水生大海のレビュー一覧
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”消えない夏に僕らはいる”水生大海著 新潮文庫nex(2014/09発売)
(イラスト:鳥羽雨)
・・・5年前、響(ひびき)の暮らす田舎町に、都会の小学生たちが校外学習で訪れた。同学年の5年生と言葉を交わすうち、彼らを廃校に案内する。きもだめしをすることになった響たちは、ある事件に遭遇し、一人の女子が大怪我を負ってしまう。責任を感じ、忌まわしい記憶を封印した響だが高校生活に希望を抱くなか、あの日の彼らと同じクラスで再会する――少年少女の鮮烈な季節を描く、青春冒険譚。(公式サイトより)
・・・なんともコメントのしづらい作品。
さわやかな読後感・くせのない内容といった感じでしたが、それだけと言 -
Posted by ブクログ
小5の夏の「事件」。
そのせいで中学卒業までの期間が辛いものに。
そんな過去を封印したくて県外の優秀校に入学した響だったが、
彼女はそこで「事件」の当事者たちと再会してしまい・・・
といった感じの学園青春モノ+ちょっとしたミステリの物語。
色が強いキャラたち(でも、実際いるよね、こんな奴ら)の言動や
暗くて鬱な展開の前半を読んでいる間は「これは外したかも」
とおもってたけど、宙太の出番が増えて物語が集結に向かい始める頃には
ページを捲るのが早くなった。
でも、「犯人」を割り出したあの根拠は少し弱いかな。
物語のテーマはあくまでも主人公たちの過去の話と青春であり、
ミステリはおまけということ -
Posted by ブクログ
6作品の短編。
ちらほらと見知った店名が出てきたりで
微妙なリンクが楽しかったです。
最初のインストラクターには驚きです。
体育大を出て…みたいな事は思ってましたが
まさか試験があるとは。
よくよく考えれば、語らないと分からない経歴より
そういうものがあった方がいいのかも?
逆もまた言える、という説もありますが。
言う事でストレス発散。
確かに男性や体験してない人には
分からない事かも知れません。
ラストに、ツンデレ? とか思ってしまった…。
社労士、というのは身近な職業。
しかしここに出てきた会社の人…すごいです。
まさかクレーマーもどきだけかと思ったら
すごい落ちが。
とりあえず、わけ -
Posted by ブクログ
ネタバレ1が思いの外良かったので読んでみた。
特に大きなことがなくても、問題が解決しなくても
ちょっとしたことで頑張ろうと思えるような平凡な中でも
自分にとっては大事だったり重大事だったりする日々。
それぞれの短編の世界が微妙に繋がって同じ世界になっていて
この世界で色んな人がいて、いろんな仕事をしながら
色んなことを経験しているのだなと思える。
そのリンク以外にも、たとえにジブリが出てきているのも
共通して出そうという試みだったのだろうか。
リアルで共感するし、読み終えてちょっとほっとできる。
多少オチがいまいちかな、などと思うものもなくなかったが
楽しんで読めた。