水生大海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2020年3冊目
過去に忌まわしい事件の傷跡を持つ朱里。同じ事件に巻き込まれた典子が結婚するという話から封印した過去が明るみになっていく。
犯人や被害者たちの家族構成から登場人物たちの人間関係が展開していく。最後の方の直接犯人に結び付く人間関係は突飛な感じもしましたが、展開が気になってしまい、一気読みしてしまいました。そして最後の犯人の動機が身勝手すぎる。
主人公の朱里は過去の事件のせいか、まわりに本音を見せない。自分だけが不幸だという生き方をしてきた様なひと。
上司の細川は最初は凄い嫌みなひとっていう印象だったけど、彼女自身も朱里ほどではないけど悩みを抱えてるって知り、朱里への態度が不器用さから現れる彼女への励ましってわかった時は、ホッとしました。 -
Posted by ブクログ
4年前、一時期だけ活動をしていた演劇集団「羅針盤」。
彼女たちはあるメンバーの死によって散り散りになり、「羅針盤」は自然消滅していく。
そして今、短編ホラー映画の撮影中に主演女優である舞利亜は不思議な出来事に遭遇する。
脅迫めいたメモや、過去を思い出させるような台本。
そして、ついに舞利亜は何者かわからない人物を刺殺してしまう。
先に映画を見てしまったせいか、映画の場面をなぞるような読み方をしてしまった。
撮影現場で次々と起こる不可解な出来事。
次第に追いつめられ、恐怖をつのらせる舞利亜。
過去の出来事が掘り起こされ、徐々に明らかになっていく真相。
確固たる証拠がないまま、真犯人は精神的に追い込まれていく。
だが、状況証拠を示されても罪を認めようとしない真犯人のしたたかさが、逆に過去に事件に信憑性を持たせる結果となる。
この人間ならためらいなく殺しただろうと。
仲間の死から4年。
過ぎていった時間が彼女たちそれぞれを成長させ、次のステージへと進ませている。
上手くいかないことはすべて誰かのせいにして生きてきた真犯人。
復讐はけっして許されることではないだろう。
でも、最後に彼女たちがした決断は正しかったように思う。
望んだのは、ただ真犯人に罪を認めさせ後悔させることだけ。
登場人物たちがみんないわくつきの設定で安易すぎるかな、とも思ったけれど、その他大勢にはなれない者たちが集まっていたからこそ成り立った物語だったように思う。
仲間の夢、仲間の希望、仲間の絆、そして仲間との別れ。
青春のきらめきや痛みや哀しみ。
屈折した攻撃性や見ている世界の狭さや他者への残酷さ。
終盤での心理攻防が面白かった。 -
Posted by ブクログ
てっきり料理に纏わるミステリだと思っていた。物語は飽きることなく一気読み。理由は分からないけど、なぜか主人公に惹かれる。続編も読みたい。
あらすじ(背表紙より)
お昼休み+時間有給、タイムリミットは2時間――大仏ホーム経理部のOL・阿久津麗子は、同僚の天野ゆいかを誘ってランチ合コンへ。恋人に振られたばかりでいい出会いを求める麗子だが、なぜか男性陣から持ち込まれる話題は、犯人探しや暗号解読ばかり。深夜に動くエレベーター、金曜日に大量の弁当を購入する美女、ストーカー事件の真犯人、失踪した新婦が残したメッセージ、アパートの窓に日替わりで現れる動物、消えた結婚指輪。ミステリマニアのゆいかは、それらの「謎」に興味を示し……。オフィス街の怪事件に安楽椅子探偵のニューヒロイン・天野ゆいかが挑む! -
Posted by ブクログ
○"バラバラ死体"と高校生とちょっとの嘘
水生大海先生の、風見高校シリーズ第2弾。
ある日友樹が登校すると校舎のそばに見えたのは・・・バラバラ死体!?
と思いきや骨格標本だったのだが、それだけでも学校では大問題だ。
話は前日の日曜日にさかのぼり、教育実習に来ていた久遠寺先生が書いた小説を映画化しようと映画研究会に協力して友樹たちも撮影に参加して屋上に来ていた。
おそらく屋上から落とされたと思われるため、疑われたのは友樹たちも含む映画の撮影に協力していたメンバーだったが、いや俺らってちゃんとカギかけたよね?
そしてその骨格標本はどうやら映画研究会の部室から盗まれたらしい。
一体どうなっているのか?
この謎を解いていくうえで欠かせないカギは、昨年起こった屋上からの酒井先輩転落事件。さてこの事件がどのようにかかわり、どのように影響してくるのか?
友樹・ユカリ・響・紀衣、そして宙太が協力し合い手がかりを集めるが、その真実は?
タイトルにも、帯にも書いてあるが、ポイントは「嘘」。
人はどのようなときに嘘をつくだろうか。
自分の犯した罪を認めたくないとき?
自分はやっていないが疑われたくないとき?
高校生らしいと言えばらしい、嘘のつき方、そして事件の動機。
あの頃は義理にも人情にもあふれていたな、なんてしみじみと読みながら思う。