島田裕巳のレビュー一覧

  • 京都がなぜいちばんなのか

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    金閣寺について詳しい記述が楽しめた.確かに薄い金箔を張ったのでは、風雨ですぐに剥がれてしまうだろう.今のような金ぴかの様子が保持されていることの真相が理解できた.厚い五倍箔を使用した由.銀閣、さらに銅閣のあるようだ.明治政府の出した神仏分離令で多くの資産が廃棄されたことは、非常に嘆かわしいことだ.当時は国会がなく、行政だけで物事が進められたことは、現在でも次第にそれに近い形になりそうなので、監視が必要だと感じる.

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    2018年12月30日
  • 神社崩壊(新潮新書)

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    元宮司の弟が現宮司の姉を刺殺した富岡八幡宮事件から書き起こし、その背景にある神社ならではの事情に話を広げていくスタイルでたいへん読みやすい。神社の財務状況といったマテリアルなところから、神社本庁とはなにか、神社の政治学といった権力構造にいたるまで、よどみない。"神社本庁は「新宗教」である"という喝破は、すごく自分のなかで合点がいった。伊勢神宮がいちばん偉いという権威は、明治以降の日本政府がつくった天皇制の秩序につながるもので、けっして日本古来のものではないということがわかったというのも収穫だった。

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    2018年11月23日
  • もう親を捨てるしかない 介護・葬式・遺産は、要らない

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    時代は変わった。もう個人で親を介護しなければならない時代ではない。無理に介護すれば、介護殺人につながりかねないほど余裕がないのが、現代だ。そのために、親離れより一歩進め、親捨てを勧めている。なぜこんなに介護が大変になったのかを丁寧に分析し、日本人の長寿命化がその原因を喝破している。世界を見渡すと、安楽死を認めている国も多いことを指摘し、長寿命を安楽死という形で解決している先進国があることも提示し、我々一人一人に考えを変えることを促している。終活の無駄加減にも言及しているのが興味深い。

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    2018年11月12日
  • 殺戮の宗教史(東京堂出版)

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    宗教の専門家によるキリスト教、イスラム教、仏教、ユダヤ教を中心とした宗教史。宗教どおしの争いに焦点を当て分析している。勉強にはなったが、結論がはっきりしないように思う。
    「経済が発展するということは、新たな経済格差が生まれるということでもある。それまでの生活基盤を失ってしまう人間たちも出てくる。彼らは都市のスラムに住むことを余儀なくされたり、自分たちの境遇に対する不満を募らせていく」p4
    「(文明の衝突)今後、危険な衝突が起こるとすれば、それは西欧の倣慢さ、イスラムの不寛容、そして中華文明固有の独断などが相互に作用して起きるだろう(ハンチントン)」p64
    「アッラーは、イスラム教を信仰するムスリムたちに、自らを信仰の対象としない多神教徒を皆殺しにするよう命じていることになる」p91
    「イスラム教という宗教は、仏教やキリスト教と比較した場合、驚くほど単純であるという側面をもっている」p97
    「教団のような組織の存在しないイスラム教では、そもそも律は存在しようがなく、すべては自発的な戒めである。そのために、たとえ豚肉を食べたとしても、それで罰せられることはないのである」p103
    「教団が存在しないために、テロの実行犯を特定の教団の人間としてとらえることができず、その結果、イスラム教徒であるという側面が強調されることになる。それによって、イスラム教こそが危険な宗教であるというイメージが拡大していくことになるのである」p106
    「(イランのイスラム革命)それまで時代遅れの古い宗教とみなされてきたイスラム教は、一気に現代史の舞台において重要な役割を演じることになった」p117
    「一般に、多神教と一神教は対立するものとしてとらえられる。多くの神を同時に祀る多神教は信仰に対して寛容な傾向を示すのに対して、一神教は、唯一絶対の創造神に対する信仰を強調するので、他の信仰を認めず、不寛容な姿勢を示すとされる」p122

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    2018年10月23日
  • 葬式は、要らない

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    祖父の死をきっかけに、葬式について学んでみたいと思った。
    本書は、葬式に関する根本的な意義を問い直す。

