島田裕巳のレビュー一覧
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0葬ーーあっさり死ぬーー 島田裕巳
第1章 人を葬ることは相当に面倒である
第2章 なぜ葬儀や墓はこんなにも厄介になったのか
第3章 生老病死につけこむ資本の論理
第4章 死者が増えるから
葬儀で儲けようとする人々が次々と現れる
第5章 世間体を気にするがゆえに
資本の論理につけこまれる
第6章 仏教式の葬儀は本当に必要なのか
第7章 マイ自然葬、そして究極の0葬へ
第8章 人は死ねばゴミになる
宗教学者、島田裕巳氏による著書です。
現代における社会の動き、人の流れを
厚生労働省が示した社会のデータを証拠としてあげ、
それらが葬儀や墓へどのような変化をもたらしたかを示しています。
後半では、さまざまな葬法が紹介され、
島田氏は「0葬」を究極の葬法と示します。
葬儀を簡略化したとて、墓を建てれば金がかかる。
ロッカー型の納骨堂などが
注目されているが、骨を残すこと自体に疑問を投げかけています。
その解決法として、島田裕巳氏は
遺骨を手元に残さない、それは、火葬場で残された骨を「受け取らない」ことだと結論づけています。
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借りたもの。
COVID-19の疫病退散に因み認知度が上がったアマビエ然り。それに端を発して、疫病退散の護符について何が描かれているかまとめたもの。
内容的にはさわりだけ。
護符に描かれた神仏について、何が描かれているかその逸話を掲載。それらには都市伝説?的な民間信仰?妖怪?が描かれたものについても言及している。
悪いものを家の中に入れない比叡山の角大師、異神・牛頭天王と来訪神の系譜だろうか?蘇民将来、真言の九字切り、鍾馗様、予言に纏わるアマビエ(アマビコ)と件など……さらには神格化された源為朝まで。
印象としては、国津神よりも渡来神、大陸からの信仰の対象が多い。
著者は疫病など天災を予言するものが動物のような形をとること、ヨーロッパでは予言の“生き物”がいないことに疑問?興味?を持っていたが、それについて解明はされていない。
取り上げられているものだけ見ても、件や牛頭天王は「牛」をイメージするものが多いけれど……
あとがきには、2020年のコロナ禍とアマビエの話について言及…せざるを得ない。
ウィルスに起因するもの然り、その存在を知らない昔の人、知っていても未知のウィルスであるため右往左往する現代人……大差ない。
その不安を解消しようと、また、ご利益にあやかりたいと願う人々の行動を映し出す鏡のような護符の存在は興味深い。 -
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確かに、スマホ(そしてAI・IoTも、もはや同義)が、あらゆるビジネスを破壊している。
紙の書籍はもちろん、音楽CD業界も、DVD&TVなど映像も含めたコンテンツビジネス業界。
もちろんゲームも、パッケージゲーム(家庭用ゲーム機)は、完全にスマホに置き換わった。
自動車産業も、電気自動車になってしまえば、既存の内燃エンジンノウハウは必要ない。
さらに自動運転になってしまえば、物流が大きく変わってしまう。
「医療」も「教育」も、遠隔での操作が出来るならば、地域による格差は無くなっていく。
そんな中、「宗教」こそスマホに駆逐されてしまうのではないか?というのが本書。
今まで「ビジネス」にしか注目していなかったが、言われてみれば確かに!
そもそも宗教の意味って、「神を信じる」にある。
浮世が不幸だから、極楽に救いを求める。
「たとえ貧乏でも正直に生きていれば、神様が天国に連れて行ってくれる」
これが基本の考え方。
宗教の宗派によって多少違いはあれど、基本は「神を信じる」ことにある。
スマホが万能で、スマホこそが神だから「宗教を駆逐する」という訳ではない。
単純に、スマホ依存になって、時間が限られるのだ。
アメリカでは、キリスト教の日曜礼拝の参加者が激減しているそうだ。
それも納得できる。
わざわざ救いを求めに教会に行くか?
