島田裕巳のレビュー一覧

  • 反知性主義と新宗教

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    反知性主義について、大まかな概念を容易に理解できるとともに、日本の新宗教を対象にしながら反知性主義について論じている点が非常に興味深かった。

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    2017年04月12日
  • もう親を捨てるしかない 介護・葬式・遺産は、要らない

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     この社会では寝たきり老人を増やして平均寿命を伸ばしている。
     長寿国・日本。
     本当にその長寿が幸福につながるのだろうか。

     殺人件数は減りつつも、介護殺人は増加の一途をたどる。
     介護疲れからの殺人を、この国は仕方がないものと容認しているようにしか見えない。
     今後の超高齢化により、介護はますます負担を増す。

     もう親を捨てるしかない。
     子が生き残るためには、もはや親を捨てるしかない時代に突入している。


     孤独死、下流老人、老々介護、介護殺人。
     高齢化社会から見えてくる現実は問題だらけなのに、それらの問題が家庭の問題として、自己責任とされている。
     介護を放棄すれば罪になり、介

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    2017年03月20日
  • 人は死んだらどこに行くのか

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    一般向けの書籍も多数発表している宗教学者・島田裕巳が、宗教の本質的な部分を構成する“死生観”について、神道、仏教、キリスト教、イスラム教等がどのような特徴をもち、他の宗教とどの点で共通し、また異なっているのかを考察したものである。
    論旨は概ね以下である。
    ◆死という必ず巡ってくる出来事を前提として、いかに生きていくのか、それが死生観の本質である。死生観は、死後の世界についての考え方を含みこむことで、個々の宗教が世界をどう把握しているのか、即ち、それぞれの宗教の世界観に密接に結びついている。
    ◆神道には開祖が存在せず、教えも聖典もないため、死生観も曖昧で、死後に赴く場所も必ずしも明確になっていな

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    2017年03月20日
  • スマホが神になる 宗教を圧倒する「情報革命」の力

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    「スマホが神になる」角川新書。2016。島田裕己さん。

    タイトルほどの衝撃性は無かったです。ちょっとハッタリ...。
    でも、宗教とスマートフォンを巡る蘊蓄というか、ふむふむエッセイとして、読み易く楽しめました。



    ここ数年、著作を愉しんでいる宗教学者・島田裕己さん。
    別段、何かの宗教の魅力を語るのではなくて、むしろ実は寺社仏閣を見物的に愉しむガイドのような読み方も出来る人です。
    (真面目な宗教学の著作もある方なんでしょうが)

    この本も、特段、すごく大きな期待もせずに(失礼)ふらっと読んでみました。

    #

    ●スマートフォンがとっても普及しています。

    ●ネットも出来て、ゲームも出来て

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    2017年03月07日
  • 0葬 ――あっさり死ぬ

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    死とどう向き合うか、葬式とどう向き合うか、というよりも、
    宗教とどう向き合うか、仏教とどう向き合うか、という話だったように思う。

    かつて死は今より身近にあって、いつもそばで私達を見ていた。
    元々は、いかに肉体の苦しみを和らげるか、ということが医療の目的であって、いかに精神の苦しみを和らげるか、ということが宗教の目的だった。
    それらは「死を遠ざけること」と「死の恐怖を克服すること」のためにあるのではなくて、「死を受け入れること」のためにあった。だから医療と宗教は密接で、寧ろ同義だった。

    けれどいつの間にか、医療の目的は「死を遠ざけること」に変わってしまった。死は忌むべき、克服すべきものとされ

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    2016年10月09日
  • もう親を捨てるしかない 介護・葬式・遺産は、要らない

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    エッセイに近いが、島田裕巳は個人的な事情を書けば書くほど面白く、この本もその成分が高くて良かった。私小説書いてくれたら、中沢新一批判並みの傑作をものにするに違いない。

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    2016年06月20日
  • 0葬 ――あっさり死ぬ