    ・葬式仏教
    ・直葬
    ・戒名のまやかし
    ・檀家の意味
    ・弔いは特権的
    ・寺の収入
    ・日本の僧侶の破戒

    などについて。

    第1章 葬式は贅沢である
    第2章 急速に変わりつつある葬式
    第3章 日本人の葬式はなぜ贅沢になったのか
    第4章 世間体が葬式を贅沢にする
    第5章 なぜ死後に戒名を授かるのか
    第6章 見栄と名誉
    第7章 檀家という贅沢
    第8章 日本人の葬式はどこへ向かおうとしているのか
    第9章 葬式をしないための方法
    第10章 葬式の先にある理想的な死のあり方

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    2018年10月12日
  • 世界はこのままイスラーム化するのか

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    イスラムについてほとんど知らなかったので貴重な内容だ。ただ現在の近代国家とイスラム社会はどう折り合いをつけるのだろうか?サウジアラビアやエジプトがイスラム教の国家だと思っていたけど、それは大きな誤解だと分かった。また、スンナ派とシーア派の共存も難しそうだし、イスラムと国民国家は両立しないし、このさきどうなるのだろうか?

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    2018年10月20日
  • 葬式は、要らない

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    葬式の段取りや節約に関する本は数あれど、葬式の歴史を遡り、そのあり方を具体的に書いた本はこれまでなかった。良書。
    「生き方とその延長線上にある死に方が、自ずと葬式を無用なものにする。」

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    2018年10月10日
  • 葬式は、要らない

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    日本の葬式代がいかに高いかよくわかる.特に戒名代に関する謎が歴史的経緯も踏まえ理解しやすい.知っていて損はない知識.

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    2018年10月09日
  • 浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか 仏教宗派の謎

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    中学の歴史の授業で、浄土宗は法然、浄土真宗は親鸞、時宗は・・・と、ただただ暗記した。そこには、教祖の人物イメージが湧くようなエピソードまでおしえられることなく、その宗教のなにが新しくて発展したのかという記述まで深く教えられることはないかと思う。
    この本を読んで、教祖のイメージが湧き、何がその宗教がすごかったのか、広まったのかという理由がわかり、興味深く読ませてもらいました。
    教科書の暗記のために歴史の勉強ではなく、こういう本で歴史が学ぶのが面白い。

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    2018年07月22日
  • 「日本人の神」入門   神道の歴史を読み解く

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    信仰とか、神様というものに無縁でした。
    でも、日本文化を知る上で「日本人と神」の関係を知ることが大事なのでは?という歴史的観点からこの本を手にしてみました。

    これまでは日本人は「無神教」「多神教」というイメージでひとくくりにしていましたが、それはあくまでも現代の話。昔は、日本独自の宗教観というものがちゃんと存在していました。

    その中でも「一神教」と「多神教」の違いについて言及してあるところが印象的でした。
    日本の神は「神社」や「寺」という『場所』に依存した神様。だから、その場所に行かないと拝むことができないし、その場所を離れて瞬間に忘れてしまう。

    一方、キリスト教やイスラム教などの「一神教」は場所には依存せず、自分が必要と思った瞬間に神を思い出して、祈ることができるという特徴があるそうです。

    こういう視点で、神というものを捉えてみると奥深いものがありますね。と、これはあくまでも一例!多面的に神という存在を捉えられる一冊です!(この流れから、天皇について興味が沸き、「古事記」と「日本書紀」に少し手を出してみることに。笑)

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    2018年04月04日
  • もう親を捨てるしかない 介護・葬式・遺産は、要らない

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    ネタバレ

    もうすぐ介護されるであろう親世代こそ読んでほしい。親孝行は普通できないもの、できる人は幸せと書いてあり、少し救ってくれました。
    親がしてくれたことを、自分の子供にして、自分自身は子供からの見返りは求めないように生きようと思いました。

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    2018年02月21日
  • 世界の宗教がざっくりわかる

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    宗教学者の島田裕巳が文字通り、一神教であるユダヤ教、キリスト教、イスラム教からアジアの宗教である仏教、ヒンズー教、マニ教、そして神道を含む日本の宗教まで一通り網羅した一冊。

