島田裕巳のレビュー一覧
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年老いた親を介護するため、職を失い、人生を失い、あげく介護殺人まで起きるニッポン高齢化社会。もはや、本書のタイトル通り「もう親を捨てるしかない」のかもしれない。
とはいえ、著者は老人を処分せよと、現代の姥捨山を作れとSFのようなことを提案しているのではない。精神的に子は親を捨て、親は子を捨てることを勧めている。親も子も互いが身軽な状態でそれぞれの道を歩もうというのが著者の主張。
介護によって、する側とされる側の両者が不幸になる前に親離れ、子離れを実現させておく。その上で、老いた親はとっとと死ぬことを頭に入れつつ、子に期待しない。冷酷なようだが、家族も故郷も弱ってしまった現代では現実的な選択 -
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ああ、また奈良に行きたい。
と、しみじみと思った一冊でした。
そういう意味では、どんな旅行雑誌よりも、CMよりも強力でした。
神社仏閣に行くのが割と好きなので。
JRさんとか、こういう本をバラまいたら良いのではなかろうか。訴求力を持つ対象が少数派過ぎるかも知れませんが。
中宮寺の半跏思惟像とか、良かったなあ。
神社仏閣が好きといっても、そんなに強烈なフェチな訳でもなく。(多分)
「棒瓦ってカッコいいなあ」とか。そういうレベルで。
建築とか美術について、(少なくとも僕よりも)知識のある人は、もっと楽しめるのでしょうけど。
僕としては、自分勝手なレベルで観賞して -
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日本には多くの神様がいることは認識していたが,こんな沢山とは知らなかった.天照大神,八幡大菩薩が二大神様の由.外来の仏教と土着の神道が明治以前は神仏習合という形で融合されてきたが,明治になって神仏分離,廃仏毀釈が起こっている.明治天皇が1869年に伊勢神宮を参拝しているが,それまで天皇は参拝しておらず,記録が残るのは692年の持統天皇.これは明治政府が神道を国家宗教に祭り上げるために行ったようだ.個人を祀ることも菅原道真以降事例が多いが,一般の神社の場合,誰が祀られているかはほとんど知らないし,関知しないようだ.また神社の伝統と称するものが,意外に新しいものであることも随所に記載してある.日本
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八紘一宇。なんとなく戦時中に国民意識を高揚させるために使われていた言葉だということは知っているけど、詳しいことは知らない。戦争を煽る言葉のようで、なんとなく口にすることも憚られる雰囲気がある。だから、書店でのこの本を目にしたとき、八紘一宇について知りたくてすぐに買った。
国会で三原じゅん子が八紘一宇発言をしたのは2015年の3月だ。麻生太郎財務大臣は、宮崎県にある八紘一宇の塔(現在は平和の塔)について言及した。実際に、そんな塔があるなんて知らなかったし、戦争肯定として捉えられるからPHもしていないんだろう。八紘一宇の塔は紀元2600年ということで、昭和15年に宮崎県知事の発意で完成したらしい -
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以前読んだ「無縁社会」に対しての一意見として読んだ一冊。無縁であることの危険性の裏側には、有縁から都会に逃れてきた歴史があり、手に入れた自由が無縁だったならそれもいいのでは、という著者の考え方にも確かに一理あると思いました。また、田舎での有縁社会を持ち込んだサラリーマン社会と、それを見てきた第1世代の"有縁"に対する濃さと、もともと都会で育って縁の少ない状態だったその子どもたち第2世代が求める方向が違ってくるのも当然だなと思ったり、今のU・I・Jターンが見直されている状況を過去から俯瞰して見ることができて、いい本だなと思いました。オススメかも。
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「宗教に興味ありませんか?」
と、
声を掛けられた人は多いと思うが
「はい、あります。」
と、答えて速攻仲間になった人は少ないのではないか。
そういった意味では
勧誘後、関わる事になった人達のその後のエピソードはいい参考になった。
メインのお話となる
著者のお母様のエピソードを読んで思った事は
あらゆる
苦悩、不安、
老いだの、病気だの、死の恐怖だの孤独だの、嫉妬だの、あー、いっぱいつきまといますね。
それらが全く無くなれば、宗教も無くなるのかな?
なんて思った。
ただ、そうなると…
幸せ、っていう実体も透明になって、
透明をバックに透明を探すハメになるのでは。
つまり、
暗い困難が -
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著者はオウム事件のときにオウムを擁護したとしてバッシングされたことで有名な宗教学者の島田裕巳。
日本には大きく分けて3つの宗教というか属性があることを説いた一冊。
・サラリーマン系
・公務員・教員系
・自営業・自由業系
そしてこの属性が様々な分野で大きな影響力を持っているという分析。
確かに自分はサラリーマン系の家庭に育ったので、自営業になることに全くリアリティが持てなかった。
また、自営業系や公務員系に憧れはあるけれど、そういう道に転職することには躊躇する。
逆に自由業に生きてきた人にとって(例:スポーツ選手)、サラリーマンに転職するのが難しいのもよく理解できた。 -
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