島田裕巳のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
「いつまでも親がいる」よくぞこの題名で本を出版してくれた、この本の最高点はこの題名だ。
何か解決法、というか心の持ちようが示唆されているのかと思い購入。もはや自分にとってこれは喫緊の命題なのだ。例えば戦争をしていたり戦争直後、1960年ころはまだいつ死ぬかわからない社会、これを「生死観A」、現在はあるていど病気の治療などが進み皆が長生きする人生100年時代、といわれる社会で「生死観B」とする。
「生死観B」の社会は大人になった親と子が共に長期間暮らす社会。今は「生死観」を変えて生活するようですね、と言っている。
そして厄介なことに「生死観」を変えるのは子供の方だ、ということだ、と思う。年 -
Posted by ブクログ
ネタバレ0葬(ゼロそう)
~あっさり死ぬ
著者 島田裕巳
集英社
2014年1月29日発行
日本特有の「告別式」を最初にしたのは誰の葬儀だったでしょう?
正解は、「葬式は、要らない」と近代に入って最初に公然と主張した、自由民権運動に携わった中江兆民の葬儀でした。
仏教式の葬儀方法を編み出したのは、何宗でしょう?
禅宗の曹洞宗が正解。経済基盤を支えるための苦肉の策から生まれた。
東日本と西日本では、火葬場から持って帰る骨の量が違うのをご存じでしたか?東日本はすべて、西日本は3分の1~4分の1。
東北では、通夜の後で火葬にするので、葬儀・告別式の時には遺体がないのをご存じでしたか?
のど仏は -
Posted by ブクログ
0葬ーーあっさり死ぬーー 島田裕巳
第1章 人を葬ることは相当に面倒である
第2章 なぜ葬儀や墓はこんなにも厄介になったのか
第3章 生老病死につけこむ資本の論理
第4章 死者が増えるから
葬儀で儲けようとする人々が次々と現れる
第5章 世間体を気にするがゆえに
資本の論理につけこまれる
第6章 仏教式の葬儀は本当に必要なのか
第7章 マイ自然葬、そして究極の0葬へ
第8章 人は死ねばゴミになる
宗教学者、島田裕巳氏による著書です。
現代における社会の動き、人の流れを
厚生労働省が示した社会のデータを証拠としてあげ、
それらが葬儀や墓へどのような変化をもたらしたかを示 -
Posted by ブクログ
借りたもの。
COVID-19の疫病退散に因み認知度が上がったアマビエ然り。それに端を発して、疫病退散の護符について何が描かれているかまとめたもの。
内容的にはさわりだけ。
護符に描かれた神仏について、何が描かれているかその逸話を掲載。それらには都市伝説?的な民間信仰?妖怪?が描かれたものについても言及している。
悪いものを家の中に入れない比叡山の角大師、異神・牛頭天王と来訪神の系譜だろうか?蘇民将来、真言の九字切り、鍾馗様、予言に纏わるアマビエ(アマビコ)と件など……さらには神格化された源為朝まで。
印象としては、国津神よりも渡来神、大陸からの信仰の対象が多い。
著者は疫病など天災を予言す -
Posted by ブクログ
確かに、スマホ(そしてAI・IoTも、もはや同義)が、あらゆるビジネスを破壊している。
紙の書籍はもちろん、音楽CD業界も、DVD&TVなど映像も含めたコンテンツビジネス業界。
もちろんゲームも、パッケージゲーム(家庭用ゲーム機)は、完全にスマホに置き換わった。
自動車産業も、電気自動車になってしまえば、既存の内燃エンジンノウハウは必要ない。
さらに自動運転になってしまえば、物流が大きく変わってしまう。
「医療」も「教育」も、遠隔での操作が出来るならば、地域による格差は無くなっていく。
そんな中、「宗教」こそスマホに駆逐されてしまうのではないか?というのが本書。
今まで「ビジネス」にし -
Posted by ブクログ
自分が宗教を信じているのかと問われると首肯しがたく、かといって信仰心がないのかと言われると素直にうなずけない、そんな気持ちからこの本を手に取った。このあたりの主題について知りたいと思っていたので、そのとっかかりにいい本だったと思う。
いわゆる一神教が信じられている国々と日本では何が違うのかということや、日本人は無宗教だと自称する傾向にあるが本当にそうなのか、またその傾向はどこから来ているのかということを検討するあたりは読んでいて興味深かった。
もっと深く掘り下げたりデータを示してほしいと思ったところもいくつかあるが、新書である以上致し方ないし、より詳細に論じているものを読みたいと思える内容だっ -
Posted by ブクログ
イスラム教を中心に、ビンズー教やユダヤ教といった、仏教、キリスト教以外の宗教を信仰する人たちの世界を描く。
教科書や字面からは理解しづらい、感覚の部分に踏み込んでいるところが、本書を“使える”一冊にしている。
まったく勘違いしていたのが、イスラム教における「断食」の意味。仏教における断食は、修行、苦行のイメージだが、それとは印象が異なる。むしろ心待ちにするイベントなのだ。日が暮れると食べられる、くらいの知識はあったが、その背景はよく理解できていなかった。本書を読めば、むしろ普段より、豪華な料理が食べられるなど、「イベント」としての断食の意味がよくわかる。
食習慣に非常に多くのページが割 -
Posted by ブクログ
ネタバレ葬儀は、誰のためのもの?葬儀は、残された者が故人への感謝と気持ちを切り替えるためのもの。
父は90歳と高齢であったため、。告別式だけの1日葬(参列者11人の小さな家族葬)でした。葬儀は故人のためというよりも、残された者が故人への感謝と気持ちを切り替えるために必要な儀式なのだと思いました。
◆葬儀屋さんは、事前に決めておこう…
父の葬儀に際しては、スマフォで検索した!にわか仕込みの知識しかなくて、ほとんどの事を葬儀社の担当者に助けられながら決めたのですが、簡素にするにしても仏式で葬儀を行うのであれば、少なくともこの本に書かれていることぐらいは、知っておきたかったと思いました。
生前に何 -
Posted by ブクログ
・日本で定着しているのは、ブッダの没後に生まれた大乗仏教で、伝承に関った宗派の宗祖たちは、ブッダの存在すら知らなかった?という説は、葬式仏教しか知らない私のような人にとって、驚きでしょう。
この本の目的は、仏教という宗教の特徴を明らかにすることにある、とのことです。
島田裕巳さんは、様々な資料を読み解き「ブッダは実在しない」と考えた方が自然だ、と説いた後で「仏教は、つねに発展を続けていく宗教であり、開かれた宗教なのである。」と締めくくっている。仏教は、破滅に向かう暴走列車のような世界を止めることができるだろうか?
ブッダ(ゴータマ・シッダールタ)が、悟り、教えを説いたのは、2500 -
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。