大今良時のレビュー一覧
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不滅の儚さ
序盤の展開が儚くて悲しい。絵のタッチや台詞選びなども秀逸で、主人公の置かれている環境がよく伝わってきました。
「不滅」「死なない」をコンセプトにしている漫画は多いのですが、他作品に比べ、死亡と再生の設定が細かく定められており関心しました。プロローグ後からが特に面白かったです。 -
これは命を見つめる長い物語。
「それ」は最初石ころだった。しかし、意思を持ち始め、学習し、ついに起き上がり、自らの足で歩き始める。
不死の存在「それ」と出会った人間たちを描く物語。それはなんなのか、なんのために有るのか、それはどこへ行こうとしているのか、全てが謎のまま「それ」目線で進むストーリーが心地よい。1巻の段階ではまだ何も始まっておらず、長編の予感がする壮大なストーリーだ。 -
不思議な世界観の新作マンガ
大ヒットした「聲の形」の大今良時先生が描く不思議な世界観の新作マンガです。現世に転生してきた謎の生命体が、様々な動物の身体を媒体としながらも転移を繰り返し、色々な人間の情に触れてくなんとも不思議でノスタルジックなマンガです。ジャンルでいうとオカルト要素のあるヒューマンドラマというものかと思いますので、そういった作品が好きな方にはオススメのマンガです。
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ネタバレ
生命とはナニカ
絶対に死なない生命体のお話です。
丸い生命そのもののナニかが、生き物の体を得て学習していきます。
親はいないので、躾も何も受けていません。
大きな赤ちゃんのようです。
体を乗り換えて少しづつ学んでいくナニか。
まだまだ始まったばかりのマンガなので、どうなるのか全く予想がつかないのですが面白いです。 -
独特の世界観があります
不思議なファンタジー漫画でした。主人公は不死身のようでした(キズが再生するような)が、まともに喋れない状態なので、あまりカッコよくはなかったです。主人公が戦って活躍するようなファンタジー漫画と違って独特の世界観がありますが、最後がどうなるのか気になりますね。ダークな雰囲気のファンタジー漫画が好きな方におススメです。
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何度も読み返すと理解できる
素直な感想としては、内容が少し難しいです。生命や死など、漠然としたものをさらに、回りくどく表現している気がしたので、スカッとする漫画ではないです。でも、この人気作者は敢えて面倒な表現を使っているのだと、何度も読み返して私は理解したつもりです。難解で壮大なストーリーなので、読む人を選びますが、きっと読むごとに少しずつ理解できるようになるでしょう。
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Posted by ブクログ
『聲の形』の作者の最新作の第一巻。
『聲の形』で感じた得体のしれない感じ、が気になってお試し買い。
んーどうなるんでしょう、このラスト。
つづきがどうなるか想像がつかない。
一巻全体の印象はSFなの?ってかんじですが。
読んでいて『ヴィランド・サガ』と『火の鳥』を思い出した。
この漫画のジャンルが良く分からなくて自分の脳が無理矢理ひねり出したのかな。
この人の描く「笑顔」は妙にくにゃっとしてて、なに考えてるかわかんなくて不安になってたんですが、この漫画の後半の女の子の笑顔は混じりけないピュアな笑顔。
描き分けが上手かったんだなあ、芸達者だなあと思いました。
ちょっとグロシーンあり。苦手な人 -
Posted by ブクログ
人とは何?心とは何?死とは何?思い合う気持ちでは解決できないことがあるのは何故? そんなことを考えさせる不思議な物語。
神?のような存在に作られた「フシ」。死なない存在。刺激を受けたものを写し取って存在するモノ。自分自身の存在の意味を見つけられずに、それでも少しずつ心のようなものを獲得しつつ暮らしていく。
悲しい物語が続いていくのだけれど、悲しい物語の中に、人の暖かさを見つけることができます。でも、新しい環境と出会うたびに、どのような悲しい物語になるのか考えてしまう流れになってきているのが不安。物語の終わりかたによって、物語全体の良し悪しが変わってきそう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「人間になる」という事は、哀しい事なんだなぁ…。
フシとグーグーの関係。
フシはようやく頼れる人を見つけて、一緒にいたいと願うようになり…。
旅を続ける事、新しい刺激を求め続ける事、そんなもともと備わっている使命ではなく、自らがそうしたいと願う事を選ぶようになった。「人間」のように。
「人間ごっこ」と言われ、果実を投げつける。
不快だったのだろうなぁと。
確かに黒フードの目的としては、フシが人間であることに拘る理由はないのだろうけど、フシは人間でいたいと思っている。そんな自我の目覚めがあるように思えます。
だから、4巻予告が、きつい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレずい前から知っていたマンガ。私自身、障害者手帳持ちの難聴障害のある身なので、なかなか怖くて読めなかった。まず前提として、どうして普通の公立小学校に行ってたんだろう?お母さんが専門小学校に抵抗あったから?イジメたほうは、一生いじめられた人間の気持ちは分からないのかもしれないが、お互いが年を重ねて気持ちが通じあっていくのは可能だとこのマンガを通じて知ってくれる子どもがいたら、と思わせるマンガ。ただ、上野がノリで補聴器を奪い取る場面はココロが痛かった。補聴器がどれだけ高いか知らないでしょう?最新のiPhoneが片耳だけで4つは買えます、、、