタリとタケルの関係性、タタリのタケル・ユキへの想い、人間・妖怪とのバトル…
    と魅力たっぷりの本作品。
    亡き親友の為に、奮闘するタタリの行く末をぜひ一緒に見守りましょう。

    2023年12月05日
  • ブックライブ書店員

    動物の死因を解明する『法獣医学』という存在をあなたはご存知でしょうか。
    本作は、「なぜ」動物たちが死んだのか、に焦点を当てた物語です。

    道端で死んでいる動物たちを見たことがある人で、その死因を考える人はどのくらいいるでしょうか。
    現在、原因不明で死んだ動物の解剖率は1%にも満たないそう。
    主人公・当麻健匠はとある事件をきっかけに、動物たちの感情を知りたいと、
    法獣医学という分野に踏み入れ、様々な動物の死に関わっていきます。

    なぜ動物たちは死んだのか。
    事故なのか寿命なのか、はたまた、「事件」なのか――。

    動物たちは最後に何を見ていたのか。
    そして何を思っていたのか。

    動物たちを愛する、愛したことのある、全ての人たちに捧ぐ、
    法獣医学ミステリー「ラストカルテ」。
    ぜひ読んでみてください。

    2023年12月04日
  • ブックライブ書店員

    失声症で声がだせない真白音は、ぶっきらぼうで人の心が読めるクラスメイト・心崎菊乃に対して「優しすぎる」と思っている。

    転入したばかりの頃はたくさんのクラスメイトに囲まれていた真白だったが、声がでないことでいつのまにかみんなに避けられるようになる。
    「クラスに馴染めないのは自分のせいだ」と心の中でネガティブなことばかり考えていた彼女に、ある日急に話しかけてきたクラスメイト、それが心崎だった。
    真白は心崎の無愛想だけど実は優しいところに、そして心崎は真白の真っすぐすぎるところにお互い惹かれていく。
    声がだせない少女と心が読める少女のハートフルコメディここに開幕…!

    真白と心崎は見た目も性格も正反対。
    でもお互いを思いやる気持ちは一緒で、読んでいて癒されるし1人でニヤニヤしちゃう作品です!
    特に好きなのは体育祭でクラスメイトとの距離を縮めようとする真白を、さりげなく心崎がフォローするシーン。
    運動音痴な真白は大縄跳びの練習で失敗続き。みんなに迷惑をかけてしまうことを心配する彼女に対し、心崎はクラスメイトを巻き込んで自主練習に誘ってくれる。
    今まで人と関わることを避けていた心崎が、真白と過ごすことで少しずつ変わっていく描写が最高すぎます!
    不器用な2人が織りなす優しい世界に、ぜひあなたも癒されてください…!

    2023年12月01日
  • ブックライブ書店員

    すみっコたちが、すみっこに集まる理由を知っていますか?

    すみっコたちがすみっこに辿り着いた過去エピソードが絵本になりました。
    自分を好きになれなくて恥ずかしい気持ち、ウソをついちゃったときの悲しい気持ち、何をしても満たされない気持ち。
    どれもこれも誰もが感じたことのある気持ち。

    でも、その気持ちはダメなんかじゃないよって言ってくれているみたい。
    こっそり持っていていいんだよ、ひとりぼっちなんかじゃないよって。

    姿かたちは違っても、みんなどこか似ている。
    似たもの同士、みんなですみっこに集まれば、もうさみしくなんてない!

    この世界で生きることに疲れた大人に、ぜひ読んでいただきたい。
    もちろん子供たちにも読んでほしい。
    心が晴れない毎日に、この一冊を。

    ふんわりして可愛いだけじゃないすみっコたち。
    いつも心のすみっこに、すみっコぐらしを。

    2023年12月01日