スマホであらゆるものが手に入る(ような気がする)。
ゲームやったり、動画見たりで十分に忙しいのだ。
逆にイスラム教は、祖国からヨーロッパに亡命していることで、ヨーロッパでのイスラム教信者が増えているらしい。
イスラム教は「神」を崇める宗教ではないために、スマホのよう便利なIT機器と相性がよかったらしい。
それらも今後はどうなるか分からない。
確実に、想像すら出来ない未来が近づいて来ているのを感じる。
既存の考えに固執していては、間違いなく取り残されてしまうだろう。
「宗教」すら変わっていく未来で、我々は果たしてどうやって生き残るのか?
(2016/11/28) -
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自分が宗教を信じているのかと問われると首肯しがたく、かといって信仰心がないのかと言われると素直にうなずけない、そんな気持ちからこの本を手に取った。このあたりの主題について知りたいと思っていたので、そのとっかかりにいい本だったと思う。
いわゆる一神教が信じられている国々と日本では何が違うのかということや、日本人は無宗教だと自称する傾向にあるが本当にそうなのか、またその傾向はどこから来ているのかということを検討するあたりは読んでいて興味深かった。
もっと深く掘り下げたりデータを示してほしいと思ったところもいくつかあるが、新書である以上致し方ないし、より詳細に論じているものを読みたいと思える内容だったという点でよしとするべきだという印象を持った。 -
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イスラム教を中心に、ビンズー教やユダヤ教といった、仏教、キリスト教以外の宗教を信仰する人たちの世界を描く。
教科書や字面からは理解しづらい、感覚の部分に踏み込んでいるところが、本書を“使える”一冊にしている。
まったく勘違いしていたのが、イスラム教における「断食」の意味。仏教における断食は、修行、苦行のイメージだが、それとは印象が異なる。むしろ心待ちにするイベントなのだ。日が暮れると食べられる、くらいの知識はあったが、その背景はよく理解できていなかった。本書を読めば、むしろ普段より、豪華な料理が食べられるなど、「イベント」としての断食の意味がよくわかる。
食習慣に非常に多くのページが割かれており、外国人を迎える飲食店の人にとっても有用だ。 -
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ネタバレ葬儀は、誰のためのもの?葬儀は、残された者が故人への感謝と気持ちを切り替えるためのもの。
父は90歳と高齢であったため、。告別式だけの1日葬(参列者11人の小さな家族葬)でした。葬儀は故人のためというよりも、残された者が故人への感謝と気持ちを切り替えるために必要な儀式なのだと思いました。
◆葬儀屋さんは、事前に決めておこう…
父の葬儀に際しては、スマフォで検索した!にわか仕込みの知識しかなくて、ほとんどの事を葬儀社の担当者に助けられながら決めたのですが、簡素にするにしても仏式で葬儀を行うのであれば、少なくともこの本に書かれていることぐらいは、知っておきたかったと思いました。
生前に何も聞いいなかったとは言え、先祖が世話になっていた菩提寺の宗派も知らないようでは、葬儀の読経を住職にお願いする時点で躓いてしまいます。『浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか』も並行して読んでいるので、仏教の歴史についても概要を掴んでおきたいと思います。
◆葬儀には、いくらかかる?
財)日本消費者協会によるアンケート調査2007年によると、葬儀費用の全国平均は231万円で、諸外国と比較しても飛び抜けて高いそうです。
この本を乱暴に要約すると、明治に時代が変り、2度にわたる「上知令」で寺領が召し上げられ、神道と仏教の分離が推し進められたことによって、危機に瀕した仏教寺院が、生き残るために葬式仏教に傾いていったことと、高度経済成長における戒名のインフレ化などが要因だとしています。著者は、そのような背景から、葬式をしてほしいとは思わないと書いています。
◆葬儀の意味…
故人を知る人たちが集まり故人を忍ぶという機会になれば、とても大きな意味があると思います。家内の実家がお世話になっているお寺のご住職も、そのようなことを仰ってました。法要も本来は、そのような意味があるのではないかと思います。
◆何方に導師を依頼するか…
父の家系の菩提寺は、奈良県の天理にあり、千葉からお参りに行くのは厳しいため、供養していただき、父の代から近所の霊園にお墓を設けるつもりでおりましたが、著者はお墓も贅沢だと言います。
確かにすべての家系が個別に求めたら、日本中が墓地になってしまいますし、我が家のように子供が女の子だけだと、後継者が途絶え無縁仏になってしまう恐れもあります。我が家は、永代供養付きの墓地を選びましたが、難しい問題です。
◆お墓が無い人はどうするの?