    一神教的な考え方が世界の主流であることを改めて知れたし、現世利益的なものがないと世界宗教になりえないことを知ることができた。

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    2017年11月19日
  • 浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか 仏教宗派の謎

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    日本の仏教の歴史について知るには非常にいい本だと思います。
    が、読み方を失敗しました。

    こういう本を読むたびに、「高校のときの日本史の授業って、一体なんだったんだろう」って思います。

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    2017年11月12日
  • 葬式は、要らない

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    日本の葬式の多くは、仏教に結び付いてしまっているため、また、日本では世間体を気にする人が多いため、葬式の料金が非常に高額になっています。
    そこを見直そう、ということを主張した本です。
    決して、完全に葬式をなくそう、という主張の本ではありません。

    が、葬式の簡略化が進んでいる現在の状況を考えると、いずれ、葬式はなくなるかもしれない、という予想には納得できるものがあります。

    自分自身、身近なところで、すぐに葬式が行われる可能性は低いですが、とりあえず、このタイミングで読んでおいてよかった、と思っています。

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    2017年11月12日
  • もう親を捨てるしかない 介護・葬式・遺産は、要らない

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    ネタバレ

    子どもの教育に金をかけたからといってそれは親の恩ということにはならない。しっかりと将来を見据え、将来において破綻しないための戦略と戦術を立てて望まない限り、未来は切り開かれない。そういう社会。サバイバルを必要とする社会。子供は親に甘えているわけにはいかないし、親も子供に甘えているわけにはいかない。親を捨てられるようにしておくのが親の務めではないか。
    なのだけれど。現実にそうなってきているし。親が生きたいと言ったときどうするかはかなり難題かなあ。

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    2017年05月13日
  • 日本の10大新宗教

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    筆者は東大の特任研究員で、代表的な新宗教に関してその発生から成長の経緯がよく分かった。個別の宗派への肩入れも感じられない。新宗教はとても身近にあり、時代の移り変わりを反映して姿を変え、分裂もしてゆく。献金の額の多さは信仰の証とされるので、教団は財を蓄え強大な建造物を創る。また、新宗教が勢力を拡大するのは社会が混乱しているときや過渡期にあるときで、貧困・不満からの脱却に応える教団が伸びる。新宗教は社会の表れであり、人間の性が生み出すものだと感じた。

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    2017年02月19日
  • もう親を捨てるしかない 介護・葬式・遺産は、要らない

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    年老いた親を介護するため、職を失い、人生を失い、あげく介護殺人まで起きるニッポン高齢化社会。もはや、本書のタイトル通り「もう親を捨てるしかない」のかもしれない。

    とはいえ、著者は老人を処分せよと、現代の姥捨山を作れとSFのようなことを提案しているのではない。精神的に子は親を捨て、親は子を捨てることを勧めている。親も子も互いが身軽な状態でそれぞれの道を歩もうというのが著者の主張。

    介護によって、する側とされる側の両者が不幸になる前に親離れ、子離れを実現させておく。その上で、老いた親はとっとと死ぬことを頭に入れつつ、子に期待しない。冷酷なようだが、家族も故郷も弱ってしまった現代では現実的な選択かもしれない。

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    2017年02月13日
  • 仏像鑑賞入門

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    ああ、また奈良に行きたい。



    と、しみじみと思った一冊でした。

    そういう意味では、どんな旅行雑誌よりも、CMよりも強力でした。

    神社仏閣に行くのが割と好きなので。

    JRさんとか、こういう本をバラまいたら良いのではなかろうか。訴求力を持つ対象が少数派過ぎるかも知れませんが。



    中宮寺の半跏思惟像とか、良かったなあ。



    神社仏閣が好きといっても、そんなに強烈なフェチな訳でもなく。(多分)

    「棒瓦ってカッコいいなあ」とか。そういうレベルで。

    建築とか美術について、(少なくとも僕よりも)知識のある人は、もっと楽しめるのでしょうけど。

    僕としては、自分勝手なレベルで観賞して楽しんでいるだけです。

    (ただまあ、「歴史好き」っていうことも大いに関連があるとは思います)