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    今の葬式って禅宗が始めたのかー、知らなかった。

    基本的な論旨は同意なんだけど、残された生者の側から見た葬儀の意味について、もっと深く掘り下げてほしかったなあ。そこがないと、一般の人たちに向けた説得力はいまいち欠けるように思う。

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    2016年06月19日
  • 「日本人の神」入門   神道の歴史を読み解く

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    著者の「なぜ八幡神社が日本で一番多いのか」は読んだが、さほど記憶に残っていない。本書の方が古代史好きの僕には刺激的な本だった。

    でも皇祖神とは誰だったのか、という問いの前に皇祖神とは何かという定義が必要なのでは。
    素人考えを云わせて貰えば、元々男神アマテルが持統天皇の時に女神アマテラスに性転換しているぐらいだから、本来の皇祖神であるはずがない。
    本書では高御産巣日神が皇祖神ではと云う民俗学者や古代文学者、古代史家の説に触れている。

    恐らく、纏向で多数の氏族で出来上がった揺籃時期のクニで、共同で祀られたのが太陽神だったと思う。疫病をきっかけに土地の神、大物主が復活するが、この土地の神と太陽神

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    2016年07月02日
  • なぜ八幡神社が日本でいちばん多いのか 【最強11神社】八幡/天神/稲荷/伊勢/出雲/春日/熊野/祗園/諏訪/白山/住吉の信仰系統

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    どなたかも書いているが、読むのにやたら骨が折れ時間がかかった。ルビの問題は大きいと思う。何せ初出にしかうってない。あと日本の神様ってやたら別名がいっぱいあるのね。これ全部覚えてわかる人尊敬します。

    本書では、夫々の信仰の概略を丁寧に解説してあるのだと思うが、当方の理解力がないせいか、読み終わっても何も残ってない。日本に山のようにある神社仏閣を少しは理解した上で参拝できればと思い読み進めたが、結局は、現地の解説板に頼るしかないか。

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    2016年05月07日
  • 0葬 ――あっさり死ぬ

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    時代を追って葬式の在り方について、または、死者の葬い方について考察する内容。告別式の発祥中江兆民や、葬式の発祥曹洞宗、日本各地の葬儀の在り方がそれぞれ違うこともリポート。

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    2016年05月05日
  • 世界はこのままイスラーム化するのか

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    キリスト教文化圏の価値観でしか世界を見ていない我々は、今一度頭をリセットして世界そして宗教を見直す必要がある。
    一見危なそうに見えた中田氏だったが、至極全うな学者であり、宗教者であった。
    島田氏もそのキャパシティの大きさにより、うまく論点をひきだしすことに成功している。

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    2016年01月18日
  • なぜ八幡神社が日本でいちばん多いのか 【最強11神社】八幡/天神/稲荷/伊勢/出雲/春日/熊野/祗園/諏訪/白山/住吉の信仰系統

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    その神社が必ずしも記紀由来でないこと、大和や京都から遠いところに祀ることで、神々に対する畏敬の念を持っていたかもしれないこと、そして、神仏習合しながら発展してきた歴史があることは興味深い。 日本は多種多様なことを受け入れる、雑種文化なのだということも、改めて感じた。

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    2016年01月09日
  • お経のひみつ

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    ・ポイント
    般若心経は空による大乗仏教の勝利宣言
     -部派仏教を否定するだけではなく、最後は密教の教えに行き着き、それを称賛する流れが般若心境にある
     -密教の立場は、マントラを唱えれば、それは現実に対して影響を与え、状況を変えることに結びつくというのが密教の立場
     -すべての存在を構成している五蘊が実態のないものを悟った。あらゆるものは空である
     -空は3科を全て否定(人間の感覚器官の働き、こころのなかに浮かぶイメージその他は全て空であり、実体ない

