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年々、平均寿命が延び続ける日本。超長寿とは言っても認知症、寝たきり老人が膨大に存在する現代、親の介護は地獄だ。過去17年間で少なくとも672件の介護殺人事件が起き、もはや珍しくもなくなった。事件の背後には、時間、金、手間のみならず、重くのしかかる精神的負担に苦しみ、疲れ果てた無数の人々が存在する。現代において、そもそも子は、この地獄を受け入れるほどの恩を親から受けたと言えるのか? 家も家族も完全に弱体化・崩壊し、かつ親がなかなか死なない【傍点8つ】時代の、本音でラクになる生き方「親捨て」とは?
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Posted by ブクログ
■現実には親捨てに近いことは行われている。それが「世帯分離」。
・親と子供が同居していても,それぞれの世帯に分けること
・主に介護費用や保険料を節約するために行われる一種の「裏ワザ」
・介護サービスなどを受けている場合に負担する額が大幅に減る
■年を取れば人に迷惑を掛けないでは生きられなくなる。その点で「子供には迷惑を掛けたくない」という言葉は単なるスローガンであり,きれいごとに過ぎない。そして,かえって子供の生き方を縛る。人には迷惑を掛けないと教えられたことが子供にとっては最も重大な迷惑になる。
■「生涯未婚率」は「50歳未婚率」とも言われるように50歳になるまで一度も結婚したことがない人間の割合を示したもの。
・50歳時点で結婚していない人間の割合ということではない
・1960年時点で男性1.3%,女性1.9%
・1970年時点で男性1.7%,女性3.3%
・1980年時点で男性2.6%,女性4.4%
・1990年時点で男性5.6%,女性4.3%
・2000年時点で男性12.6%,女性5.8%
・2010年時点で男性20.1%,女性10.6%(30~34歳未婚率は男性47.3%,女性34.5%)
■世界的には安楽死という選択肢を認める傾向にある。
・消極的安楽死(延命治療の中止)と積極的安楽死(致死薬投与)に区別
・オランダでは若い人間でも本人の意思が固まっていれば安楽死は可能であり病気とは関係なく「死にたい」と思えば死なせてくれる
・国別自殺率は日本は170か国中17位で,安楽死を認めているオランダは87位
■子供の教育に力を注ぐのは他に子供に対してやれることがないから。
■一時テレビに霊能者が登場し,先祖の祟りと供養の大切さを強調するようなことがあったが今ではそんな人物がテレビに登場することはなくなった。家が永続性を失い脆いものになったことで先祖という存在自体が消滅して「先祖の祟り」という脅し文句にリアリティを感じられなくなった。
■家や家族の関係が脆いものである以上,人は一人で生きていき,一人で死んでいくしかない。子供に介護を期待すること自体がそうした状況からすればあり得ないことであり,子供はそんな義務を果たす必要はないし,親はそれを期待できないと覚悟すべき。
■「自立できないものは生きられない」というのが生物界の根本的なルールであり,人間も例外ではない。
Posted by ブクログ
親捨ては必要。
昔は都会に出て就職したり、若くして結婚するなど必然的に親離れしていたから、わざわざ捨てる必要もなかったし、日本人も短命だったから介護する前に旅立っていた。
長寿になり、夫婦でも老々介護、さらに子供とはいえ老人が老人を介護しなければならない事態に。
また、都会生まれの子供が増加するに従って生涯未婚率もあがった。40歳を超えても結婚せず親と共に実家生活をしているのは共依存。精神的に親離れするのは親殺しという親を乗り越える上で必要な儀式。
「子供に迷惑をかけたくない」は高齢者のキーワードだが、自分の死後の後始末は死んだ本人にはできない。綺麗事にすぎない。歳を取れば人に迷惑をかけないで生きられなくなる。医療、介護、葬儀、墓など死後のこと。だから少しはボケた方が死の苦しみを感じなくて済むのかも。
Posted by ブクログ
年老いた親を介護するため、職を失い、人生を失い、あげく介護殺人まで起きるニッポン高齢化社会。もはや、本書のタイトル通り「もう親を捨てるしかない」のかもしれない。
とはいえ、著者は老人を処分せよと、現代の姥捨山を作れとSFのようなことを提案しているのではない。精神的に子は親を捨て、親は子を捨てることを勧めている。親も子も互いが身軽な状態でそれぞれの道を歩もうというのが著者の主張。
介護によって、する側とされる側の両者が不幸になる前に親離れ、子離れを実現させておく。その上で、老いた親はとっとと死ぬことを頭に入れつつ、子に期待しない。冷酷なようだが、家族も故郷も弱ってしまった現代では現実的な選択かもしれない。
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