    普段が文字通りコンクリートとインターネットに囲まれて暮らしていますから、

    休日に行くのなら、公園とかの方がほっとするのか。

    大きめの寺社仏閣は、当然ながら自然も多くて、公園みたいなものですからね。

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    あ、それから、この本で島田さんも触れていますが、和辻哲郎さんの「古寺巡礼」(1919)を、読んでみたくなりました。

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    島田裕己さんの本をいちばん初めに読んだのは多分、「映画は父を殺すためにある」(2012ちくま文庫)だと思います。

    その後、ちょぼちょぼと折りに触れて読んでいました。

    1953生まれなので、2016年現在63歳くらいのはず。

    検索してみると、東大を出た宗教学者さんだったのですね。

    1990年代前半に、すごく大まかに言うと「オウム真理教っていうのも、そんなに悪くないんじゃない?犯罪組織ぢゃないと思うよ」的な意見を、それなりにマスコミにも発表していて。

    95年の地下鉄サリン事件以降に、大きなバッシングを受けてしまったようですね。

    ネットで見える履歴から推測すると、97年に大学教授の職を辞しておられて、以降、どうやら「大学の正社員としての学者」という地平線とは、ご縁が無いようです。今も学者としての肩書は「非常勤講師」になっていますね。あくまでネットでは、ですが。

    そして、それが理由、と勝手に断じるのは大変に失礼なことですが。

    ともあれ硬軟多数、というよりは一般向けのやわらかめの本を多く世に出してらっしゃいます。ベストセラーも。

    「宗教学」という三文字が学問的な専門分野なんでしょうが、映画とか、性格判断とか、お葬式についてとか、多岐に渡る著作を展開。

    何冊か読んだ限りでは、語り口が面白いし、柔らかすぎない。アカデミックな地盤を持っている作家さんとして、堂々たる仕事ぶりだと思います。

    鹿島茂さん、野崎歓さん、内田樹さん、といった方々と並んで、

    「題材によっては、こっちのその時の気分によっては、まあ、だいたい何を読んでも大外れはない」と思っています。

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    その島田さんの語る、文字通り「仏像鑑賞入門」。

    いくつかの章に分かれていますが、何といっても「奈良の仏像がやっぱりいちばん素敵だよね」という部分が、胸キュンでした。

    個人的に、以前に5年間、大阪で暮したことがあって。

    休みの日には、連れ合いと気軽に京都に行ったり神戸に行ったり楽しませてもらいました。

    奈良も飛鳥も何度も行って、この本に取り上げられている仏像も随分、見物して楽しみました。

    けれどもこの本を読んでいると、
    「ああ、もう一度行きたいなあ」
    「ああ、これ見てなかったなあ」
    「あの頃にこの本と出会えていたら、もっと楽しめたのになあ」
    ため息。

    まあでも、今後、「二度目の~」「三度目の~」という楽しみ方をまた出来る機会もあるだろう、と、前向きに。

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    手塚治虫さん「火の鳥・鳳凰編」とか合わせて読むと面白いかもですね。

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    以下の章に分かれています。備忘録も兼ねて。


    「そもそも仏像とはなんなのか」

    仏教の起源、偶像崇拝としての仏教、インドでの衰退とか、中国での混乱とか。

    日本は、まあ、言ってみればファッションとしての仏教を輸入して独自化して楽しんでいる部分があるので、気楽でいいな、と思います。

    その分、時代のブームとしての仏教熱というのがもう完全にイデオロギーではなくて美術としての仏像に。

    如来、菩薩、天、王、とかいろいろ階級というか役割もありますね。(あまりそこには、「知識」以上の興味は感じませんが...)



