あらすじ
「日本的反知性主義の系譜」を説き明かす
アメリカのキリスト教が生み出した「反知性主義」は、ついには
トランプ大統領を誕生させ、その潮流の勢いを再確認させた。
この言葉はポピュリズムに近い意味合いで使われることもあるが、
本来は「知性」や「知的な権威」に異を唱え、誰しもが持っている「知能」を
信頼する考え方をさす。
キリスト教が多くに広まらなかった日本でそれらを体現したのは、
創価学会などの新宗教であり、それはやがて政治や経営の中にも浸透していった。
いま、日本社会に顕著な思想の実体を宗教学者・島田裕巳が徹底解剖する。
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Posted by ブクログ
星4.5。
多少、強引に感じる記述がありましたが、しかしながら、全体的に内容の充実した作品であると思いました⁉️
多少の予備知識の必要性を感じながらも、島田先生の広範な知見により、宗教の趣味の世界が押し広げられました‼️
他の作品も舌鋒鋭いのかなぁ〰⁉️なんて期待してしまいました
Posted by ブクログ
反知性主義は、己の視野の狭さゆえ理解できぬ知性を敵視するもので、ポピュリズムの温床である。そう片付けてしまうのは簡単だが、それは、書物でなく現実に軸足を置く立場として(著者の言葉を借りれば、知性よりも知能を重んじる立場として)、人々の生活に根ざしたものでもある。著者はそのことを、アメリカの宗教的な原理主義や日本の宗教史などをたどりながら確認していく。その中でいろいろな事象を反知性主義と結びつけていくわけだが、若干無理を感じるところもある。著者があとがきで主張していることには同感。