    初期仏教の教え:12縁起⇒四諦⇒苦から解放
    12縁起:迷いや悩みがどういったプロセスで生み出されるのかを説明
    具体的な方法が八正道
    色:物資的

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    2016年01月02日
  • 世界の宗教がざっくりわかる

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    前半キリスト教のやイスラム教の歴史など、馴染みがないからなんか難しかったなぁ。でもやはりインドから始まる仏教やヒンズー、神道に関しては興味深く読ませていただいた。日本では宗教について学ぶ機会が与えられてないから誤解も多いと思う。

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    2015年12月23日
  • 葬式は、要らない

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    お葬式の話というより、全体的には宗教の話ですね。お葬式を古代まで遡って論じています。戒名は本来生前受戒するもの、日本独自で他国には戒名は無いしその決め方も本山などから指導されているものではない、など仏教寺院にはばらされたくない話が多いです。檀家制度の解説や檀家になること自体が贅沢、など今まで考えたこともなかった目から鱗の話もあります。タイトルは過激ですが決してお葬式を批判しているわけではなく、お葬式とは、戒名とは、檀家制度とは、をもう一度考えさせる本でした。

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    2015年09月27日
  • 予言の日本史

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    もう少し面白いかと思ったら拍子抜け。日本史というほど包括したという印象がなく、エピソードもばらけていて、まとまりがない感じ。
    新書では尺不足なのかもしれません。

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    2015年06月29日
  • 葬式は、要らない

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    なかなか過激なタイトルでしたが、頭ごなしに否定するのではなく日本における葬式の歴史、文化の変遷、寺院の経済的背景を述べながら今の葬式形態に疑問を投げかけてきてますね。
    歴史、民俗学、経済事情を述べながら(間違っていない)僧侶批難も交えつつ否定論を説いております。
    わかりやすいといえばわかりやすいですが、それゆえ全体的に浅い気もしますし、一番大切な心の問題、信仰や先祖崇拝、先祖供養についてはほぼ触れられてないですね。
    あと、宗教学者さん故か、即物的な意見だけで終わってしまいこれからの日本人の死生観や今後どうすべきかも書かれてないですし、結論は非常に曖昧でタイトルとは趣旨が異なってました。
    ただ、

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    2015年03月19日
  • なぜ八幡神社が日本でいちばん多いのか 【最強11神社】八幡/天神/稲荷/伊勢/出雲/春日/熊野/祗園/諏訪/白山/住吉の信仰系統

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    神社を種類?事に、登録されている数の多さを切り口に分析紹介する本。
    紹介されている神社について、由来、歴史摂社や分社、信仰のされ方等かなり詳述されていて興味深く読める。
    また、各神社の違いや日本の神仏習合の姿等が良く判る。
    惜しむらくは、八幡神社が日本でいちばん多い理由がわからない。著者がなにか言いたいことがあるとか新しい理論、学説があって書かれていると言う本では無く(日本の宗教が雑ぱくなものであるという主張はあるようだが)神社のトレビア本という具合でしかない。
    日本の神社、神社の姿を通しての神道の実体というものを知るには良い入門書とは思うがタイトルに偽りありという感じがしないでもないのである

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    2015年02月08日
  • 公明党vs.創価学会

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    これまで読んだ島田さんの本では一番どうってことないかな。
    公明党にも創価学会にもそう興味はなかったし、ただ宗教法人の政治団体と思ってたのだが、もう少々複雑なことは判った。
    公明党がどう自民党と関わることになってきたかの話も面白いけども。

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    2015年01月31日
  • 日本の10大新宗教

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    比較的公平に書かれていると言うことだが、やはり著者の宗教観色濃く出ていて、本人は自覚していないかもしれないが教団の方向性に応じて記述内容に偏向を感じる。
    新聞雑誌にも書かれているような、各教団の特異性でなく、普段の宗教活動の実態にもっと迫って欲しいのである。宗教学者らしいもっと突っ込んだ視点が欲しいところである。

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    2015年01月19日