    「奈良で浴びるように仏像を見る」

    この本の白眉。個人的には。

    奈良時代というのが、「国家規模で湯水のように金を使って仏像というアートを作った」みたいな時期なんですね。

    まあ、色々あるけど、色々見て回った結果として、奈良の仏像がいちばんええなあ、というお話。



    「大仏はどうやって作られたのか」

    大仏に限らず、「モノとしての仏像はどうやって作られているのか」という話。

    これはこれで、造形美術の技術に全く予備知識のない読み手としては、若干ピンと来ないけど面白かった。

    当然、時代によって、予算によって、技術の進歩によって変わってくる。



    「秘仏って何だ」

    滅多に、あるいは絶対に開陳しない、秘仏。絶対に見せないのであればいったいなんやねん、とは思うけれどそれはさておいて。

    大まかに言うと、「神秘性を高めて、興行時にもうかるためのイベント仕掛け」である、というお話(笑)。



    「鎌倉時代の仏像ルネッサンス」

    鎌倉時代、というのが、初めて国家運営というのが「貴族」「近畿地方」っていう文化?から解放された時代で。

    その分だけ、「伝統」とか「格式」とか「奥ゆかしさ」とか、そういった言葉から脱皮した、リアリズムだったり力強さだったり、そういう文化とか美術が流行った。

    一方で鎌倉仏教=禅、というのは、仏教の美術離れ=仏像離れ、を招いたりも。

    この時代の、官営の仏像制作に関わった、まあ、いってみれば制作会社のアーティスト、運慶、快慶ら。



    「仏像は円空、木喰に極まるのか」

    で、室町以降は、禅も流行るし、古代のようにアホみたいな予算投入して仏像=権威を美術的に見せつける、という時代でもなくなったようで。

    もっと低予算で渋いものは作られているけど、どうしても「クラシックな名作の模倣」になって、アートとして衰退。

    なんだけど、低予算を逆手にとった、ヌーヴェルヴァーグというか、パンクというか、そういう仏像としての円空、木喰。

    あんまり見たことないけど、割と好きです。円空の仏像。この先の楽しみ。



    「仏像は博物館で見るものなのか」

    新書という本はどうしてどれもこれも、と思うくらいに高確率で、後半から終盤1/3くらいは、内容が薄くてツマラナイ。

    で、この本も大勢としてはご多分に洩れず、このあたりからパワーダウンしていることは否めません。

    まあ、色々データはあるけれど、近代の仏像についてはまあ、それなりだよね。という。



    「これだけは見ておきたい究極の仏像たち」

    これは、その通りの内容で。

    こういうのは、電子書籍で持ってるとありがたいなあ、と思います。

    いつでもどこでも、あ、あの本に書いてあったな、と思ったら読める訳だから。

    実はこの「本の持ち歩き方」の革命は、すごいことだと思います。

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    しかしどうしてこう、新書っていうのは後半がツマラナイのだろうか。

    だいたいが、ある知識なり、ある考え方なりが面白い、という話が多いから、200ページとかも語る内容が無い…ということだとしか思えない。

    だったら100ページの薄い本にしてでも、値段を2割くらいでも下げれば良いのに…。

    (「新書は後半がツマラナイ現象」については、この本は、よっぽどマシな方だったと思います)

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    2016年12月13日
  • もう親を捨てるしかない 介護・葬式・遺産は、要らない

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    この人の本は、本当に考えさせられる。
    つか、そうじゃないのと何となく思ってることをズバっと言ってくれている。
    長寿一番で喜んでる場合じゃないのだ。
    あまりにも無責任。
    医療関係の、確かに死なせちゃ商売にならんという、割に当たり前のことは気がつかなかったけど、あとは大体そう感じていた。
    それを口にするのはタブーなのだが。

    俎上に上げるだけでも大変なことになるだろうな、日本では。

    だが、いつまでも目をつぶってて良いことなのだろうかと思っている。

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    2016年10月19日
  • 「日本人の神」入門   神道の歴史を読み解く

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    日本には多くの神様がいることは認識していたが,こんな沢山とは知らなかった.天照大神,八幡大菩薩が二大神様の由.外来の仏教と土着の神道が明治以前は神仏習合という形で融合されてきたが,明治になって神仏分離,廃仏毀釈が起こっている.明治天皇が1869年に伊勢神宮を参拝しているが,それまで天皇は参拝しておらず,記録が残るのは692年の持統天皇.これは明治政府が神道を国家宗教に祭り上げるために行ったようだ.個人を祀ることも菅原道真以降事例が多いが,一般の神社の場合,誰が祀られているかはほとんど知らないし,関知しないようだ.また神社の伝統と称するものが,意外に新しいものであることも随所に記載してある.日本の伝統を...とのたまう人はその辺りを本当に知っているのかな

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    2016年10月10日