私が契約した霊園では、長男が受け継がなければならない、という規則もなく、両親と私たち夫婦だけでなく、長女夫妻や、次女が結婚すれば次女夫妻も入れるようです。合理的ですね^^; -
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・日本で定着しているのは、ブッダの没後に生まれた大乗仏教で、伝承に関った宗派の宗祖たちは、ブッダの存在すら知らなかった?という説は、葬式仏教しか知らない私のような人にとって、驚きでしょう。
この本の目的は、仏教という宗教の特徴を明らかにすることにある、とのことです。
島田裕巳さんは、様々な資料を読み解き「ブッダは実在しない」と考えた方が自然だ、と説いた後で「仏教は、つねに発展を続けていく宗教であり、開かれた宗教なのである。」と締めくくっている。仏教は、破滅に向かう暴走列車のような世界を止めることができるだろうか?
ブッダ(ゴータマ・シッダールタ)が、悟り、教えを説いたのは、2500年も前のことで、日本に仏教として伝わるのは、中国を経由してのことでした。そして、驚くべき事実が発覚?したのは、西欧で仏教の歴史が紐解かれてからのようです。
私も、勉強を始めたばかりで、読んでいる本も学術書ではないので、確かなことは言えませんが、一般の人は、仏教の教えを、自分の人生を照らす灯として使えば良いのでは?と思います。信仰の目的は、人生をより良いものにすることなのですから。
私は、信仰の薄い?家庭に育ち、クリスマスを祝い、初詣には行くものの、神さまを信じない不届き者?なので、当然のことながら、ブッダのことも、日本に伝わった仏教が、大乗仏教であったことも、知りませんでした。事実はどうであれ、伝承したプロセスを概観して、イメージをつくりたいと思いました。 -
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ゴータマ・シッダールタという人が実在したのは、したらしい。しかし、いわゆる仏教開祖としての個人、ブッダは存在しなかった。と、古い経典や周辺の文献などを追いつつ明らかにする、びっくり仰天の本。
つまり、城の4つの門外で4つの苦しみを見たとか、出家や苦行を経て、菩提樹の下で悟りを開いたとか、食中毒で死んだとか、一人が辿った生涯として伝えられているのはいずれも後世の付会・・・であるらしい。
多くの人の手を渡って来た遠大な思想である仏教に価値がないわけではないと思うけど、それをいささか問題視する筆致なのは、ある人間の極限的体験である「悟り」が出発点でないという辺りか。
一方、キリスト教やイスラム教と違って聖典が一つではないとか、教えの軸がはっきりしないとかいうのは、逆から見れば「融通無碍」という東アジア的価値観とは合致するようである。 -
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副題にあるような「仏教宗派の謎」というものでもないように思うけど、日本における仏教宗派の成立、歴史と現在のポジションを概観する本。
浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか (幻冬舎新書)
いわゆる南都六宗から天台・真言、浄土系、禅系、日蓮と現代に通じる宗派にももちろん一通り触れられていて、それぞれの開祖や中興の祖のエピソードも添えられている。仏教って何?くらいの単純な関心を抱いて読むオレなんかにはありがたい内容である。
新書ということで話をかいつまんであるだけに、その業界地図や変遷はかえってわかりやすくなっている。偉い開祖が亡くなると、宗派も千々に分かれて乱れ再習合していく様子も、いたって人間くさくて面白いのである。
浄土真宗がどちらかと言えば庶民の宗教であり、葬式仏教化の中でもシンプルかつわかりやすいこと等が日本で「いちばん多い」理由であることも大いに納得できる。
なお著者については、オウム関連で若干批判があることは、内容の是非はともかく知って読んだ方がいいかも知れない。